ロクでなしとチート主人公   作:graphite

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第三巻&第四巻 遠征学修偏
編入生襲来


 

 

魔術競技祭を終えた俺たちは普段の日常に帰ってきていた。ただ、それも今日までだろう。なぜなら.............

 

 

「ねぇ、確か今日編入生が来るのよね?」

 

そう聞いてきたのはシスティーナだった。俺は今、いつも通りルミアとシスティーナ、グレン先生にセラねぇたちと一緒に学校に向かう途中であり先日教えられた編入生に関しての話題が上がった。

 

「あぁ。それにしたって急だし変な時期だよなぁ~」

 

グレン先生は急な通達に違和感を感じるも大した警戒はしていないようだった。

 

「ねぇ、ナハト君。もしかして今回くる子って軍に何か関係あるのかな?」

 

流石はルミアというべきか勘が鋭い。

 

「えっ!そうなのナハト?」

 

「そうなのナーくん??」

 

「まぁ、それが一番しっくりくるな。」

 

そのルミアの俺への問いかけに、システィーナ、セラねぇ、グレン先生が俺の返答に注目している。

 

「正解。なんでも護衛の人員増やすんだとさ。」

 

姉さんが自ぜ円に俺に伝えていてくれていたので今回も誰が来るか知っている。まぁ、大抵のことなら俺一人でも手が回るし問題ないのだが人員が増えるのはありがたいことではある。................そう、本来ならありがたいんだけど、正直その追加人員がうれしくない。ぶっちゃけ姉さんに少し文句が言いたくなるくらいには問題の多いやつなんだよなぁ~

 

「んで、誰が来るんだよ?どうせ特務分室(アイツら)のだれかだろうが」

 

グレン先生はだれが来るのか聞いてくる。多分先生はクリストフさんあたりが来ると考えているだろう。俺はあの人とは年も近いからよくオフの時はいろいろ遊んだりとプライベートの付き合いもよくある人だ。グレン先生のことも結構尊敬していたりと総じていい人だ。だが今回くるのは彼ではなく〝彼女〟だ。

 

「それはですね............って、来たみたいですよ先生」

 

俺はそう言い後ろから走ってくる一人の”大剣”を持った小柄な女子生徒を指さす。先生は一瞬呆けているとその女子生徒は瞬く間に距離を詰める。そして...................

 

 

 

 

       ブンッ!!!

 

 

 

「どわっ!?って、お前!リィエル!?なに..........しやがる.....んだよッ!」

 

 

リィエルと呼ばれた少女は体を弓のようにしならせ叩き割るように大剣を振るった。先生は野太い声を上げながらぎりぎりのところで白刃取りを成功させ倒れこんでいた。ちなみにルミアたちは危ないので下がらせておいた。

 

「会いたかったグレン」

 

そんな抑揚の薄い声でグレン先生にそう伝えるリィエル。するとようやく剣を振りぬいた状態を解いて下がるとグレン先生も立ち上がりリィエルにどうゆうことだと詰め寄る。

 

「おいてめぇ!リィエル!何のつもりでこんな............」

 

「アルベルトが昔の戦友?にあうときの挨拶はこうするべきだと教えてくれた」

 

「あの野郎..........俺のことどんだけ嫌いなんだよ!」

 

俺たちはそんなやり取りをしている二人に近づき俺とセラねぇはリィエルに挨拶する。

 

「やぁ、リィエル。この間ぶりだな」

 

「久しぶりだねリィエル!」

 

「ん。セラは久しぶり」

 

俺たちは軽くリィエルのことをこの場で知らない唯一のシスティーナに紹介して学校に向かう。さて、この先何が起こるだろうか...................

 

 

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俺たちは学校につき今からリィエルの自己紹介が始まるわけだができるかなリィエル............基本無口だし、軍でも会話するとこなんてあんま見たことないから不安で仕方ない。大体なんで護衛任務にリィエルよこすかなぁ~リィエルは敵を殲滅するのには向いているがこういった任務はてんで向かないし、これから先のことを思うと思いやられる。しかも、さっきどんな任務できてるかわかっているか心配だから聞いたら「グレンの護衛。ナハトがルミアを護る。そう聞いた。」うーん、あなたもルミア護衛任務の人員ですよ?ほんとなんでこんなずさんな護衛を......................って、もしかして囮か?

