ロクでなしとチート主人公   作:graphite

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絶技

 

リィエル救出作戦を特に何もせず終えた俺達は次なる目的であるマリアンヌの捕縛に方針が移される

 

「.........んで肝心のマリアンヌの位置は?お前まさかもう狙撃で終わらせたとか言わねぇだろうな?」

 

「何を疑ってるんですか...........まだですよ。最前車両にいます。5両編成のうち最終車両でリィエルを拘束しておいてここから三両に約十人ずつ生徒を配置してるって感じですね」

 

ナハトがあまりにもさらさらと敵勢力を言い出すのでグレン以外なぜそうも簡単にわかっているんだよと言う表情であった。

 

「ね、ねぇ?ナハト君はなんでそこまで分かるの?」

 

「あぁ。学院に一人守りように残してきた分身に魔導弓使わせて補足させてるからさ。ルミア達にはいく前に説明しただろ?」

 

魔導弓は狙撃の精度を高めるために敵の補足には特に優れており、よっぽど高度な魔術阻害でもされていないなら敵の補足なんかも容易に行える。

 

「まぁ、狙撃してもいいけど........少し訳ありでな」

 

ナハトや特務分室としては蒼天十字団(ヘブンス・クロイツ)の内情なんかは知りたいうえ、ナハトは個人的にも情報が欲しい。狙撃で遠距離から仕留めては身柄確保が大変なうえそれを懸念した現役蒼天十字団(ヘブンス・クロイツ)なんかも潜んでる可能性も考慮すれば直接乗り込んで身柄確保するほうが断然に確実な手段と言える。他にも、もし戦闘になった場合もナハトの最も得意レンジで戦えるのも理由の一つである。

 

「?訳って何かあるの?」

 

「.......いや、忘れてくれ。それよりも流石に学生相手に狭い車内で三十人やり合うというのは面倒ですしある程度は黙らせますか」

 

そう言うとナハトはルミア達をその場にとどまらせ別の車両に飛び移ると左手をつけ詠唱を開始する

 

「《慈悲深き氷帝よ・白銀の輝き以って・凍り尽くせ》」

 

その瞬間、白銀の眩い輝きが放たれた途端に凄まじい冷気が一気に広がり学生が配備されている列車が白く凍り付き、窓ガラスを割り氷がせり出していた。

 

「よし.....さて先生、皆。取りこぼした連中を片っ端から制圧していきますよ」

 

「よしじゃなねぇよ!?おま、お前これやりすぎだろ!?」

 

呆然としているルミア達の中グレンはいきなりの広範囲高威力魔術の行使に激しく突っ込む。確かに見た目も派手で誰か死んでいてもおかしくないと思われる光景なだけにわからなくはないが......

 

「ちゃんと手加減はしてますよ。精々凍傷を負う程度には出力も抑えてます。ただ、その分範囲も抑えたので取りこぼしがいますが」

 

ナハトもその点に関しては細心の注意を払って使用している。そもそもナハトが本気なら何もかも文字通り凍り漬かせることが可能なため相当手加減していると言えるだろう

 

「だからって【絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】はやりすぎだろ.........」

 

因みにナハトの現在使用した魔術は固有魔術【絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】。圧倒的なまでの技範囲と氷結スピードで一気に大量の敵を仕留める魔術。更に凶悪なのが絶えず熱を奪い冷気を強める特性を付加されており、本来の出力で放てばたとえ魔術的な防御を施していても数分で凍死に至るほどの物騒な魔術である。最も今回は本来の威力の1~2割程度まで抑えたものであったりする。

 

「一々相手取るより格段にマシですよ............さて、早速中に入りますか」

 

ナハトはそのまま腰から剣を引き抜き凄まじい速さで振るい天井に切り刻み下に最初に降りて安全を確認しに行った

 

「.........マジでナハトの奴セリカ超えるんじゃねぇか?」

 

そうぼやきながらグレンが続き、そのぼやきに苦笑を浮かべるルミアとシスティーナが続いていく

 

「.......イズさん.......いえ、ナハト様........ここまでとは思いませんでした。何でしょうこの胸の高鳴りは/////////」

 

「す、スゲェ......なんだよあのカッコよさ.........なんかゾクゾクするし胸がうるせぇ///////////」

 

〇の顔をした二人も胸の動悸の速さに戸惑いながらついていく。

なんだかんだイズ.....ナハトの事を完全に受け入れたうえで気に入ってしまっている二人だった。

 

そして残された二人は........

 

「行こうエルザ」

 

リィエルは何でもないようにそうエルザに言うと自分もナハトの作った穴に入り込もうとしているところでエルザがリィエルの腕をつかみとめる。

 

「ごめん......ごめんんさいリィエル..........私貴方の事......」

 

涙を浮かべすがるように謝るエルザ。だがリィエルは........

