インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
別館の更衣室へと移動するが、少し道が分からなかったので従業員に道を伺うことにした。
「すみません、別館の更衣室はどちらにありますか?」
「それでしたらこちらですよ~」
ずいぶんとゆったりした方だ、それだけこの旅館は働きやすいと言うことだろう。頭の上にウサミミがあること意外は普通の従業員だ、ウサミミ以外は。
「……束だよな?」
「誰のことでしょうか~?」
「いやはぐらかさなくても良いから、見たらわかるからな?」
「なんだ~ばれてたか~」
そりゃあトレンドマークそんな堂々と出ていれば誰でもわかるだろう……よく千冬にばれなかったな!
「くろちーが運んでくれたからね~」
あのデカイバッグ束が入ってたのかよ!?と言うことは最初からついてきてたのか、中身を確認するべきだった。
「とりあえずここが別館の更衣室だよ~」
「あっ……あぁ、ありがとう」
少し戸惑いつつも俺は更衣室へと入っていく、男女に分かれていってありがたい
「それにしても何が目的だったんだ?」
いまいち良く分からないまま俺は水着へと着替えた、一応千冬にも連絡を入れておくとしよう。束が関わって来ると何かしら厄介ごとがおきるからな……あの事件だってそうだろう。
ひとまず更衣室で水着に着替える。隣から声がしない辺り既に皆着替えて海へと出向いているのだろう。織斑がいたであろう痕跡もある、貴重品はちゃんと部屋においておかないと駄目だぞ?ISは防水加工されているから塩水でも問題ないけどな。
そうして俺は海へと脚を運んだ。
「あっ織斑君だ」
「私の水着変じゃないかな?大丈夫?」
「問題ないよ~」
更衣室から浜辺に出ると、隣の更衣室から女子数人と出会った。皆可愛い水着を身に着けている、やっぱり露出が高いな……俺は少し顔を背けてしまった。
そういえば千春いなかったな、もしかして千冬姉と何か話し込んでいるのか?まぁあの二人なら何話していてもおかしくはないか。さてと、俺は一足先に海を堪能させて貰うか~
そう思い砂浜に向けて一歩踏み出した……砂浜は七月の太陽で熱されていた、それはまるで鉄板のようだった。俺はそれに一歩踏み出せてしまったので足の裏が焼かれた。
「熱っ!」
海に来たのが久しぶりだった俺は、この感触は懐かしくもあり楽しくもあった。海はやっぱりこうでないとな!
砂浜の熱を感じないうちにさっさと波打ち際に足を運ぶ。ビーチには既に多くの女子で溢れかえっていた、肌を焼いている子もいればビーチバレーをしている子、さっそく泳いでいる子など様々だ。着ている水着も様々でここに弾がいたら「目の保養になるな!」とか言うんだろうな!
さてと準備運動して俺も海を楽しむとするか~
「よっと……」
何年ぶりの海だからな、下手に怪我したら困る。とりあえず腕と脚を伸ばして~背筋も伸ばして~
「一夏あんた真面目ね~一生懸命体操しちゃって。終わったんなら泳ぐわよ!」
鈴が勢い良く俺に飛びついてきた、小中学校と俺に飛びついてきていたな……猫みたいだな。
鈴が着ているのはスポーティーなタンキニタイプ、オレンジと白のストライプになっておりへそが出ている。水着は大体そうか。
「お前もちゃんと準備運動しろって、溺れても知らないぞ?」
「あたしは溺れたことないから。前世はマーメイドね」
そう言いながら俺の身体を駆け上がって肩車の体勢になる。絶対前世はマーメイドじゃなくて猫だなこれは、いやでも猫は泳げなかったな……となると猿か。
「高い高い~遠くまで見えて良いわ。ちょっとした監視塔になれるわね」
それはどうも!というか良いから早く降りてくれ、俺も海を楽しみたいんだよ。
「危ないからやめろ凰、後準備運動はちゃんとやっておけ」
俺の後ろから少し声の低い男性の声が聞こえた、それと同時に周囲の女子たちが一斉にそいつに視線を移していた。
「準備運動は基本だ、身体を慣らしておかないと怪我に繋がる。折角の海を怪我で台無しにはしたくないだろう?」
海に来てみれば織斑が凰を肩車していた、はしゃぐのは良いがほどほどにしておけよ?先も言ったが怪我をしてしまっては楽しめるものも楽しめない、思い出をたくさん作りたいだろう?
