インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
さてと、今日はドイツから送られてきたパーツを使ってシュヴァルツェア・レーゲンの修復を行う。あと俺の黒式……コアを残して全ての装甲が大破してしまった……あの子には悪いと思うけど、今日はラウラのISを優先させてもらおう。
「あとで覚えてろよ?」
という声が聞こえた気がしたがきっと気のせいだろう、そう思う事にしよう。ちなみにラウラは身体への負荷がひどいのでおとなしくしてもらっている。
「さてと、やりますか!」
俺はドイツから届いた荷物を開封し、ISの再構築を始めた。まずは基本となる腕や脚、そして腰のアーマーだ。それぞれ起動していない状態なので薄暗い灰色だ、第二世代は塗装だったが第三世代からは最適化したらその人の特色に染まるという特徴がある。それでも気に入らない人が居たらその上から塗装を施すらしい。
四肢のアーマーと腰が完成したら一旦ISを起動させて干渉が無いか確認を行う、これで不備があったらラウラに更なる負荷がかかってしまうからな。
「俺が動かしても問題は無いか……それにしてもいつもより視線が高いな」
やはりISと等身大のIDではアーマーの大きさなどで高さや当たり判定がかなり変わってきてしまう、それに絶対防御もIDには搭載されていないから妙な安心感がある。
「システム起動、テストモード。これよりシュヴァルツェア・レーゲンの稼動テストを行う。」
『Starten Sie das System und führen Sie den Schwarzea Regen Test durch.』
ドイツの機体だけあってシステム音声もドイツ語だ、解読できなければ積みだった。
「さてと、スラスターや武装はまだ装備できていないが稼動には問題ないだろう」
アリーナは幸運なことに空いていた、これならば自由にアリーナを使用できるだろう。まずは軽く走ったり殴ったりなどを繰り返す、その後問題が無ければ大型スラスターを取り付けリアアーマーを接続すれば基本は完成する。問題はその間に何か問題を起こさないかだ、問題起こしたり設定がぶち壊れてしまっていたら俺流で治すことになる。ラウラとは感覚や感度が違うからな……それが無いことを願おう。
『Als nächstes werden wir einen Flugtest durchführen.Anschluss des Triebwerks kann nicht überprüft werden.』
飛行テストを行うが、スラスターが確認さないのでテストを中断しますとの事だ。と言うことは手足の稼動には問題がなさそうだ、早速大型スラスターとリアアーマーを接続させよう。コンテナから取り出すと大きなスラスターが二つ梱包されている。そしてこの右スラスターには大型レールカノンが装備される。スラスターとリアアーマーにはワイヤーブレードが搭載されているので装備のテストも行わないといけないなあとは両腕に搭載されているプラズマ手刀、AICもテストしないと……いや多いな。レールガンとワイヤーブレードはアリーナの的当てで、AICと手刀は模擬戦しないと無理か?誰かいい相手居ないかな……
「お困りのようですね?」
「楯無さん、こんなところに居て良いんですか?あの件の処理は?」
「ほとんど終わってるので問題ないですよ、それで模擬戦の相手が必要なんですよね?」
なんでこう思考回路が読まれるのか?口にでも出ているのか?それとも表情で……分からないな。
「まぁそうですけど、もうしばらく待ってて居てもらえますか?」
楯無さんには悪いけど、ドイツのデータを見せるわけには行かないからな……しばらくおとなしくしてもらおう。
「手伝うわよ?IS使えばこれくらい簡単に運べるし」
力を借りても良いかもしれないな。時間短縮できそうだし。
「ではあそこのコンテナをこちらに運んでもらえますか?」
「任せておいて~」
荷物運びには丁度いい人員を見つけることが出来てラッキーだ、さっさと取り付けて試運転を行わないと。クレーンを使用してISと接続をしていく、接続に成功したらスラスターが浮かび始める。もう片方のスラスターを接続してリアアーマーを接続する。これでシュヴァルツェア・レーゲンの形として完成した。後は機体の細かい設定をしておくくらいかな?PICの設定も見直す必要があるし、ハイパーセンサー、カスタムウイング、シールドバリア、絶対防御の発生を確認するか。
「ひとまず形としては完成しました。ありがとうございます。」
「どういたしまして、それにしてもこのISこんな色だったかしら?」
今のシュヴァルツェア・レーゲンはテスト段階の薄暗い灰色、実際は黒に赤いラインが施されている。これにはそれが一切無いからな。ラウラの機体なのに俺に最適化したら駄目だろう。
「これで構わないですよ、それでは少し武装のテストを行ってきますね」
「それ模擬戦でやったほうが良いんじゃない?」
「武装の設定は大切なんですよ?少しでも捻じ曲がっていたら困りますからね」
「でもそれが実践で発揮できなかったら意味無いわよ?」
一理ある、だが俺はこの機体の出力などをしているだけで扱っては居ない。知っているのと実際に動かしていると言うのは似ているようで異なるものだ。
「はぁ……あまり本気出さないでくださいよ?」
「もちろん、手加減してあげるわよ」
「ではスーツに着替えてくるので、少し待っていてくださいね」
「先にアリーナ内で待ってるわよ~」
そういって楯無さんはその場を去っていった、さてさてシュヴァルツェア・レーゲン・リペアの実力でも試すとしますかね?