 

「何で謝るの?」

 

「え?......だって私貴方を殺そうとしたのよ?うんうん.......それだけじゃない。実際に貴方を斬ってしまったのよ?どうしてそんな何でもないように..........」

 

エルザが興奮してそう問いかける。だがリィエルの答えはシンプルなものだった

 

「だって私たち〝友達〟........でしょ?前ルミアとシスティーナがナハトの事?で喧嘩?してたけど友達だからできるって言ってたけど...........違う?」

 

嘗て舞踏会の時に2人がナハトを取り合うようなやり取りを見てリィエルは『どうして喧嘩?........するの?』と聞いたことがあったのだ。その時二人は苦笑いを浮かべどうこたえたものか少し考えるとこう答えたのだ。

 

『それはね友達だから(よ)!』

 

と、言うものだった。リィエルは正直どうして友達だから喧嘩ができるのかはよくわからなかった。でも今ならわかる気がするのだ

 

「私とエルザは..........別の人間.........だからきっとわからないこともたくさんあるんだと.......思う。だからそれをわかるために喧嘩する.........多分ルミアとシスティーナもそうだったんだと思う.........うんうん私はそうだと思ってる」

 

リィエルはグレンやナハト達のいないところでもちゃんと前に一歩一歩確実に進んでいた。きっと一昔前の彼女ならこんなこと思い悩みすらしなかっただろう。でも、それは彼女が人として確かに歩みを進めてきた証..........これからもきっと戸惑うことも沢山あるだろう。それでもリィエルは着実にそれに立ち向かうだけの備えができ始めている。

 

「それと喧嘩は両成敗?だから私もごめんなさい。多分もっとエルザのこと気にかけてちゃんとお話しできていればよかったんだと思う...........だからごめんなさい」

 

そう頭を下げるリィエルに思わずエルザはそのリィエルの小柄な体を抱きしめすすり泣きながら謝り続ける

 

「ごめん!ごめんんさい!..........私も........私も!リィエルの事お友達と思ってたよ!だからごめん.....ごめんねリィエル!」

 

「ん...........私とエルザは友達......これからもよろしくね」

 

 

*************************

 

 

「すんげぇ光景だ事.........」

 

グレンがナハトの後に続き車内に入ると氷漬けにされた忌々しげな表情や驚愕の表情を浮かべた女子生徒の姿を見てそう感想を零した。更にご丁寧な事に全員が全員首から上がひょっこり出てるのだが絵面的にかなりシュールである。

 

「.........敵がナハト相手だと可哀そうに思えてくるわね」

 

「あははは..........」

 

システィーナに至ってはついに敵に同情する始末でありルミアも苦笑を浮かべている。

 

「.........大規模行使なのにもかかわらずここまで精密な操作.........本当になんてすばらしい殿方なのでしょうか////////」

 

「マジでスゲェ.........この圧倒的な風格って言うか........兎に角かっけぇ//////////」

 

もう完全に堕とされたような感じのフランシーヌコレットの二人。確かに目の前で同年代の少年がこれだけの圧巻の光景を繰り出していればほれないほうが難しいのかもしれない。

 

「全体の七割は制圧でてるので残りはフランシーヌさんとコレットさんに任せていいですか?」

 

ナハトは耳に着けてある通信魔導器から分身からの敵の状態について聞かされると二人にそう頼み込む。

 

「私達が..........ですか?」

 

「はい。残りの数とこの学院のレベルを踏まえて考えれば二人なら油断さえしなければ十二分に対応可能なはずです。勿論危険なら俺の分身が援護する手筈は出来ているので絶対にお二人に傷一つつけさせはしないと約束します」

 

ナハトとて分断すると護りにくくなるリスクを孕んでいるのは理解している。だが、今回に限れば遠距離支援の備えもある上相手は学生と言うことも考えればリスクを考えても問題ないと判断した。

 

「傷一つつけない......つまり俺が守ると言う事...........そんなこと言われては嬉しくなってしまいますわ////////」

 

「守ってくれるってのも..........悪くねぇもんだな///////////」

 

だが、二人の反応はナハトの想像していたものと全く違いどこか嬉しそうにしているので意味が分からなかった

 

「えっと..........取り合えず返事聞かせてもらって.........って、痛っ!?なんでシスティーナは俺の脛蹴ってるの!?後ルミアも無言で頬をつねるのはなんでさ!?」

 

「バカバカバカアァァァ!!!」

 

「ふふふふふふ..............」

 

罵倒しながらひたすら脛を蹴り続けるシスティーナに無言で笑みを浮かべてるのに目が据わっているせいで異様なオーラを醸し出してるルミアに何が何だかわからずテンパるナハト

 

「............意外と学習しねぇよなお前?」

 

こんな中だというのにゆるんでしまう空気にため息をつくグレン。少ししてリィエルたちが来たのでようやくシスティーナ達が冷静さを取り戻すとナハトの作戦通りに進めることが決定した。

 

(俺変なこと言ったかなぁ...........)←鈍感

 

 

**********************

 

 

(何故........どうしてうまくいかないッ!?どこで狂った..........ッ!)

