ロクでなしとチート主人公   作:graphite

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第八巻 聖リリィ魔術女学院短期留学編
システィーナ壊れる?


 

 

通学前、いつもの集合場所

 

そこに一人の少女が歩いてくる

 

「お、おはよう!る、ルミア」

 

「う、うん..........おはようナハト君!」

 

今日は珍しくルミアとナハトの二人での通学なのだが..............

 

お互い視線を合わせず挨拶する二人

 

二人にしては珍しくぎこちなかった............

 

 

 

***************

 

 

 

今日はなぜ二人だけなのかと言うとリゼ会長の頼みでシスティーナが生徒会の手伝いで早く学院にいき、それにリィエルがついていったのだ。また、グレン先生とセラねぇも講師陣での会議みたいなのがあるらしく特に何もない二人がこうしていつも通りの時間に通学することになったのだ。

 

そう、なったのだが.............

 

「..................」

 

「..................」

 

二人にしては珍しく沈黙が流れる

 

二人ともが〝あの日〟の出来事のせいで意識してどうしていいかわからないのである

 

(どどど、どうしよう..........いつも私ナハト君と何話してたっけ?)

 

(おおお、落ち着け俺.........まずは何か話題を.......天気か?それともしりとり?)

 

特にナハトが酷い。ナハトは自分がルミアに惚れていることを自覚してから過去にしてきた自分の行いが馬鹿みたいに恥ずかしくて仕方なく酷く取り乱しているのだ。

 

「な、ナハト君!」

「る、ルミア!」

 

二人が同時に名前を呼び、今日初めて二人ともがお互いの顔を見る

 

そして............

 

「っフフフ.......あははは!」

「ッププ..........あははは~もう何やってんだろ俺達」

 

二人ともお互いの顔を見るとぎこちなくしていたのが馬鹿らしくなり吹き出してしまった

 

「ホントそうだよね.............さっ、行こう!ナハト君!」

 

ルミアはいつも通りの明るい笑顔を浮かべるとナハトに手を差し出す

 

そしてナハトは..............

 

「あぁ、行こうかルミア」

 

ナハトがルミアの手を取ると二人は隣に並んで歩いていく

 

二人は無意識のようだが手をつないで楽しそうに話しながら通学する

その様子はまるで――

 

 

-----------------------------------------------------------------

 

 

学院につくと掲示板の前にシスティーナがとても不安そうな表情を浮かべて立っていた

 

「おはようシスティーナ..........って、どうしたんだそんな浮かない顔して?」

 

ナハトの挨拶で二人に気づいたシスティーナはどこかすがるようにすら見えた

 

「あっ!ナハトにルミア!これを見て大変なの!リィエルが..........!」

 

ナハトとルミアは一体どうしたのだとシスティーナに言われた通り掲示されている一枚の張り紙を見るとそこには.....................

 

 

 

 

 

~緊急通知~

 

アルザーノ魔術学院 学院教育委員会

 

以下、一に該当する者を、二の通りの処分とすることを決定し、ここに通達する。

 

一. 対象者:リィエル=レイフォード

二. 処分内容:落第退学(、、、、)(今年度前期終了時点で上記の処分とす)

三. 処分理由:生徒に要求する一定水準の学力非所持、故の在籍資格失効

 

                     以上

 

ルミアはそれを見て「嘘........」と呆然とする

 

それに対してナハトはと言うと――

 

「成程............まぁ、たいしたことないな」

 

「待ってナハト!?大したことあるわよね!?」

 

ナハトは大したことないというためシスティーナが激しくそれに突っ込む声が木霊すのだった............

