インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
今日は新聞部の撮影と取材に応じている。前から取材させてくれと言われていたが、色々とあったためここまで伸びてしまった。
「すまないね
「いえいえ~大丈夫ですよ、こうして取材を受けてくれる時間も設けてくれた限りありがたいですよ」
個人的なわがままで引き伸ばしてしまったのにもかかわらず、彼女は笑顔でそう答えてくれた。こればかりは心の広い彼女に感謝する。
「それでは、取材のほうを始めて生きたいと思います。ここでの事は後日新聞となって学園中に配布されるので、何か嫌なこととか言いたくないこととかあれば「無し」とか「ノーコメント」でも大丈夫です」
「わかりました」
本格的だな、流石新聞部ということか。ここ以外でも部活動は基本本格的だからな、この学園の長所でもあるな。
「それではまず始めに、ご自身の名前と学年をお願いします。出来れば年齢と誕生日もお願いします」
「
「ありがとうございます。それでは私のほうからいくつか質問のほうを用意しています、またこの学園の生徒からもいくつか質問が来ているのでそちらにも応えていただきますが……大丈夫でしょうか?」
「基本的には大丈夫だと思いますよ」
「ありがとうございます、ではまず一つ目の質問です。一年一組でクラス代表を決める際に決闘を行いましたね、そこで千春さんは織斑一夏君を倒しあのイギリスの代表候補生であるセシリア・オルコットさんとも接戦を繰り広げました。結果的にはセシリアさんと同等でしたが、何故千春さんではなく一夏君がクラスの代表をしているのでしょうか?」
いきなりだな、まあこれに関しては誰もが思ったことだろう。一組の生徒はだいたい分かっているだろうが、あの中には上級生もいたからな。そこをしっかりと明確にしてほしいと言ったところだろうか。
「まず第一に私はクラスの代表を務める気は無かったんです、理由としましては私のような成人男性に代表をさせて本当に良いのか?学園生活を邪魔してしまわないか?と思ってしまったのです。結果的に言ってしまえばオルコットさんと同等ということで話し合いでの解決を求められましたが、私の方は早々に辞退していますので彼女に決まったと思っていたのです。しかし彼女は私の実力を過大評価していたらしく、彼女自身も代表を辞退してしまっていた状態でした」
「では結果的に残った一夏君がクラス代表を勤めることになった、と言うことでしょうか?」
「それもありますが、私のほうでは織斑一夏のスキルアップの為ですね。彼には織斑千冬という後ろ盾がありますが、それに頼ってばかりはいられないでしょう?頼らなくてもいいように彼自身の技能を磨くためと言う意味があります」
「なるほど。と言うことは彼が何か道を踏み外してしまったときはバックアップをするという形になるのでしょうか?」
「そうですね、実際かなり危ないときがあったりしましたからね」
あの無人機のときはマジで死ぬかと思った、あそこまで無謀だとこっちの身が持たないから正直控えてほしい。
「それでは次の質問です。前職では倉持技研に所属していたときにつらかったことなどありますか?また倉持技研で開発されていた
今度は倉持技研について触れてきたか、それに関連した人物名の名前を出してくるあたり色々と情報は持っているみたいだな。確かにつらいことは沢山あった、だがその後は平穏になったので大丈夫だろう。経営も安定してきていると聞いているからな。
「辛いことですか……沢山ありますけど、彼女の専用機と関連することのほうが記事にしやすいですよね?」
「そうですね」
「専用機の開発は主に操縦者からの要望に応える形で建造が行われています、装備も改良品から新規造型まで幅広く行っています。そこで彼女の開発グループでリーダーを任されていたのですが、そこの前任課長が本来使用するはずであった装甲素材を全て品質の悪いものへと変更していたのです。本来素材は私のほうが選びぬいたものを使用しているのですが、ソイツは深夜にラボへと入り込み物を交換していました。今はこのIS学園の整備科に運び込み、私と更識さんで組み上げているのが現状ですね」
「二人で組み上げているんですか!?大変じゃないですか?」
「そうでもないです。設計図は自分のほうで理解していますし、回路に関しても従来のものを改良して組み込んだ入りしているので。強いて言うのであれば新しいシステムの会い這うくらいですかね」
「なるほどなるほど~」
もともと打鉄を改良したもの、と言うことでの開発であったため意外と簡単なのだ。問題はあのクソハゲだけだ。
