スカーレット姉妹と共に過ごした時間   作:エルハイド

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どうも。
今回はレミリアとフラン視点で事が進みます。
紫さんが来る数日前、きた後の話です。


第8章 伝えたかった事

「…ねぇ、フラン」

フラン「なぁに、お姉様?」

あの事を伝えられてから数日が経った。

私は未だに答えが見出せない。

「葉の時のように…は行かないわよね…。」

瀬笈 葉(せおい は)。彼女は植物の妖怪。

私が関わった葉が中心あの異変は、事が上手く進んだから良いものの…。

今回は違う。

フラン「お姉様…エル、ずっとここに居るよね…?」

「えぇ…今はそう信じるしかないわ…」

どうするかはエルが決める事。

でも…本当は行って欲しくない…。

可能なら、運命を変えてでもここに居させたい。

……だけど、紫が絡んでる以上はそれは不可能…。

フラン「…そろそろ寝ないと……おやすみなさい、お姉様…」

「あ、えぇ…おやすみね…」

にこ、と微笑んで見送る。

とはいえ私も寝ないと…。

「寝なきゃね…」

色々考えながら睡眠についた。

 

ー2日後ー

 

まさか、あんな出来事になるとは。

先日、八雲紫が来て、エルに二つの選択肢を与えた。

一つは、ずっと幻想郷にいれる代わりに、現世での存在を無くす事。

二つは、現世と幻想郷を行き来できる代わりに、私とフラン、どちらかを殺す事。

「酷な話過ぎるわ……。」

フラン「そうだよね…。」

でも、私達は口出しなど出来ない。

最終的に決めるのは彼なのだから。

だから、私達は最低限の助言しか出来ない。

でも、わがままを言うなら。その願いが通じるなら。

「ずっと居てほしい」

フラン「お姉様…」

あぁ…私は意気地なしなんだろうな。

あの子よりも生きてる。

でも、あの子が好きで…

願わくばずっとここに居て欲しい。

「フラン、気にしなくていいわ」

冷静さを装う。

実際は混乱してて、分からなくて、悔しくて…。

運命を操れるからこそ、こんな運命を変えられない。

変えてはいけないの。

フラン「…フランもね、エルと居たいよ…」

そんなの分かってるわよ!!

誰もいなかったなら、今すぐにでも大声で泣きたい。

でも、フランの前でそんな事…カリスマがどうこう以前に出来ないわよ…。

だから。

「私、エルと話してくるわ」

堪えて話すんだ。

フラン「フランも行くよ…」

「ええ、良いわよ」

分かってるのよ、フランだって…同じなんだって。

彼の事だから、絶対に私達を殺したりしない。

「エル…」

エル「ん、レミリア…良いよ、入って」

「お邪魔するわね…」

フラン「フランもいるよ…」

エル「…あはは、どうするか聞きにきたんでしょ…?」

察しが早い。

「まぁ…ね……決まったのかしら…?」

…エルから現世の話は聞いてる。

だから、私は、私達は何も言わない。

どうするかは彼がーー

エル「帰らないよ、ここに残る」

「で、でも…そんな事したら貴方の親は…」

エル「だって、居なかった存在になるんだよ?」

…確かにそうね。

エル「それに…向こうに居たって存在してないに等しいもの、それだったら…」

ペシン!!

エル「つっ…」

気が付いたら、私はエルの頬を叩いていた。

「貴方ね…!」

フラン「お、お姉様落ち着いて…!!」

確かに私達としては居てほしい、だけど…。

「貴方は本来向こうの世界に居るべき存在なの…!それなのに…私達としては貴方にはここに居て欲しいけど…!」

涙が溢れる。

あぁ…止まらない…

「でもね、それこそ貴方、"幻想"に囚われてちゃ駄目なのよ!」

そのまま私は部屋を飛び出して自室に。

フラン「お、お姉様…ごめんエル、また明日…」

フランもそのまま自室に。

「うっ…ぁぁ……。」

私が伝えたかったこと、ちゃんと言えた。

だけど…胸が苦しい。

「あの子は…本来ここに居ちゃいけないのよ…っ…」

そう。エルは居てはいけない存在。

元は外来人だ。

向こうの世界に居る人達が悲しんでしまう。

それが、私の一番伝えたかった事。

同時に、私の思い。

たった、それだけなのに…。

…エルは、自分でどんな判断を下すだろうーー

 

 




はい。なんか訳わかんない展開でごめんなさい。
極力皆様に伝わりやすく書いている所存にございます。
それでは。

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