MCU『ブラック★ロックシューター』   作:おれちゃん

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アベンジャーズ

 速度の都合上トニーが先行した所、バリアがどうしようもない事とアーマーが限界なのを加味しスタークタワーに着陸する。

 と、ロキが嘲りを隠さぬ笑みをしたまま中に入ってきたので、トニーは脅しをかける事にした。

 

「私の人間性に訴える気なのか?」

「いや? お前を脅す気だ」

 

 そう言いつつトニーは飾られた酒の一つを取る。

 

「じきチタウリが来る、私は無敵だ。恐れるものはない」

「アベンジャーズは? ……そう呼んでるんだよ、チーム名さ。地球最強のヒーロー達」

「ああ、顔見知りだ」

 

 そんなものは無いがなと言わんばかりの余裕の笑みをロキは崩さない。グラスに酒を注ぎながらそれにトニーも笑みで返す。

 

「だな。チームがまとまるには時間がかかる、だが頭数は多いぞ? 神様もどきのあんたの兄貴」

「チッ」

「蘇り生きた伝説となった超人兵士」

 

 ついでに死角になっている手の部分にマーク7用の腕輪を装着しておく。

 

「怒ると暴走しちゃう男、腕利き殺し屋カップル、癒しのスーパーガール、それをよくもまあ、一人残らず怒らせたもんだ」

「それが狙いだ」

 

 計画通りと言わんばかりのいい笑顔に、酒を飲みつつロキの未来を示す。

 

「やり過ぎたな。チームが来た時、あんたは終わりだ」

 

 

 

 

 

 

 

『遅いぞ、どこか寄り道でもしてたのか?』

「そっちが早いのよ三時の方向」

『引き付けるからパークアベニューに行け』

 

 チタウリのライダー達が空の穴より続々と現れ、脅威と見たアイアンマンを追いかけ回している。

 

「わたしが援護する。ハッチ開けるね」

「了解、その大砲に火を吹かせてくれステラ!」

 

 後方ハッチから飛び出したステラが腰の翼を広げブースターに全力点火、クインジェットを追い越すとパークアベニューのグランドセントラル駅時計台の像の脇に着地する。

 

「全く駅前で信号無視だ。取り締まってやれ」

 

 トニーが通り過ぎたと同時にロックキャノンの砲口からその口径に違わぬ極太の光条が放たれ、トニーの後を追っていたチタウリ・ライダー達の多くを撃墜する。

 追いすがる敵にさらに砲撃を加え、チタウリ達を貫き薙ぎ払うが敵の増援も次々出てくる。無事に降りたチタウリの銃撃を弾くと殴りかかってきた奴をブラックブレードで胴体から真っ二つにした。

 クインジェットでチタウリを撃墜するバートンがそれを脇目に見て口笛を吹いた。

 

(推定出力、レーザー・カッターの十倍以上です)

「そりゃすごい。動力源はどうしてるんだか」

 

 異常な出力のビームをバカスカと乱射するステラにチタウリを引き付けるトニーが嘆息する。トニーがハッキングしたS.H.I.E.L.D.のデータ中にはステラのロックキャノンの発射機構のデータはあったが動力源の記載はなかった。

 

「まだまだくるぞ」

 

 クインジェットが墜落したが中から無事にスティーブ達が現れる。

 

「数が多い」

 

 ステラがロックキャノンを空に向け乱射しているが減る気配はない。取り逃して突進してきたチタウリライダーをロックキャノンでぶん殴りホームランしていると、ギギギと重い金属の軋む音が届いた。

 

「なんかすごいの来た」

「なっ」

 

 スティーブやナターシャが息を飲む。空の穴から巨大な魚のような何か、後にリヴァイアサンと呼ばれるそれが姿を現した。巨体からチタウリの兵隊を排出するとそのままニューヨークの空を我が物顔で飛び始めたのだ。

 上からステラが砲撃をするが、装甲が赤く溶ける程度で致命傷には程遠い様子だ。それにかまっている隙に他のチタウリの接近を許してしまいブースターで飛び出してブラックブレードでチタウリの乗り物を両断し墜落させ、落下しながら空へ向け砲撃を撒き散らし別のビルの屋上に飛び上がる

 

「スターク、見てるか?」

「見てる、目を疑ってる。バナーはまだ来ないのか?」

「バナー?」

「来たら教えろ。ジャーヴィス、弱点を探せ」

 

 ニューヨークの摩天楼がまるで水槽の中の飾りのようにちっぽけに感じさせるリヴァイアサンにトニーが並走しながら対処を考える。

 

「危ない」

 