 

***********

 

「いいかシスティーナ?どうしてリィエルがこの学院に来たか考えてみなよ」

 

そうナハトは問いながらシスティーナとルミアと三人で教室に向かう

 

「どうして?..........それはルミアの......って、もしかして!」

 

「そう......(俺達)側が送り込んだリィエルがそう簡単に退学されたら困るんだよ。きっと救済処置くらいはあると思う」

 

そう、リィエルは軍からルミアの護衛の追加要因としてこの学院に来た人員なのだ。その人員をそうやすやす〝軍〟が退学させなんてしないだろう

 

(だが原因が原因だな..........軍のリィエルを無理やりこちらに寄越したことが気に食わない連中が動いたんだろう。大方、教導省........後は魔導省あたりが国軍省の息のかかったリィエルの排除に動いたってとこか)

 

ナハトはすぐにこの件の本質を見抜く。普通に考えて護衛人員であるリィエルを退学にするなんてありえないはずなのだ。だがそうなったということは裏でそうなるよう仕組んだものがいると言う事

 

ナハトは女王陛下とのつながりもある上、帝国でもそれなりに戦果を挙げている魔術師で有名でもあるため下手にナハト自身に手を出すことを恐れたのだろう。そもそもこの学院に入る際に編入試験だって受けているので文句をつけられないのもあるのだろう。

 

(まぁ、リィエルが成績が悪いことやこれまでの素行にもいくらか問題があるとこを付け込まれたか............ちょっと考えが甘かったかもな)

 

ナハト自身帝国内部の権力争いに関してよく考えてなかったということが今回の件を引き起こした一端でもあると内省する。

 

「まぁ、二人ともそんなに心配しなくてもいいよ。いざとなれば俺が偽装工作してどうにかするからさ」

 

ナハトがよほどの事でもない限り問題ないことを気づかせてもやはり心配そうな二人にそう声を掛ける

 

「そう.............って、それ犯罪じゃないわよね!?」

 

「ナハト君........あんまり無茶しないでね?」

 

「犯罪かそうじゃないかはともかくとして.........へましないし無理もしないから大丈夫」

 

(ルミアの悲しむ顔なんて見たくないからな」ボソッ

 

「ふぇっ!?/////////」

 

「.........むぅ」

 

ナハトの無意識にこぼした言葉に反応する少女二人

その変化を不思議に思いナハトが二人に尋ねる

 

「ん?どうしたルミア?それにシスティーナも......」

 

「う、ううん!何でもないよ?/////(不意打ちはずるいってばぁ~//////)」

 

「ふん!知らないわよ...........バカ///」

 

「?(なんで俺罵倒された?)」

 

ナハト自身この件に関しては軍から偽装工作を命じられることは十分にあり得ると考えていた。ナハトの幻術や偽装工作の腕も踏まえて人選的にはもってこいだろう。

 

紅くなるルミアとそのルミアを見てどこか不機嫌そうなシスティーナ

 

そんな二人に挟まれて歩いていると............

 

「おい!お前ら!リィエル見なかったか?」

 

真面目な表情を浮かべ走ってこちらに来たのはグレン先生だった

 

「おはようございます...........リィエルとは会ってませんけど何したんです?」

 

「俺が何かやった前提かよ............いや、そうなのかもしんないけど」

 

ナハト達はグレンに何があったのか聞いたところ学院長にリィエルの事について直談判していたところナハトの推測通りの説明を学院長から受けると救済措置がある事が伝えられたそうだ。だが、問題はその救済措置とグレン先生の配慮の足りなさだった。

 

 

 

「はぁ~...........先生、いいですか?リィエルはまだ精神的に幼いのに一人で留学することを仕方ないとはいえ頭ごなしで言えばそうなりますよ」

 

リィエルに対しての救済措置はなんと聖リリィ魔術女学院からの短期留学オファーを受けることだったのだ。しかもリィエルのことをこのタイミングで名指しでだ。

 

(不可解すぎる...........リィエルじゃなくてシスティーナみたいないわゆる優等生へのオファーならまだしも何故このタイミングでリィエルなんだ?)