 

マリアンヌは最前列で顔を赤くして発狂寸前と言った様子で状況を把握していた。

 

連れてきた生徒たちは所詮は学生と言うこともありもちろんそこまでの期待はしていなかった。だが、それにしたってまさか一瞬で7割弱を制圧されたのは想定外だった。だが、それ以上にあの馬の合わないフランシーヌとコレットが二人で協力して残りの生徒達を倒していくのはまるで質の悪い幻術でも見せられている気分だ。

 

いや..........これは想定外などではなくマリアンヌは見誤ったのだ。帝国最強格である《月》の実力。そして――

 

ドカッアアァァン!!!!

 

車両後方の扉が派手に吹き飛ばされマリアンヌの足元に落ちてきた。

 

「そうよ.........貴方達さえいなければッ!」

 

思えばあの二人だけは何が何でもこの学院に入れるべきではなかった。

 

赤髪の少女はどことなく軍の〝彼女〟に似ていることが妙に思い調べればあの裏社会の人間にとって悪魔にも等しい《月》だと言う事もわかっていた。彼も魔術師としては確かに三流ではあるが彼の元々の経歴からもわかる特異性を甘く見ていた。

 

「さて..........大人しくお縄についてもらおうか」

 

「バカ騒ぎはここまでだぜ?ババァ!!」

 

《月》のフレイ=モーネ(ナハト=イグナイト)と《魔術講師》グレン=レーダスがそれぞれ剣と拳を構える。その風格たるは勝敗はまるですでに決したと言わんばかりのものだった。

 

「6対1........ここまで近接戦闘に特化したメンバー相手にこのレンジで貴方に勝機はない。おとなしく投降しておいたほうが痛い目見ずに済むと思いますが?」

 

ナハトは投降することを勧める。何せこの場にはナハトは言わずもがなだが拳闘のグレンに《戦車》のリィエル、そしてエルザといいかなり近接に偏ったメンバーがそろっている。かくなる上はグレンの固有魔術(【愚者の世界】)までもがあれば魔術が封じられた相手に近接でナハト達が負ける道理など一ミリたりともない。

 

ナハトもこの時点で9割がた勝負は決まったものだと感じながら油断なく構えているとマリアンヌは不気味に笑う

 

「うふふふふ.........」

 

「...........」

 

ナハトは怪訝そうにしながらも警戒を強める。犯罪者もそうだが最後の最後..........完璧に仕留めるまで絶対に油断してはいけない。まだ何かあると考えナハトは備える

 

「いざと言うときの保険として用意してきたけど正解だったわねッ!!」

 

マリアンヌは腰に吊った古風な意匠の長剣を引き抜くその瞬間

 

豪ッ!剣から炎が噴き出しマリアンヌにの周囲を渦巻いた。間合い的にもまだ十数メトラほどあるにも拘らずその熱量はすさまじくグレン達の肌を熱く痺れさせる

 

「なッ!?今の炎魔術を起動した気配がなかったぞ!?元々そう言う機能を有した魔導器............いやちげぇ、魔導器を起動させた気配もなかった!」

 

そう、この近接戦闘力がこれでもかと言うくらいに充実した状況で【愚者の世界】有するグレンがその気配を見逃すなどありえない

 

「あの意匠..........まさかシスティーナあれって.......」

 

ナハトはそれに心当たりがあり、恐らくそれを自分よりもよく知っているであろう彼女に尋ねる

 

「え、えぇ......多分魔法遺産(アーティファクト)――炎の剣(フレイ・ヴート)

 

ナハトとシスティーナが古風な意匠からすぐさまその剣の正体を見抜く

 

「『メルガリウスの魔法使い』に登場する魔将星が一翼、炎魔帝将ヴィーア=ドォル..........彼が振るったとされる『百の炎』の一つ、炎の剣(フレイ・ヴート).......ッ!どうしてそんなものがこんなところにッ!?」

 

「あらあら.......どうやら古代マニアの方がいてくれたようで説明が省けたわねぇ.......まぁ、大体はそう言う事よ。この剣は炎を操る魔法遺産(アーティファクト)

 

マリアンヌは嗤いながら続ける

 

「私ね、蒼天十字団(ヘブンス・クロイツ)の『Project : Revive Life』の研究では、経験記憶・戦闘技術の復元・継承に関する術式の研究をやっていてね........その一環として、古代の英雄の戦闘技術なども現代に再現できないか......?みたいなこともやっていたわけ」

 

「まさかセリカさんの【ロード・エクスペリエンス】の応用.............待て......もしかしてお前たちの目的はまさかッ!?」

 

