エロいことしようとしてたら最強の魔導師になっていた   作:100000

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フェイト回です。
空いた時間で少しづつ書いてたのであまり完成度高くないです…


フェイトちゃんは触れ合いたい

─あー、こちら剣崎一等空尉。現場に到着した。既に敵グループは保護対象の掘削を開始している、指示を請いたいどうぞ─

 

─えーと、ハラオウン執務官です。こっちも現場に到着しました。作戦は対象の確保、保護です。制圧手段は任せますが、対象へ被害が向かないように細心の注意をお願いします─

 

─了解、作戦を開始する─

 

今回の作戦の指揮をする、フェイトの許可が出た。本来こんなに堅苦しい言葉を交わす必要はないのだが、こちらのふざけにも彼女は真剣に取り合ってくれたようだ。真面目かよ、いやしになる。

 

『いきなりふざけてそれに対応できないのを悪く思うとか頭のネジ吹っ飛んでませんか?』

 

悪くは思ってないから。天然だなと思っただけだから。

 

そして相方からは厳しい言葉が飛ぶ。コイツ、他のやつの言うことは尊重するくせに俺の言葉は全否定しやがる。

 

『道行く人を見て感度高そう、おしり弱そうとか考える奴の何を尊重すればいいんですか?』

 

あー、聞こえない聞こえない。さて、敵もいることだしさっさと終わらせて帰りましょうねー。

 

─時間停止─

 

時間を止めて、呑気に採掘作業をするゴロツキどもに手錠をかけて、その顔面を殴り飛ばす。

 

─時間停止、解除─

 

『ごぼぉ!?』

 

一斉に吹き飛んでいく様は写真に収めたくなるほど鮮やかだった。凄いな、こんな野郎どもでも人を感動させることができるなんて。

 

『あなたもそこそこ同類ですけどね』

 

スコルの言うことを無視して、周囲を探知し他に残りがいないことを確認する。保護対象である鉱物は少し削られているがまだ原型はしっかり留めているようだ。

 

てかこの地面から突き出してるこの宝石みたいなの何なの?

 

『戦略物資に分類される希少鉱石です。魔力の伝導率が極めて高く魔導砲など戦艦に用いられる兵器に多く使われます。この星は前に大規模な地震が起きたようですしその時に岩盤ごと隆起してきたのでしょう』

 

なるほどそれは確かに危ないから管理しようとするわ。自分たちの他にも戦艦とか持ってこられたらたまったもんじゃないしな。

 

『戦艦なら随分前に一つ落としてますしマスターの敵じゃないのでは?』

 

お前あの後大変だったの忘れたのか?戦艦落とせる単体勢力を上が恐れて俺、封印指定一歩手前までいったじゃん。

 

『なのはさんがブチ切れて自分も戦艦落とせますよ?って本部に告げに行ったのは凄かったですね』

 

やめろやめろ、おかげで何故か俺まで1ヶ月謹慎くらったんだから。

 

『でも結局それ以降音沙汰ないからよかったですね』

 

いやいやこっちが管理局に対して好戦的になってないからでしょ。こっちとしても揉めるのは勘弁願いたいから結果オーライだけど。

 

─あきと、こっちは終わったよ─

 

お、どうやら向こうは終わったようだ。声を聞くに無事に制圧できたようでなによりだ。

 

─オッケー、じゃあそっちにまず回収班向かわせるから。俺はまだこいつら監視しとくから─

 

─うん、ありがとう─

 

しっかしなんで執務官まで現場に駆り出されるんだろうな。あれって基本デスクワークでしょ?

 

『執務官にも逮捕権はありますし、現場に出ることは何ら不思議なことではありません。むしろ犯罪者を間接的にでなく直接的に対応できるので執務官としての仕事の手間も省けますし、管理局も要らぬ人員を割かなくていいので一石二鳥なんですよ』

 

うーん、なんか安全より効率を求められてるようでイマイチ釈然としないなぁ。

 

『ですので執務官には法の知識に加えて実戦の強さも必要とされてるのです。合格率1%未満は伊達じゃありませんね』

 

1%未満……フェイトって凄いよな〜。そんなに凄いのになんで俺の手を借りようと思ったんだろうな。

 

『制圧対象が複数群予想されるのと…あとは自分で考えてみてください』

 

あ、それ余裕だわ。俺だったら話しかけやすいし、有能過ぎて基本仕事溜め込まないから仕事を増やしたこととかで変に気を負う必要もないからな。あと強い。

 

『…………そっすね』

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

『ご苦労さまです!』

 

回収班が犯罪者をどんどん運んでいく。うーん、フェイトの方が多いな、負けたわ。

 

『いやミニゲームじゃないんですから』

 

いいだろ、やることちゃんとやってるんだし。みんなお前のようにしっかりしてないから。俺みたいに遊び感覚でやらないとやってられないから。

 

『仕事を遊びと捉えてる人は少数派です』

 

その後俺とフェイトは合流し、回収班を要請、指示を出していた。こんな辺境でもしっかり仕事してくれて全ての犯罪者を送還するのに10分もかからなかった。

 

フェイトは相変わらずいい体をしており、特に見せるわけでもないのにその大きな胸がバリアジャケットから絶え間なく自己主張をしていて、もはやそういうコスプレのようにしか見えない。

 

『一応幼なじみですが普通に欲情してません?』

 

馬鹿だな、幼なじみだから欲情するんじゃないか。

 

『えぇ…』

 

「今日はありがとう、あきと」

 

「ん?いや俺の方こそいい運動になったよ」

 

俺の言葉にフェイトや回収班の人は苦笑いを浮かべる。え、俺なんか変なこと言った?

