【完結】Re:Connect ―揺れ動く、彼女の想い― 作:双子烏丸
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今日は張り切って買い物をしすぎちゃったかな。
私とヒロトの手元には、買い物袋がいくつも。こんなのも久しぶりかもね。
「……ふぅ。ずいぶんと歩いたな、足も少しクタクタだ」
屋上の眺めが良いテラス。私たちはそこにあるベンチに座って、ゆっくりしている。
だってショッピングモールをたくさん歩いたんだもん。ヒロトもだけど私だって、足が疲れちゃったから。
「私もだよ。でも、とっても楽しかったね、ヒロト」
「そうだな。こうしてGBNではない現実で過ごすのも楽しいさ」
「最近は私たち、GBNばかり遊んでいるもんね。
あっちもあっちで楽しいからつい、ハマっちゃうよ」
私はヒロトに微笑んだ。
「そっか、それは……良かった」
彼はそう言って、何気なく外の景色をちらっと眺めていた。
ここからだと街や海が広く見渡せてとても良い景色なの。だけどヒロトは、考え事をしているみたいな感じで……。
「ねぇ、今度はどこに行こうかな。ヒロトとGBNや、それにこうしてリアルでも。
だって私、ヒロトと一緒にいるのが一番幸せだから」
「……」
私のつぶやきに、彼は視線をまた私に向ける。まるで思うところがあるような様子を、ちらりと見せた後……。
「なぁ、ヒナタ」
「うん?」
「少しだけ聞きたいことがあるんだ。ずっと気になってたけど、なかなか聞くタイミングがなくて。それに……話していいか、何だか分からなくて」
何だろう。いつもと少し違うヒロトの感じ。
私はそれが気になったけど、彼のためになるなら私は。
「もちろんいいよ。私に答えられる事だったら!」
それにヒロトは安心した感じだった。
「そうか。
なら聞くけどヒナタは……何て言うか、前よりも俺に構うようになったって言うかさ」
「私が、ヒロトに?」
「ああ。もちろん嫌ってわけじゃない、けど、俺たちは幼なじみだろ。なのにそれよりも、ここの所は距離が少し近い気がするんだ」
それは彼の言う通り。
もし許されるなら私は、ヒロトともっと深い関係になれればって。こうして近づけばヒロトの方だって振り向いて、好きだって思ってくれる気がするから。
幼なじみとしての『好き』じゃなくて、それとは別の――『好き』。
上手く説明できないけど、その好きは多分……。
「それは……」
どう答えるか迷った。
それでも――ここで勇気を出さないと。だから私はヒロトに答えた。
「うん。私はヒロトと、本当はもっと仲良くなりたくて」
「仲良くか。けど今だって幼馴染として俺たち、仲が良いだろ。だから……」
「でも私、それと違う仲良くなの! ……幼馴染と違う絆を作りたいんだ!」
思わず、強くそう言ってしまった私。これにはヒロトも目を丸くしている。
「ごめんヒロト、驚かせちゃったかな」
「まあね。だってヒナタがこう、自分の事をここまで言うのも珍しい気もしたからさ」
それに彼は続けた。
「確かに驚いたけど、でも言われてみると納得かも。
それに俺はヒナタがどう思っているのか、もっと聞きたい。……俺も少し考えている事がある。だから、その整理にもなるかもしれないし」
ヒロトもまた何か思っているような。だけど私はまだ。
――どうヒロトに言えば、いいんだろう。だって私もまだ整理が出来ていないから――
どうしたらいいんだろう。戸惑うけど私はふと、ある物が目に入った。
「ヒロト」
「うん?」
「あそこのポスター……。二週間後に遊園地で大きなパレードが始まるんだって。
ねぇ、良かったら二人で見に行かない?」
私は向こうに貼ってあった、街の遊園地で開催されるパレード。そのイベントポスターを指さした。
時間は夜。暗い中でキラキラ光るイルミネーションがとても綺麗な、そんなパレード。ヒロトもそのポスターに視線を移す。
「へぇ、こんなのがあるんだな。俺は構わないけどさっきの話は……」
いきなり話題が変わって、やっぱり戸惑うよね。けど……。
「本当は私も、まだ上手く言えないでいるんだ。だから、この話の続きはその時に。
きっと上手く言えると思うから」
今は言えないから先延ばし。
私の気持ち、まだヒロトに伝える言葉は見つからない。けどその時にはきっと見つかるって、思うから。
夜の遊園地。私はそこで、ちゃんと彼に――。
これが私の決心。
「そっか。俺と同じように、考えているのか」
ヒロトは私の言葉に、そう呟いた。
けどふっと微笑むと彼は。
「なら決まりだ。遊園地のパレード、俺も楽しみにしている。
だからその時……ヒナタの思いを聞かせて欲しい」