ナハトだけグレン達とは別の懸念に至りらしくもなく戦慄したような雰囲気を醸し出す。グレンも何にそこまで過敏になっているのかわからず怪訝そうな表情を浮かべる。

 

「........流石は《月》ね。これは失敗したわ.........まぁ、それも関係ないわよね?だってこの剣があればあなただって殺せるのだしね」

 

マリアンヌはこの剣が魔将星が振るっただのと言う逸話は信じていない。だがそれでも名だたる英雄が振るったのだろうことはわかる。

 

だからこそこの状況で近接戦も可能だと断じ、自ら近接戦を仕掛ける

 

その姿は霞の如く掻き消え誰にも目視を許さないかのように思われた

 

だが――

 

「.......終極ノ一閃」

 

マリアンヌの姿が掻き消えた瞬間、それと同じくしてナハトの姿もかき消える。

 

次に現れた時マリアンヌの右腕は宙を舞っていた

 

「ぎゃぁああああ.....ッ!?!?ック.......!」

 

マリアンヌは腕を落とされ痛みに呻きながらもすぐさま下がりナハトから距離を取る

 

「成程.........確かに速い。けど、剣は軽すぎるし俺からすればまだ〝遅い〟」

 

この場においてナハトと対等に渡り合える剣士はもういないだろう。それこそ今ナハトはあのアール=カーン(魔人)の領域へ足をかけ始めているのだから当然ともいえるだろう

 

「サキョウさんには感謝しないとな.......あの人が俺をここまでに至らさせてくれた。お前はやることなすこと全て仇になってるんだよ」

 

「貴方.........本当に人間?」

 

マリアンヌにはもはやナハトが人には思えなくなっていた

 

「失礼な奴だな........まぁ、それよりも俄然お前を生け捕りにしなくちゃいけなくなったわけだが?」

 

ナハトは言外にその程度の再現レベルで近接戦において勝てるわけないと告げている。そしてマリアンヌも馬鹿ではないので悔しいがそれを内心認めていた。

 

「..........そうね、ならこれはどうかしらッ!!」

 

マリアンヌが剣を横薙ぎすると炎がうなりを上げ迫りくる。グレンやシスティーナも防御を試みようとするが...........

 

「《付呪(エンチャント)獄炎(ヘルブレイズ)》.......神千斬り!」

 

ナハトにしか使えない全てを焼き尽くす獄炎をもって迎撃を選択する。凄まじいい熱量のぶつかり合いにグレン達は離れているのにも拘らず火傷しそうな程であった。

 

(相殺は出来る.........多分【絶対氷結(アブソリュート・フリーズ)】もこれなら効く.........だが、この狭い空間に加えあまり高威力の魔術の使用は列車が脱線しかねない)

 

剣技では確かにナハトが上だ。炎も相殺は可能。だが、肝心な攻め手に欠ける。確かに速さならナハトが格段に上ではあるがあの剣の炎を無作為に巻き散らかされては近づくのは不可能ではないが炎の対処をしながら攻撃もとなるといくらナハトでも厳しいだろう

 

(俺とリィエルが囮でエルザが攻撃.........援護に分身の狙撃と先生の銃撃そしてシスティーナの魔術。そこにルミアのバックアップが理想的なんだが.............)

 

ナハトは倒す算段を立てる。確かに狙撃ならとは思うがこの状況は正直魔導弓と相性が良くない。周囲の情報を無制限に取り込み続けるために炎が揺らめく少しの変化なんかも残さず観測してしまうが故にいくら魔導弓の性能を十全に使いこなせるナハトをもってしても確実な狙撃をするには悪条件すぎる。

 

だが、この算段には大きな抜け穴がある。それは...........

 

「はぁ.........はぁ........ぐっ.......あぁ.........!」

 

エルザが『炎の記憶(トラウマ)』のせいで脂汗を浮かべ蹲ってしまっている。ナハトは彼女を貴重な戦力としてここについてきてもらったが拙いことをしてしまったと後悔する

 

「ナハト........この状況、どうみる?」

 

「剣での勝負なら俺が上ですし炎も今の感じなら相殺は可能です。ただ、これ以上の火力になってくるとこの列車の中の狭い空間であることも考慮するとある程度の被弾は必至って言ったところですね」

 

「ネックになるのは炎か.........」

 

「そうですね..........【月鏡】を使って接近するか【黒天大壮】で無理矢理ってのがベストかもしれませんね」

 

ナハトが今攻撃を自身に集中させているからグレン達はさほど被害はないがナハトが攻勢に移ればグレン達に被害が出る可能性がある。【月鏡】もあくまでナハト自身にのみ対象なうえ、反射はまず車両の事も考えれば多用もできないし、消しても詠唱なしで炎が出せてしまう以上いたちごっこにしかならない。

 

「ナハトが攻撃に出るとその分耐久に難あり.........かと言ってお前の【黒天大壮(ソレ)】は反動がな......」

 

グレンとて最悪そうしなくてはいけないことは理解しているが【黒天大壮】の反動の重さは入院していたナハトを見ているので知っている。あのボロボロになる姿は痛ましく教師としてはそれをさせたくはない。

 

「こうなってはマリアンヌの生死は問わずに隙さえあれば確実に無力化することを前提でいきましょう」

 

ナハトとしては先の事もあり是が非でもマリアンヌがもつ情報は欲しいが背に腹は代えられない。最悪死人が出かねないのでとにかく無力化することだけ考えるしかない。

 

(隙は作ろうと思えば多少強引に作れる...........ただ、肝心の決め手がないのと後どれだけ車両がもつか........)

