インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
部屋の片付け、掃除が終わったところで一息ついた、かなりの時間が掛かったがなんとか清潔感の感じられる部屋へと戻ったはずだ。洗濯カゴに大量の衣類がある以外は。
「何で初日にこんなに疲れなくちゃ行けないんだ……」
「すまない!説教だけは勘弁してくれ!」
「無理、ということで束と通話するぞ」
IDを携帯型にしたことで普通に日常品として使えるため非常に便利だ。この機能だけは正直ありがたい。
「もしもし~どうしたのくろちー?」
端末から束のアドレスを選択すると、瞬時に回線が繋がる。これ便利だな本当に!
「IDについて聞きたいことがあってな、まぁその前に千冬について何だが……」
「ちーちゃんがどうかしたの?」
「実はさ――「言うなぁ!!!」……部屋の片づけが全く出来てなくてゴミ屋敷化してたんだが、束はそんな事無いよな?」
千冬が止めようとするがそんな事お構いなしに話を続ける、幼馴染の悪いところはしっかりと直しておかないとな。まさかと思い束にも確認を取ってみた。
「そっそんな事無いよ?私は整理整頓は出来てるよ?それでどのくらい酷かったの?」
不安だ、正直言って束もそこまで整理整頓できるかといわれれば出来ないタイプだ。
「千冬の部屋の写真送るから少し待っててくれ。あと束、お前の部屋の写真も送れ。誤魔化しても無駄だからな?」
端末越しに「ぐぬぬっ」と声が聞こえてくるが慈悲は無い。端末で撮っていた数枚の写真をデータ化して送りつける。背後で全てに絶望したかのような表情を浮かべている千冬が座り込んでいるが気にしない。束からも写真が送られてくるが、様々な部品が散らかっていたり菓子類のゴミが散らばっていたりした。
「うわぁ……これは酷いね、しっかりとお説教しておかないとね?ち~ちゃん?」
この端末にはビデオモードがあり顔を合わせて話すことが出来る機能が搭載されている。え?いまさらだって、意外と便利な機能なんだぞ?まぁそのお陰で千冬は意気消沈してベッドで泣いてるよ。
「束、お前も説教だがな」
二人して整理整頓できないなんてどういうことだ!?まともなのは俺だけか!?
「さてと、お説教はここまでにしておいてIDについて話そうか」
二人分の説教が終わった後、気力で保っている状態の束からIDについての解説が始まった。
「あぁ、まずこのIDについて簡単に頼む」
未だにわかっていないところがある機体を使うのは嫌だからな。
「ID通称「インフィニット・ドライブ」はISよりも少し遅い時期に造った機体だよ、ISのシステムを一部共有しているからIDはISの姉妹機ともいえる存在だよ」
「ほぅ、ならばこの機体の開発コンセプトはなんだったんだ?ISは宇宙空間活動用のマルチフォーム・スーツだろ?」
「IDの開発コンセプトも同じだよ、宇宙空間活動用マルチフォーム・スーツ。IDを造った経緯とすればISが当初の目的ではなく、飛行パワード・スーツとして軍用転用されてしまったからね」
ISよりも装甲が小さく箇所が少ないものが、宇宙空間で使用できるのか不明だが……天災が言うのであればそうなのだろう。
「そしてIDはISのコアを使っていないため誰でも搭乗することが出来ると?」
「予定ではそうだったんだけどコアのシステムの一部をつかってる影響なのか、その機体も女性にしか扱えなくなったんだよね」
ISコアの欠点を引き継いでしまったのか、それでも新型のコアを作り出せるとはな……いやこいつも女性にしかつかえないのに、何で俺に反応したんだ?
