【完結】Re:Connect ―揺れ動く、彼女の想い― 作:双子烏丸
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コアガンダムとウォドムポッド、歩くと大変な距離でも、ガンプラなら。
フレディさんたちの村には、あっと言う間に到着した。そして……。
「ふふっ、いつもみんな、すぐに大勢で出迎えてくれるんだ」
多分ガンプラの姿が見えて、集まって来たのかな。
村についた時にはもう人だかりが出来ていた。
「みんなにとっては俺たちは救世主、だからな。……だからこそなんだろう」
〈あの戦いで、もうヒトツメの脅威もなくなった。
村にだって今ではああも活気に溢れている。本当に、良かったと思うよ〉
この村を守ったのもヒロトたち。だから、村のみんなにも慕われているんだろうな。
……何だかすごいよ。
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ガンプラから降りると、すぐにみんなが集まって来る。
「おお! これは救世主さま!」
「こうして会えて光栄です。どうか、ゆっくりしていって下さい」
みんな私たちを、慕ってくれている。嬉しいけど何だか恥ずかしいな。
すると村の人たちの真ん中から、一人の男の子が駆けてきた。
茶色のモフモフした毛に、尻尾と耳。それに可愛い帽子を被った子。
「ようこそいらっしゃいました! ビルドダイバーズの皆さん! 来てくれて嬉しいです!」
この男の子も、ヒロトたちの戦いをずっとエルドラで支えていたんだって。
名前は……。
「やぁフレディ。いきなり来て、驚かせたかな?」
「大丈夫ですよ。どんな時でも皆さんは大歓迎ですから、ヒロトさん。それにメイさんも」
エルドラの住民である男の子、フレディはニコニコと笑いかける。
「……本当ならパルや、カザミも連れて来る予定だったが、悪い。
今日は用事があって来れないとのことだ」
メイは少し申し訳なさそうだけど、フレディは気にしていないみたい。
「いえいえ。お二人ともお会いしたいですが、きっと忙しいでしょうから。
そして――」
フレディは私にも、キラキラした瞳を向けた。
「ヒナタさん! また来てくれたのですね! 僕はヒナタさんと会えるのを、一番楽しみにしてたんですよ!」
見ると尻尾も、ぶんぶんと左右に嬉しそうに振っている、
あはは……。私、この子に気に入られているみたいなの。
「じゃあ……今日は三人をおもてなしですね!
どうぞ村の中へ! ちょうど新鮮な野菜を収穫したところですから、その野菜で美味しい料理をご馳走しますよ!」
「それは楽しみだ。じゃあ宜しくな、フレディ」
私たちはみんなに連れられて村に案内される。
私はフレディと手を繋いで、そして……。
ちらりと、私はヒロトを見た。
彼はメイさんと一緒に、並んで歩いている。……何だかとても嬉しそうに笑いあって。
ビルドダイバーズの仲間の中で、カザミさんやパルくんよりも、特にメイさんとの仲はまた別格な感じなの。
たぶん、エルドラでの戦いで色々あったのかな。
……私は現実世界にいる間、ヒロトたちはこの世界で戦っていたんだ。
命がけで信頼しあって出来た、強い絆。
私と、みんな――。
戦いのあと私もビルドダイバーズの一員になったけど……それでも。
みんなとヒロトとの間にある絆は、私のとはきっと違うんだ。
それにもう一人――大切に想っている人だって。
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村ではみんなが盛大に祝ってくれた。
沢山の美味しそうな料理と、みんなの笑顔と笑い声……。
「さぁ! どんどん食べてくださいね!」
私の近くにはニコニコとしたフレディくん。
「ヒナタさん、このスープなんかとくに美味しいんですよ。 もちろん他の料理も美味しくて……僕も皆さんが来る前、ちょびっとつまみ食いしちゃったんです。あはは……」
親しげにそう話しかけてくれるフレディくん。 この子とはたぶん、エルドラのみんなの中では一番仲がいいのかな。
フレディくんからはあの時のヒロトたちのことも、色々と教えてもくれた。
エルドラでどれだけ、ヒロトががんばって来たのか……。この子はよく知っていたんだ。
「こらこら! ちょっと絡みすぎよ、フレディ」
すると横から、小さい子を連れた女の子が傍にやって来た。
「あっ! 夢中になりすぎてしまいましたね」
「ヒナタさんばかりじゃなくて、ヒロトたち二人とも話して来たら?
せっかくの機会なんだからね」
「そう……ですね! なら僕は、ヒロトさんとメイさんの所に行って来ますね」
フレディくんはそう言って、向こうにいるヒロトとメイさんのところに行った。
二人は隣り合って、一緒に座っている。
私はちょっと離れた場所で……何だかヒロトと一緒にいるような、そんな気分になれなくて。
やっぱり変な気分。
カフェの店長さんが私にあんな事を。……ヒロトとどんな関係になりたいか、なんて聞いたから。
それからさっきのヒロトとメイさんが、仲の良いところを見て余計に……。
「……ヒロト」
これまでにも店長さんには似た感じのことは言われたけど、こんな事はなかったんだ。
ただ、ヒロトとは幼馴染くらいで十分だって、そう思っていた。
なのにこう考え出したのは――あの戦いで一区切りしたからかな。
ヒロトが無事に戦いを終えて、それに前みたいに明るくもなった。
それで私も安心して……だからこんな変な感情まで、出て来たんだって
エルドラにも、最初ヒロトとの約束では二人で行く予定だったのに。
なのに……ヒロトはみんなも誘って。別に嫌じゃ……ない、けど。
――ううん! こんな考えなんて、私らしくないよ。
こんな…………。
「あら? 大丈夫? もしかして、どこか調子悪いの?」
するとさっきの女の子――マイヤさんは、心配そうに声をかけてくれた。
私はすぐにいつも通りになってこう答える。
「……うん。私は全然大丈夫」
「そうかしら? ちょっと深刻そうな顔をしていたから、もしかしてとね」
マイヤさんは私の事を案じているみたい。気持ちは嬉しいけど……。
「だけどやっぱり心配だわ。どうしてなのかは聞かないけど もし何かあったらいつでも聞くわよ!」
「ありがとう、マイヤさん。その気持ちとても嬉しいです」
「ふふふ! 私も、誰かの力になりたいからね! あなたたちみたいに!」
そう言ってニコっと笑う、マイヤさん。
だけど同時に、ふと寂しいような感じも見せて。
「……ま、私も今日カザミが来てくれなくてちょっと寂しいけど、また今度の楽しみに取っておかないと。これは彼には内緒にしていてね。
私だってニコニコしているけど寂しい時は寂しいのよ。だけど自分をごまかしたり抑えずに、そんな感情を受け入れるのも、大切よ!」
寂しいけど、それでもそれを受け入れて笑っている。
マイヤさんはしっかりとしているんだね。……すごいな。