 

俺はそんなこと考えているとクラス(主に男子)が大騒ぎで喜んでる。まぁ、リィエルは黙ってればお人形みたいで見た目は普通にかわいいからな........................ただ、やることなすことがあれなんだよなぁ~

 

 

「えぇ~今日からお前らと一緒に過ごすことになったリィエル=レイフォードだ。仲良くしてやってくれ。」

 

 

グレン先生は名前だけ紹介するとクラスの反応は...................

 

 

「このクラスの女子は総じてレベルが高いな!!」

「俺、無派閥だったけどリィエルちゃん派になるぜ!!」

「「「「「俺も!!!!!」」」」」

「フッ、俺はウェンディ様しか目にないぜ!」

 

と、欲が出まくる男子たち。

 

「髪綺麗~」

「お人形さんみたい!!」

「「「可愛い~!」」」

 

と、女子はそのリィエルの容姿に注目していた。

 

 

そんな様子を片目にため息をつくグレン先生はリィエルに自己紹介をするように促す。

 

「ほれ、お前からも自己紹介しろ」

 

 

クラスの皆はリィエルがどんなことを話すのか後興味津々の様子である。だが……

 

「ん。私はリィエル=レイフォード」

 

 

 

 

「「「「.....................」」」」

 

 

 

 

全員黙った。あまりにも短いその自己紹介?にみんな微妙な顔をして口を閉じていた。

 

「............おい、俺が名前言ったからそれ以外話せよ......」

 

グレン先生は頭をおさえながらそうリィエルにもう一度やり直しを要求した。

 

「ん。私の名前はリィエル=レイフォード。帝国宮廷魔術師団、特務分室所属。コードネームは『戦車』、今回の任務は.....................」

 

「「ちょっと待ててぇぇぇぇぇぇぇぇ!」」

 

俺と先生は同時に大きな声を上げリィエルにその先は言わせまいと止めに入る。すると先生はそのまま一度リィエルを教室の外に連れて行った。

 

「セラねぇ..............これ大丈夫なのかな?」

 

「あははは................リィエルらしいと言えばらしいんだけど..........」

 

「姉さんもしかしてリィエルのお世話を俺たちにさせるためじゃないよな?」

 

「さ、さすがにイヴでもそれはないんじゃない............かな?」

 

俺は正直リィエルを囮に本命はアルベルトさんあたりの遠距離からの護衛かと思っていたが単におお世話係を言い渡された感が否めないような気がしていた。まぁ、もしそうなら全面的にグレン先生に押し付けよう。

 

 

俺はこれからのリィエルに関して起こる面倒事はグレン先生に押し付けようかと思案しているとリィエルたちは戻ってきて恐らくはグレン先生が仕込んだと思われる自己紹介をしてとりあえずは終わり、先生が気を利かせクラスメイトに質問はないかと聞くとウェンディが手を挙げて質問をした。

 

 

「貴方はイテリア地方から来たとおしゃっていたのですがご家族の方々はどうしていらっしゃるのですか?」

 

「家族...........」

 

感情の起伏が乏しいリィエルが珍しく動揺しているのがうかがえる。この質問はまずいな……一応彼女の〝素性〟は姉さんから聞いている。もっとも先生とアルベルトさんがリィエルに関する情報を偽装してるから先生は俺が素性を知っているとは思っていないだろうが。

 

「兄さんが.............いた......」

 

そのままリィエルに質問をしようとするウエンディえを遮るようにグレン先生が声を上げる。

 

「あー悪いんだがこいつに家族のことは聞いてやらないで欲しい。今こいつ身寄りがないんだ。それで察してくれねぇか?」

 

それを聞いたウエンディは申し訳なさそうな表情を浮かべリィエルに謝罪する。リィエルも問題ないと答えるがわずかに震えているのがわかる。

 

クラスの雰囲気が重くなったところで今度はカッシュが空気を変えようと別の質問を投げかける。

 

「リィエルちゃんとグレン先生ってどういう関係なの?知り合いっぽいし仲よさげだし教えてほしいなぁ~」

 

この質問はクラスの男子生徒たちの相違でもある質問だろう。勿論俺は除くではあるもののリィエルにお近づきになりたい男子どもはリィエルの回答に興味津々だ。

 

「私とグレンの関係?そんなの決まってる。グレンは私のすべて。私はグレンのために生きると決めた。」

 