「お待たせしました」
「真っ黒ね?」
「黒式とそれほど変わらないでしょ、ではよろしくお願いしますね」
「こちらこそ、合図はこっちからで大丈夫かしら?」
「お願いします」
「それじゃあ行くわよ!」
お互いに近接装備を繰り出し一目散にぶつかり合った。
「はぁ……はぁ……」
「良い線行ってたんじゃない?」
結果からすれば楯無さんの完勝、手加減してもらったとはいえまさかここまでやられるとは思わなかった。しかしシステムの細かな設定などは直せたので問題は無いだろう、しいて言うのであればレールガンの射撃が遅い。遠距離向けかもしれない。
「とりあえずシュヴァルツェア・レーゲンはここまでで大丈夫です、ありがとうございました」
「もう一つは良いのかしら?」
「黒式のことですか?」
「そうよ、あそこまで大破したのよ?」
「大丈夫ですよ、俺が無理させたんです。しっかり責任もって直しますよ」
「そう……ところでもうそろそろアリーナが閉まるわよ」
気がつけばあっという間に夜だったらしい、集中すると時間の流れが速くなるのはいつものことだな。さて今日は寮に戻らずにアリーナで寝るか~
「先に上がってもらって構いませんよ、ありがとうございました」
「お疲れ様、また力になれることがあったら言ってね」
そんな事言っているがどうせ探知して近づいてくるだろう、さてISを待機状態にしてさっさと寝ますかね~
『――――――!』
『―――――』
何だ?騒がしいな……誰か喧嘩でもしているのか?喧嘩するにしても時間を考えてくれよ。
『――――』
『―――?』
これは一回起きて止めたほうがいいな、そうしないと気持ちよく眠れそうに無い。
「おいおい、喧嘩するなら時間を……またここか」
目を開けるとどこかで見たことあるような地平線が広がっていた、そして騒がしいところに視線を動かすと―――
「よくもやってくれたわね!」
「おかげでまだ修理終わってないのよ!なんで貴女が先に修理終わってるのよ!」
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「私も早くあの男に直してもらいんだけど……」
なんか青とピンクと黒い服着た女の子たちが喧嘩してる、その傍には前に見た少女が座っていた。うんどういうことだ?
「おい、お前達」
声をかけると一斉にこちらを見てくる、まるで珍獣でも居るかのような視線だ。俺が居ることに気がついた黒い女の子は一目散に走ってきて俺の後ろに隠れた、うんもうよく分からない。
「その人を盾にするのはずるいわよ!」
「隠れるな!シュヴァルツェア・レーゲン!」
シュヴァルツェア・レーゲン?後ろに隠れている子がそうなのか?確かにISには人格があると言っていたが、こんなにも幼いものなのか?
「えっとシュヴァルツェア・レーゲンであってるのか?と言うことは目の前の2人は甲龍とブルー・ティアーズなのか?」
会話からするとシュヴァルツェア・レーゲンに大破させられていたのはこの二機だ、少しレーゲンよりも大人びている感じがする。
「そうです!わかるんですね!」
「流石、優秀なメカニックですね」
なぜ俺のことを知っているのかとかは言わずもがな、こちらがISを見ているときISもまたこちらを見ているのだろう。
「とりあえず喧嘩はやめなさい、問題はISを扱った操縦者にあるんだから。それはこっちでしっかりと注意しておく、だから見逃してやってくれ」
実際にISを扱うのは操縦者だ、ISに非は無い。所有者に問題があったのだ。
「貴方がそういうのであれば……今回は見逃します」
「次は無いと思ってね!」
もちろん次なんてさせない、ラウラもしっかり教育してあげないといけないからな。
「ところで黒神?私の修理いつになるのかしら?」
黒式が怒ってるのは分かった、パーツはレーゲンのを代用するつもりだから問題は無いだろう。
「へぇ~この子のパーツ代用するの?」
もうなんで心読まれるの?顔に出るのか俺は!
「構わないけど、痛くしないでよ?」
難しいかもな……まぁ期待しておいてくれ。黒式・レーゲンカスタムな。