 

ナハトが攻撃を正面から獄炎で相殺しているから今はまださほど車両へのダメージは抑えられているが正直に言ってギリギリの所である。獄炎はナハトが消さない限り燃え続ける特性上下手に広範囲にばらまいては消す必要もあるためにこの混戦状況で下手な手間は増やすのは好ましくない。その上熱量が高まっていくというだけで集中力や体力はゴリゴリと削られていく。

 

「はぁ.......はぁ.........(いくら【トライ・レジスト】があっても熱量がヤバい!俺と先生にリィエルはよくてもシスティーナ達がいつミスするかわからない)」

 

ナハトは使う魔術の特性上熱にはかなりの耐性があるものの魔法遺産(アーティファクト)の想定以上の火力もあり熱量で汗が止まらない。ある程度システィーナ達も自力で凌いでもいるがこのままじゃミスが発生しかねない。

 

「あっはははははは!!ほらほらッ!!どうしたのよ!!さっきまで勢いがないじゃない《月》ィィィ!!!」

 

剣を振るい更に炎で攻め立てるマリアンヌ。その様子は完全に狂っており恐らくは本来の剣の持ち主である魔将星の記憶に引っ張られているのかもしれない。

 

「チィッ!!」

 

どうにかナハトが獄炎で防ぎ続けるも火力がさらに上がっているのが目に見える。獄炎での対処は可能だがこの膨れ上がった熱量的にも別の防御手段が必要かもしれない。

 

「おい、完全に狂ってやがるぞ!!どうするナハト!!」

 

「わかってます!こうなったら強引にでも止めます!!」

 

一か八かと言う様にナハトは獄炎を全身に纏い強引に魔法遺産(アーティファクト)の炎の壁を突破しようと構える。こんなことをすればナハトも当然無事じゃすまないがそうしなくては車両も危険なうえ、多くの人間の命が危ない。

 

だが.........

 

豪ッ!

 

(しまった!?)

 

ナハトが攻撃にシフトしたことにより防御の手を緩まった瞬間。まるで狙ったかのようにい後方にいるエルザに攻撃が迫る。

 

システィーナの魔術も丁度張り直すタイミングであり、グレンも距離があり間に合わない。そのうえナハトも魔術を行使しようにも位置が悪く魔術を使えばエルザを巻き込みかねない。

 

「エルザ!」

 

だが、リィエルが寸前のところで間に合い自身の体を盾にエルザを守る

 

リィエルが炎に包まれるがすぐさまシスティーナが障壁を張り直す

 

「《光輝く護りの障壁よ》!」

 

ナハトも先生もいったん下がるとナハトが立て直しの為にマリアンヌと自身らを分断する

 

「《気高き氷帝よ・白銀の絶壁以って・我が守護の力ここに示せ》!」

 

黒魔改【絶対氷壁(アブソリュート・ウォール)】。周囲の熱エネルギーを奪い炎に対して氷とは思えないほどの耐性を備えた防御魔術。勿論、限界はあるが少しの間は時間ができる。

 

「ルミア。時間がある今のうちにリィエルのケガを癒してくれ」

 

「わかった!」

 

リィエルはぴんぴんしてるようだが火傷がさすがに酷いため治療させる。その間に俺と先生は打開策を練る。

 

「先生。これ以上は拙いですよ..........何か策はありませんか?」

 

「お前がないなら俺にあるわけねぇだろ?申し訳ねぇ事だがお前だよりなんだからよ」

 

ナハトは自身が作り出した壁を見て思考を巡らせる。壁は至る所に亀裂が入り始めており予想通りそう長くはもたない。リィエルの治癒は間に合うだろうがだとしてもこのままただ隙を待ち続けるのは無理がある。

 

(狙撃さえできれば........)

 

現場環境が絶えず移り変わる中での魔導弓の狙撃は本当に向かない。下手に強引に打つのは言うまでもなく危険。かと言ってアルベルトならともかくナハトでは学院からこの動き続ける鉄道内の相手を素の魔術狙撃するのは至難の業。

 

(せめて何か目印でもあればある........いは.............いや、待てよ?目印ならある........そうなるとあとは俺次第。だが――)

 

マリアンヌの直接狙撃は不可能。でも、どうにかこの状況を打開出来うる可能性は見いだせたはいい。だが一手確実に足りない。

 

(先生でもリィエルでもこれは無理だ..........頼めるとしたらもう彼女しか.......)