「リィエル!?ちょっ、お前!?」

 

リィエルの爆弾発言により男子どもは血の涙を流しながら大きな声で嘆き始める。てかお前らうるさい。ホントうるさい!!そしてそんな男子たちを小声で罵りながら冷めた目で男子を見る女子生徒たち。教室内は混沌としていてる。

俺とルミア、セラねぇにシスティーナは苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

 

リィエルは一人訳が分からず小首をかしげ眠たげな眼をグレン先生に向けていた。

 

 

 

 

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場所は変わり授業が始まり俺たちは外に来ていた。魔術の実践授業のためである。外での活動で少しでもリィエルがなじめればとグレン先生は思っているのだろうがリィエルってそういえば呪文とか使ってるとこ見たことないような………

 

 

そんなことを考えているとシスティーナの番になった。

 

「《雷精の紫電よ》!」

 

システィーナの放った【ショック・ボルト】は二百メートル離れたゴーレムについている的を撃ちぬく。

 

「凄い!システィ!!6発全部命中だよ!」

 

「えぇ、やったわルミア!」

 

もともとセンスのあったシスティーナだが最近は本当に成長速度が著しい。グレン先生と特訓しているのは知っているが相当頑張っているんだろう。ちなみに、同じく優秀なギイブルもすべて命中させており、ウエンディは惜しくも一発外し五発命中、システィーナのことを自分のことのように喜ぶルミアは三発の命中だった。

 

「次、ナハト。お前は全弾命中以外不合格な。」

 

「横暴ですね先生」

 

「うるせぇ!お前なら余裕なくせに」

 

まぁ、先生の言う通りこの程度の距離なら造作もない。

 

 

「《雷精よー駆け巡れ》」

 

 

俺が構えた左手から6発分の【ショック・ボルト】が同時に放たれる。競技祭の時と同じような使い方でアルベルトさんから教わった【七星剣】と呼ばれている技術の応用だ。さすがにアルベルトさんほどの超高精度の精密さはないものの二百メートル程度なら何も難しくない。そして、俺の放ったものはすべて的に同時に着弾した。

 

「これでいいですよね先生?」

 

「あぁ、相変わらずの腕だなお前」

 

「どうもです。それに師匠達の教えがいいので」

 

俺は先生のその言葉にそう返した。俺の魔術の師は姉さんとアルベルトさんという魔術戦において帝国トップ3に入れるような超天才魔術師に指導されているからな~しかも、たまにセリカさんにも手ほどきされていたしそう考えてみれば俺の教育環境はとんでもないな。

 

「次、リィエル。お前の出番だぞ!」

 

俺が場に元の場に戻ると次のリィエルが呼ばれていた。

 

「いいか?同じ的は狙うなよ?一つの的につき撃てるのは一回だからな?」

 

「わかった。攻性呪文であの的を壊せばいい。そうでしょ?」

 

「あぁ、そうだ」

 

「ん。任せて。」

 

グレン先生は心配なのだろうかリィエルに今回のルールの確認をした。また、クラスメイト達はリィエルがどれほどの魔術の技量があるか興味があるようで注目していた。かく言う俺も興味があった。リィエルと組むのは相性上少なかったが呪文を使った場面は見たことない気がするので興味がある。

 

「ねぇ、ナハト君。リィエルはどれくらい当てられると思う?」

 

「そうね私も気になるわナハト」

 

ルミアとシスティーナも興味があるので以前から面識のある俺に聞いてきた。

 

「ん~それが俺リィエルと組むこと少なかったしよくわからないんだよな~そのうえリィエルが呪文使ってるのって見たことない気がするんだよね」

 

「もしかしてそれって................」

 

「まぁ、あんまりいい結果とはいえないかもね。」

 

俺たちはそんなことを話していると始まるようなので俺たちもリィエルに注目した。

 

「《雷精よ・紫電の衝撃以て・撃ち倒せ》」

 

 

リィエルが放った【ショック・ボルト】そのまま的に........................とはいかず大きくそれて離れて場所に着弾した。

 

 

「「「.....................」」」

 

 

微妙な空気のままリィエルは淡々と次々と【ショック・ボルト】を放ち続けた。だがそれもすべて当たらず、そのまま遂に残り一発のみとなっていた。俺と先生はよくこれで生き残れてきたものだとある意味感心していた。そんなことを考えているとリィエルは先生のほうに振り返りグレン先生に問いかける。

