エロいことしようとしてたら最強の魔導師になっていた   作:100000

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自分の推しである大天使ヴィータちゃんが出ます。ヴィータ本…増えて…増えて…増えろ!(豹変)


ちっこい天使とでっかい子ども

「くっそ…シグナムのやつ、どんだけハイになってんだよ…!」

 

本来感じる必要のなかった疲労感は普通の疲労よりも一層俺の精神を重く蝕んでいるようだ。いつもならこれくらい特に何も感じることなく帰宅するのだが、どういうわけか足が重い。

 

『彼女にとってマスターとの模擬戦は今の生きがいの一つですからね。良かったじゃないですか、美女とキャッキャウフフできるんですから』

 

いやアレのどこがキャッキャウフフだよ。向こうの目、瞳孔開きまくってたし口から出る言葉もキャッキャじゃなくていいぞォ!もっとだァ!とかトチ狂ってるしもう俺に精神攻撃してるようにしか思えなかったぞ。

 

『でもしっかり撃墜するとは流石です』

 

まぁ負ける理由にはならないからな。

 

『気絶したシグナムさんをお姫様抱っこで医務室に運んだのもポイント高いですよ?』

 

それは演習場の後がつっかえてたからだ。元々なのはの教導時間だったのを後ろにズラしてもらったんだから終わったらさっさと片付けて撤収するのが常識だろ?

 

『そうですね、なのはさんがシグナムさんを恨めしそうな目で見てたのを除けば完璧でしたね』

 

なんでやねん。気絶してるんだから運ぶのは当たり前だろ。

 

『本音は?』

 

シグナムのおっぱいマジでけぇ、肉体も引き締まってるし、汗の匂いも相まって最高でした。ずっと深呼吸してた。ほんと寝てれば美女、起きたら野獣だけど。

 

『平常運転で安心しました。さすがは私のマスターです』

 

皮肉?

 

『皮肉』

 

 

 

ようやく家に到着する。家といっても仮拠点的なところであり、管理局に近いところに位置してるため、購入しただけの場所だ。まぁ管理局に近いことと普通に広いのもあって知り合いの溜まり場になることもしばしばあるのだが。

 

「うん…?」

 

合鍵を差し込むのだが、既に開いていたようだ。オートロック式ではないため、鍵のかけ忘れかと思ったがそれならばその時にスコルが教えてくれるはず。

 

『マスター、警戒……はしなくていいですね』

 

「うん、この魔力の感じはあの子か」

 

部屋の中の魔力を探知する限りでは怪しい人物ではないことが分かる、というよりバリバリ知り合いだった。

 

「ただいまー」

 

なぜお前がここにいるのか、そもそもいつ合鍵を用意したのか、てか何しに来た、様々な疑問が駆け巡るが家主である自分が外で待機してるのも変だと思い、中へ入る。案の定待っていたのは自分がよく見知った人物であった。

 

「おかえり!遅かったな!」

 

「…なんでヴィータがいるんだ?てか鍵は?」

 

「はやてからもらった!」

 

「……」

 

どうやら俺の友人にプライバシーについて色々教える必要がある奴かいたらしい。たしかに合鍵は渡したがホイホイ誰かに渡すんじゃねえよ。これは☆OHANASHI☆。

 

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「……むぅ」

 

「目ぇ覚めたかあ?」

 

「主はやて……」

 

ここは…メディカルルームか。どうやら暁斗との模擬戦の後、私は気絶してしまったようだ。

 

「まったく…いくら楽しいからって模擬戦で魔力使い果たすやつがいるか」

 

「け、決して楽しんでは…!」

 

たしかに暁斗との戦いで気分が高揚してしまったのはあるかもしれないが、それは己を鼓舞するために気合いを入れただけであってそこに楽しいという感情は……ないはずだ。

 

「それならあそこまで怖い笑顔浮かべんで」

 

「うぐ……ですが、気絶したのは暁斗の攻撃です!」

 

「それは自分がまだやりたいと駄々こねるからや!子どもか!」

 

「うぐぐぐ」

 

いや、たしかにまだやりたいとは言ったがそれはまだ魔力がゼロではなく僅かに残ってただからだ…多分。

 

「とりあえず、しばらくアキトとの模擬戦は無しやで」

 

「そんな!?後生です、主はやて!どうかそれだけは!」

 

「アホ!いちいち限界まで戦ってたらアキトもシグナムも()たんわ!」

 

「うぅ…」

 

そうか…。主はやてに言われたのではしょうがない。大人しく…大人しく…して……おくか…。

 

「そ、そんな落ち込むんか?」

 

「……主はやては自分の生きがいを奪われたらどう思われますか?」

 

「そんなに!?」

 

「当たり前です!暁斗との闘いほど私の血肉を湧き上がらせるものはありません!」

 

