オッス! オイラ、アントニオ(仮)!
突然だけど君たちは野良猫の縄張りってどのくらい広いかって知ってる?
結構広いらしいよ。 具体的な数値は知らないけど。
ま、そんなことはどうでもいいや。
オイラは今あの学校からそんなに遠くない山の中に来てるんだ。
え? なんでそんな所に居るんだって?
ちょっとね・・・。 まあ、強いて言えば狩りかな?
ああ、食べるためじゃあないよ? なんか、本能ってやつ?
なんとなく現れる場所が判っちゃうんだよね。
あのよく分からないネズミ。
実際はネズミじゃあないけど、ほら猫の狩りの相手と言えばネズミでしょ?
なんでか知らないけど、無性にいたぶりたくなるんだよね・・・
あとなんか気持ち悪い緑色のネコ擬きもいたな。
無性にイラついたから相手にするのは最後にしてから、たっぷり時間をかけてボロボロ痛めつけてやろうとしたらいつの間にか死んでたけど。
まあ、猫がち〇ーるや猫じゃらしに逆らえないように、オイラも本能には逆らえないのよね。
・・・悲しいけど、所詮ケダモノなのね・・・・・・。
はやく人間になりたいって妖怪人間だっけ? 観たことないから知らないや。
あとちゅー〇はマジやばい。 マジ目が離せない。 あれはもはや麻薬じゃないかな?
猫になってから感動したことのトップに入るもんね。
・・・話が脱線した。
と言うわけで、一狩り行ったところで何となく縄張りを巡回したら突然どこかで爆発したんだよ。
ヤめてよね!!! 猫はフラッシュと爆音が苦手なんだから。 一言文句言ってやる!!
んで、猫のすぐれた五感を使って現場に来てみればあの青髪の女の子がいるじゃないのさ。
ちょいちょいお嬢ちゃん? 夜中にこんな山奥に居たらあぶないよ?
こわ~~い、こわ~~い肉食獣が襲いかかっちゃうよ?
とりあえずなにか食べ物ある?? くれたらオイラがボディーガードになってあげるからさ。
「あら? かな・・・じゃなかった、タマじゃないの? どうしたのこんな山奥に?」
それオイラの台詞だよ。
てかなんでいつも名前呼ぶとき「かなで」って呼ぼうとするのかな? 別になんでもいいのに。
ちょっと女の子ぽい名前な気もするけどね。
そう言えばこの人、初めて会った時から物腰とか雰囲気がそれぽいからそうかなって思ってたけどお嬢様ぽいんだよね。
付き人らしい人もいたし。
その人にやんわりいくら赤毛とはいえ「かなで」って呼ぶのは辞めた方が良いって言ってた気がする。
確かにオイラ全身オレンジ色に近い赤毛の猫だけど関係あるかな?
てか「かなで」って日本名だよね??
染めてたのかな?? それとも国際化が進んだ結果なの??
・・・まあ、このお嬢様も青髪だしそういう世界なのかもね。
もしオイラが人間だったとしたらこの物語は異世界転生モノってことになるのかな?
トラックにひかれた記憶ないけど。
あ、近づいてきてどうしたんですか? あ、抱っこですか。 まあ、いつも高級な鰹節くれるしサービスしときましょ。 お嬢さん特別だよ? 5分だけだから?
「フフフ。 暖かいわね。 とりあえず一緒に山を下りましょ? 迎えに来てくれる緒川さんなら鰹節持っているはずだから、それまでは抱っこさせてね?」
じゃあしょうがないなぁ~。 ま、たまにはいいか。
でもお付きの人は大変だよね。 いつも鉋と鰹節本体を持ち歩かされるなんて。
やっぱりいいとこのお嬢さんなのかね?
なんで生物は毎日ご飯を食べないとイケないんだろうね?
昨日あんなに美味しい鰹節を食べさせて貰ったのに・・・。
あ、やべ。 思い出したらよだれが・・・。
あのお嬢様に飼われる猫はさぞかし幸せだろうね~。
毎日美味しいごはんを食べさせてくれるし、きっといいお部屋にも住んでるだろうしな~。
まあ、オイラは遠慮しとくけどね。
それよりも今夜の晩御飯をなんとかしなくちゃ。
わざわざあの学校付近に戻るのもどうかとおもうし、今日はこの街を餌場にするか。
確か近くにいつもご飯をくれる優しい店員さんが働いているコンビニがあったはず・・・
今日シフト入ってるかな・・・・・・ん!?
この気配は・・・ネズミ!?
イケナイ! あのネズミは人間にとっての天敵だ!
なんでか知らないけどあのネズミが人間に触れると問答無用で消し炭になってしまう!
クソ! 間に合ってくれッ! 人間が死んでしまうのはとっても困る!
オイラの食い扶持が‼ ・・・じゃなくて!
オイラは多分人間だ! 人間が人間を守らなくってどうする!
たとえケモノになったとして、 オイラの心が人間である以上、 あのネズミと戦える力があるのならッ!!
変・・・身!!
飼い猫ってたまに本当にネコなのって思う時ってありません?
作者の実家のネコなんて特に冬場はすごいですよ。
なんと母親(人間)と添い寝するんですよ。 しかも母親の腕を枕にして、布団も被るんですよ。
とっても羨ましい。 人肌が恋しいこの季節、猫の体温でも良いから欲しいですね。
残念ながら作者は猫の毛アレルギーなので添い寝なんて絶対に無理ですが・・・・・・・。