「ッチ...........あの狂人め」
フェジテ某所───
ナハトが遂にフェジテへとたどり着き、本格的に事態へと介入したことを察知した首謀者であるラザールは、ナハトの足止めに蘇らせた本命の駒であるジークが突破されたことに毒づく。
元より、バークス等は保険にもならないとは考えていた。〝月〟という存在は確かに
(あの程度の小僧一人殺せんとはな...............)
だが、分身とはいえ相対したラザールからすればナハトはまだ青い。
確かに驚異的な剣技に魔術は後々、エリエーテやセリカの域へ到達するやもしれない。が、自身からすれば脅威でも何でもない。
そのラザールからすれば、ナハトを殺せなかったジークに関してははっきり言って失望する他ない
「やはりと言うべきか............《月》は侮れん」
ダークスーツの男が感情を伺わせない低い声で応える
今回の作戦でこの男だけが、《月》の始末は不可能だと考えていた。ラザールはジークを殺したのはあくまでその時の運、マグレだと考えていたようだが、この男だけは違う。
「確かに奴は現代では強者の部類だろう..........だが、あの程度二百年前ではあの程度雑兵だ。作戦のことだけを考えればいい」
「...........そうだといいがな」
*********************
『まさか今は使われていない..........旧下水道。こんなものがフェジテにあったなんて..........』
つい先ほどまで追い込まれていたグレンは落ち着いた様子でフェジテにある埋めきれなかった下水道を歩いていた。
フェジテは学院とともに街が発展していった背景があり、元々が片田舎だっただけに何度も何度も整備されていくうちに振るい下水道の埋め立てが追い付かずまれに残っているのだ。
システィーナは改めて自身の未熟さを痛感した。あの状況下で一手、二手..........その更に先を見据えていたグレンとその場その場で必死だった自身との差を。きっと、ナハトだって同じことをしたのだろう。
「............まっ、お前のサポートのおかげで助かったんだ。あんま気に病むな白猫」
グレンが通信魔導器越しにシスティーナの思考を感じ取りそう言葉を入れると、もう一つの通信魔導器から『ぱんぱん』と、柏手が聞こえる
『いやいや.........流石だよグレン。よくあの状況を切り抜けた』
グレンの神経を逆なでするその声は、ジャティスのものだ。忌々し気にグレンは対応する
「ちっ.......今はお前の相手をしてる時間は───」
『あぁ、第二の課題はクリアだ.........もう追手の心配はしなくていい』
「何?」
『せ、先生.......その人の言ってることは本当です。何故か警備官たちがその場で大気に..........一体何で?』
グレンはこの下水道に降りるのに使ったマンホールは魔術で隠蔽しているとはいえすぐにばれると警戒していたが、もう追手が来ないと告げられ訝しむ
『
「彼女?」
グレンはその言いまわしに更にいぶかしむが構わずジャティスは続ける。
『さて、もう少し君と談笑していたいところだが.........次の課題の時間が迫っている』
「何だよ次は」
『今から僕の指定する場所に急いで向かってくれ............非常に頼れる援軍もいるが、君〝達〟の命に関わる。頼む、時間がないんだ。場所は───』
(援軍?達?)
言葉の端々に違和感を覚えるが、ジャティスの只ならぬ様子にグレンは遺憾ながら従い、その場所へと急ぐのであった
「おい...ッ.........コレはッ!?」
グレンが下水道を抜け辿り着いたのは活気のない倉庫街だった。ジャティスの指定した倉庫の扉を開け、指示通りその場にあったカバンを開けるとそこにはグレンの怒りを駆るものばかりだった
『わかる!わかるよグレンッ!!君が怒るのはよぉ~~~くわかるよ!!』
どこか上機嫌そうに声を上げるジャティスのの声を無視して視線を木々付けにするのはカバンに仕舞い込まれた飛針や魔術が付呪されたナイフを始め、護符に巻物。そして拳銃の特殊弾頭に魔術火薬、更には強力な防御効果を持つ特務分室の魔術礼装。
そう、グレンにとっての暗黒面の象徴.............まさに負の遺産がそこで不躾に押し付けられていた
『僕も今の君にそれを押し付けるのは不本意なんだ..............だがすまない。そんな事を言っている場合ではない』
ドクン!