「では次の質問です。千春さんは織斑先生、篠ノ之束博士とは幼馴染だと言うことで有名です。そこで幼い頃の先生方のお話を一つお伺いしたいのですが」
これは大丈夫なのか?あとで千冬に問い詰められたりするんじゃないか?これは不味いな……俺も下手な話をするわけにもいかなくなったな。
「色々と限られるだろうから、二人との出会いを語ろうかな」
これなら問題は無いだろう、そこまでおかしくないだろうし。
「俺が千冬とであったのは小学一年の頃だった、当時の彼女は運動神経抜群と言う言葉が良く似合う子だったよ。俺よりも運動神経良かったからね、あと凄く頭が良かった。常にテストの点数は三桁だったよ。そこから一年たった時に束が転向してきたんだ。今とはそこまで変わらないが不思議な子って感じだった、表現の仕方とかが独特で聞いていて飽きないと思ったよ。ちなみにそのときの彼女も天才だったよ、千冬と変わらずテストは三桁だった」
「完璧な人間だったと言うことですね、何か失敗とかしたりするときはあったんですか?」
「まあ小学生で完璧人間なんているわけが無いからな、二人とも料理が出来なかったんだ。その時だけは彼女達が一般の小学生と変わらないと思ったよ」
「料理が出来なかったんですね~」
「それで俺が家に行ったりして料理を教えたりすることもあったけどね、小学四年生の時はお泊り会とかするくらい仲が良かったよ」
「千春さんたちは昔からプレイボーイだったと……」
違うそうじゃない、あくまで夏休みの宿題をしたりしていただけだ。そこまで発展したわけではない。仮に発展していたとしても恋仲にはなっていなかったと思うぞ。
「ではここからは代表候補生に関する質問や、千春さん自身のプライベートに触れて行きたいと思います」
今度はプライベートか……まぁ応えられないものには反応しないでおくとしよう、彼女もそれで良いといってくれたしな。
「では一つ目です。千春さんの好きな異性のタイプを教えてください」
いきなりぶっこんできたな!最初にこれが来るのか、好きなタイプか~あんまり意識したことは無いな。
「そうだな~基本的に俺が相手に合わせたりするから、特にこれって言うものは無いかな」
「相手のことを優先して対応とかしてくれるんですね~」
「まぁたまにこっちが勝手に動くときもあるから、波長が合えばいいかなって感じだよ。だから特にこだわりは無い」
「なるほど……では次ですね。千春さんはプライベートがなぞに包まれているので、皆さん興味津々ですよ。なので千春さんが休日に何をしているのか教えていただけますか?」
「休日は主に身体を鍛えているよ、今はちょっと別件があって出来ていないけど。基本的には整備室にいたり学園の敷地内を走っていたり、自室に居たりするよ。稀に剣道場とか二も居るから、見つけたりしたら気軽に話しかけてくれてもいいよ」
「整備室に居ると言うことはご自身のISを整備している感じですかね?」
「それもあるけど一番は更識さんの専用機かな、今度のトーナメントまでには完成させるつもりだから。急ピッチで仕上げてるよ」
間に合うかどうかは俺にかかっている、一刻も早く処理したいものだ。というか他にも問題があるからかなりハードなスケジュールを送っている状態だな、少しはゆったりした時間をすごしたいのが本音だ。
「それでは次の質問です。ずばり織斑先生との関係は?」
「幼馴染」
「それだけですか?」
「それだけ……まぁある程度言葉を交わさなくとも連携が取れたりする、だから心は許している関係かな」
「なるほど~」
実際かなりの頻度で俺の心を見透かしてくる、俺は千冬が何を考えているかわからないが彼女は俺が何をしようとしているのかすべてお見通しらしい。一方的なのは勘弁なので最近は千冬の観察をしたりしている。
「では次の質問―――
「以上で取材は終わりとなります、最後に見出しとして写真を一枚貰いたいのですがよろしいでしょうか?」
「ああ、問題は無いぞ。それより記事が完成したら一枚もらえるか?」
変なことが描かれていないかの確認の為に一枚は貰っておきたい、これを見て他の生徒たちが暴挙に出たりしないような内容であることを確認したい。
「勿論です、では写真行きますよ~3-5+2÷16×55は?」
「4.875」
「正解です。今回の取材をいけてくださってありがとうございました!」
「こちらこそ、今日はありがとうございました。記事のほう楽しみにさせていただきますね」
そうして今回の取材を終え、自身の部屋へと戻っていく。部屋にはシャルロットがIS学園の資料などを確認していたり、買い物に言った際に手に入れた俺の人形を持って遊んでいる。人形で遊ぶのが好きなんだな、他にも買ってきてあげたり作ってあげたほうがいいのかな?
