インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了)   作:灰崎 快人

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午前授業、所々問題あり。

「さて、これで諸君にもIS学園教員の実力は理解できただろう。以後は敬意を持って接するように」

 

手を叩いて千冬が皆の意識を切り替える。

 

「専用機持ちは織斑、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒ、凰、黒神だな。では七人のグループになって実習を行う。各グループのリーダーは専用機持ちがやること。では分かれろ」

 

千冬に言われるや否や、織斑とデュノアに一気に二クラス分の女子が詰め寄っていく。俺はゆっくりと千冬に起こされていた。

 

「まさかIS解除まで追い込まれるとはな、流石に心配したぞ?」

 

「クラスター型を使用したとはいえ、まさか私もあそこまでのダメージを追ってしまうなんて……もう二度と黒神さんには使えませんね」

 

「すみません……どうしても実力差がある分、何かで埋めなければいけないと勝てないと思って。奇策に出たんですけど、逆に策に溺れましたね。あの装備はあれでも使い道があるので構いませんよ、これからも使用してください」

 

そんな雰囲気を感じ取ったのか、クラス全員がこちらを向いた。見せもんじゃないって……呼吸すると若干身体が痛むが仕方の無いことだ。

 

「何をしている、さっさとグループに分かれろ」

 

千冬がそう言うと再び男子二人に女子が押し寄せる。セシリアと鈴、ラウラのところにも行ってやれよ……

 

「織斑君!一緒に頑張ろう!」

 

「デュノア君の操縦技術見たなぁ~」

 

「私もいいよね?同じグループに入れて!」

 

なんというか……色々と大変だな。予想通りといえばそうだが、まさかここまで繁盛するとは思わなかった。織斑もデュノアはどうしていいかわからず、その場に立ちすくしてしまっている。その状況を見かねた千冬は、面倒くさそうに額を指で押さえながら低い声で告げる。

 

「馬鹿者どもが……出席番号順に一人ずつ各グループに入れ!順番はさっき言った通りだ!それでももたつくようなら、今日はISを背負ってグラウンド百周させるからな!」

 

さらっとやばいこと言ってるぞこの女は……IS背負ったら重量で押しつぶされるぞ。千冬にそう言われるとそれまで群がっていた女子達は一斉に散り、それぞれの専用機持ちグループは二分も掛からずに出来上がった。

 

「最初からそうしろ、馬鹿者どもが」

 

ふうっとため息を漏らす千冬、教員も大変だな……

 

「よし!織斑君と同じ班!名字のおかげね……」

 

「うー、セシリアかぁ、さっきぼろ負けしてたし。はぁ……」

 

「凰さん、よろしくね。あとで織斑君の話聞かせてよ」

 

「デュノア君!わからないことがあったら何でも聞いてね!」

 

「……………」

 

「黒神さん!ご指導お願いします!」

 

各グループの女子たちの反応はさまざまなものであった。特に異質なのはラウラは沈黙を貫いており、グループの女子が少しうつむきながら押し黙っている。はぁ……ある程度はみてやるか。

 

「ええと、いいですか皆さん。それから訓練機を一班一体取りに来てください。『打鉄』が三機、『リヴァイブ』が三機です。好きな方を班で決めてください。早いもの勝ちですよー」

 

先の実演で自信を取り戻したのだろう、山田先生の堂々たるその姿はまさに『仕事が出来る女』に見える。

 

「でけぇ……」

 

織斑が呟く。まぁそうだろう、十代乙女にはなに豊満な膨らみを惜しみなく晒しているのだから。山田先生が時折見せる眼鏡を直す癖、そのたびにたわわなものに自らの肘が触れ、重たげに肉の果実を揺らしていた。

というか意識してなったけど、俺抱きしめてるんだよな……うん意識したら駄目かもしれないな。

 

「…………」

 

こちらを見てくる千冬、そんな目で俺を見るな。男子ならば誰でも意識してしまうだろう……現に声に出した織斑は思いっきり足を踏まれている。しかもかかとで。あれは痛いぞ……

 

「さてと、とりあえずどっちにしようか?」

 

グループの女子たちに声をかける。個人的な意見ではあるが、安定した性能を持つ打鉄がお勧めだ。あれならば特に問題は起こらないだろう。逆にリヴァイブは高度な技術を求める際に使ったほうがいいと考えている。だがこれはあくまで俺の個人的な意見だ、決めるのは彼女たちで俺じゃない。

