インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
現在の順位はラウラ、凰、俺少し離れて織斑という形になっている。あれだけスタートダッシュでは負けないと言っていたが、すぐに彼女たちに追い抜かされた。
若さには勝てないか?いやそうじゃないこれは慢心と油断が生んでしまった副産物だ、ここから巻き返せれば問題はない。だがそれでも二人とも速いな~
「タッチ!」
「負けない!」
先に彼女たちが往復を開始した、その後遅れて俺、そしてさらに遅れて織斑。既につらそうな表情をしていたが、俺にはどうしようもない。
それにしても二人の泳ぎが速すぎる、ペース配分しているのか?いやしてないな……凰は既にスピードが落ちてきている、ラウラにも同様の状態が見えてきた。ここから先は俺のターンだな。織斑?多分来ないよ
「お先!」
「「しまった!」」
完全なペース配分不測、それにより不足したスタミナ。今回ばかりは俺の勝ちだな
「はい一着」
「くっ……二着」
「完全にやられた」
俺、ラウラ、凰と砂浜に戻ってくるが一人だけまだ戻ってきていないやつが一人だけいるな。
「ぜぇぜぇ、なんでそんなに速いんだよ」
「まぁ鍛えてるからな、これくらいのペース配分は余裕だ」
「一位にこだわり過ぎたか……完全に負けました」
「後も少しだったのに~!」
完全に負けたと思ったが俺に運が回ってきたようだ、と言うことはなにかしら悪いことが数日後に起きるかもしれないな
「四人ともお疲れ様です~はいこれ飲み物」
セシリアとシャルロットが両手にスポーツドリンクを手に駆け寄ってくる、ご丁寧なことでありがたい限りだ。七月の熱い太陽の日差しと、少しばかり疲れた運動後の水分補給は大切だ。しなければ脱水症状を起こしかねないからな。
「やっぱり鍛えているだけありますね」
「鍛えないとIS使いこなせないからな……ただでさえ特殊なのに」
正直ISのほうが心惹かれてしまう。絶対防御による操縦者の安全保護、簡易的に扱える操縦性。それに対してIDは絶対防御無しの無防備状態で命の危機をさらしている、肉体を駆使しての操縦。ISよりもIDのほうが人間に近い運動性を秘めているとはいえ、疲労感がISよりも酷く筋肉痛になりなりかねない。
「完全な貸切状態だからこそ、こうして楽しめるものなんだな」
「プライベートビーチみたいですね」
「デュノア社とオルコット家にはありそうだな」
大金持ちなら誰でも所持しているのか?それとも家内にプールを設置してそこで楽しむのか?個人的にはプールがあったほうが面白そうだがな。
「流石にないですよ~」
「仮にあったとしてもほとんど使わないですし」
なんだ案外そんなものなのか、確かにプールの整備とか面倒だと思う人はいるだろうからな。ビーチだってプラごみとか流れ着いたりしたら台無しになるからな。
「黒神さん~!」
「ビーチバレーしませんか?」
「クロさんとの対決だ~」
ビーチバレーか、経験はないが用は普通のバレーとなんら変わりないだろう?ならばその挑戦は受けて立つとしよう、さてチームメンバーを決めないといけないな
「誰かチーム組んでくれる人いるか?」
「「「「はい!」」」」
軽く問いかけただけなのだがこれが意外に反応が良かった、周囲にいた女子たちが集まり私が私がと募りをあげていた。軽いお遊びルールだと思うからパワーバランスを安定させる必要があるな……
「じゃあシャルロットと、セシリアで。他の皆は次のゲームで組むとしようか」
下手に勝ち続けるとこちらの人数を減らされるかもしれないからな、まずは軽く楽しむとしよう
「ルールはどうする?」
「タッチは三回まででスパイクは禁止、キリのいい十点先取で!」
「分かった、サーブはそちらからで良いぞ」
ビーチボールを持っているほうが先にサーブを打ったほうが効率がいい、手にしている櫛灘の目が不気味に光っているのを見逃さなかった
「七月のサマーデビルと言われたこの私の実力を……見よ!」
サマーデビルってなんだ?彼女はそう言って凄まじいジャンピングサーブを放ってきた、スピードと角度は申し分ない、だがそれに反応できないほどこちらは甘くない。
「任せろ!」
しっかりとレシーブをしボールを受け空中に上げる、それを見たセシリアがオーバーパスした。それを見逃さずシャルロットが相手の不意を突いてボールを放った。流石に相手の不意を突いてしまっては取れるものも取れないだろう、これで俺たちのチームに一ポイントだ。
「なかなかの連携だな」
「負けられないからね!」
どうして負けられないのか、それについて深く触れるのはやめておくとしよう。特に勝ったとしてもなにもないのだがね。
その後も攻防は続き、気がつけば9対8と接戦状態になっていた。その理由は俺が手を抜いているのとセシリアが疲れてきているからだな、少しシャルロットから「手を抜かないで」とのアイサインがあったので、最後だけはしっかりとすることになった。
その結果10対8と僅差での勝利となった、流石に二人とも休憩が必要だな
「おつかれ二人とも、お昼になるから休みがてらご飯食べにいきな~」
「千春さんはどうするの?」
「俺はここに向かう途中で食べてきたから大丈夫だぞ、皆は食べてないだろ?ならちゃんと栄養を取っておくようにね」
「「「はーい」」」
元気がよろしいことで、やっぱり年齢には勝てないな。あそこまで若々しいのは流石にこの年齢ではきつい
「そういえばクロさんの部屋ってどこなんですか?」
「あっそれは私も聞きたかったです」
そういえば誰にも言っていなかったな、まぁ言ったところでと言う状態だが。そこまで注目することはないだろうに……織斑のほうがお前たちには親しいだろうが
「織斑先生と同室だ」
その言葉を聞いた女子一同の表情が凍りついたのは言うまでもなかった、大体は予想できていたことだがな。ちなみに織斑の部屋も教えておいたところ「まぁ山田先生なら」との声が聞こえてきた、なめられてないか?大丈夫か?
