「ね、ねぇナハト君さっきのはどうゆうことなの?」
ルミアは王室親衛隊が俺を斬り、自身を連れ去っていく
「俺の
俺はアルベルトさんに直通の通信機で連絡する。
「こちら月です。襲撃にあいましたが一応退けました。状況のすり合わせがしたいので会場を一旦離れて合流しませんか?......................はい................そうですか...........わかりましたすぐに向かいます」
俺は連絡を終えるとルミアに顔を向け話しかける。
「ルミア悪いけど一緒についてきてもらっていいかな?これからどうするにせよルミアを放ってはおけないから」
「大丈夫だけど............本当にいいのかな?」
「当たり前だろ?俺がルミアを護る。たとえ誰が敵であろうとだ。」
そう言いルミアを落ち着かせた俺はルミアをお姫様抱っこしそのまま《ラピッド・ストーム》を使い移動を開始した。まずはアルベルトさんと合流するのが先決だ。対策や作戦は状況がわかってから考えるしかない。
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「ここだな..................二人はと............」
俺はあれから数分移動すると合流地点に到着した。現在位置は会場から距離のある暗い路地裏。ここなら隠れるのにちょうどいいと思っていると曲がり角から鷹のように鋭い目の青年と眠たげな眼の少女が来た。
「アルベルトさん、お久しぶりです。リィエルも久しぶり。」
「あぁ、久しいなナハト..............いやこの場はフレイと呼ぶべきだな」
「ん。久しぶりナハト。グレンはいないの?」
「グレン先生は呼んでないから来ないよ。」
先生連れてきたらリィエルが何するかわかったもんじゃないしな。俺たちは軽く挨拶を済ませ俺はルミアに彼らのことを話す。
「ルミアこの二人は俺の同僚でこちらの男性がアルベルトさん。こっちの女の子がリィエルだ。二人とも頼りになる味方だ。」
「私はルミア=ティンジェルです。よろしくお願いします。アルベルトさん、リィエルさん」
お互い軽く自己紹介を済ませて早速本題に入る。
「アルベルトさん。向こうはどうやらルミアの殺害を目論んでるようですが陛下は今どんな状況ですか?」
「陛下は今親衛隊の先鋭が隙間なく取り囲んで身柄をおさえている状態だ。さらにあの場にいる元世界のセリカ=アルフォネア女史は動く様子を見せないというのが妙だな。」
「そうですね。その状況であの人が動かないというのはおかしいですよね。セリカさんは陛下と仲もいいうえこの状況に気づかないほど鈍い人じゃないですしね。」
俺は現在の状況を整理する。どうにかセリカさんに連絡できれば何かヒントが得られるかもしれないんだが.............っているじゃん!セリカさんと連絡取れる人が。
「アルベルトさん。今からグレン先生に連絡していったんセリカさんに連絡してもらうのはどうでしょうか?」
「フム..................多少のリスクはあるが今はそれにかけるしかないだろう。どちらにせよ判断材料が少なすぎる。」
俺はグレン先生の通信機にかけるとすぐに出てくれた。俺はそれから用件だけ伝えると一旦先生は通信を切ってセリカさんにかけてくれた。少しすると着信がありでると..............
『セリカの奴だが「私は何もできない」だと。あとは俺かお前にしか状況は打破できないだってさ。』
「俺と先生だけ?..................ひとまずありがとうございます。また何かあったら連絡します。」
俺は先生との連絡を切るとアルベルトさんたちにも今の話を説明する。するとそれぞれがその言葉の真意を思索し始める。
(俺と先生だけが状況を打破できる、か..................俺と先生じゃきれる手札の数は俺のほうが多いから先生にしかできないことを考えるべきだろう。そのうえで先生にしかできないことと言えば
「アルベルトさん。下手人は条件発動式の呪殺具を使用するつもりなんじゃないでしょうか?」
「フレイもそう思うか。恐らく呪いの発動条件は第三者への密告、呪殺具を外すこと、あとは時間制限あたりだろう。そして解除条件はエルミアナ王女の殺害だろうな。」
「じ、じゃあ私が死なないと..............陛下が..............」
ルミアは俺たちの推測に顔を青ざめる。いくら自分を捨てたとは言え自身の母の命がかかっているのだから当然だろう。でも、ここまで相手の手段が割れれば手の打ちようはある。
「大丈夫だルミア。ちゃんと手はある。ルミアも陛下..........いやルミアのお母さんも俺たちが助けるから安心してくれ」
「その様子だと策はあるんだな?」
アルベルトさんはその鋭い目を俺に向け問いかける。
「えぇ、ただ難ありの作戦になりますけどね」
俺はアルベルトさんに作戦を伝える。アルベルトさんも確かに少し問題のある作戦だがこれならば確実に陛下の前にノーマークでたどり着けるので了承し細かい打ち合わせをするとそれぞれの最善を尽くすために行動を開始した。
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場所は変わり魔術競技祭会場。ここに一人の女子生徒システィーナは自身の二人の友人に思いはせる。ナハトからルミアが本当の母親に会って不安定だと聞き心配していたがナハトが探しに行くからと安心はしていたのだが二人とも帰ってくる様子がなく気がかりで仕方ない。しかも、ついさっき先生には連絡が来たみたいだけど先生の様子がおかしいから余計不安だ。
そんな不安で悶々としていると........................