ドクン!ドクン!
グレンの心臓が突如跳ねた。それと同時に背筋を冷たい感覚が這い上がる
拙い
拙い
拙い
ナニカが...........来る
「ック!」
すぐにグレンはカバンに飛び掛かるようにして、用意されたそれらの装備を始めた。グレンの勘が今からここに来る相手は桁違いの相手だと告げている。今は兎に角ジャティスの言葉などどうでもよかった
『そうだ。それでいいグレン..........さっきも言ったがこれを押し付けるのは本当に不本意なんだ。でも彼はそんな生ぬるいことを言っていられる相手ではない』
「うるせぇッ!!!!少し黙ってろッッ!!!」
『宮廷魔導師団でも今の彼と真正面から勝ち得る者はそういないだろう...........可能性があるとすれば《
『彼は強い───嘗てナハトが打破したのは、ナハト自身の強さにもあるが.............それは彼の準備不足とナハトの正体が知られてないが故の疑念があったからだ。心しろよ、グレン』
グレンがギリギリで準備をし終えて倉庫を飛び出すと、逆行をバックにして悠然とたたずむ存在がいた
忘れるわけがない
彼こそこの学院に講師として勤めて最初に立ちはだかった脅威───
「レイク=フォーエンハイム..............天の智慧研究会第二団《地位》───《竜帝》のレイク!生きていやがったのかッ!?」
「...........」
憮然と佇む、ダークスーツの男───レイク。グレンの切羽詰まる様子とは正反対に、冷たく、さながら魔王の様な威圧を放っている
『第三の課題だグレン』
ジャティスは告げる
『───生き残れ。───手段は問わない』
絶望的な戦いへと挑め、と
**************************
「なんであの男が!?」
グレンを様子を遠くから見守っていたシスティーナが信じられない光景を前に動揺を禁じ得ないでいた。
グレンの前に立ちはだかるのは、嘗てナハトによって心臓を一突きに穿たれた男...........確実にナハトがあの場で殺したレイクだ。あの一撃で死んでないわけがない.........何よりナハトが殺せていなかったことを見逃すと言った、軍人としてあるまじきミスをするはずがない。
ナハトがいない今、あの男は危険すぎる。システィーナは直ぐに遠見の魔術を解いて、黒魔《ラピッド・ストリーム》で援護に向かおうとしたその時だった
「よっとぉう!」
すると背後から軽薄な声が聞こえ振り返ると、又しても信じられない光景がそこにはあった
「う、嘘..........な、なんで?」
「ん?あっれぇーこの辺でグレンセンセの背後で糸引くやつがいるって思ったんだけど.............え?ひょっとしてまじでお前なの?うそーん!...........まっ、いっか。そっちの方が色々と美味しそうだしぃ」
システィーナの元に現れた男は、彼女にとって悪夢の象徴ともいえる相手
魔術の暗黒面を忘れようのない下卑た視線と共にシスティーナに刻み込んだ男
「ヒャッハ!よぅ!元気してたか?白猫ちゃん?」
「な、なんで............そ、そんな...........どう.....して」
ジン=ガニス
嘗ての敵が最悪の組み合わせで舞台へと上がるのであった
*********************
「なんでだ!?なんでテメェが生きてやがる!?あの時ナハトがお前を確実に殺した!!」
グレンが銃口をレイクに向け問いただす。
この相手はヤバい。嘗てナハトがさほどの苦労なく倒せたのはそれは偏に自身の正体や彼自身の準備不足だった否応なく肌身で感じる
「そんな些細な事はいいだろう............私は黄泉より舞い戻ってきた。貴様らを殺すためにな..........それが今お前の直視すべき現実だろ?」
「あぁ、ド正論ありがとよッ!畜生がッ!」
その瞬間───
「そうですよ先生..........今はコイツを全力で仕留めますよ」
漆の様に
「成程.............こいつはジークにも劣らないヘビーな相手ですね先生」
グレンの後ろから悠然と歩み寄る一人の魔術師───
黒い炎、それを操るものはこの世でただ一人───
セリカの戦えない今、最高戦力筆頭である〝彼〟だ───
「ナハト!お前無事だったか!!」
「結構しんどかったですけどね」