「シャルロット、その人形好きなんだな?」
「ち、千春さん!?いつのまに……」
「ついさっき戻ってきたばかりだ、それよりその人形好きなのか?」
そう言うと彼女は顔を少し赤くした後にゆっくりとうなずいた、やっぱり女の子は人形とか好きなんだな。
「今度別のものとか作ってやろうか?」
「ううん、これだけで十分ですよ。」
「そうなのか?他にも種類があったほうが―――」
「これだけで大丈夫ですってば」
彼女がそういうのであればそれでいいだろう。こっそりシャルロットの人形でも作っておくかな。サプライズみたいな感じで隣に置いておこう。
「取材のほうはどうでした?」
「緊張はしないな、あとは記事が完成してからって感じだな。特に不味いことはしゃべっていないから大丈夫だと思うぞ」
何か不味いことを話していたりしたら、誰かがすっ飛んでくるな。まぁ大丈夫だろう。
「それじゃあご飯食べに行くとしようか」
「はい!」
その後、完成した新聞が食堂で配布された。いろいろと聞きたいことがあった彼女たちからしたら満足するレベルのものではないが、そこはかとなく満足は出来たらしい。まあ他に気になることがあれば直接聞いてほしいものだ。
「千春さんのことが詳しく書かれていますね。女性のタイプとか、プライベートのこととか」
「聞かれたからな、答えられることには答えるさ。それに秘密にしなくても問題は無いからな」
彼女も気になることが読めたので満足そうだ。ちなみに今回の取材では専用機持ちについて聞かれたり、生徒会に所属している噂などを聞かれたりした。とにかく噂とかについて話をしたりしたな、あと一番多かったのは恋愛に関する話が多かったな。問題が無いところだけしっかり応えたけど……まあ取材だしな。
「千春さんの経験人数はノーコメント、恋愛経験は無し。こういった質問もあるんですね」
「答えられない質問もあるだろう、デュノアもいつか取材されるんじゃないか?一応男性操縦者って項目だからな」
「……そうかもしれませんね。あっ僕についても触れてくれてる」
男性操縦者同士として何か感じることがあるかどうかという質問だった、特に問題は無かったと思うぞ。シャルロットのことも隠してあるからな。
「なんか複雑ですね、男同士だからって事もありますけど。興味ってところで「男性としての興味は無い」と描かれているので」
「男性として興味は無いだろ、俺には同性愛は無いからな」
「そうなんですね」
あると思われていたのか、織斑に特訓を設けているからか?そんな気はさらさら無いぞ?同性として興味が無いって事だからな、今のデュノアには複雑なんだろう。
「そんなに気にするなよ、デュノアのことはしっかり見ているからな」
俺は落ち込んでしまっている彼女の頭をやさしく撫でる、周りには何人か生徒が居るが気にせず彼女の頭を撫でる。
「わかってますよ、僕のことちゃんと見てくれているって。これに書かれていなくてもしっかりとわかってますよ」
「なら良かった、それじゃあ部屋に戻って寝るとするか。時間も時間だからな」
気がつけば食堂も閉まってしまう時間になってしまっていた。俺とシャルロットは食事を済ませて談笑していたので、すぐさま席を後にし自身の部屋へと戻った。
さて明日は木曜日だ、実習とかあるから早めに寝て体をしっかりと休めておかないといけないな。
「シャルロット、明日はアリーナでの実習がある。朝起きたらスーツを着込んでおいたほうが良いぞ」
こうすれば彼女は女であることが織斑にもバレ無くて済む、あいつは馬鹿だからこのくらいで簡単に納得できるからな。俺も明日の準備としてスーツを袋に入れてある。今はこれが一番動きやすいんだ、束がISスーツを開発してくれているのでそれが出来次第着替えていく予定だ。
「別に更衣室で着替えても問題は―――」
「あるだろ、織斑に裸を見られるかの知れないぞ?」
「ならやめておきます」
「そうだろう、だからやめておけ。あれを再現するなんて地獄があっていいわけが無いんだからな」
あれは事故だったんだ、と心の中で俺は勝手にそう決め付けている。あの時彼女が一緒にシャワーを浴びると言い出したのも、勢いだけであって本当はそんな事したくないと言うことにしてある。そうしなければ俺の心とSAN値がごっそり削られていくからな。
「それじゃあおやすみ、シャルロット」
「おやすみなさい、千春さん」
彼女は俺の形をした人形をしっかりと抱きしめて眠りについた、やっぱり人形が大好きなんだな~
何処からが本当で何処からが嘘なんでしょうね