「まさかお前が本当に教師をしているてとはなグレン。」
その声に二組の生徒含む先生たちは振り返ると鋭い目つきの青年と眠たげな顔をする少女がいた。
「ゲッ!な、なんでおめぇらがいるんだよアルベルト!リィエル!」
「フンッ、偶々こちらに用事があったからついでに勝手に職場をやめたお前を一発殴ろうと思ってな。セラは元気にしているようで何よりだ。」
「久しぶりだねアルベルト君!アルベルト君も元気そうでよかった。リィエルも元気にしてた?」
すると眠たげにしている少女は静かに答える。
「ん。私は元気。」
そう答えるリィエルを慈しむように微笑みかけるセラ。
「.............グレン。お前を殴るのはまた今度にするとしてお前の生徒たちに差し入れだ。元同僚が迷惑をかけているだろうからな」
そういうとアルベルトはいくつかの軽くつまめるものと飲み物を運び込んできた。
「不穏な言葉が聞こえたが今は聞かなかったことにしてやるよ。てか、お前は俺の母親か!」
「貴様の母親などまっぴらごめんだ。だが、今まで誰がお前の尻拭いをしてきたと思っている?」
アルベルトはその鋭い目を細め冷ややかに言い放つ。
「グっ..............言い返せねぇ...............」
そしてグレンは思い当たる節しかなく完全に黙らされた。
「もう!いつも二人とも言い争いして!」
そんな二人の間に入って仲裁するセラ。かつての職場をほうふつとさせるやり取りにグレンは内心懐かしいと同時に後悔や申し訳なさを覚える。
「..............俺たちはしばらく会場内にいる。またなグレン」
「ん。またねグレン。」
アルベルトはそういってグレンの横を通り過ぎていく。それに続きリィエルも立ち去った。
その場に残された生徒たちは差し入れに飛びつきうれしそうにしている。だがグレンは
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その後の競技はアルベルトたちが運んできてくれた差し入れのおかげもあったのか午前の流れのまま順調に二組は成績を伸ばし続け、ついに一番得点の高い『決闘戦』の時間になった。
「もう!グレン君、遅いよ!!競技始まっちゃうよ!」
「仕方ないだろこいつにつかまってたんだから...............」
そういうグレンの隣にはリィエルがいた。
「あれ?リィエル?アルベルト君とは一緒じゃないの?」
「ん。グレンがいたからついてきた。」
「え?り、リィエルそんなことしていいの?」
「?なんでダメなのセラ?」
「いや、だって..............」
セラは前日ナハトから聞かされていたためリィエルがいる意味を理解しているからこそ困惑していた。それと同時にどこかこうなる気はしていたとも思っていた。
「セラ。諦めろ………こいつはこうゆうやつだ。どうせアルベルトの奴もすぐに気づいてこっちに来るだろ」
グレンの言うことはもっともだった。こんな状況でアルベルトが来ないわけないと思ったのでそのまま放置することにした。
そんなやり取りをしていると競技が始まった。三人の生徒たちと彼らを指導したナハトのことを信頼して競技に注目していた。
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競技は進み遂に決勝戦まで来ていた。勿論2組は順調に勝ち進み決勝まで順調にコマを進めていた。そしてその相手はハーレイ率いる一組の生徒だ。そして現在の総合順位は一位が一組、二位が二組でこの勝敗が総合優勝を決める戦いなのでお互いのクラスの生徒や会場の者たちのボルテージは否応に高まる。
「それにしてもあいつらの動きすごくよくなってたな。」
「そうだね。三人とも戦い方がどんどんうまくなっていくからびっくりしたもん」
グレンとセラの二人は自身らの生徒の成長に感心していた。カッシュはここまでの勝率はそこそこなものの粘り強さとナハト仕込みのカウンター戦法がはまっていたようで期待以上の働きをしていた。彼は今後集団戦などではとても頼りになりそうだ。そして、二組が誇る二人の秀才、システィーナとギイブル。もともと彼女らは非凡な才を持っており当然期待はしていたが予想以上に戦い方が巧くなっていた。二人の勝率は今のところ10割で負けなしでここまで来ている。
