【完結】Re:Connect ―揺れ動く、彼女の想い―   作:双子烏丸

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第四章 きっといつか、ヒロトと
夕暮れと夜の境界線


 

 ――――

 

 あれから私の心のモヤモヤは、何だかすっきりした気がしたんだ。

 

「ふふっ! とっても凄い景色。こうしたのって、海外じゃないと見れないって思っていたけど」

 

 空を飛んでいるヒロトのアースリィガンダム。その手の平に私は、乗っかって下を眺めていたの。

 空の風と、それに見下ろすと白い雲と、さらに下には鬱蒼とした巨大なジャングルが広がっている。

 大きな河が流れて、そこからいくつも小さい川が枝分かれして深い森林に。まるでこの景色って南米のアマゾンかな。それみたいだね。

 

〈ここはガンダムの舞台である、ジャブロー。この地下には地球連邦軍の大基地がある。ヒナタには以前教えたとは思うけど〉

 

 そうヒロトは、ガンダムのコックピットから私に伝えてくれた。

 

「もちろん覚えているよ。

 ……でも、こんな風になっているの、見たことなかったから」

 

 真下のジャングルには所々に人工物だって見えている。

 やっぱりここは軍事基地なんだなって、そんなイメージ。

 

「ねぇヒロト」

 

〈どうしたんだ?〉

 

 通信でそう尋ねる彼に、私はこう話した。

 

「ありがとうね。最近私のわがままを聞いて、GBNのあちこちに連れていってくれて。

  私とても楽しいし嬉しいんだよ」

 

 この頃、私はヒロトと二人でよくGBNを見てまわっていた。ヒロトも、それにカザミさんたちビルドダイバーズのみんなも、頼んだらその時間を作ってくれた。

 ……もっとみんなで遊びたい気持ちもあるのに、こうして私のために。やっぱりすごく優しいな。

 

〈ヒナタは最近、GBNを始めたばかりだから。

  だからこそもっとGBNを好きになって欲しいしそれに、ここにはまだまだいろんな場所があるって、知って貰いたい気持ちだって〉

 

 彼は私よりも、ずっとGBNについて知っている。

 ガンプラバトルについてだってそうだし、この世界にはどんな物が他にあるかって言うのも。……バトルの方はまだ苦手で前に数回、ほんのちょびっと一緒にやってみただけだけど、いつか本格的に頑張ってみようかな。

 

「私、GBNの事……大好きだよ。

 ガンプラやガンダムが好きなたくさんの人が集まって楽しんでいる素敵な所だし、世界だってどこも面白い場所ばかりだもん。

 それにヒロトがとっても大切にしている場所だから」

 

〈そっか〉

 

 声だけしか聞こえないけど、そう言う彼も嬉しそうな気がした。

 

「あそこにも降りてゆっくり見てみたいな。ねぇヒロト、いいかな?」

 

〈もちろん問題ない。じゃああそこにあるエレベーターシャフトから降りよう。

 多分ヒナタが考えてるよりもずっと大きいから、驚くと思うな〉

 

 こうして過ごすヒロトとの時間。今日もまた……少しでも仲が深まってたら、いいな。

 

 

 

 ―――――

 

「今日も色々行けて楽しかった、ヒロト」

 

 ガンダムベースからの帰り、私はヒロトと一緒に歩いていた。

 時間はもう夕暮れ遅くでもうすぐ夜になりそう。

 

「俺もヒナタが楽しんでくれて、何よりだ」

 

 そう言って彼は優しい表情を向けてくれる。

 

「……じゃあ次はどこに行こうかな? 海、それとも宇宙とか? うーん、悩んじゃう」

 

「ゆっくり考えるといいさ」

 

 あれからたくさん見て回ったけど、まだまだ見てないところはたくさん。

 

「うん。私――」

 

 

 

 私はちょっと、どきどきしてこう口にした。

 

「いつか、GBNの世界をぜんぶ見てまわってみたいんだ。イヴさんみたいに……私も」

 

「……」

 

 その時、ヒロトは困惑したような顔を少しだけ見せた気がした。

 だけどすぐに――。

 

「そうだな。ヒナタがそう願っているなら、俺もな」

 

 ふっと、彼は薄く笑った。

 何だろう、ヒロトも何か考えているのかな。私は少し不思議だったけど。

 

「……あっ!」

 

 ふと目に入ったある光景。私はそれに気が移った。

 

「どうしたんだ?」

 

「ねぇ見て、ヒロト。あそこに一番星が見えるよ!」

 

 立ち止まって、私が指さした先にあるのは、暗くなりかけた空に一番きらきら輝く小さな星。

 するとヒロトも足を止めて、横目でそれを見てとった感じ。 

 

「ああ、そうだな。何て言えばいいか現実での景色、星空もまた良いな。

 それによく見ると他の星だって」

 

 ヒロトの言う通り、よく見ると一番星の他にもちらほら星が見えてきていた。

 

「本当だね。ヒロトたちがいたエルドラも、ああした星のどれかなのかしら」

 

 星を見て、私はそんなことも思い浮かんだ。ちょっとした空想かな。

 

「エルドラか。

 ここからでももしかすると見えるかもな。あの星のどれかに……フレディたちが、そして」

 

 そう話しながら、ヒロトはエルドラでの思い出を思い出しているように見えた。

 

「ヒロト、またエルドラにも一緒に行こう。

 また時間を見つけて、あの世界だってもっと見てみたいから」

 

「ヒナタは本当にそうした事が好きだな。

 ああ、もちろん。……約束だ」

 

 

 空はもうすぐ夜に移り変わる。

 そんな夕暮れと夜の狭間の空。とっても素敵だって、私は思うの。

 

 

 

 

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