「……アキトも大変やな」

 

「そういえば暁斗はどこへ?次の──もとい運んでくれたお礼を言いたいのですが」

 

「アキトならもう帰ったで。ついさっきや」

 

「むっ…なら今から走れば間に合うか」

 

「アホ!そんなこと言って、また模擬戦の約束取り付ける気やろ!」

 

「…トレーニングです」

 

「一緒や!……アキトの方にはヴィータがお礼をしに行っとるよ。自分は少し頭冷やしぃ」

 

「ヴィータが?それは珍しいですね」

 

「ヴィータもアキトと話したがってたんや。ええ機会やしこの際気の済むまでやらせたろ」

 

「…大丈夫でしょうか。ヴィータを疑うつもりはありませんが、少々不安です」

 

「大丈夫や。ヴィータはそこにいるだけで癒しになるからな」

 

「??」

 

────────────────────

 

 

 

 

「ほら!たくさん食えよ!」

 

目の前には溢れんばかりに具材が詰め込まれたすき焼き鍋が置かれている。パッと見、普通のすき焼き鍋だが、それを作ったのは目の前の(見た目)小学生が作ったのだから驚きだ。

 

「…いただきます」

 

『珍しいですね。ヴィータさんがマスターに料理をふるまうなんて』

 

珍しいというか初めてなんだが。こんなに可愛い子が俺のために一生懸命料理してくれたと思うと胸と股間が熱くなるんだが。

 

『熱くなるのは上半身だけにしてください』

 

「…うまい」

 

「だろ!あたしだってやればできるんだ!」

 

はたしてそれは俺に向けてなのか、ここにはいない主のはやてに向けてなのか。ともかく俺の感想にヴィータはガッツポーズをとる。かわいい。いやし。

 

うん、このすき焼きたぶんレシピ通りに作ったんだろうな。ヴィータが自分で料理できるとは思えないし。

 

『それでもレシピ通りにできるならそれなりに素養はあると思います』

 

たしかに。こんなに小さいのに家庭的とかそういうところははやてと似てきてるな。

 

「ヴィータは食わないのか?」

 

「あ、あたしは後でいい!」

 

そういうとおもむろに手を背中に隠すヴィータ。ふむ、これは想像通りなら料理に不慣れなせいで指を怪我したと捉えるべきかな?

 

『かもしれませんね』

 

「…そうだ。お礼に新作のゴリゴリ君アイスやるよ」

 

「ほんとかぁ!?」

 

俺の言葉に目をキラキラさせるヴィータ。いやもういちいち可愛い。めちゃくちゃ愛でたい。ハグしてそのまま頭撫でながらもみくちゃにしたい。

 

『かわいいものを愛でたくなる気持ちは分からなくもないですが取り敢えず落ち着いてください』

 

席を立ち、台所へ向かう。冷蔵庫を漁る前にキッチンを一通り確認する。

 

「うわぁ……」

 

キッチンは器具は出しっぱなし、素材の切りくずは至るところに落ちており、全く片付けが済んでいない様子だった。

 

『初めてなんですから仕方ありません。ここは彼女の優しさに免じてあげましょう』

 

まぁ片付け自体は文字通り秒で終わるから気にはしないし、厚意をこんな形で台無しするのも気が引けるししょうがないか。

 

冷凍庫からゴリゴリ君アイスを取り出し、ヴィータに渡す。

 

「ほらよ」

 

「ありがとな!」

 

「ちょっとごめんな」

 

「え?…あっ!」

 

アイスを受け取ろうとしたヴィータの手を取る。予想通り指にはいくつか絆創膏が貼られていた。

 

「…料理を作ってくれるのはいいが、怪我したら元も子もないだろ」

 

『治癒魔法、展開』

 

治癒魔法を発動させ、ヴィータの指の怪我を治す。幸い、切り傷だけだったのですぐに治すことができた。

 

「……あたしが勝手に傷ついただけだ」

 

「アホ、それでもこっちは心配になるんだよ。そもそもなんで不慣れな料理なんてしたんだ?」

 

「シグナムが迷惑かけただろ?そのお詫びだ」

 

「…あー」

 

なるほど家族の不始末だからその一員として責任を取りに来たって感じか。うーん、この流れはエッチなお願いしていいやつか?

 

『そんなわけないだろ』

 

ですよねー。

 

「シグナムのこともだけど、あたしも個人的にアキトにはお礼を言いたかったしな」

 

そう言いながら照れくさそうに頭を搔くヴィータ。かわいい、好き。しかし、俺はヴィータに感謝されるようなことをした記憶がないのだが。

 

『日頃の感謝じゃないですか?』

 

それこそ謎だろ。日頃って俺がそんな善人に見えるか?