「それでシステムの一部を使って新しいコアで造った機体がIDってことか」
「そう、その名も「IDシステム」、従来のISと同等くらいのスペックをたたき出せたからね」
コアではなくシステムという名称に変化しているらしい、ISと区別をつけるためか。擬似ISの立ち居地にいるのかもしれないな。
「つまりIDはISのシステムを一部使い、本来の目的である宇宙空間活動マルチフォーム・スーツを達成する為に造ったものだということだな?」
「そういうことだよ、ただ今あるIDはくろちーが持っている機体しかないからね。システムとかに異状とかが発生したらすぐに脱着してね、最悪爆発するから」
試作機ということは分かるが最悪爆発するって何だ!そんなに急ピッチで仕上げたものではないだろ?前段階から不安定であったとは聞いていたがここまでだったとは……
「まぁいい、それでこいつに搭載されているIDシステムには問題があったらしいが、何があったんだ?」
「二つあってね、1つはISと同じで女性にしか扱えなかったんだけどくろちーが動かしたからいいや。二つ目はIDシステムの中にとあるデータを入れたからなんだ」
「ほぅ、そのデータとは?」
「ちーちゃんが乗っていたIS、
暮桜、千冬が第一回、第二回モンド・グロッソにおいて使用したISである、武装は雪片のみとなっており、単一仕様能力ではISの機動力を上げ自身のシールドエネルギーを犠牲とし、相手のシールドバリアを無効化し直接ダメージを与えることの出来る代物だ。この能力がなければ千冬もブリュン・ヒルデとなることは無かったかもしれない。かもということは能力を使わなくともそれだけの技量があるということだ。
「お前なんてもの入れてるんだよ!通りで武装内に雪片が入ってるわけだ!それに単一仕様能力が急に発動したから焦ったんだぞ!それに対VTシステムって何だ!そんなものいらないだろ……」
「実際対VTシステムはほとんど役に立たない代物だけど、最近になってこのシステムをISに組み込んだ国がいるから万が一ということにしておいて」
「VTシステムを組み込んだ馬鹿な国が居るのか、どこかはまだ分かっていないのか?」
「探してるけどまだ何処とは言えないかな……」
束でもまだどの国かまではわかっていないようだな、わかり次第教えてもらうことにしよう。教えてもらったらどうするかって?開発した研究所と研究者全員破壊する。
「わかった、万が一の備えとしておく。それで何故零落白夜を入れたんだ?」
「改良型を実験的に入れてみたんだ、一応改良型だから名称も変わって「零落黒月」って言うんだよ」
実験的ということは何か別のISにこいつを組み込んだということか。織斑にも専用機が渡るといっていたがまさかな……
「まぁいいや、それでこの装備の少なさを何とかしておきたいんだが」
正直言ってこいつには装備が少なすぎる、ブレード一本と回転式銃、ワイヤーにナイフが二本。そして雪片改……あれ?結構そろってる?
「後々追加のバックパックを送っておくから大丈夫だよ、今はその武装だけで我慢してね」
「了解、それじゃあ追加装備楽しみにしておくわ」
「それじゃあまたね~」
束との通信を切断し、端末をパソコンに接続させる。さてと、最後にIDのスペックをまとめておくとするか。その前に千冬をどうにかしないとな……
「拗ねてるのか?千冬、もう怒らないから大丈夫だぞ?」
「どうせ私は整理整頓が出来なくてガサツで愛嬌が無い女なんだ……」
マジで落ち込んでるな、しょうがない少しは相手を褒めることも大切なのかもしれないな。
「そんな事は無い……とは言えないが、千冬はクールで女性や男性からも知名度がある。それに美人さんだ(整理整頓できないけど)俺だったら千冬と付き合いたいけどな~(付き合わないと心配なくらいだ)」
そういって千冬の頭を撫でる、昔からこれが1番楽であり効果的だと思い込んでいるが実際のところは違うようだった。嬉しいとかの感情はそこにはなく―――
「頭を撫でるなぁ~!」
恥ずかしいという感情を引き出してしまったため、千冬は頬を紅く染めながら俺の意識を刈り取った……
「しまった!千春しっかりしろ!」
しかし彼の意識は深く深く沈んでいった。
「死んではないからな?」
千春が気絶してしまった為こちらに簡単なスペックを載せておきます。
ID「インフィニット・ドライブ」
型番P-001
黒式
武装
近接ブレード「黒龍」
ハンドガン「カノン」
ワイヤー&ブレード「影縫」二機
試作型雪片改
単一仕様能力
零落黒月
追加バックパック
T.K.R.S