 

この作戦は〝疾さ〟が必要だ。だが、それはリィエルじゃ心もとない。

 

「..........エルザ。お願いがある」

 

「ぇ............?」

 

弱々しくナハトの声に反応する。エルザはリィエルの事を心配そうに..........立てない自分の弱さに歯噛みしていたところに突然声を掛けられ不安げな顔で頭を上げる。

 

「俺が隙を作る。だから君がマリアンヌを止めて欲しい」

 

「な!?お前エルザの今の状況で何をッ!?」

 

そう声を上げた瞬間ナハトの作った壁が割れる

 

それと同時に炎が襲い来るのをナハトは――

 

「《第二術式・起動開始》!」

 

【月鏡】で炎の支配権を無理やり奪い打ち消す。ただ、【月鏡】で支配したものを操作するのにはそれに見合う魔力が随時消費される。反射するだけなら低コストだが支配して打ち消したり操作するのにはそう言うデメリットがあるためにナハトはここまで使ってこなかった。

 

「(やっぱり魔力消費が激しい)エルザ。俺は君に酷なことを言っている。確かにある程度の消耗をすれば俺が何とかできるかもしれない。だが、確実じゃない...........だけど君が立つというのなら誰も欠けることなくこの窮地を脱せられる」

 

【黒天大壮】は真に人間の限界を極めた魔術。高々、記憶を少し引き出した程度の相手に後れを取りはしない。だが、この閉鎖的空間で適度に手加減できるかと言われれば難しい。下手したら車両をぶった切ったり、脱線させて被害を大きくする可能性がある。

 

「.............」

 

「エルザ。あの女はサキョウさんを穢した。その技も矜持もだ.........俺もよくしてもらったから悔しいし許せない。だが、それはエルザの方がずっとそうだろ?」

 

「そ、それは..............」

 

記憶も感情も縛り、ただ道具として呼び戻された彼。それを穢されたと言わなかったら何と言う?エルザだって怒りはある。ない訳がない――だって、心の底から尊敬する相手なのだから

 

だが、しどろもどろになる。わかっていても怖くてどこもかしこも力が入らない。また俯きかけていると大きな声がそれをさせなかった。

 

「はっきりしろッ!エルザ=ヴィーリフ!!!お前は何のためにここに来た?リィエルを助けるためだろ?間違いないためだと言っただろッ!!なら、親父さんを穢したあの女に見せてやれ!!お前だけの正解を今此処で示せ!!」

 

ナハトは力強く 咤しがら獄炎で真っ赤な炎を焼き飛ばす。そうして見えたのは狂気的に笑うマリアンヌそして父を超えた剣士である彼の背中.......

 

(そうだ.........私は復讐の為に私利私欲で剣を振るった。でもそれは父の教えては全く違う.........間違ったもの。父は守るために剣を振れって言った。活かすために振れと言った!なら、私にとっての正解は!!)

 

彼の背中はまるで嘗て訓練の後に疲れた私を背負ってくれた父の背中にそっくりだった。確固たる信念を持ち、誰かの為に力振るう者の背中だ。そんな父の背中に憧れた..........そんな父のようになりたいと願い剣を振った。

 

(なんで..........何で忘れてたんだろう。私の原点を........)

 

震えながらも鞘を握る拳に力が入る。震える膝にも力が入る。

 

「そうだ.........私は父のようになりたい!もう、間違えない為にここに来たんだ!!」

 

(私にとっての正解........今は立つことだ。父のように人のために振るう剣を私が継ぐためにこんなところで...........違う、過去を清算するために!ここからもう一度始めるために!)

 

遂に、ふらつきながらもエルザは立つ。

 

「ナハトさん........私は..........何をすれば?」

 

エルザ不安げな足取りでナハトの隣に立つ。まだその顔には恐怖や色々なものを感じ取れるがそれでも心だけは復活していた

 

「ありがとうエルザ..........いいか?俺が必ず隙を作る。隙ができたと思った瞬間にエルザは最速でマリアンヌに一撃いれるんだ」

 

具体的なタイミングも告げず、ただ隙ができたら攻撃しろとナハトは無理難題じみたことを依頼する。だが、ナハトはそれができると確信しているからこそ彼女に頼む。

 

「わかりました。やって見せます」

 

ナハトはその答えを聞くと次にグレンとリィエルに指示を出す。

 

「先生とリィエルはエルザが攻撃したらすぐに追撃をいれる準備をしてください。システィーナとルミアは何でもいいから俺達が失敗した時に自分がベストだと思う援護ができるよう備えていてくれ」

 

「わかったが..........お前は随分とスパルタと言うかなんというか.........」

 

