インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
合宿二日目。今日は朝から夜までISの各種装備試験運用とデータ取りに追われる日だ。特に専用機持ちには多彩な試験装備があるためとても大変だ、それは俺も例外ではない。
「全員集まっているな、ところで黒神何故お前は水着を着ている?」
「いつもISを使うときはスーツ着てるけどな、流石にこの日差しの中でスーツは死ぬ」
七月の日差しを舐めてはいけない、脱水症状が起きてもおかしくは無いのだからな。だからあえて水着を着ている。多少データ取りにズレがあるとは思うが……そこまで支障は無いだろう。
「そうか、ではISのコア・ネットワークについて説明してみろ」
「ISのコアはそれぞれが相互情報交換のためのデータ通信ネットワークを持っている。これは本来なら広大な宇宙空間における相互位置情報交換の為に設けられたものだ、現在ではオープン・チャットと個人個人で情報共有をする為のプライベート・チャンネルによる通信が可能になり使われている。それ以外にも『
「流石だ。企業勤めは伊達ではないか」
「あまり関係ないと思うぞ」
「誰が私語をしろといった」
結局叩かれた、酷いな
「さて、それでは各班ごとに振り分けられたISの装備試験を行うように。専用機持ちは専用パーツのテストだ。全員迅速に行え」
さて軽く俺が開発したパッケージのデータ回収でもするか。ちなみに現在地は旅館から少し離れたビーチだ、とは言うものの先日とは違い崖に囲まれている。ちょっとしたプライベートビーチだ。ここに向かうには一度水面下に潜り、水中トンネルを通らなくてはいけない。この場を知るものはIS学園以外にいないらしくまさに秘境ということだ。
ここに搬入されたISと新型装備のテストが今回の合宿本来の目的だ。
ISの稼動を行う為、全員ISスーツを着ているが俺だけは水着だ。ISスーツも水着とあまり変わらないよな、性能に少し問題が出るが
「千春さんのIS見た目変わったわね」
「あれから少し改良したからな、テスト時よりさらに変わってるだろ?」
あのときに大破した黒式にレーゲンのパーツを用いて改修を重ねたが、結局のところシンプルな黒式が一番扱いやすかった。なので本来の設計から見直しつつ実験機として各部にハードポイントを増設したことで外部装甲を追加することが可能になった、レーゲンはパッケージとして再度製作しデータ化してある。
それ以外にも開発したパッケージはあるが……盗んだデータを改良して創ったからな。
「この方が扱いやすいんだ、機体としてもデータ取りとしても」
「なるほど」
「ラウラはどうだ?再構築した機体だが問題は無いか?」
「今のところ問題はありません、流石教官です」
ラウラのレーゲンは大破したもの予備パーツで再建造したものになる、システムの設定などは俺が勝手に合わせてしまっているので彼女に合わないかもしれないと思ったが、案外そんなものらしい。
「篠ノ之、お前はちょっとこっちに来い」
「はい」
打鉄用の装備を運んでいた篠ノ之は、千冬に呼ばれてそちらへ向かった。
昨晩のことである知っている、あとはあいつがここに来るだけだ。
「お前には今日から専用―――」
「ちーちゃ~~~~~~ん!」
来たこの声は束以外ありえない全く起きるのが遅かったな、さて俺と千冬は知っているが謎の第四世代型ISそれを実の妹に授けるとはな……問題しかないか
「こうして会うのは何年ぶりになるかな?大きくなったね箒ちゃん~特にお胸が」
「殴りますよ!」
日本刀の鞘で殴られそうになるのを束は軽々と避けていく
「この合宿では関係者以外立ち入り禁止ですけど……」
「山田先生、彼女はISの開発者ですよ」
「えっ!?篠ノ之博士!?」
「そう、あの篠ノ之博士」
問題しか起こさないけどな、今回だって可愛い妹さんにISを届けに来たからな。下手に触らない方が良いぞ
「それで頼んでいたものは……」
篠ノ之がため息をつきながらそう尋ねる。その瞬間束の目が光った。
「勿論用意できてるよ!さぁ大空をご覧あれ!」
そう言って彼女空を指差す。その言葉につられて作業をしていた生徒たちも一斉に空を見上げた
激しい衝撃を生み出したのはなにやら大きな金属の塊だった。これが第四世代型なのか?
そう思っていると、正面の壁がズドンと重い音を立てて倒れてきた。そして中身が姿を現した。
「じゃじゃーん!これぞ箒ちゃんの専用機こと『
中から出てきたのは真紅に染まった装甲に身を包んでいるIS、その機体は彼女の言葉に応えるように動作アームによって外に出てくる。
新品のISだが……全てのISのスペックを凌駕するね?しかしそれが素人では手に余る。今回は様子見だな
「さぁ箒ちゃん!今からフィッティングとパーソナライズを始めようか!」
「分かりました、始めましょう」
「じゃあ始めるよ~!」
リモコンを押すと紅椿の装甲が割れ、操縦者を受け入れる状態に移行した。しかも知能があるかのように自動的に膝を落として、乗り込みやすい姿勢に変わった。
いやISには知能があったわ、コアの意識同士が喧嘩してるの見たことあったわ。
皆が紅椿に注目している中、俺は黙々とデータ取りに専念する。少しでも視線が外れてしまえばこちらはやりやすいからな。T.K.R.Sパッケージを全て展開しデータを取っていく。
Tパッケージ通称『ティアーズ・パッケージ』
ブルーティアーズとの戦闘データを用いて解析開発した高機動遠距離戦パッケージ、BT兵器を使用する為のパッケージでもある。欠点である近接戦闘は黒式の装備を使うことで補えるようにしている。
Kパッケージ通称『甲龍・パッケージ』
甲龍との戦闘データを用いて解析開発した近距離型特化、衝撃砲の使用の為のパッケージ。しかしあまり使うことがあるのだろうかと疑問に思っているのが正直なところだ、空間圧縮技術は確かにすばらしいがこれが通用するのは初見のみではないか?隠し兵装となれば話は別だがな。
Rパッケージ通称『リヴァイヴ・パッケージ』
デュノア社のラファール・リヴァイヴのデータを解析し開発したパッケージ。正直このパッケージはあまり特徴が無い、デュノア社から貰い受けたパイルバンカーを改良し大型のパススロットをパッケージに増設することが出来た。そしてこのパッケージのにはある特殊なAIが搭載されているがそれはまた別の機会だ。
Sパッケージ通称『シュヴァルツェア・パッケージ』
シュヴァルツェア・レーゲンのパーツを用いて開発した最後のパッケージ。このパッケージだけはレーゲンの装甲を使用している、レールガンの試験運用でありそれ以外は基本的に黒式と同じように扱う。
このくらいだろうか。
いや造り過ぎたな、皆が思っている通り短時間で開発した試作型パッケージだ。つまり試験運用は一切していない危険なものだ。
「さてどれから試すかな~」
「じゃあくろちー紅椿の相手してね~」
あぁもう時間なくなったわ。だが第四世代型ISの実力を見るには丁度いいかもしれないな、最新鋭のISと素人が合わさるとどうなるのか見ものと言うわけだ。
「良いぞ、こっちは全力でやるが問題は無いか?」
「問題ないよ~それくらいでやってくれないとデータ取れないからね」
こちらもこちらでデータ取らせてもらうとしよう。Tパッケージを黒式に装着させ紅椿との模擬戦闘に赴いた。