インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 (更新終了) 作:灰崎 快人
あらからクイズ大会は終わり点数の差が一切無い状態になっている、千冬達の点数差をまさか後半から埋めていくとは誰が予想出来ただろうか?
これにより千冬・ラウラペアが築いてきた優位性は全くなくなってしまった。なおこれ以外のペアは優勝不可能となってしまっている、こうなってしまえば後は楽しむだけになってしまった……お気の毒に
最後に残っているのは水上障害物競走となっている、巨大プールの中心に浮かんでいる一つのフラッグを誰よりも速く手に入れることが出来れば優勝と言うことになる(千冬達以外のペア以外は優勝できないが)皆が悪い顔で作戦を立てているのが見ていても分かる、これは一波乱ありそうだな……
「千冬を倒すのは難しいからな……片方のペアが足止めしているうちにもう一人の方がフラッグを取りに行くって状態になりそうだな」
「それは大丈夫なのか?ルール的にも」
「問題ないだろう、このレースは妨害OKみたいだからな。妨害するペアは絶対にいるぞ特に優勝できない人達は特にな」
優勝できないのなら!って感じで妨害工作してくるのは多少居るだろう、せめて目立ってやるという意気込みを感じ取ることが出来る。
でもまあそれくらいの妨害は彼女たちには通用しないだろう。多少どころか全くと言って良いほどな、それくらいだったら純粋にレースに挑めば良いと思うだろうがそれは絶対に無理だ。運動技術に圧倒的な差が出てしまうからな……出来レースと言われても良いほどだ。
「さぁ!いよいよレース開始です!位置について!よーい!」
乾いた競技用ピストルの音が響き渡る、三十六名十八組の水着女性が一斉にフラッグへと駆け出していく。
「やるわよ箒!」
「分かっている!」
最初に仕掛けてきたのは箒のペアであった。いやそれ以外のペアも色々と仕掛けてきているのだが……真っ先に向かっていったのは優勝候補である千冬ペアだ、二人の息の合った連携で仕掛けたものの世界最強とその弟子には有効打とはならなかった。
その他からも仕掛けられているが華麗に避け一番目の島へと到着した。妨害がOKとは言えこのルールを使って優位に立てるのはある程度訓練を受けている人やスポーツをしている人だけだろう。
「さぁ行くぞ!」
「はい!」
向かってくるペアを軽々とかわしながら、仕掛けてきたペアの足を引っかけて返り討ちにしていく。
そんな彼女たちに一切構うこと無く前進するペアが一組。簪・本音ペアである。彼女たちは勝てないと思ったら自身達で今できる最善の策を見いだすしか無い。それが結果的に一切躊躇すること無く前進することだった。
セシリア・シャルロットは確実に相手に通用する妨害を行いつつも一歩一歩確実に前進していった、現在順位は二位という形になっているがいつでも追い抜かせる立ち位置に立っている辺り計画的である事が覗える。
そして相変わらず箒と凰は千冬ペアの妨害を行っていた、フラッグを勝ち取る気は無いのだろうか?これはレーズだぞ!?
「箒……妨害しかしてないぞ」
「妨害は有りだがこれは前に進まなければ何の意味も無い、これで一番になれば景品が手に入るというのに。全く」
妨害するのもほどほどにって感じだな。
ええい!こうも妨害されるとは!流石に厳しくなってきたぞ。しかしそちらがその気なのであればこちらにも策がある!
「ラウラ!」
「はい!」
もう加減は無しだ。ルール的にはどうなのかと思うが、結果的にどちらかがあれを取ってしまえばこのレースには決着がつく!悪く思うな!
私は妨害相手を背に腕を合わせ土台をつくる、彼女はそれに合わせるようにそこに足をかける。あとは自身の力とタイミングで彼女をフラッグまで投げ飛ばすだけだ!
「鳥になってこい!検討を祈る!」
ラウラを送り出した後私は絡んできた箒・凰を含む相手を逆に妨害することにした。
「さて覚悟は良いな小娘ども……」
後はラウラに託すとしよう。
レースは真面目組と妨害上等の過激派組に完全に分かれてしまった。
最前へとかけだしていた簪ペアシャルロットペアは妨害を一切受けること無く前へと突き進むことが出来ている、どちらかがフラッグを取るのも時間の問題かと思われていた。
「この勝負だけは負けられません!」
「こっちのセリフだよ!」
互いに譲る気は毛頭無く全身全霊でかけだしている、しかしその上空で何かが落ちてきているのが見える。
「あれは何だ!」
「鳥だ!」
「飛行機だ!」
「「ラウラだ!?」」
空から落ちてきたのは銀髪をなびかせるラウラの姿であった、いやどうやってここまで飛んできた!?