「遊びに来るならちゃんと許可取りな?」
「そ、そうね。でも黒神さんとは食事の時間に会えるし!」
「わざわざ鬼の寝床に入らなくても大丈夫だよね!」
あー……これは言っても良いものか、君たちの後ろにはその鬼が佇んでいる。その隣には山田先生も居るぞ?多分部屋を伝えたところから全部聞かれてたかもしれないな
「誰が鬼だって?」
あぁ終わった。
「織斑先生……」
「おう」
全く選ぶ言葉には気をつけたほうがいい、常に誰かに聞かれていると思ってな。
千冬に関しては俺が選んだ例の水着を着ている。やっぱり千冬には黒い水着が似合うな、白でも似合うけど。スタイルと良いその鍛え上げられた肉体を惜しみなく晒しているのも彼女らしい。
正直自分で選んだのもなんだが、凄く彼女の美貌が出ていてどきどきしている反面、いつも下着姿で居るのを目の当たりにしているせいか見慣れているような気がした。美貌はあり色っぽく見えるのだが素を見ていると……なんだかな
「それ着たんだな」
「お前が選んだんだ当然だろ?」
おいさらっと皆が居るところで言うんじゃないよ、色々と問題が起きるだろうが。ただでさえ秘密にして行ったのに
「あの水着って黒神さんが選んだんだ」
「ナイスセンス!」
「うらやましいな」
あーもうすぐ広まってるし、これもうどうしようもないよね
「それでお前はいつまで上を着ているんだ?速く脱げ」
「女性が言う言葉じゃないぞ千冬」
まぁ少し熱くなってきたから後で脱ぐけどな?今じゃなくても良いだろう?そう焦るなって
「織斑先生はお昼どうするんですか?」
「問題ない、わずかばかりの自由時間を満喫させて貰うとしよう」
教師陣にはほとんど自由時間なんて存在しない、だからこそ僅かな時間をさらに減らすことなどしたくはないのだろう。折角の海だからな。
「じゃあ俺たちは昼飯に行って来ます」
「織斑、集合時間に遅れるなよ~?」
「はい」
織斑達が昼飯を取りに行くが、俺は大丈夫なのでその場を離れることはしなかった。正直昼飯の内容は気になるが、夜も変わらないと思うんだよな~
「織斑先生の水着姿カッコイイよね~」
「私たちもあんな風になれるのかな~?」
「いや無理でしょ」
「やってみないとわからないでしょ!」
千冬にはなれないがそれと同じくらい綺麗になれると思うぞ?その人のやる気しだいだと思うけどな。
「さぁ生徒は居ない、脱げ」
「はいはい」
何故そこまでして脱がしたがる?目の保養にもならないぞ?教師陣の水着姿は正直俺には保養になるが……男なら分かるだろ?たくさんの美人がビキニやいろんな水着で回りに居る状況の中で、男は一人しか居ないんだぞ?目立つ目立つ、その分眺められるんだがな。
「そうかお前は胸が大きいのが好みか」
「いやそうじゃなくて皆綺麗だなって」
そう言うと何人かは顔を赤らめて恥ずかしそうにしていた、それと同時に千冬が不機嫌になった。どうしろっていうんだ!?
とりあえずラッシュガードを脱げと言われているのでこれ以上機嫌が悪くなる前にさっさと脱いでしまおう
「ほら、これで満足か?」
「あぁそれでいい、しかしやっぱり刺激が強かったな」
なんでだよ。俺の身体に刺激なんかないぞ?山田先生が鼻血出してるけど……
「ほらさっさとこの僅かな時間を楽しむぞ」
俺は千冬に手を引かれて、海へと再び走り出した。彼女の表情は昔のように楽しげだった。