 

ナハトがそんなことを考えているとグレンも頭が冷えて自分の非を理解した

 

「........はぁ、そりゃナハトの言う通りだわ.........後で謝んねぇとな」

 

「苺タルトをそうですね.............200位あればいいんじゃないですか?」

 

「お前は俺の財布殺す気か!?」

 

「先生の財布なんていつも瀕死ですよね?まぁ、そんなことはどうでもいいとしてリィエルのとこに行きますよ」

 

「どうでもよくないからな!?てか、お前........リィエルの場所わかるのか?」

 

「魔力発信をつけてあるんですよ............リィエルに暴走されたら探すの大変ですからね」

 

ナハトはこういう場合もあるだろうとリィエルに魔力発信をつけてあるのだ

 

リィエルは帝国宮廷魔導士団特務分室執行官NO,7《戦車》だ。

彼女の身体能力と何より恐るべきは生存能力だ。

何の補給なしに野生でも延々に生き延びることだって可能なのだ。

そんな彼女に逃げの一手にを取られてしまえばナハトとて捕まえるのは厳しい

 

そんな事態にならないのが一番だがなってしまった時に備えていた甲斐あり今は丁度ある場所ににとどまってることがわかる。

 

ナハトはその場所にグレン達と共に向かうのであった

 

 

------------------------------------------

 

「おい、ナハト。アイツがこんなとこにホントにいるのか?」

 

ナハトがグレンたちを連れて訪れたのは学院内にある礼拝施設.........いわゆるチャペルに来ていた。チャペル内の空気は非常に厳かで、長椅子には信心深い生徒たちが祈りをささげる姿がぽつぽつとあった。

 

「いますよ........あの人がもう捕まえてくれてるみたいですけど」

 

「は?どういうことだ?」

 

ナハトはそう呟くと数名の生徒たちが丁度説法を終えたため立ち去っていくのを確認すると牧師のほうに歩いていく

 

「お手数を掛けましたアルベルトさん」

 

「「「え!?」」」

 

ナハト以外の全員が目を見開いて驚くと目の前の牧師は牧師服を一瞬で脱ぎ捨てると帝国宮廷魔導師団の礼装に身を包んだアルベルトがそこにはいた

 

「今回のリィエルの件、お前とグレンがついていながらなんて様だ...........特にナハト。お前は学生生活にうつつを抜かし過ぎだ。それが悪いとは言わん。だが、何のためにお前はここにいるかそれだけは常に意識しておけ」

 

「はい..........すいませんでしたアルベルトさん」

 

ナハト自身アルベルトの言う通りそういった節があったのは間違いない。特に色恋沙汰の方面で色々と..........

 

「知ってたのかよ..............悪いな.............」

 

「だが、すぐにここに来たのは流石はナハトと言うべきか............少し、待ってろ」

 

アルベルトがこの短時間のうちにここへ来たのはだれでもないナハト自身の備えがあったためだと見抜いていた。備えを使った点に関しては問題ではあるがすぐに対応できたことにはアルベルトはナハトに対して一定の評価をすると祭壇の奥に向かっていく。ルミアとシスティーナがその光景を不思議そうに見ていると教壇裏からずるずるとアルベルトが何やら引き出している

 

 

「「「えぇぇーーーー!?」」」

 

ルミアとシスティーナは大きな声で驚く何故なら............

 

「んーーー!んーーー!」

 

リィエルが頭、胴、足を魔術的に拘束されてアルベルトの腕の先に、後ろ襟首をつかまれてぶら下がっているからだ

 

「リィエルを手際よく取り押さえるその手腕は流石、と言いたいが...........もうちょっとマシな監禁場所なかったの?元・司祭サマ。ちょっと神様に喧嘩売り過ぎじゃない?ナハトも何か言ってやれよ..........」

 

グレンはアルベルトに習い司祭の勉強をしたナハトにそう言うが二人は.............

 

「「信仰など、とうの昔に捨てた。それだけだ」」

 

(お前らマジで師弟だよな..........でもそれ司祭としてどうなんよ?)