 

『それはないですが』

 

おい即否定されるとは思ってなかったぞ。

 

『しかしマスターの行いが誰かの助けとなっているのは事実です。それはマスターが決めることではなく誰かが勝手に認めるものです。マスターが悪人かどうかなんて関係ありません』

 

いや悪人なんて一言も言ってないのだが。

 

「そうか、ありがとな。じゃあ飯食うか」

 

「じゃあアイスは後で食べるか!」

 

そう言って冷蔵庫の方へ駆け出していくヴィータ。うーん、子どもっぽい服も相まってよくできた妹にしか見えない。

 

『よかったじゃないですか。前に読んだエロ本は妹モノでしたよね?』

 

いやたしかに憧れはあるけど近親相姦してこようとする妹とか正直足枷以外の何者でもないのだが。

 

「……」

 

キッチンの方からヴィータが帰ってきたのだが、何故か浮かない顔をしていた。

 

「どうした?」

 

「…すまん。台所のゴミはちゃんと片付けて帰るから」

 

どうやらキッチンの惨状に今気づいたらしい。いや遅いわ。でもちゃんと気づけてえらいぞ。

 

「そっちは俺が片付けておく。もらってばっかりじゃ申し訳ないしな」

 

「い、いやそれじゃお礼の意味がなくなるだろ!」

 

「ならこれは俺からヴィータへのお礼だ。俺もヴィータには日頃からお世話になってるしな」

 

「あ、あたしはアキトになにもしてやれてないぞ?」

 

「それは俺が決める。少なくとも俺はヴィータがいてくれて良かったと思ってるぞ」

 

「あぅ……」

 

『私の意見丸パクリですか?』

 

はて?そんなこと言ってましたか?

 

「よし、じゃあ飯食うか!」

 

「そ、そうだな!」

 

む、ヴィータの顔なんか赤くないか?普段やらないことをしたから疲れたのかな?それならちゃんと労ってあげないとなぁ(極悪顔)

 

『そうかもしれないがそうじゃない』

 

─────────────────────

 

 

 

「お、おいヴィータ、流石にお酒はやめといた方がいいんじゃないか?」

 

「大丈夫だ!子ども扱いするな!」

 

すき焼き鍋もあっという間に無くなり、片付けも二人で済ませた後、ヴィータがなんとお酒を持ってきていたことが発覚した。

 

「あたしがお酒に弱く見えるか?」

 

「見える」

 

「見てろ!これぐらい余裕だからな!」

 

そう言って、ヴィータはビール缶一つを一気に飲み干す。おいおい一気飲みは危ないぞ。

 

「…うぇ。どうだ!」

 

一瞬不味そうな顔をしたが、やってやったぞという風にこちらを見るヴィータ。かわいい、いやいやそうじゃなくて。

 

「お酒なんてあたしが本気を出せばどうってことないのさ!」

 

 

 

 

 

「ううう、はやてもアキトもなのはも皆どんどん強くなって、シグナムも前とは比べものにならないくらいに強くなってるのに…あたしは全然強くなってないんだ…ううう」

 

その後、ヴィータは酔った。普通に酔った。しかも泣き始めた。これは多分めんどくさいやつだ、全く酒に呑まれるとは情けないやつだ。

 

『そういうマスターも酒に呑まれないでくださいね?』

 

おいおい、俺が酒に負けるようなやつに見えるか?ほら、もう三本目だけど全然余裕だぞ?

 

『いつもより飲んでいます。これ以上飲むのはオススメできません』

 

大丈夫大丈夫!はい、四本目いっきまーす!

 

 

 

 

 

「くっそ…くっそ……俺の周りにはなんで真人間しかいないんだよ!お前らみたいな真っ直ぐな人間見てるとな!死にたくなるんだよこっちは!俺はお前らが思ってるような人間じゃないんだよ!」

 

「そんなことない!アキトはいい人だ!じゃなきゃ皆お前に感謝するもんか!」

 

「うるせぇ!そっちの理想を俺に押し付けるな!抱き枕にするぞ!」

 

「なんだよそれ!ご褒美か!」

 

「なあああんでえええええ!?」

 

『さて、明日の日程を調整しておきましょうかね』

 

この後、めちゃくちゃ(ヴィータを抱き枕にして)安眠した。




あ、あれ。あたし寝ちゃったのか?

動けない……

え!?なんであたし、アキトに抱きつかれてるんだ!?

アキトの匂い……いいな…………

ダメだ!この匂い、頭がおかしくなる!

離れないと…離れないと……

頭が…なんだかふわふわする

「ふわぁ……」

次回番外編登場キャラ

  • いつもの3人
  • 大天使ヴィータちゃん
  • 戦闘狂シグナム
  • スバルとかティアナとか(その他)
  • (できる限り)突っ込めって言ってんだよ!

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