ナハトがここで遂に戦線復帰する。
グレンが安堵する中、獄炎の竜巻を割って一人の男が現れナハトを睨みつける
「やはり来たか.............ナハト=イグナイト」
「久しぶりだなレイク=フォーエンハイム」
「こうしてお前とまた戦えるとはな.............僥倖と言うべきだろうな」
「彼の竜帝にそうまで言われるとは恐悦至極..............さて、随分と勝手してくれたみたいだな。ついてはその返礼として..........................もう一度殺してやるよ亡霊」
ルミアを、システィーナを......................リィエルやグレンにセリカ、自身の大切なモノに土足で踏み入った相手に対し冷たい声音でナハトは宣言する。
レイク=フォーエンハイム
嘗て倒した敵であり、本来あのようにあっさりと片が付くことがない相手
彼のフォーエンハイム家はナハトの生家イグナイト家とは異なり戦闘に直結する魔術はほぼない。ほとんどが『封印』に特化しているのだ
そして何故彼が〝竜帝〟と呼ばれるかは、彼の『封印』された《
彼の家は禁断の秘儀によってその血統に古き竜の力を取り入れることを成功させた。驚異的な能力を得られる代わり、いずれ人として姿や心を失い、暴虐の限りを尽くす存在に堕ちる.........彼らの家系はそんな逃れようのない代償を背負うことになった
だからこそ彼の家系は封印に特化してるのだ。《
「お前、今回は解いてきたんだな.........《
「ふっ、流石に気が付くか............そうだ今回は三号ある【竜鎖封印式】の一号を
グレンの確信した問いに不敵に答えるレイク
「一号でこの魔力...............流石にちょっとヘビーですね先生?」
「全くだ..........これで残り二号あるんだろ?」
「安心しろ。二号から三号の解呪にはそれなりの手間に触媒と時間がいる。この戦いにこれ以上の竜の力は振るわれることはない」
「ったく............今回も見くびってくれれば楽だったんだがな」
グレンはもはや驚愕を飛び越え呆れしかなかった。ナハトの方は表情からこれと言ったものは読めない。
「私は以前解呪をためらった。たかが学生............たかが三流魔術講師と侮った。そんな矮小な存在に己が命を費やす価値がないと判断した」
【竜鎖封印式】の解呪と再封印を繰り返すのは呪いの進行が加速度的に早まる。つまりそれは精神的寿命を縮めるのと同義だ。
「してやられたものだ。まさか学生の中に《月》がいるとは思わなかった。いや、完璧すぎる偽装だった。私達が気が付かなくても相手を考えれば納得もできる.............何より、その年齢で帝国でも最高峰の実力を有していたとはな。そしてグレン=レーダス.............かの《愚者》もそうだ。常にこちらの想定を超えてくる。全く予想ができない存在だ............だからこそ貴様らは命を費やしてでも相手をすべき相手だ」
静寂がこの倉庫街を支配する。
そして───
「先生................ちゃんと合わせてくださいよ」
「上等だ!そっちこそ情けねぇ戦闘すんじゃねぇぞ!!」
「来い!《■■■■■───》」
ナハトは剣を、グレンは銃を構える
そして、レイクはおおよそ人の物ではない、獣のような唸り声を上げると、いくつかの倉庫が爆炎と共に空へと舞いあがるのであった
************************
グレンとナハトの二人がレイクと激突を始めたその頃。
遠く離れた中央区の帝国歌劇場の屋根の上で───
「はぁー..............はぁー................ッ!」
システィーナは過呼吸気味になりながら青ざめた顔でジンを見据えていた
「ひゃっははは!それにしても、らっきーだなぁ、俺!あの時喰い損ねた白猫ちゃんをこんなところで捕まえられるなんてよぉ!!」
対してジンは予想外のご馳走を見つけたことで舌なめずりだ。
「こりゃ、今夜は猫のフルコースだなぁ!?ブチ嬲って、ブチ犯して、ブチ殺して、泣かせて、鳴かせて、啼かせてやるよ、ヒャハハハハハハハハハ───ッ!!」
「ひッ!?」
怖い
思わず涙が出てくる
身体が震える
何でこんな恐ろしい奴がここに?
なんで私の前に?