 

グレンが呆れたようにツッコミしてそれに2人が返した後、アルベルトが指を鳴らすとリィエルにかけられた拘束魔術が解かれる

 

「...........それでは、皆で話をしよう。無論、リィエルの今後について、だ」

 

こうしてアルベルトの音頭の下、関係者たちの話し合いが始まる

 

「なぁ、軍上層部でに話を通して落第退学を握りつぶせないのか?てか、ナハトが記憶改竄なり偽装工作なりしちゃえば解決じゃね?」

 

「前者は不可能だな............敵対派閥が納得するはずがないからだ。奴らはリィエルの空いたところに自身らの息のかかったものを送り込む気だろう。後者に関しては不可能ではないだろうが........それは取るべきじゃないだろう」

 

アルベルトは冷静にグレンの意見に対して答える

 

「は?ナハトなら問題ねぇのはお前もわかってるだろ?なら一番率がたけぇ策じゃねぇのか?」

 

「だが、それは敵派閥も知るところだ。ナハト...........《月》のこと改竄力に対しては警戒してるだろう。現にナハトには何も干渉してこないのがいい証拠だ」

 

「確かに俺が出張るのも問題ですね...........いくら陛下と俺のつながりがあると言えど強硬策なんかに出でられては大変ですしね」

 

結局裏側からのグレーゾーンすれすれの工作なんかはあまり望ましくないという結論が出る。だがそうなると................

 

「結局のところ正面から正攻法でどうにかするしかありませんね」

 

「そう言う事になるな」

 

ナハトとアルベルトはそう結論づける。

 

「でもどうするんですか?リィエル一人では色々と難しいと思いますよ?」

 

世界初の『Project : Revive Life』の成功例でかつて天の智慧研究会の殺し屋だったイルシア=レイフォードの肉体と精神を複製して生み出された魔造人形。

 

この世に生を受けて日は浅く、その浅い日々のほとんどを戦いの中で過ごした彼女。そして複製元であるイルシア自身が通常の日常を生きていないことがリィエルの精神の幼さに由縁する。そんな彼女にとってグレンやルミア達は心の拠り所でもある。

 

その為極端なことを言えば、リィエルにとってこの短期留学は赤子に母親なしで一人で生きろというようなものなのだ。だからこそナハトはどうやって成功させるのかを恐らくすでに手はずを得ているであろうアルベルトに問う

 

「当然だな............だからこそお前たちにも聖リリィ魔術女学院に言ってもらう」

 

「成程..........護衛対処であるルミアがリィエルについていくと言うわけですね?何か間違ってる気がしますがそれが一番ですね」

 

護衛対象が護衛についていくなんてどうかしていると思うが護衛の効率的に考えれば上策だろう

 

「そう言う事だ。確かにナハトがいれば護衛などお釣りが出るほどに容易だが上層部としても元・王女の直近の護衛という特権(カード)は手放したくないというわけだ。故に今《隠者》の翁が工作を開始している。王女とフィーベルそしてナハト(・・・)にもじきに短期留学のオファーが来るだろう。今回俺はそれをお前達に伝えに来た」

 

(となると今回は遠距離狙撃での護衛に..........ん?今なんかアルベルトさんが凄いおかしなこと言わなかったか?)

 

ナハトは今回は遠距離護衛に徹するつもりでいたが何やらよからぬワードが言い渡された気がして恐る恐るアルベルトに問いただす

 

「..........アルベルトさん。一応確認ですけど俺は遠距離からの護衛でいいんですよね?万が一の時は魔導弓の遠距離狙撃でどうにかしろってやつですよね?」

 

魔導弓..........正式名称は魔導弓《月女神の覇弓(アルテミス)》ナハトが本気の遠距離狙撃を行う際の魔導器である。アルベルトがいざと言うときに使う魔杖《蒼の雷閃(ブルーライトニング)》のように放たれる魔術の極限までの増幅することのできるうえ、魔導弓には超高精度な標準補助が搭載されており、あらゆる状況を数値化し術式に組み込むことで必中の一矢を放つことのできる。

 

「魔導弓?ナハト君って剣以外にも使うの?」

 

