【完結】Re:Connect ―揺れ動く、彼女の想い― 作:双子烏丸
店長との会話
――――
「ヒナタちゃん! 注文を頼むよ」
「はい!」
私は今、アルバイト先であるガンダムカフェで働いていた。
このお店はガンダム作品にまつわる料理や、サービスが受けられるんだ。
例えばガンダムのキャラクターの名台詞を言ってみたり、それに……。
「すみません。アッガイカレーを一つお願いします」
お客さんは早速料理の注文をした。
「アッガイカレーですね、かしこまりました!」
料理の方も、ガンダム作品に登場するロボット……モビルスーツを参考にした料理がたくさんあるの。
例えばこのアッガイカレーは、水陸両用のモビルスーツ、アッガイを模したライスと、カレールー。それで海から現れたアッガイを表現した料理なんだ。
……あっ。あっちのテーブルではガンダム作品の小惑星をモチーフにした料理、ルナツーコロッケを食べているね。
あの料理実は前に私が考案した料理なんだ、えへん!
私の仕事はこのカフェでのウェイトレス。
店長さんや店のみんなは優しいし、雰囲気だってとても楽しい。
ちょっと大変だけど、でも大好きな仕事なんだ。
――――
あれからしばらく働いて、ようやく休憩。
私はお店の休憩室でゆっくりしていた。
――ふぅ、今日はお客さん多かったな――
「やぁ、お疲れ様!」
するとそんな私の所に、店長さんがやって来た
。
恰幅が大きくて朗らかな人柄の店長さん。カフェでアルバイトを始めたときから、色々と面倒をやいてくれているんだ。
「お疲れ様です、店長さんも」
「ヒナタちゃん、いつも頑張っているからこっちも大助かりだよ。
……はい! 店のまかないだけど、食べるかい?」
店長さんが持ってきたのは美味しそうなチョコレートケーキだった。
「せっかくだから、ヒナタちゃんのために取っておいたんだ。……ほかのみんなには内緒だよ」
「ありがとうございます! じゃあ、お言葉に甘えて」
お店のまかないのチョコレートケーキ。
一緒に持ってきてくれたフォークで、私はケーキの一切れを口にした。
「……うん! とっても甘くておいしいです!」
美味しいチョコレートケーキ。私、気に入っちゃった。
「うんうん! ヒナタちゃんが喜んでくれて、良かった」
店長さんも何だか嬉しそうに、私のことを見ている。
「それにしても良かったよ。前まではヒナタちゃん、まるで何か心配事を抱えているみたいで気にしていたんだ。
けどようやくその心配や悩みがなくなったと言うか……ふっきれたと言うか。
私も安心したよ」
私は店長さんの言葉に微笑んだ。
たしかにヒロトの事やエルドラの事、どちらもひと段落して安心していたから。
「あれから色々と心配が、なくなったんです。だから今はとても元気! ここの仕事だってこれからもっと頑張りますよ!」
ぐっと、私はファイトポーズをとってみせた。
「おお、心強いな! 何だか私の知らないうちに色々と解決したみたいだな。
だったら……」
店長さんはいきなり顔を近づけて、こんなことを聞いた。
「ヒロトくんとは上手く行っているのかい? もしかしたらそっちもと、思ってな」
私はちょっと、どう答えた方がいいか考えてから答えた。
「ヒロトとは変わらず仲良しですよ。学校でも普段だって、それに最近ではGBNでも。
……今日も仕事が終わったら、またヒロトとGBNに行く予定なんです」
今日のアルバイトは早めに終わる予定なんだ。
だからヒロトと約束してこの後、GBNで遊ぼうと約束していたんだ。
「へぇ、ヒナタちゃんもGBNデビューとは! 確かこの前までやっていなかったのに……それはめでたい!
これでGBNでも、二人一緒だな」
「あはは……私だけじゃなくて、ヒロトの仲間と一緒だったりもするの。みんな、いい人ばかりなんです」
「なるほどな。ただ、さっき言いたかったのは――」
すると店長は、こんな事を話した。
「その、ヒロトくんと上手く行っているかと言うのはな……あれだ。
ヒナタちゃんと彼との関係……進展したのかな、と言うことだ」
ヒロトとの関係――。
何だかそう言われて、私はドキッとした。
「それはまぁ、幼馴染として二人が仲良いのは分かっているよ。
でも……そこからどうしたいって言うのは、ヒナタちゃんにはあるのかい?」
「……私がどうしたい、ですか」
幼馴染として、私とヒロトは仲良し。
今のままでも全然私は幸せなの。……どうしたいかって言われても、もやもやしてはっきりと分からない。
「この先もずっと幼馴染として仲良くしたいのか、それとも……もっと仲を深めたいのか、気がかりなんだ。
――ただ、どうするにしても私は二人の事を応援しているけどな」
店長は軽くウィンクしてそう言ってくれた。
「私は……」
やっぱり、まだ私にはよく分からなかったけれど。
――たしかにはっきりと分からない。けど、もし叶うことならヒロトと――
ある願い事が私の頭をよぎった。ほんの少しだけだけど、そうあって欲しいと言う願い。
けれどそれは……。
――ただ、ヒロトの方は、どう思っているのかな。