MCU『ブラック★ロックシューター』   作:おれちゃん

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敗北

 勝利が確実となり撤退する敵へソーが追撃を試みる中、ピエトロとヴィジョン達周囲の空気が変わった。何かが、来る。

 

 二人から少し離れた森の中の空間が歪曲し、青い光を伴った穴が開く。そこから現れたのは紫色の肌をしたタイタン族の男、サノスだ。ピエトロの顔から汗が吹き出す。

 

「サノスだ! サノスが来たぞ!」

『絶対にストーンを渡すな! ワンダが破壊するまで時間稼ぎをするんだ!』

 

 ピエトロが通信機で叫ぶ。

 シュリの研究所へ飛ぶハルクが横目でサノスを認識し、ワンダを送り届け跳躍する。突っ込んでくるハルクに向けてサノスはストーンの力を発動しハルクは地面をそのまま透過していき地下深くの空間にあるヴィブラニウム採掘場を落下していく。

 

「遠いな」

 

 ガントレットを握り込み、引けば断崖の上に立っていたシュリの研究所が崖ごと地面に落下埋没し、中でストーンを破壊しようとしていたワンダやシュリが護衛達と共に余波で天井から床に叩きつけられる。

 ヴィジョンが再度破壊光線を放つが、リアリティストーンの生み出した赤い塊と衝突し、ビームを吸収しながら突き進むのをピエトロが咄嗟に高速移動で突き飛ばし回避、飛んで行った先で塊は大爆発を起こした。そこへ高速で飛来し足場にした木がへし折れながらステラが現れカノンランスを構え毎秒二十連射の砲撃を開始した。

 

「サノス! あなたをわたしは……認めない!」

 

 サノスがパワーストーンのビームを放つが、拮抗は僅かでステラの砲撃が押し始める。 そこでサノスはタイムストーンを発動しガントレット周りを緑の輪が覆った。

 スペースストーン、リアリティストーン、ソウルストーンの力を合わせるたびステラの砲撃の方が逆に押され始めたが、ステラは砲撃をそのまま、フレームを開き最大火力の極大ビームを放った。スペースストーンを用いた防御すらそれは貫通しサノスを焼く。ステラを見失ったサノスの左腕がステラのブラックブレードで切り落とされ無力化、さらに駆けつけたヒーロー達に拘束され最後にはソーに首を切られた。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サノス! あなたをわたしは……認めない!」

 

 サノスがパワーストーンのビームを放つが、拮抗は僅かでステラの砲撃が押し始める。サノスはリアリティストーンで障壁を作り砲撃を躱すと周囲の木々を鋼に変えステラに向け放った。ステラはカノンランスでそれらを弾き飛ばしサノスへ向け迫る。ハルクと同じく空間を透過させ生き埋めにしようとするが、ステラの体は地面に沈むことなく進み、カノンランスの振り下ろしをガントレットで受け止める。ステラのブラックブレードの振り下ろしにスペースストーンの力で間に異空間へと繋がる盾を形成し防御を図るがステラのブラックブレードから出るオーラがその異空間ごとサノスを袈裟斬りに縦真っ二つにした。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サノス! あなたをわたしは……認めない!」

 

 サノスがパワーストーンのビームを放つが、拮抗は僅かでステラの砲撃が押し始める。サノスはバリアを張り突進、砲撃を突き抜けステラをガントレットで殴りつけた。カノンランスが吹っ飛びステラの持つブラックブレードをガントレットで握りストーンの膨大なエネルギーを用いてへし折る。だがそこへステラの蹴りが腹部へ突き刺さり吐血する。怪我を負いながらも続々と合流するヒーロー達に袋叩き気味に戦っていればソーが現れ、幾ばくかの会話の後止めに首を切り落とした。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サノス! あなたをわたしは……認めない!」

 

 サノスがパワーストーンのビームを放つが、拮抗は僅かでステラの砲撃が押し始める。サノスはバリアを張ってそれを突破しカノンランスを殴り飛ばした。ブラックブレードで切り裂こうとするステラをサノスはヴィジョンとピエトロを引っ張り盾にする事でステラが急停止、その隙にソウルストーンのエネルギーを全力で込めてステラの顔面を殴打し昏倒させると三人とも放り捨て動けぬよう周囲の木々の根が体を拘束する。

 

「成る程、一部スタークの言葉は正しかったようだ」

 