 ビルから飛び降り下で市民を包囲しようとしているチタウリ達の一体に着地し踏み潰すと近くの一匹を少し離れた位置の奴に蹴り飛ばす。

 近くの奴らを切り倒しながら重なった二匹を撃ち抜く。

 

「地下へ、押し合わないで逃げて」

 

 伏せていた市民達がビルの方へ逃げていく。子供を抱えながらこちらに会釈をしながら逃げる父親もいた。

 それを見送りブースターを起動、空に飛び上がりながら、駅前でスティーブ達が囲まれそうになってる。

 ソーの雷とステラの砲撃が周囲の敵を一掃し、二人が着地した。

 

「上はどうなってる?」

「キューブを囲っているバリアが破れない」

『ああ、だがまずはこいつらだ』

「作戦は?」

「チームワークだ」

「俺はロキとの決着が着いていない」

「あ? 俺が先だ」

「喧嘩しちゃダメ」

「「……すまん」」

「待て、ロキがいなくなると軍隊が暴走し被害が拡大する。上にいるスタークを援護しないと」

 

 そこへボロいマイクロカーが走ってくる。降りてきたのはバナーだ。

 

「やぁ……酷いことする奴もいたもんだ」

「もっと酷いのもいたけど」

「それは……すまない」

 

 何をやったか覚えはないが、記憶がないという事はおおよそ大暴れした事はわかるのでバツの悪そうな顔をバナーはした。

 

「いや待ってたのそういう、酷いのをね」

「スターク、来たぞ」

『バナーか? スーツを着ろって言え。愉快な仲間を連れてくる』

 

 スタークが太陽を背にしてビルの影から現れた直後にそれを追いかけるリヴァイアサンがビルの端をぶち壊しながら着いてくる。

 

「仲間?」

「いやどう見ても愉快な仲間じゃないでしょ」

 

 ステラがナターシャに向け首を傾げナターシャがツッコミを入れる。

 

 トニーにつられこちらに地面を抉りながら突っ込んでくるリヴァイアサンに全員が臨戦態勢だ。

 バナーはそれに相対する。

 

「バナー博士、いまなら思いっきり怒ってもいいぞ」

「僕の秘密を教えようか?」

 

 歩を止め笑みをバナーは浮かべた。

 

「いつも怒ってる」

 

 緑に肌が変わり、肥大化する鋼の肉体がシャツを引き裂き現れる。握り込まれた拳がリヴァイアサンの頭部に直撃しハルクの数十倍以上ある巨体が急停止をかけられ後部が持ち上がって直立する。

 

「そのまま!」

 

 装甲が衝撃で剥げ落ち内面が露出したところへトニーがミサイルを打ち込むと内部に衝撃が伝播し大爆発を起こす。

 爆発につられたチタウリ達が周囲のビルにとりつき咆哮をあげる。

 周囲を囲まれているが、負ける気はしない。

 ハルク、ホークアイ、ソー、ブラックウィドウ、ブラックロックシューター、キャプテン・アメリカ、アイアンマン。

 アベンジャーズがここに集結したのだ。

 それに呼応する様に穴からは更にリヴァイアサンにチタウリがウヨウヨと出てくる。

 

「見て」

「どうするキャプテン?」

「いいかみんな、通路が閉じるまで敵を押しとどめろ」

 

 スティーブがそのための作戦をすぐさま構築し皆に指示を飛ばす。

 

「バートン、屋上へ行って上から見張れ。敵の位置を知らせろ。スターク、君は外側だ。三ブロックから外に出る奴は押し戻すか灰にしてやれ」

「運んでくれ」

「ああ飛ばすぞ落ちるな?」

 

 了解したトニーがバートンを屋上に運ぶ。

 

「ソー、あの通路を頼む。出てくる奴らを君の雷で痺れさせてやれ」

 

 ソーは何も言わずにハンマーを回して空に飛んでいったが、それが逆に決意を感じさせる。

 

「ステラ、君は遊撃だ。君の判断で、皆を援護してくれ」

「わかった」

 

 ブースターを起動し翼を広げ、ステラも飛び去りながら空を飛ぶチタウリに光条を浴びせる。

 

「ナターシャは僕とここで戦闘を続ける。……ハルク!」

 

 あたりのチタウリを睨んでいたハルクが振り返ると、スティーブはシンプルで、最適な指示を出した。

 

「暴れろ」

 

 ニヤリと嗤ったハルクが飛び上がり周りをぶち壊しつつもチタウリを木っ端微塵にしながら突き進んでいく。

 個人個人のヒーローではない"アベンジャーズ"が今世界を守る為の戦いを始めた。




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