MCU『ブラック★ロックシューター』   作:おれちゃん

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AVENGERS: AGE OF ULTRON
ソコヴィアヒドラ基地攻略


 雪の降りしきるソコヴィアの針葉樹林の森、その中を轟音と共に駆ける一団があった。

 アベンジャーズである。

 ビームを放ってくる戦車をステラが真っ二つにしその上に着地したハルクが割れた二つの戦車をハンマーのように振り回しながら敵を蹂躙して行く。

 ナターシャとバートンのビークルを追い回す近未来的に浮遊する兵士が殴られ落下、エネルギー武器の機銃を備えた装甲車もソーがハンマーでたやすく叩き潰した。

 ステラが見張り台の根本を撃って倒壊させると倒壊した鉄骨をソーが棍棒のように振り回しながら敵を叩き伏せて行く。

 トニーはアイアンマンスーツの性能を生かし空から敵をビームでなぎ倒し、危険なエネルギー兵器を主体に破壊して行く。とはいえエネルギー防御想定がステラのロックキャノンなのでここのエネルギー武器が当たったとしても蚊ほどにしか効かないだろうが。

 

「道を作るよ」

 

 ステラが引き金を引くと三本の銃身を持ったガトリングが回転、敵のエネルギー機銃が遊びのように大量の光弾が吐き出され前方の車止めからトーチカからコンクリートの壁までを木っ端微塵にし、そこをナターシャとスティーブが車とバイクで突き抜けて行く。

 最新鋭の兵器を持つヒドラとはいえ相手はアベンジャーズ、並の軍隊であれば容易く返り討ちしできるほどの装備が意味をなさない。

 先行したトニーが対空砲を躱しつつ要塞内に入ろうとするがエネルギーバリアが張られていてガッコンと小気味の良い音を出しながら弾かれた。

 

「クソっ」

「口が悪いぞ。J.A.R.V.I.S.上から見てどうだ?」

『中央の建物はエネルギーバリアで守られています。ストラッカーは他のヒドラの基地より進んだテクノロジーを使っています』

 

 スティーブが他にも襲撃した基地に比べそれは明らかだ。

 

「そこにロキの杖があるはずだ。でなければこれ程の防御はできない」

「ステラ、そこの片付けて」

「わかった」

「わーお、ハルク騎兵だ」

 

 ハルクの背中に乗っかったステラがその勢いのまま光弾を撒き散らしながら大暴れしている。ハルクもちぎっては投げちぎっては投げで遠近両用近づいても離れてても敵は倒されると言った風情で見ているバートンは若干敵が気の毒になるほどだった。

 

「おいみんなこんな時にまでキャプテンがお説教した件は無視か?」

「わかったわかった、つい口が滑ったんだ」

 

 トニーが口が悪いの注意されたのを根に持っているらしくスティーブに突っかかりつつも、ヒドラの攻撃が近隣の市街地に二次被害を出す危険からアイアンレギオンを召喚しソコヴィア市街地の安全を確保に努める。

 さらにユニ・ビームを加えるがエネルギーバリアで防がれる。こういうのは更なる威力で飽和させるのがお決まりである。

 

「あーステラ、適当に建物にぶっ放してくれないか?」

 

 ステラがハルクから飛び上がってロックキャノンを構えると、三連ガトリングが変形し内側からいつもの大砲の口が姿を現す。

 そこから収束し放たれた極太の光線が一閃、曇り空を真っ二つにし、建物に衝突する。

 しばらくの間エネルギーバリアと光線が拮抗していたがやがて限界が来たのか、建物の土台の部分で大爆発が起きるとエネルギーバリアが解除され建物の一部が倒壊し、トニーがその隙に中に侵入。ステラは下に戻りつつ空からこちらを狙っていたトーチカを撃ち抜いた。

 

「開いたぞみんな入ってこい。ステラ協力感謝」

 

 着地したところで何かにぶん殴られたステラが咄嗟にロックキャノンを振り回すが手応えがない。

 

「???」

 

 もう一回今度は後頭部に衝撃が走るが、まあハルクにぶん殴られてもそこそこ平気なステラに効くわけもなくステラはただハテナを頭に浮かべるだけだった。

 どこかで爆発して弾け飛んだ石あたりが当たったのだろうかとやってきた戦車をガトリングモードに切り替えて破壊する。

 

『強化人間?』

『おそらくは。今までに見たことない敵だ。実際目にも止まらない』

『クリントが重症よ脱出しないと』

『俺がジェットまで運ぶ。急いだほうがいい、お前たちは杖を頼む』

 