そんな弱気がシスティーナの中を急速に広がっていく。無理もない。いくら事件に巻き込まれがちとは言え、システィーナはナハトやルミアとは違う。殺そうとしてくる相手が日常的にいるような世界を文字通りに身を持って知ったばかりの普通の女の子なのだ。
だが───
(大丈夫............大丈夫よ、私..........気を強く持って..........ッ!身体は...........動くッ!思考は冷静...........だから───)
システィーナは深呼吸をし、手の甲で涙をぬぐう
弱気になったとしても、今までとは───違う
(だから..........呪文は唱えられるッ!)
そもそもだ。よくよく冷静になって観察してみればこの男からは、レイクやジャティス............そしてあのアール=カーン程の圧力は感じない。
強敵との出会い、そしてこういう時の為に鍛えてきた日々を振り返るシスティーナ。
自ずと自信を取り戻し、震えが止まる
『システィーナなら大丈夫だぞ?システィーナは俺よりすごい才能を持ってる。だから自信もちなよ..........な?』
ナハトの言葉を今一度思い返す
正直に言えばいつも過大評価が過ぎるとシスティーナは思っていた。目の前で固有魔術をバンバン作っては使いこなして、こちらが及びもつかない戦闘をする彼が自身よりも凄いというのは本当に皮肉にしか思えない。
けど..............知っている。ナハトはそういう嘘はつかない
自信を信じ切れなくても..........ナハトなら信じられる
その瞬間だった.............
「《深紅の竜よ・我が敵を貪り尽くせ》」
歌劇場の下から三つの炎でできた竜がジンへと大きく口を開け襲い掛かる
「《疾風よ》ッ!」
ジンはすぐさま陣は上空へと回避すると三体の竜は屋根へと突き刺さる
システィーナはこの魔術を知っている
この魔術は固有魔術【操火:炎竜の顎】───
つまりこれが示すのは───
「悪いシスティーナ。待たせたな」
「ナハト!」
疾風脚によってシスティーナの隣に降り立ったのはナハトだ。敵はまだ仕留めていないというのに、システィーナは信じられないほどに救われたように思えた。
「お前は.........あの時のクソ餓鬼ッ!!」
「あぁ、誰かと思ったらあの時のゴミが..........ぬるい射出速度の【ライトニング・ピアス】で威張ってたあの雑魚ね」
ナハトはジンをはっきりと雑魚と宣言する。その発言に当然ジンははらわたが煮えくり返るほどの憤怒する
「テメェ.............完全なる奇術師だかなんだが知らねぇが..........調子乗ってんじゃねぇぞッ!!クソ餓鬼ィィ!!」
「だから雑魚なんだよ.............まぁいい。先に行っとくがお前は秒で潰す。雑魚だが............俺の逆鱗に触れたんだ───覚悟しろ」
ナハトはジンを前にした瞬間からキレていた。当然だ。親友が怯えている.............そもそもジンがしたことをナハトも当然忘れていない。
此処から先は...........蹂躙だ
「さて、そう言うわけだからシスティーナは後ろにいてくれ」
ナハトはそう宣言して、システィーナに顔がローブの効果で見えないだろうが笑いかけ前に出る。ジンに対し凄んですぐに普通のナハトに戻ったこともシスティーナにとっては十分に驚きではあったがそれよりも.............
(.............これでいいの?システィーナ?)
確かに、ここから先はナハトの領分かもしれない。でも...........
───
───
───
このままただ..........〝助けられるのか?〟
それでは.............
(昔と...........私は何にも変わってない)
(本当に.............本当にこれでいいの?システィーナ?)
いいわけ............
いいわけ...................
いいわけ───ない
「待ってナハト」
「システィーナ?」
「私に.............私にやらせて。私に戦わせて」
「!」
このままでいい訳がない。何のために力をつけて来たのか..............少なくともただ彼に縋って助けてもらうためだけではないのは確かだ。だからこそナハトに頼み込む
「..............ダメだ」
だが、ナハトは拒否した
「え?」
しかし───
「『私
「!」
「まぁ、はっきり言ってシスティーナならあの雑魚なら..........その恐怖を克服できているなら余裕だな。倒すまでの
「
「あぁ...........おっと、その前に───」
「馬鹿めッ!!」
ジンが油断しきっているであろうと大声を上げて飛び掛かって来るが...........