エルザを焚きつけたナハトにそんな感想を零しつつも構えるグレン。

 

「エルザなら出来る。私エルザを信じてる」

 

リィエルはエルザに激励を送る。その目には絶対的な信頼が読み取れる。

 

「えぇ。任せてリィエル」

 

全員がここで決めるという様に引き締めるとナハトは一歩前に出る。ナハトは隙を作ると言ったが下手こけばナハトは確実に死ぬ。求められるものはかなりシビアなもので、博打に近いがこれが一番率が高い策だ。

 

「《冷酷なる氷帝よ・彼の者の終焉を奏で・凍てつく死を馳走し給え》!!」

 

固有魔術【絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】本来の力が今放たれ、瞬時に燃え盛っていた炎は凍り付き一時的にマリアンヌの攻撃を防ぐ。

 

だが、それだけでは足りない。直ぐにまた炎を繰り出されてしまう。

 

マリアンヌもすぐに炎を出そうとしたときだった。

 

パリィンッ!!

 

その瞬間、何処からともなく流星の如く紫電の矢が列車を悠々と貫きナハト(・・・)目掛けて飛来する。

 

ただ、一人を除いて反応すらできないそれは吸い込まれるように――

 

 

********************

 

女学院の敷地内で一番の高台で身の丈に迫る大きな弓を構える者がいる

 

そう、ナハトの分身だ。その分身は遥か先の線路を走る列車の内部を魔法遺産(アーティファクト)の能力を使い常に脳内に流れ込もうとする膨大な情報を捌きながら監視を怠らない。

 

フランシーヌらの援護を本体から頼まれていたがすることもなく制圧が完了し今は本体の援護の為に備えていた。

 

(炎のせいで情報量が多すぎて頭パンクしそうだな..........)

 

向こうが追い込まれつつあることは見ていればわかるので観察しながらどうしたものかと思案していると

 

『おい!俺が今から魔術使って強引に火消しするからそれと同時に俺を狙って狙撃しろ』

 

通信魔導器から本体の指示が飛ばされる。

 

『.......成程、了解した。しくじんなよ?(本体)?』

 

そして、自分の考えることと言うこともありすぐにその意図を理解する。

 

そう、理解はしたが...........

 

(我ながら馬鹿野郎か...........下手こいたら死ぬぞ?)

 

自分の事ながら呆れる。確かにできる出来ないで言えばできなくはないが普通にしくじる可能性が高いだろう。でも、逆でも間違いなくそうしてた思うのはやはり(本体)と言うべきで......

 

そう呆れていると動き出したのが見て取れる。直ぐに雑念を捨てただ狙撃だけに意識を回す

 

(周辺環境...........空間座標........よし、全部視えた........)

 

数値化されたありとあらゆる情報を瞬時に術式に組み込み詠唱する

 

「《天に輝ける星よ・月女神の祝福受けし我が双腕よ・遥か彼方の仇を討ち穿て》」

 

まるで短槍(ショートスピア)の様な雷閃が放たれ、紫電の流星は彼方の標的目掛け夜空を翔けていく

 

「後は任せたぞ」

 

 

*******************

 

 

「は..........?」

 

マリアンヌは狂っていた。マリアンヌは炎の剣(フレイ・ヴート)の使い手の記憶の残滓に引っ張られ完全に狂っていたのだ。

 

だが、そんなマリアンヌも目の前で起きたことに愕然とするしかなかった

 

何故なら、突如として飛来した何か(・・)はナハトに向けられていた筈なのに気がつけば何故(・・)か自身の握る炎の剣(フレイ・ヴート)を半ばからへし折ったのだ。

 

グレン達も一瞬何が起きたか理解が追い付かなかった。

 

グレン達が視たのはナハトが魔術を放ったと同時に飛来した何か(・・)がナハトを貫こうとし、すると今度は恐ろしい程の速さでナハトが剣を振り抜いたら炎の剣(フレイ・ヴート)音を立てて砕けた摩訶不思議な光景........

 

(アイツまさかッ!?)

 

戦闘に慣れたグレンがいち早く事の種に気が付く。だが、それはあまりにも信じ難く、それでいて戦慄すらしてしまうほどのものだった。

 

そう、ナハトは自身の分身に自身を狙撃させそれを無理矢理(・・・・)軌道修正し、剣を狙ってマリアンヌの攻撃手段を削いだのだ

 

(成功したが真面目に死ぬかと思った...........てか自分に殺されかけるとはまた新鮮な経験したもんだな俺)

 

ナハトはマリアンヌ及び炎の剣(フレイ・ヴート)は炎が取り巻き分身の狙撃は期待できないからこそ、ナハト自身に狙撃させて無理矢理軌道修正させるという手に出た。分身同士の位置は特殊なパスがつながっているために位置が簡単に把握できるという【ホロウ・パレード】の副次的な特性を生かした作戦。

 

ただ、これは出鱈目なことだった。何せ氷が邪魔で軌道が読めない事。それ故に、放たれた一矢の速さも相まって【月鏡】では実行出来ない事。その二点から至ったのは自力でどうにかするという普通は思いついても到底実行できるわけのない常軌を逸した行為。同じことはきっとできるものなどいないであろうナハトの絶技。

 

(ここまでお膳立てすれば後は彼女が決めてくれる..........頼んだぜ、エルザ)

 

ナハトは弾いた勢いで体勢を崩す中エルザに後を託した

 

 

********************

 

 

エルザは雑念を捨てる.............

