D.C. AnotherFinalChildren   作:蒼石 梢

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ギロチンはありません。
また早いね。
今回も短いです。というより、ノベルゲームのシナリオをイメージして貰えるといいかもですね。
それでは今回もお付き合いください。


これ、母さんです

今なら100メートルを7秒できれるんじゃないかと思うほどの、全力疾走。

曲がり角には気をつけながら、目的地の扉に勢いよく手をかける。ばんっと音が教室に響き、視線が一斉に集まる。

「セーフ!」

「セーフ! じゃないよ、義之くん。いや、まあ遅刻じゃないんだけどね」

教室に飛び込んだ俺に、教卓の前でやれやれというようにため息をつく金髪の女性。長く伸びた髪をツーサイドに纏めている。

見た目は10代といってもいいくらいだが、俺らとは違って制服は来ていない。

理由は簡単。この人は教師だからだ。あともうひとつ付け加えるとするのならーー

「もう、お母さんは悲しいよ。そういうところまでお兄ちゃんに似てきてさー」

ーーよよよと芝居がかった泣き真似をするこの人が俺の母親、朝倉さくらだということだ。

同じ学校に家族がいるというのもこそばゆいのに、担任だというのだから始末に終えない。

見た目だけでも若いのに、中身も無邪気な塊で暇を見つけては甘やかそうとしてくるので恥ずかしい。

学園に来た来客にもよく生徒と間違えられるみたいだけど、そろそろ勤続20年に届くと伝えると驚かれるのは日常だ。

父さんたちは、これでもかなり成長しているんだと口をそろえて言うし、実際アルバムで見ているからわかるけど、中学生の子持ちとは思えないだろう。

「とりあえず、本鈴前だしさっさと座っちゃって。ほら、みんなもそろそろ席ついてね」

母さんはパンパンと名簿を叩きながら、クラスの連中に着席を促す。

普段は激甘だけど、教育者としてはきちんとしているし、慕われているから周りも言うこときく。ただ、返事にさくらちゃん呼びだったりするので、威厳はないが。

本鈴がなると号令がかかる。出席をとり始め、こうしていつも通りのHRが始まった。

「今日もみんな、出席っと。僕は嬉しいよ。さて、今日の連絡事項は特にないけど、みんなちゃんと期末勉強してる?」

期末試験という単語にクラスの何人かが渋い顔をする。もちろん、俺もその一人だ。

「にゃはは。この感じだと怪しい子もいるみたいだね。特に誰とは言わないけど」

そういいながら、こっちを見るのはやめてください、お母様。

「ま、本校への進学はエスカレーター式だからって思っちゃうと、審査で落ちちゃうからね。こればっかりは僕の力じゃどうにもできないし、落第者なんて、僕のクラスからは出したくないからね。それじゃあ、今日も1日頑張ろう」

母さんはそういうと、号令を促す。挨拶を終えると義之くん、またねと手を降って出ていった。まったく、あの人は。

 

それにしても期末試験ねえ。2月も終わるから当たり前なんだが、もうそんな時期か。母さんも言っていたけど、うちはエスカレーター式で本校に上がるから受験とかしてないし、あと1ヶ月で付属が終わるなんて嘘みたいだ。

今年は主賓だから卒業パーティーも準備しないしな。

なんにしてもほどほどに頑張らないとな。夢恵と同じ学年なんて考えたくないし。

そう思いながら、いそいそと1限目の準備を始めた。

 

 

 




勤続20年。本編でも本校で教師やってましたけど、今は正式に着任してます。
なお、一部の方には申し訳ないですけど、さくらの容姿はホワイトシーズンに準拠します。魔法の性質考えてです。
純一は順調におっさんになってます。

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