そんな彼らはクラスの期待を背負った決勝戦が始まった。決勝戦、まずは先鋒のカッシュの戦いは、持ち前の判断力とナハトにしごかれて磨きのかかった耐久力を駆使した持久戦で善戦するも惜しくも惜敗。続く中堅戦もカッシュの時と同様試合はやや長引き持久戦になるも一組の生徒が疲れを見せその隙を逃さずギイブルが【コール・エレメンタル】を使い召喚したアース・エレメンタルが相手を拘束し、相手の投了宣言により勝敗が決まり一勝一敗で大将戦が始まろうとしていた。
「僕がタイに戻してあげたんだから無駄にしないでくれよ?」
「はぁ~貴方っていう人は..............」
ギイブルのとげのある物言いにため息をつきながらフィールドに向かうシスティーナ。
「お~い!白猫頼むぞ!俺の給料三か月分お前に託したぞ!」
フィールドに向かうシスティーナに残念なことを言いながら声援を送るグレン。
(まったくあのバカ教師は.....................でも、普段たくさん教えてもらってるんだから勝たないと!)
システィーナは気合を入れ一組のハインケルと向き合う。【バトルロワイアル】ではナハトに瞬殺されていたものの学年ではトップクラスに優秀な相手だと自身に言い聞かせながら相手を油断なく観察する。
そして審判が試合開始を宣言する。
「大将戦..................始め!!」
その宣言と同時に二人は動き始める。ハインケルの呪文をシスティーナは完ぺきに対処しその後ハインケルに対しシスティーナが攻撃を仕掛けるもののハインケルもそれを冷静に対処する。二人の技量は互角で、これから繰り広げられるであろう戦いに会場のテンションは今日一に盛り上がる。
そのままお互い互角の打ち合いをするにつれ観客の歓声は大きくなる。そろそろお互いの魔力残量が心もとなくなるとこで遂にシスティーナが動く。
「《拒み阻めよ・嵐の壁よ・その下肢に安らぎを》!」
「な、なんだこの呪文は!?」
ハインケルは覚えのない呪文に驚き体制を崩す。システィーナはここまで温存しておいた切り札である【ゲイル・ブロウ】の即興改変である【ストーム・ウォール】を放つ。そしてそのままシスティーナは冷静に体制を崩したハインケルに向け................
「そこっ!《大いなる風よ》!」
お得意の【ゲイル・ブロウ】で態勢を崩し隙を見せたハインケルを打ち据える。
二つの呪文による風圧でハインケルは場外にはじき出され勝敗が決した。会場はこの瞬間割れんばかりの歓声をシスティーナに送り勝利を称える。二組の生徒たちは全員でつかみ取った総合優勝の確定に観客に負けないほどのテンションで盛り上がる。そしてそのまま生徒たちは応援席を飛び出しシスティーナの胴上げが始まった。
その様子をグレンは嬉しそうにみているとすぐさま顔を引き締める。
「ここからだな」ボソッ
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魔術競技祭の閉会式及び表彰式が始まった。表彰台には女王陛下であるアリシア、王室親衛隊隊長ゼーロス、そして唯一の第七階梯に至った魔術師セリカがいる。
「それでは、今大会で優秀な成績を収めたクラスに女王陛下から勲章が下賜されます。二組の代表者は登壇してください」
盛大な拍手の元その言葉通りに表彰台に来たのはグレンとリィエルだった。グレンはともかくリィエルが登壇したことに二組の生徒は困惑する。
「貴方は........リィエル?どうして................」
その様子を見ていたセリカはすべてを察したように不敵な笑みを浮かべ呟く。
「.........来たか」
「さてさてさーて、この騒ぎをそろそろ終わらせましょうか」
グレンはそう陛下に言うとその姿を霞がかかったようにゆがめる。隣にいるリィエルも同様に。そして、現れた姿は...........昼から帰ってきていなかったナハトとルミアだった。
そしてすぐさま.............