 

タイミングは不明。でも、彼が詠唱を開始したと同時にエルザは既に瞳を静かに閉じ感覚を研ぎ澄ませる

 

(春風一刀流.......奥義........)

 

思い出すのは父の言葉

 

(直立不動から、左足を半歩引く........腰を柔らかく落とし.......身体は脱力.........刀の鞘は左手の小指と薬指で軽く握り、他は添えるだけ.......)

 

不思議と時の流れはゆっくりと感じる。その時の流れに沿い丁寧に積み重ねる。

 

(....柄にかける右手は女の肌を触るが如く優しく.........左足での踏み込みに備え、右足に発条を能くすべし.......体の重心は右足七の左足三とす.........)

 

ゆっくりと......父の言葉を思い返す。

 

(....背中は鞭と心得よ........全身のしなりを伝える柔らかな一本の鞭とすべし.......腰骨は弓の弦と知れ......全ての駆動を生み出す基なり)

 

一つ一つ丁寧に..........もう、エルザに外界の音は聞こえない

 

(鍔が額に来るよう、刀を掲げよ。刀の重みと、重の引理さえ、我が友とせよ........)

 

熱気が突如として冷気となる。だが、関係ない............

 

(.......胸一杯に、息を吸うべし........これは矢をつがえた弓の弦を引くに等しい行為である。二秒息を止め..........吐くと同時にすべてを放つべし)

 

再びここでエルザは目を静かに開ける...........

 

映りこんだ景色は白銀に染まった炎

 

何故か間の抜けたマリアンヌの顔

 

理解が追い付かない光景だ........

 

だが、理解する必要もない。ただ、この機を逃さなければいいのだ

 

折れた炎の剣(フレイ・ヴート)の剣先が地面に触れた

 

一気に息を吐く。そして、捉える――

 

「はあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

気合の籠った叫びと共にはぜるかのようにエルザは動いた

左足で一歩踏み込む神速の推進力、腰骨の超速横回転、それらのベクトルの違う力をまとめ上げ、右腕へと伝える背骨のしなり。頭上に掲げる刀の鯉口を切り、刃を鞘で滑らせる。抜きざまに、右腕に伝えた力を使い、重力に従い刀を真っ直ぐ、撃ちおろす...........

 

それはナハトの至った〝速さ〟の極致たる『終極ノ一閃』とは違った絶技

 

『打刀』と呼ばれる剃刀のように薄く鋭い刀剣だからこそなせる技。どれほど剣技において優れていてもナハトにも真似できない技。

 

様々な体術・術理を尽くして、全身を余すことなく利用してひねり出した、常軌を逸した『刀』と『速度』。それらを物理的に全く減衰させることなく刀に乗せ、魔力で増幅(エンハンス)することでその鋭利なる斬撃は、空気を引き裂き、真空を生み、刀の間合いの外..........遠間を切り裂く風の刃と為るという。

 

剣の間合いを超える斬撃。通常の剣理に在り得ぬ、絶技。

 

東方剣術が一派、春風一刀流奥義..........『神風』、ここに開帳す。

 

 

「ぁあああああああああああ!!!!!」

 

 

ひゅぱッ!!

 

 

空気が鳴った

凍り漬いた床の一部が切り裂かれる

 

風の刃は遠間を翔け、マリアンヌの残された一本の片腕を斬り落とす

 

「おおぉぉぉぉぉ!!!!」

「いいやあぁぁぁ!!!!」

 

耐性を崩しているナハトと技と共にすべてを出し切ったエルザを置き去りウにグレンとリィエルが間合いを駆け抜け、二人の拳がマリアンヌに向け振り下ろされる。

 

二人の拳を受け、剣の記憶によって狂ったマリアンヌはついにここに沈むのであった

 

 

 







想像以上に長くなりましたがひとまず八巻通しての戦闘はこれにて終了です。次回は八巻のエピローグ的なものを書いて終わろうと思います。本当は今回で八巻を終わり切る予定でしたけど思ってた以上に長くなってしまいました。ぶっちゃけはやく9巻、10巻の内容書きたいのでしばらくロクアカメインになりそうですw

それでは今回もここまで読んでくださりありがとうございます。お気に入り登録、コメント、評価をしてくださりありがとうございます。

再計:システィーナのヒロイン追加について

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