「《喰らえ・雷狼───戒めろ》」
「ッガァ!?う、動けねぇッ!!」
初めからわかり切っていたと黒魔改【ライトニング・ウルフ】を使い、放たれた雷の狼三体がジンに喰らいつき、戒める。
「さて、と.............本音を言えばなシスティーナ。俺はシスティーナを実戦で戦わせる気は..........少なくとも俺がいる場ではない」
「!」
「当然だ...........さっきも言った通り
「ッ............」
ナハトが本音で戦わせたくないのは................システィーナに自身のようになってほしくないからだ。実戦においては極論を言えば結果は二つに一つ
───生きるか............死ぬか
「システィーナ。もうわかってると思うが..........俺は狂ってる。麻痺してる」
人を殺せる..........それは人として狂い、感覚が麻痺しているほかない。生きるか死ぬかにおいて、仕方ないと言えばそこまでかもしれない。だが、それでも───
「俺は異常者だ。こればかりは絶対に覆らない」
「そんなことッ!ナハトはいつもッ!!」
システィーナはナハトがまるで自分の目の前にいるあのジンと同じみたいな言い方に否定する。だが、結局のところナハトの言う事は正しい。殺した数、その時の心情.............ナハトとジンには上げれば上げるほど様々な差があるが、結局は同じなのだ
殺しをした。人を害した。どんな理由があれど、結局のところ人として破綻してしまっているのだ。だからこればかりはシスティーナが否定しようと第三者からすればナハトの言葉はほぼ正しいだろう。
「..........いいか?システィーナ。戦いは人を変える。傷つけられるよりも............傷つけることで人を変えると俺は思ってる。俺はシスティーナに変わってほしくない」
そう。確かに傷ついてトラウマを負うことで人は変わる。だが、それ以上に一度人を殺す............或いは傷つければもっと変わってしまう。ナハト自身がそうであるように。
「ナハト...............」
「でも、まぁ.............システィーナが変わりたいって思ってるのは知ってる。守られるだけの弱い自分でいたくないのもわかってる。ルミアを守れるようになりたい事も、だ。それは親友として尊重したいわけでな.............」
だけど、システィーナは自分を変えたいと思っている。それは間違った方向にと言うわけじゃないし、ナハトとて手助けもしたいし邪魔をしたいわけでもない。
「ナハト?」
「そうだな..............つまりなんだ..............システィーナは何があっても守る。優しいシスティーナでいられるようにするのが俺と言うわけで................自分でも何言ってんだかわからないが..................俺は───」
自分で思ってるよりもずっと
馬鹿で
餓鬼で
「俺は...........傲慢だからな。俺が大切にしたいと思った人の全てを守る。それが例え世界でも。そういうわけだ...........過保護だとは思うが俺がいる間くらいは守られてくれ。どうだ?呆れたか?」
「っ..............ホント..........これだからナハトは..........」
本当に傲慢で、本当に命がかかってるときは過保護過ぎるくらいで..........
自分が一番に戦おうとする姿はどうしようもなく頼もしくて.............
(ホント..........カッコいいな...........ナハトは)
敵を鋭く睨みつける姿。
激しくも流麗な剣技を振るう姿。
圧倒的なまでに卓越した魔術を振るう姿。
そのどれもがシスティーナがナハトをカッコいいと............憧れを抱かせ続けてきた。
だから............だからこそシスティーナは、わかってしまった。認めさせられてしまった。自身の想いを。否定してきた想いを受け入れるしかなかった。
(私はナハトのことが───..........うんうん。この先はこの騒動が終わってから..........ルミアに話してからだわ)
きっと届かない想いだろう。でも、負けない。その為にも今は前に───
「なら..............守られてあげる。今だけは.........貴方のお姫様にして頂戴。ナハト?」
「フッ..........仰せのままお姫様」
こうしてフェジテの二つの舞台での激闘が始まろうとするのであった
今回はここまでです。本当に更新がしばらく空いてしまってすいません!色々とやりたいことに手を出してしまったせいで遅くなりました!別にやめるつもりは本当にないのでゆっくり進めていきますのでこれからもよろしくお願いします!
では、今回もここまで読んでくださりありがとうございます。お気に入り登録、評価、コメントしてくださりありがとおうございます!
再計:システィーナのヒロイン追加について
-
賛成
-
反対