ルミアやシスティーナからすればナハトが武器を使うという点だけで言えば剣以外の者はあまり見る機会はなかっただろ。だからこそ二人とも興味があるようだった。

 

「剣以外でも槍とか色々使えるけどどれも二流がいいとこだな。魔導弓は魔導器で俺が本気の遠距離狙撃するときに使うんだよ。俺じゃあ素の狙撃だとアルベルトさんには及ばないからね」

 

いくらナハトの魔術制御が優れていてもやはりアルベルトはそれを凌いでいく。条件さえ揃えば観測手なしの3000メトラ級狙撃さえ的中させるアルベルトに対し素の状態ならば2000メトラ程度が限界だが。魔導弓を使用すれば5000メトラをややそれを上回ることも可能なのだ

 

「だがこいつは魔導弓を使うことでアルベルト並みの狙撃能力を得ることができる。最もその魔導弓ってのはだれでも使えるって代物じゃねぇんだ。てか、あんなゲテモノ魔導器ナハトにしか使えねけどな」

 

「げ、ゲテモノ?どんな魔導器なのよ............」

 

グレンのその言葉に若干引き気味のシスティーナ

 

それにアルベルトが如何にゲテモノなのかを説明する

 

「ナハトの魔導弓には星霊の眼(ステラ・アイ)という魔法遺産(アーティファクト)が埋め込まれているのだがその魔法遺産(アーティファクト)は目標周囲、射線上、魔導弓周囲のありとあらゆる情報を無制限に取り入れるのだ。通常そんなもの使用すれば脳を情報量に圧迫され廃人になるところがいいところだがナハトの特殊な魔力特性(パーソナリティ)があって初めて制御を可能とするが故にグレンの言葉を借りればゲテモノと言うことになるのだ」

 

ナハトが得られた情報の悉く〝支配〟し狙撃に最適な数値を入力した魔術式を〝創造〟することにより無類の命中率と射程の長さを獲得することが可能となる。

 

「は、廃人って............ナハト君そんなの使って大丈夫なの!?」

 

ルミアは激しく心配するそぶりを見せナハトを至近距離から問い詰める

 

「お、落ち着いてルミア!俺からすればこれほど使いやすい魔導器はないくらいだし」

(ち、近いルミア//////////あっ、いい匂いが..........じゃなくて!?)

 

ナハトは内心で何かと戦いながら必死にルミアに問題ないことを伝える

 

ナハトの言う事は本心からであり、多少扱いの難しさこそあれど慣れればとても頼りになるので寧ろ狙撃がとてもしやすいのだ

 

ナハトの言葉を聞いて幾分か安心したようなルミア。その様子を見てアルベルトが話を続ける。

 

「話が脱線したが、俺は言ったはずだ。お前にも直にオファーが来るだろうと...........そしてグレン。お前も臨時講師としてのオファーが来ることになっている」

 

「は?俺とナハトは男だぞ?工作云々じゃどうしようもないだろうが?」

 

(なんだこれ............滅茶苦茶嫌な予感がする)

 

ナハトが嫌な予感をビシビシと感じこの場から離脱できないものかと考えていると

 

「案ずるなすでに手は打ってある」

 

その瞬間だった。大きな音を立ててチャペルの壁が外側から魔術で破壊されたのだ

 

その穴が開いた先にいたのは...............

 

「やぁ!みんなの大好きなセリカさんだぞ!」

 

つい最近学院に復帰した魔術学院教授にしてグレンの現師匠、そして彼女を語る上で欠かせない帝国最高峰の第七階梯(セプテンデ)――セリカ=アルフォネアの登場だった

 

「お前復帰早々何してんの!?今、神様に喧嘩売るのはやってるの?」

 

そのツッコミに対する答えは...........

 

「ん?そんなの..........なぁ、ナハト?」

 

ナハトと視線を交わし同じことを考えてるだろうと言わんばかりのセリカ。そして二人は同時に口を開く

 

「「神ごとき正面から潰してやる!!」」

 

最高の笑顔に加え二人は同時にサムズアップすると..........