「セリカさんお願いします!」
ナハトがそうセリカにいうとセリカはナハトたちを囲むように結界を作り出す。
「さすがセリカさんですね。ありがとうございます。これで心置きなくことを終わらせられそうです。」
「気にするな。ところでナハト、グレンはどうしたんだ?」
「グレン先生ならトイレにいてもらってます。途中で自分と入れ替わってもらったので」
俺たちの作戦はまずは俺たちがアルベルトさんたちに【セルフ・イリュージョン】で変装し会場内に戻る。その間、アルベルトさんたちは俺たちに変装してもらい囮になってもらった。そして会場に戻ってきたら今度はグレン先生と接触し入れ替わる。別に入れ替わらなくてもよかったんだがグレン先生がいるのにアルベルトさんとして自分が表彰台に上がるのはおかしいかなと思ったので変わってもらった。この作戦は二組が優勝してくれないと実行できなかったがクラスのみんなが頑張ってくれたおかげでここまでこれたんで本当に感謝しかない。
「ナハト。お前には悪いがここは引いてくれ。ひかぬというなら相手がお前でも私はお前を斬るぞ!」
「師匠、俺にも護るべきものがあります。そのためなら俺もたとえ師匠が相手でも容赦すつもりはありません。しかし、今回はその必要もないです。もうじきすべてが終わるので。」
ゼーロスさんは俺が姉さんとバーナードさんにかくまわれてからよく剣の手ほどきをしてくれたので俺はいつも師匠と呼んでいた。向こうも今回の任務のことを知っているので今の変装しているときの姿を知っている。
「.................どういうことだ?」
油断なくこちらをにらみつけ殺気を放つ師匠を前に俺は冷静に言葉を紡ぐ。
「それはですね..................こういうことですよ」
俺はポケットから一枚のアルカナ................月のアルカナを取り出す。
「《術式完全起動》!【奇術師の世界・幻月】!」
俺はアルカナを掲げそう叫ぶとカードはまばゆい光を放つ。あまりの光量にその場にいる全員が目をふさぐ。
そして、光が収まり何が起こったのかその場いるセリカさん以外の人が周りを観察する。だが、そこは先と変わらない光景のままだった。
「なんだ?..............不発か?」
師匠は俺が使おうとした魔術が不発に終わったと思っているのだろう。
「師匠はどうやら不発だったと勘違いしているみたいですがちゃんと自分の
その発言の意図がわからない師匠だったが少しして自身の体がおかしいことに気づく。
「!なぜだ?体が動かないだと!?」
「師匠は動けないようにしました。師匠は今少し冷静じゃないので動かれる不都合なのですいません。」
俺のその言葉に支障は目を見開き戦慄しているようだ。
「さて、陛下いまその物騒な・・・ネックレスをお外ししますね?」
「ッ!やめろ!!ナハト!!それだけはやめるんだ!!!」
俺の発言に慌てふためく師匠。必死に動かすことのできない自身の体を動かそうと鬼の形相を浮かべている。
俺は激昂する師匠を傍目に指を鳴らすと陛下の首にあるネックレスは音を立て割れそのまま地面に落ち、黒い瘴気のようなものを上げそのまま砂のように崩れなくなった。
「なッ!ナハト貴様ぁぁぁあ!」
師匠は親の仇を見るような目で俺を見にらみつけ叫ぶ。陛下が死んだと勘違いしているんだろう。
「師匠落ち着いてください。そしてよく見てください。」
そういうと師匠は陛下のほうを見るとそこには陛下が普通に立っていた。
「は?.....へ、陛下御無事なんですか?」
「えぇ、ゼーロス。私は無事です。大丈夫ですから落ち着いてください。」
そう言って微笑みかける陛下。その様子を見て呆然とする師匠がそこにいた。
「ありがとうございますナハト。あなたのおかげで助かりました。」
「いえ、当然のことをしたまでですよ陛下。そして陛下がご無事で何よりですよ。」
「ナハト...................いった何をしたんだ?」
俺の