ちなみに俺のグループには布仏・鷹月・四十院・夜竹・岸原となっている。

 

「私は打鉄がいいです!」

 

「私も~」

 

やはり皆安定を求めるのか、打鉄を所望していた。まだ他のグループはどの機体にするか決まっていないようなので、俺のグループが一番乗りとなる。IDを部分展開しISを引き連れていく。

 

「専用機ってどんな感じですか?やっぱりいい感じ?」

 

「そうだな……愛機でもあるな。俺の場合貰ったものというか託されたものって表現が合うけどな」

 

「「へぇ~」」

 

実際のところは実験的な意味合いも強いからな……いつ爆発するかわからない爆弾を持たされているとも言える。

 

『各班長は訓練機の装着を手伝ってあげてください。全員にやってもらうので、設定れフィッティングとパーソナライズは切ってあります。とりあえず午前中は動かすところまでやってくださいね』

 

ISのオープンチャットで山田先生が連絡してくる。装着を手伝うのか……まぁいいだろう。

 

「とりあえず番号順にやっていこう。ISの装着と起動、そして歩行。ここまでで構わないか?」

 

順番は岸原・四十院・鷹月・布仏・夜竹だな。

 

「はい!|お願いします!」

 

元気がいい子たちだな。他のグループでも元気に挨拶をしているところや全員右手を差し出しているグループも……何やってるんだ?

 

「「「お願いします!」」」

 

織斑のところは一体何があった?何かくだらに事でも言ってしまったのか?っと思ったがデュノアの方でも同じようなことが起きていた。本当に何やってるんだか、そんなことしてたら―――

 

スパーン!

 

「「「いったああっ!!!」」」

 

ほれ見ろ、こうなるんだ。何せこの授業には鬼g「あぁ?」……優秀な先生がいるのだから。

 

「やる気があって何よりだな、それならば私が直接見てやろう」

 

あぁもうデュノアの班は駄目だろうな。飛び火を恐れた織斑の班の女子が恐れるように散っていった、最初からしなければいいのにな。

 

「さてと、岸原さんはISに何回くらい乗ったことがある?やっぱり授業だけか?」

 

「はい、授業だけです」

 

「ならある程度は大丈夫だな、それじゃあ装着して起動してもらおう。わからない子はしっかりと人の練習を見ておくこと!でないと、放課後居残りになるぞ?」

 

「よし……真面目にやろう」

 

今まで真面目で無かったよな発言なのだか大丈夫か?あえて黙っておくけど。ということで一人目、二人目と装着・起動・歩行をこなして行く。途中ラウラのグループで問題が起きたため、そこに千冬を付かせた。興味の無いことに口出ししないのは時に良いが、今回は流石に駄目だ。そんな事があり三人目が終わり四人目の装着のとき、ちょっとした問題が起きた。

 

「届かない……」

 

「おっと……失念してた、俺のとは勝手が違うからな。とりあえず本音、こっち来て。」

 

「ん~?わかった。」

 

IDを展開してこっちに来た本音を抱きかかえる。こうしないとコックピットまで届かないからな、仕方ないしこれが1番楽な方法でもあるからな。女子が黄色い声援を上げているせいでこっちに視線が集まる。

 

「なんかごめんね、こんなことしちゃって」

 

「大丈夫だよ~それに安心するし~」

 

そう言って更に密着してくる、ただでさえ当たっているのだから勘弁して欲しい。意識を紛らわせながらコックピットまで運んでいく。

 

「背中からゆっくり入ってくれ、俺の手握りながらでいいからな?慎重にね」

 

「うん、大丈夫だよ~」

 

「それじゃあ少し放すぞ」

 

ゆっくりと本音を放していく、これなら安全に装着できるはずだ。ゆっくりとISに体を預けていくと本音にあわせるようにISが装着されていく。

 

「装着できたよ~」

 

「よし、それじゃあ起動してくれ」

 

彼女が起動シークエンスをはじめる。開いたままだった装甲が閉じて操縦者をロックし、静かに起動音を響かせて打鉄の姿勢を立て直した。どこか慣れているような感じがしたが、気のせいだろう。

 

「それじゃあ次に―――」

 

そうして事は順調に進み、午前中の実習が終わった。とりあえず疲れたから横になりたい。

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