 

「ねぇ、これって【ショック・ボルト】じゃないとダメ?」

 

「いやダメってことはないがほかの呪文じゃまともに届かないぞ?」

 

「.........なら、呪文は何でもいい?」

 

「まぁ、一応そうだが軍用魔術は禁止だぞ?」

 

「大丈夫。私の得意魔術は軍用魔術じゃないから」

 

クラスメイトの皆は単に緊張しているだけだと思いリィエルを全員で応援していた。だが俺はリィエルが言ったことについて考えていた。

 

(リィエルの得意魔術は錬金術による高速錬成............ってまさかアイツ!?)

 

俺はリィエルがしようとしてることに気づいたので急いで止めようと動こうとしたが一歩遅くて..........

 

 

「《万象に希う・我が腕手に・十字の剣を》」

 

リィエルは俺の予想通りに剣を錬成し構える。その様子に先生も遅れながら何をしようとしているか察し止めようとする。しかし.........................

 

 

「いいいやああああぁぁぁぁ!!!!」

 

大きな声を上げ地面をけり上げ上に飛び、小さな体を弓なりにそらせ大剣を思いっきりゴーレムにぶん投げる。そして投げられた剣はしっかり命中し、ゴーレムは的もろともに大破しリィエルはご満悦の様子でグレンに「どう?」と聞いている。リィエル曰く錬金術で錬成した剣での投擲なら攻性呪文だそうだが俺と先生は声を大にしてその解釈は間違っていると伝えたい。

 

 

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そんなこともありリィエルに対するイメージが一気に変わりみんなリィエルを「なんか危ない子」等と編入生としては致命的な印象を植え付けてしまった。しかもリィエルは感情表現が淡白で、みんなは話しかけずらそうにしている。そのうえ自身もそのことを気にせず一人で当然のごとくぼ~としているのでただ時間だけが過ぎ昼の時間が来た。

 

 

「(仕方ないフォローするしかないな)ルミア、システィーナ。二人でリィエルに声をかけて昼食三人で食べてきなよ。俺はやらないといけないことあるから気にしないでいいから」

 

「!わかった。任せてナハト君」

 

ルミアの様子から察するに俺がしようとしていることをわかってくれたみたいだ。システィーナも同様で了解してくれたようなのでリィエルの下に向かって行った。その後少しやり取りをして三人が教室を出ていくのを見届けた後俺はカッシュに声をかけた。

 

「おいカッシュ。今から食堂にリィエル行くからクラスの男子と女子複数人連れて行ってくれ。飯でも食いながら話せば少しは打ち解けられるだろ?」

 

俺がそう提案するとクラスのムードメーカであるカッシュは「それもそうだな」と言い複数人に声をかけて向かっていった。俺も遅れて後に続き様子だけ見に行くことにした。心配ないだろうが何かあったときは責任は俺が負うべきだしな。そう思い俺が教室を出るとグレン先生とセラねぇもいてどうやら俺と同じことを考えていたようで一緒に様子を見に行った。

 

 

 

そうして俺たちは遅れて食堂につき入り口から様子を見るとリィエルの表情こそあまり変化は見れないがルミアたちとクラスメイトとそれなりにうまく打ち解けられているようで、周りにいる人たちは笑顔で話していた。俺とグレン先生にセラねぇは顔を見合わせ微笑みその場を離れ違う場所で昼食をとることにした。俺たちからすればきっとリィエルは妹みたいな存在なのでうまくできているみたいで安心した。特にグレン先生はそのようで、わかりやすく安堵の表情を浮かべていた。

 

 

色々と欠けていることの多いリィエルだが案外今回の任務はリィエルにはいい経験かもしれないなと思いながらこれからの慌ただしくなるであろう日常に思いはせるのであった。

 

 

 

 






次回は水着回ですかね?あと最近もうシスティーナもヒロイン追加しちゃおうかなと思い始めていたりするんですよね。一応はルミアをメインヒロインにして姉であるイヴもブラコンこじらせてヒロインにしようかと思っているんですがもしかしたらシスティーナも追加するかもしれません。正直その可能性は低いですがもしかしたら追加します。



今回もこの駄作をここまで読んでくださりありがとうございました。

再計:システィーナのヒロイン追加について

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