 そう言いつつ戦車を連携で破壊するソーとスティーブであった。

 

『杖を見つけろ』

『あと、汚い言葉は使うんじゃないぞ』

 

 トニーの通信にスティーブは暫く言われそうだとため息を吐いた。

 ステラも警戒しながらなるべく早く残った敵を倒しにかかる。少しして敵兵を倒し終えると、スティーブの子守歌の指示で、ハルクのもとにナターシャを連れてステラが飛んでいく。

 ハルクは適当に暴れていたが、ステラとナターシャを見て暴れるのをやめた。ステラが手をあげるとハルクが嬉しそうにハイタッチをする。

 

「大物さん。もう日が暮れるわよ」

 

 ナターシャがそう言って手を翳せばハルクは素直にナターシャの元へ歩み寄り、その手を重ねた。ナターシャが優しく手を合わせれば、ハルクがふらつき体が小さくなって行く。倒れそうになったところをステラが寄り添ってバナーを支え、ナターシャが上半身裸のバナーが風邪をひかないように上着を羽織らせた。

 

 

 

 その頃トニーは内部の制圧と情報の抜き出しを終え、J.A.R.V.I.S.と協力して隠し扉を見つけると、その奥へと歩を進めていた。

 

『ストラッカーを押さえた』

「こっちも、収穫ありだ。もっとでかいヤツ」

 

 そこに吊るされていたのはおおよそ三年前にニューヨークを襲ったチタウリの大型母艦、リヴァイアサンであった。恐らくは穴が閉じる際に機能停止をし完全な状態のものを手に入れていたのだろう。当時ヒドラがS.H.I.E.L.D.に寄生していたからこそ為せる技だ。

 さらにはアイアンレギオンに似たロボットの擬きのようなものの製造も行われていた。設備の見た目こそ古臭くなっているが、そこで行われていたのは最新鋭のことに変わりが無いことをトニーに示している。

 そしてその奥に、安置されるようにロキのセプターが置かれていた。

 

「ソー、杖を発見した」

 

 杖に近づこうとした時、トニーの背後で何かが動いた。

 リヴァイアサンが口を開き、吊るされたワイヤーを引きちぎり辺りを破壊しながら空へと飛び立つ。それを目で追いかけ、目に入ってきたのは信じられない光景だった。

 アベンジャーズが全滅している。トニーの脳が理解を拒み、汗が吹き出し体は震え、いつの間にか水に落ちたかのように汗だくになっている。

 あの傷ひとつつかないと思わせる無敵の緑の超人ハルクが多数の武器で貫かれ、ナターシャが地に伏せ、血塗れのバートンの弓は折れ、ハンマー大好きソーがズタボロになりムジョルニアが放られ、倒れたスティーブを象徴する盾は真っ二つになり、ステラは己の刀に腹を貫かれうつ伏せのまま動かない。

 馬鹿な、馬鹿な馬鹿な、と、トニーがスティーブに近寄り息を確認しようとすると、その手が掴まれた。

 そのスティーブの顔は、何故、何故とトニーに問いかけるようだ。

 

「お前…………なら……救えた……の……に……」

 

 そう言って、スティーブは力尽きる。足を掴まれた。トニーがびくりとしてそちらを見れば、ステラの手がトニーの足を掴んでいた。トニーが慌てて体を起こし介抱するも、ステラが口から血を吐いた。血がトニーの顔にかかる。

 

「痛い……痛いよ……トニー……助け……て……」

 

 トニーに伸ばされた手が糸が切れたように落ち、ステラも動かなくなる。ステラの光を失った目がトニーを貫く。スティーブの光を失った目が、トニーを貫く。

 

(何故手を尽くさなかった?)

(どうして、助けてくれなかったの?)

 

 茫然とするトニーが顔をあげれば、皆の死体の先、大きな穴の先には地球があった。そしてそこに進軍して行く大量のチタウリの姿も。

 ハッとトニーが辺りを見回す。そこは変わりない。リヴァイアサンも空を飛んでいないし、アベンジャーズの誰も死んでいない。目の前にあるのは杖だけだ。

 幻覚だろうか、いや、真実だ。自分が見たのは予測される最悪の未来だと、トニーは確信していた。

 その後ろで二人組がこちらを見ていることに気付かず、トニーはマーク43の腕の部分を呼び寄せ、杖を手に取った。

 

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