 一旦ガントレットの周りを回る緑の光が消え、再度発生する。サノスが先ほどまで行ったことを認識できる者は今この場にいない。居るとすれば別次元にいるドルマムゥなど時間を超越した存在だろう。

 迫るスティーブをパワーストーンのオーラで弾きサムを墜落させローディを押しつぶし、ナターシャとオコエを吹き飛ばしそれぞれを岩で拘束する。グルートの枝を引きちぎりティチャラを掴み地面に叩きつける。先ほどと同じく何度かの試行で最短経路で突破される。

 五つの石を合わせた攻撃が石を破壊しようとしていたワンダの防壁を突き破りシュリごと吹っ飛ばす。そしてそのマインドストーンを奪い取るとガントレットに嵌め込む。

 ついに揃った六つのインフィニティ・ストーンのエネルギーがサノスの体を駆け巡る。そこへ雷が突き刺さりサノスが吹き飛ばされる。ソーが飛来するのをストーンのビームで迎撃するが、ソーが投げたストームブレイカーが威力を減衰させつつもビームを弾き貫き、サノスの体に突き刺さった。本来の威力であればサノスの体を突き抜けていただろう。

 ダメージに膝をつくサノスの前へソーが降り立つ。

 

「言ったはずだぞ、お前を殺してやると」

「グァァァア!」

 

 首を掴み、斧の峰側からサノスに押し込む。ソーはアスガルドの王ではなく、一人の復讐者として死んだ同胞達の無念を晴らすようにサノスに苦痛を与える。

 

「あ……ああ、あまい……甘いな」

 

 復讐心がソーの眼を曇らせていた。苦痛を味わわせるのではなくすぐさま殺すべきだったのだ。しかし無理もない。ヘイムダルを含めたアスガルドの民を、ロキを殺された復讐心だけでここまで来られたのだ。その炎はソー自身でさえ制御できる代物ではない。

 

「頭を、狙うべきだったな」

 

 サノスが左手の指を鳴らした。

 

「やめろ!」

 

 白い光が弾ける。

 その荘厳だった左腕のガントレットは焼け焦げ左腕自体もまるで内から火が吹き出したかのように焼け焦げ一部が炭化している。だが至近にいたソーは無事だ。

 

「何をした……何をしたんだ!?」

 

 ソーの問いに答えることなくサノスはスペースストーンの空間転移で斧を残し姿を消した。静寂が訪れる。

 そこへスティーブが痛む体を引きずりながら現れた。

 

「サノスは、サノスはどこに? ソー? どこに行った?」

「スティーブ」

 

 スティーブがバッキーの声にそちらを向けば、バッキーの体がまるで埃になっていくかのように崩れて、機関銃を残して姿を消した。

 近づいて触るも、バッキーが居たという痕跡は一切残っていない。ただ今も空気に溶けていく埃のようなものがあるだけだ。二人が驚愕のまま見合わせた。

 同じ事態は同様に他の場所でも起こっていた。ワカンダの戦士達が人が消えていく。

 

「ワンダ、ワンダ、無事ですか」

「ああ……ヴィジョン……怖い」

「大丈夫です、大丈夫ですから……ワンダ」

 

 ワンダを抱き起こそうとしてワンダがほつれ散る。驚愕するヴィジョンもまた体を崩しながら天を仰いだ。

 

「おいステラ、おっ起きたな。寝るにはまだ早いぜ?」

「ありがとうピエトロ……ピエトロ?」

 

 ステラを起こしたピエトロが消え、目覚めたステラが辺りを見回してもピエトロの姿が見当たらない。

 

「シュリ! 無事か? 隊長もこんな所で死ぬな……」

 

 シュリを抱きオコエを助け起こそうとしたティチャラがオコエの目の前でチリに帰る。オコエが声にならない声で哭いた。

 

「サム! どこだサム!」

「おい鳥! 呼んでるんだから出てこいよ!」

 

 ナフェとローディがサムを探すが、その姿はもうこの世のどこにもない。

 

「俺は……グルート」

「ああ……おい、おいおいおいおい……グルート……そんな」

 

 消えるグルートをロケットが看取り、拳を握って俯いた。

 腰を落としたスティーブの下へ生き残っていた者たちが集まってくる。

 

「一体何なんだ……何が起こっているんだ?」

 

 ローディの言葉に答えられるものはいない。何が起こっているのかさっぱりわからない。だが一つだけわかることがある。

 

「……そんな」

 

 スティーブ達は、負けたのだ。

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