 

「このクソチート野郎どもが!!!」

 

嘗て外宇宙の邪神殺しをしたセリカ。そして悪魔すら殺す法則を生み出し、セリカにすら届く...........いや、それを超える力を求めるナハトの言葉に対するグレンの大きなツッコミが木霊す

 

「いやぁ~だって私もう神一度殺してるし、ナハトなら神を殺すくらいの法則作り出しそうじゃん?なんなら楽しみくらいだね」

 

「そうですね神を殺す法則............挑戦してみたいものですね」

 

「..........狂ってやがるコイツ等」

 

グレンは疲れたように頭をおさえる様子にルミア達が同情の視線を向けているっと..........

 

「さて、おふざけはここまでとして話は聞かせてもらったぞ?まぁ、私に任しとけ」

 

そう言うとセリカは大股でグレンに近づくとその豊満な自分の胸の谷間から小瓶を取り出し、口に含むとグレンを両腕で抱きしめて拘束すると――

 

〝〝ズキューーーーン!!!!!〟〟

 

そんな効果音が聞こえるような濃厚なキスをした

 

「な、な、な、な、なな...........//////」

(うわぁーーこんなふうにキスするんだ.......私もナハト君と///////チラッチラッ)

(俺もルミアとあんな風になってたかも........って違う!//////そうじゃなくて多分逃げないとヤバい!!)

「?」

 

システィーナは赤面で恥ずかしそうにし、ナハトとルミアに至っては頭の片隅で妄想をし、よくわかってないリィエルは首をかしげるといった四者四様の反応を見せるかなグレンたちのキスは続く

 

そして遂にグレンが解放されると.........

 

「ぷはっ!..........お前俺に今何飲ませたんだよ!?」

 

「大丈夫大丈夫!痛くないからな~?《陰陽の理は我に在り・万物の創造主に弓引きて・其の躰を造り替えん》!」

 

セリカの詠唱が終わるとグレンの体からバチバチと紫電が弾け全身から煙が上がる。そして体中からめきめきと音もなっている。

 

(アルベルトさんの先の発言........セリカさんの協力.......まさかッ!これって.........)

 

ナハトが何となくではあるがアルベルトが言った手と言うことに察しが付く。だがだとすれば相当心にこたえる...........

 

「がぁあああああああああああ!」

 

その間グレンの体から煙は止めどなく出続け姿が見えなくなると、最後に大きな絶叫をする

 

そして煙から現れたグレンの姿は..............

 

「一体何なんだよ.........妙な悪戯はやめろってセリカ........」

 

そのグレンはいつもの姿と違い一部のものが凍り漬いたようになる

 

「なんだ?俺の顔に何かついてるのか?.......ん?俺の声ってこんなに高かったっけ?」

 

「あ、あの.............本当にグレン先生ですよね?」

 

「はぁ?そんなもん俺以外のだれに見えるって...............」

 

グレンがポンっと胸を叩くとグレンはいつもはない感覚に首をかしげる

 

「なんだ?」

 

グレンは自分の胸部に視線を落とすとセリカやルミアが持つようなあるはずのない山が二つある。

 

すなわちそれが意味することは..............

 

「ふむ.........俺の固有魔術(オリジナル)戦闘力測定眼(0・スカウター)】によると戦闘力はルミアと互角.........87ってとこか。いやぁ、我ながらいいものをおもちで..........って何――――ッ!!!!」

 

グレンは自分の胸を両手でつかみ上げるとそう絶叫する

 

「何じゃこりゃあぁぁぁぁぁぁ!?何で俺にこんなものがあぁぁぁぁ!?」

 

「ちょ、先生何揉んでるんですか!でも、あれ?.......この場合はいいのかしら!?」

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!本来あるべきものがねぇぇぇぇ!!!セリカおま.......俺に何しやがった!?!?」

 