「うっ……わかりました」
俺の注意をしっかり聞いてくれて何よりだ。それにしても視線が凄いな、水着が派手だっただろうか?比較的抑えた方だとは思うんだが。まぁいつものことだし気にしなければ良いだけだ。俺は凰と一緒に準備体操をして海を楽しむことにした、すると周りにいた子達も準備運動し始めた。全くしっかり身体を動かしておかないと駄目だぞ?
「教官!」「千春さん!」
後ろから声をかけられる、振り向くとシャルロットとラウラが走りよってきた。二人とも綺麗な水着姿で良く似合っている。その後ろにはセシリアと篠ノ之、簪、本音が歩いているのが見える。凰が一番早かったのか。まぁ楽しんだ者勝ちだからな、早く遊んで思い出作りたいからな。
「水着よく似合っているよ、日焼け止めとか塗った?」
「サンオイルですか?まだ塗ってないです」
まぁサンオイルも日焼け止めに該当するが、あまり俺はお勧めしない。日焼けするの嫌だからな!跡がくっきり残るのが特にね、昔企業で働いていたときはマスク焼けが多かった。だから日焼け止めは日常品になってしまった、あとは火傷とかしやすかったからそれようの薬とかな。ちなみに日焼け止めは日に当たる前に塗るのが良いらしい、これはネットで知った。
「教官、それは熱くないのですか?」
俺が着ているラッシュガードを見てくる。正直そんなに熱くはない、熱かったら脱ぐから問題ないぞ?一応日焼け止めも塗ってあるしな!
「熱くはないぞ、まぁそのうち脱ぐかもしれないがな」
「そうですか、それは楽しみです」
「……?」
ラウラがポツリと呟いたその言葉は理解できなかった、何が楽しみなんだ?やっぱり思い出つくりか?まぁ青春だからな!俺にはもう過ぎた話だが……
「さて軽く泳ぎますかね~軍時代を思い出すよ。少し前だけど」
「あの時は追いつけませんでした、ですが今回はどうでしょうね」
「俺は昔泳げなかったからな~千冬に教えて貰っていたよ」
本当に泳げなかった。小学校のときはマジで水泳の授業が嫌で嫌で仕方がなかった、唯一の救いは自由時間があったくらいだろう。その時間から千冬に泳ぎを教えて貰って、中学三年にようやく泳げるようになった。それだけ俺はカナヅチだった過去を持つ。
「千春さん昔泳げなかったんだ……」
「意外~何でも出来る人だと思ってた」
最初から出来たら苦労はしない。偉い人も言っていた「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。」ってね、つまり努力は裏切らないと言うことだ。
「あれだ、努力すればエリートも超えられるかもしれない。ってやつだよ」
「うっ……何故か心が痛いですわ」
そういえばセシリアも「エリート」と言っていたな、越えられたわけはないし努力してもいないが彼女の場合は慢心による隙だったからな。これから先しっかりとしていけば良いだけだ。勿論努力もな?
「さてと軽く泳ぎますかね!」
「久しぶりに競争でもいかがですか?」
「おっ良いね~」
「僕も参加する!」
「私も!「俺も!」
どうやらラウラ以外にシャルロット、凰、織斑も参加するようだ。この勝負負けられんな?大人としての意地……いや純粋な闘争心が俺を奮い立たせた。海に浮かんでいるブイまで泳ぎ、この場に戻ってきたのが速かった人が勝ちというシンプルなルールだ。
「では私がカウントいたしますわね!」
「よろしくセシリア」
男子二人と軍人上がりの二人が競争するとの事を聞きつけた女子たちが集まってくる、見世物……か一応その部類だな。少しプレッシャーを感じたほうがいいものだ。
「ではいきます!3!2!1!」
スタートダッシュなら負けない!
「「「「ゴー!」」」」
四人一斉に海へと走りブイまで泳ぎ始めた。