 

『そりゃあ極悪犯罪者、しかも魔導師も含まれてるのにそれを捕らえるのを運動と言ったんですから引かれて当然です』

 

マジか、選択肢ミスったわ。困った時はいつでも言ってくれ絶対助けるからみたいなこと言えばよかったかな。

 

『まぁ、ある意味正解です』

 

なんだよある意味って。

 

『さっきのと一緒に考えてみては?』

 

さっきのってフェイトが俺を誘った理由?それとこの会話との選択肢だろ?

 

……………分からん。

 

『さて、報告書の内容でも考えましょうか』

 

え、待って!その俺に愛想尽かしたような対応やめてくんない!?やられてるこっちとしてはスゲェやらかした感じがして気になるのだが!?

 

「あきとは相変わらずだね」

 

「え?そりゃあこの程度の輩に遅れをとるわけにはいかないからな」

 

「ううん、そういうことじゃないの」

 

「ん、ならどういうことだ?」

 

「ふふ、なんでもない♪」

 

かわいい。

 

じゃなかった。なぁスコル今のはなんで俺笑われたのか分かるか?

 

『うーん、彼女に限って嘲笑うことはないと思うので何か別のことでしょうか?』

 

もしかしてこの前フェイト似の人が出るエロ本買ってたの知ってるぞ的な感じかな?

 

『いや待てもしかしてこの前私を置いて家出たのはそれですか?』

 

そうだが?

 

『…もう土下座でもなんでもしてヤラせて下さいって言えばいいじゃないですか』

 

馬鹿野郎!彼女たちには原作遂行という立派な役目があるんだぞ!

 

『もう勝手にしてください…』

 

──それでは失礼します!

 

回収班は最後の確認を終わらせたら早々と帰っていった。俺たちもここに長く留まる理由はないのでさっさとお暇するか。

 

「フェイト、帰ろうか」

 

「う、うん」

 

フェイトの方を見るとどこかぎこちない様子だ。キョロキョロと辺りを見回したりと忙しない。

 

まさか…敵か!?

 

『周囲に敵影なしです』

 

だ、だよな。てか俺自身も確認は怠ったつもりもないし。これでいたら俺も無能の烙印を押されてしまうぞ。

 

「あきと…あのね?」

 

「ん?」

 

「う、動かないでね?」

 

そういうとフェイトはぎこちない動きで俺に体重をかけるように寄り添ってきた。何かをすることはなくフェイトは俺の手を握りながら目を閉じ、そこから動く気配はない。しかしその顔はとても落ち着いてるように見える。

 

………スコル、解釈お願い

 

『ん〜普通に甘えたいだけじゃないですか?ほら彼女が小学生の時は会う度にこうしてましたよね?』

 

そうだったか?

 

…あ〜なんか手をよく握ってた記憶はあるな。俺の手を握ってると安心するとか言ってたから当時はされるがままになってたけど

 

思えばこうしてお互いに本格的に管理局に勤めるようになってからはこうすることはなかったような気がする。最後にやったのは執務官試験の前だったか?大人になったということで残念に思いながらもしょうがないと勝手に忘れていたけど

 

『フェイトさん的には甘えたいけど甘えづらい…ということだったんですかね?』

 

なるほどな〜。管理局の一部の女性陣からは王子様扱いされてるだけにこういうギャップは結構くるな。

 

『こんなところでお猿さんにならないでくださいね?』

 

なるか!いやでもあんまりやられるとヤバいかも…

 

『マスターが社会的に死んでいくとこなんか見たくないので全力で耐えてください』

 

理性ガガガガガガガガガガガガ!!!

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

公私混同はいけないのは分かってはいるけどやっぱり自分を止めることは出来なかった。複数人で動く必要がある案件を受け取った瞬間に真っ先に浮かんだ今回の作戦。

 

「フェイト、帰ろうか」

 

「う、うん」

 

辺りを見渡す。よし誰もいない。本来なら任務を見守り、場合によっては指示を出す後方支援も今回はあきとがいるから大丈夫と伝え、監視もされていない。

 

「あきと…あのね?」

 

「ん?」

 

「う、動かないでね?」

 

あきとの手を握り、そのまま体を預ける。とても、とても久しぶりに握るその手は前よりもずっと固く、大きかったけど……その温かさは変わらなかった。

 

「あきとの…固くて大きいけど………やっぱり温かいね」

 

「お、おう」

 

とても安心する。どんなに緊張しても、どんなに不安でもこうしているだけで落ち着けるし何でもやれる気がしてくる。

 

「フェイトさん?」

 

「もう少しだけ…もう少しだけ…」

 

今離れると次にこの温もりに触れられるのがいつになるか分からない…だから今この瞬間はワガママだけどもう少し堪能させてもらおう。

 

 

 

 

 

「二人とも、おつかれさま!」

 

「…あぁ」

 

「う、うん」

 

「ちょっと待って二人ともこの任務の間に何があったのかな?詳しく聞かせて欲しいな?」

 

「な、なのは?どうしたの、目が怖いよ?」

 

「フェイト、頼むわ」

 

「えぇ!?」




フェイト・T・ハラオウン
あきとのことが大好きだが、なのはやはやても同じくらい好き。一夫一妻の考えがないだけに皆あきとと結ばれればいいのにと思ってる。

次回番外編登場キャラ

  • いつもの3人
  • 大天使ヴィータちゃん
  • 戦闘狂シグナム
  • スバルとかティアナとか(その他)
  • (できる限り)突っ込めって言ってんだよ!

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