「変身魔術、白魔【セルフ・ポリモルフ】を応用してお前を女にした!」

 

混乱するシスティーナにあまりの出来事に絶叫するグレン

そんなグレンの問いに答えたセリカは笑いを必死にこらえている様だった

 

「良かったな!これでお前も聖リリィ魔術女学院の臨時講師として........ぷっ.....くくくっ.......お、おま.......中々の、美人じゃん............あはははははは!」

 

遂にセリカはグレンの頭からつま先まで見て大爆笑する

 

「協力、感謝する。元・特務分室の執行官NO,21《世界》のセリカ=アルフォネア女史」

 

「てめぇの差し金かアァァァ!!」

 

グレンがアルベルトの胸倉に掴みかかり吠える

 

「もとより上の作戦通りだ。お前は女性に変身してリィエルと共に聖リリィ魔術女学院に派遣される」

 

「ふざけんな!?何俺をナチュラルに巻き込んでやがるんだよ!!」

 

「因みにこの作戦の提案者は特務分室室長《魔術師》のイヴ=イグナイトだ」

 

「あの女~~~!!いつか絶対ぇ泣かす!!」

 

ギャーギャーと騒ぐグレンと素っ気なく返すアルベルト。

それはまるで男女の痴情のもつれにしか見えなかった............

 

そしてナハトはと言うと

 

(今のうちに逃げてしまおう.........)

 

自分もグレンのようにされると思いそそくさと今のうちにと気配を殺し、そろりそろりと移動を開始していると.........

 

〝ガシッ〟

 

肩を掴まれ先に行けなくなってしまった

 

そんなナハトは壊れた機械の如くぎぎぃっと首を回し振り返るといい笑顔のセリカがいた

 

「さて今度はナハトお前だ」

 

「................」ダラダラ

 

冷や汗が流れる感覚を覚えながら拙いと焦燥にかられる。だがナハトにはまだ手は残されている

 

(こ、こうなったら【飛来神】で........)

 

無詠唱でマーキングした場所に移動できるナハトだけの瞬間移動を使おうとするのだが..............

 

「あれ?飛べない?........まさかッ!?」

 

ナハトはなぜか魔術をきどすることができなかった。理由はすぐにわかる..........何せこんなことできるのはこの場に一人..........

 

「オイオイ!お前だけ逃がすと思うか?お、お前も大人しく女体になりやがれ!!」

 

グレンはもうやけくそだという様に愚者のアルカナを掲げそう言った

 

だが、ナハトとて簡単に認められるものではない。【セルフ・イリュージョン】ならまだしも女になるなんて嫌だからだ。

 

(なら、無理やり振り切って.........)

 

ナハトがセリカの腕を振り払い持ち前の俊敏さで逃げ切ろうと画策していると今度は両腕をよく知る二人に捕まれる

 

「.........聞いてもいいかなルミア、システィーナ?何故俺を捕まえるのかな?」

 

「あははは............少し見てみたいなぁ~なんて?」

「..........ルミアに同じく.......ぷぷっ」

 

二人が単に見たいと興味があるという理由でナハトの足止めをする。システィーナに至っては想像して笑いをこぼしている始末。流石に2人を振り払うわけにはいかないので諦めるしかないようだ

 

「はぁ~~~セリカさん、さっきの薬瓶ください。飲みますから」

 

(ルミアの目の前でセリカさんにあんな飲ませ方去れたら溜まったもんじゃない)

 

逃げられない以上ここは潔く飲んでしまうしかないとナハトはそう思いセリカに手を伸ばす

 

だが........

 

「ん~~それじゃあつまらないだろ?さて二人とも............これをナハトに飲ましてやりたくないか?」

 

「「えっ!?//////////」」

 

悪戯を思いついたような子供のようにセリカはルミアとシスティーナにそんな提案をしだす

 

「ちょっ!?」

 

「これがあればあつ~~~いキスを交わす大義名分ができるぞ?」

 

「何言ってるんですか!?」

 

ナハトは慌ててすぐに薬を奪おうとすると軽やかにそれを躱し続けるセリカ

 

その間二人はと言うと...............