ISは使っていない様子、と言うことは千冬が彼女をここまで投げ飛ばしたと考えられるな。
「ラウラ!?」
「空から降ってきた!」
「お前達には悪いがこのレース私が制する!」
そう言うと彼女は二人の背後に手を回し、何かの紐を引っ張りだした。
するとシャルロットと簪が上半身に身に纏っていた水着がゆっくりと下に――
「許せ!」
「水着返して~!」
膨らみが見える前に彼女達が手で隠したのは正直ナイスだ、ここには男性客もいるからな滅茶苦茶沸いてるが……流石にタオル渡さないとダメだな。
「一夏、タオル二枚貸してくれ」
「ん?はいよ」
受け取ったタオルを彼女たちに届けるために近くに移動しようとするが、目の保養になる邪魔をするなと言わんばかりに男性客は邪魔をしてくる。いや観客は妨害しちゃダメだろ!おい!ちょっと待てや!グーはダメだろグーは!
妨害を受けながらも動けない状態の二人に駆け寄りタオルで隠すように促した、二人の頬は赤く染まりながらも再びフラッグを手に入れるために走り出した。相方の本音、セシリアは足場から落ちて這い上がっていた。
千春が二人に近づいている中箒と鈴が千冬姉に叩きのめされているのが目に入った。
気絶しかけている彼女達がプールの中でもがいてい現状を見てしまっては助けなくちゃという気持ちが動いてもおかしくは無いだろう、千春ならこんな時絶対に助けるだろうからな!
「二人とも!これ以上は危険だから!」
「止めるな一夏、まだやれる!」
「いや無理だろ!水面に投げ飛ばされている時点白目向いてたぞ!」
これ以上は身体が持たないと判断した俺は二人を無理矢理引き離しリタイア扱いにさせた。
二人はせっかくのチャンスがとぼやいているが、それはもう仕方ないから諦めてくれ。はやくここから脱出しないと千春みたいに妨害用ホースでずぶ濡れにされる……あれだけは避けたい。
「くっ水圧が強すぎる、これ本当に妨害用かよ!?」
目の保養を無くされた事に対する男性観客の怒りが千春に集中している、それを見ている女性陣からは冷めた視線が送られている。
そんな時間もそう長くは続かず終わりを迎えた。
最前線へと走っていたラウラがいち早くフラッグを掴み取りレースの終止符を打つこととなった。
「水少し飲んじまった……」
「大丈夫ですか教官」
「大丈夫だ、少し肺に水が入った程度だ。後ラウラ水着を取るのは流石にやり過ぎだ」
取って捨てた水着はなんとか回収して二人に返すことが出来たが、絵面的には危険な匂いがプンプンする状態だった。
これが同じ学園に通っている生徒同士と説明しなければ俺は間違いなく牢獄行きだろう、いや説明したとしても年離れているからむしろ疑われてしまうな。
「はい……二人とも済まなかった」
「全く!あの面前の中で脱がされるとは思わなかったよ!」
「びっくりした」
二人の顔は未だ真っ赤に染まっていた。無理も無いな。
優勝賞品はしっかりとラウラの手元に渡った、二人仲良く沖縄旅行を楽しんで貰うこととしよう。
「では副教官、共に行きましょう!」
「は?」
千冬からドスのように低い声が出てきた、初めて聞いたぞそんな低い声。それにラウラも俺とでは無く千冬と行ったらどうなのだろうか?師弟で行くというのは悪くないだろう?俺のことは良いからというか参加してないからな
「ラウラそれをこちらに渡せ。お前の企みは分かっている」
「教官、申し訳ありませんがここは譲れません」
おいなんか空気が……危ないから避難させておくか
「良いだろう!力ずくで奪ってやる!」
「望むところ!」
こうして沖縄旅行を巡って第二の戦いが始まってしまった。いやもう終わったから!施設で暴れるんじゃ無いよ!
「ええい!一夏止めるぞ!」
「いや絶対無理だろ!」
「無理でも止めるんだよ!やって見せろよ一夏!」
「ええい!なんとでもなるはずだ!」