「自分はこのカードに書き込んだ術式を読み取り、起動させることであらゆる存在を幻術世界におとしこむことができるんです。これが自分の固有魔術【奇術師の世界・幻月】。自分という奇術師がすべてを欺き、敵を支配するための魔術。この幻術世界でできることは時間や法則、かけた人の記憶やこの世界での体その他”すべて”を支配することができます。また、ここで起きたことは現実でも反映され、例えばここでの痛みは本物ですし、ここでの死は現実での死を意味します。それと先程陛下のネックレスを壊しましたが現実の陛下のネックレスも効力を失った状態で壊れています」
逃走する際にも使ったが普通の幻術と同じような使い方もできるが、本来の使い方が今回の形だ。まぁ、俺自身や師匠たちを幻術世界に招く必要もないが念のため全員招待した。俺自身の知りうる限りでは自分で言うのもアレだがおそらく最強幻術だと思っている。これだけ強力な技なので当然だがリスクもある。この世界は術をかけている人やこれまでかけた人、物の記録の蓄積を基に世界を構築しているのだがその情報を処理するのに脳に大きな負担をかけている。大部分は術式で機械的に処理しているもののそれでもすさまじいほどの情報を処理しなくてはいけないので脳にかかる負担はすさまじい。なのでこの魔術は維持できるのが限界30分である。それ以上は脳の負担で逆に俺が死ぬか記憶や脳に障害が残ってしまう。実際今も頭痛がするのを顔に出さないようにしている。またこの魔術を起動させるとこの魔術を解いてからその後数十分は魔術が使えなくなるというデメリットもある。ただし、逃走の際は本来の形での発動はしていないためノーリスクで通常の幻術をかけることができる。
俺はデメリットを伏せた説明を終えると陛下に声をかける。
「陛下、今のこの世界1分は現実ではコンマ1秒にも満たないんです。せっかくですからご自身の思うままにしてみてはいかがでしょうか?」
そう言うと陛下は驚いた表情をするもすぐに涙を浮かべながら微笑みルミアに駆け寄り抱きしめた。
「え?」
ルミアは突然の出来事にとても驚いているようだ。だが陛下はそれに気づいてない様でルミアを抱きしめてルミアに語り掛ける。
「ごめんなさいエルミアナ...............あなたに沢山辛い思いを..............寂しい思いをさせてごめんなさい。母親失格でごめんなさい.................でも...............それでも私はあなたを心の底から愛しているわ」
陛下は涙を流しながらルミアを力一杯抱きしめ謝罪をし、愛していると伝える。陛下もルミアを愛しているからこそとてもつらかったのだろう。国を取るか愛娘を取るかでどれほどの葛藤をしたのか俺には想像もできないがそれでもそれがとても苦しいのはこの光景を見ていればわかる。だからと言ってルミアが苦しかったのも事実であるわけでこの世界というのはつくづくままならないものだ。
そしてルミアも理解が追い付き、陛下に言われた言葉をどうとらえてたのかは俺にはわからない。いやこの世界でなら俺は知ることができるがそんなことする必要もない。なぜなら、そんなことをしなくても涙を流しながらではあるがどこか幸せそうに陛下を抱きしめ、「お母さん」と呼んでいるルミアを見ていればわかる。ルミアもまた陛下を………いや、実の母を愛していることを。
その二人の親子の美しい光景を俺たちはは優しい微笑みを浮かべ暖かく見守る。そして、その光景がこの事件が無事に解決できた何よりもの証左であるだろう。
これで魔術競技祭編終了です。次回は後日談と後は二組の生徒たちの打ち上げの話を書こうかなと思います。また、今回使ったナハトの固有魔術はナルトのうちはイタチの瞳術である月読をモデルにしました。(そのままですが)正直もっと攻撃的なものとかにしようかと思っていたのですが月のタロットカードの意味は欺瞞とか幻惑といったものなのでやはりここは幻術系統のものにしました。また原作のあの”月”とも後々絡ませていきたいとも思っています。(そこまで書くかわかりません)
今回も駄作ですがここまで読んでくださり本当にありがとうございます!
再計:システィーナのヒロイン追加について
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賛成
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反対