 

(ナハト君とキス.........濃厚なキス.......したいかも//////うんうん.........凄くしたい//////で、でもでも.........初めては月明かりの下の夜に2人きりで.........//////.......ってそれってこの間の時と....カァッ////////)

 

(な、何で私が/////.......ま、まぁ?ナハトなら吝かでも無いって言うか........寧ろ良いなぁ........ってちがーう!!何考えてるのよ私は/////!?)

 

二人とも満更でもない...........何らいいかもなんて考えて赤面している

 

別にナハトとてルミアとのキスが嫌なわけではない。寧ろしたい気持ちもある。だが、もっと適した場面でしたいものだ

 

「クッ...........このッ!!」

 

ナハトが悪くないかもと考えながらも必死に追い回し遂に薬を回収してすぐに口に含んだ

 

(あっ..........)

(.................)

 

そして、ルミア達はどこか残念そうな表情を浮かべていた。そんなことは露知らず、ナハトは目でセリカに早くかけてくれと催促するとセリカはつまらなそうに魔術を掛ける

 

そうしてグレンと同じようになり出てきたナハトは...............

 

「コホッ...........これでいいですか?って、視線低くすぎない?」

 

ナハトの今の姿は身長が何故か縮んでおり、リィエルと同じくらいの背丈になっていたのだ

 

その上............

 

「てか胸が重い............」

 

その発言に若干一名がピッシッというような効果音と共に硬直する

 

そう、ナハトはリィエル並みの身長に加えルミア並みの豊のものを獲得しているのだ.........いわゆるトランジスタグラマーと言うやつになっているのだ

 

「お前.......イヴにそっくりだがなんて言うか.........可愛いな」

 

グレンがそう感想を零すようにナハトの今の顔立ちは変装が解け赤髪になっておりまさしくイヴのような容姿となっている。しかもその上イヴの綺麗な顔立ちを幾分か幼くしたようになり、美人と言うよりも可愛いが似合うような顔立ちになっていた

 

ナハトはまだ鏡を見ておらずどんな風貌なのか全くわからないでいると.........

 

「うわぁっ!?」

 

後ろから突如胸を鷲掴みされ変な大きな声を出してしまうナハト。鷲掴みにした張本人と言ううのは勿論.........

 

「うそ..........でしょ?男であるナハトにこうもあっさり負けた...............柔らかいし、形もいいし、凄く大きい..........ルミアと同じくらい...........」モミモミ

 

「ちょっ!........し、システィーナ..........やめっ!んっ!.......へ、変な感じするからやめてくれーーーー!」

 

「あははは..........男のグレン先生にもナハトにも負けて、胸が痛いなぁ.........あっ、ナハト達と違って痛む胸がないんだったわ.............こうしてれば私の胸も成長するかしら?」モミモミ

 

壊れたように延々とナハトの胸をもみ続けるシスティーナ。彼女の哀愁漂う姿に何と声を掛けていいかわからないグレン達。そんな当人であるナハトは背筋をぞわぞわと感じたことがない何かを感じながら必死に抵抗しようとしていた

 

 

「お願いだからやめてくれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

「大きい胸いいなぁ.......」モミモミ

 

ナハトの...........いや、ナハトの声と言うよりイヴの声が幼くなったような感じの声音が学院中に木霊すのであった

 

 

 

 





今回はここまでです。八巻の最初の女体化回ですがいかがだったでしょうか?あの話を読んだ当初は本当に面白くて腹筋が崩壊するかと思いましたwしかも、グレン先生が無駄に美人なのがホントツボですよね。今回からの八巻の内容を面白かしくできるように頑張るので次回からもよろしくお願いします。

また、今回もここまで読んでくださりありがとうございます。そしてブックマーク、コメント、いいねをしてくださりありがとうございます。

再計:システィーナのヒロイン追加について

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