Witch Defense Forces(WDF)(完結) 作:ハヤモ
EDFでの軍用糧食など。
交信相手:
説明:【EDF】只野
聞手:【501JFW】ルッキーニ
注意:内容はイメージや作中での設定、妄想です。
実際のレーション等の話を参考にしている部分もありますが、EDFでも同じかは分かりません。
只野:
配給される軍隊の飯、レーションの味には慣れたか?
ルッキーニ:
慣れない!
なにあれマズい!
只野:
ははっ、お子さまランチの方が好きか。
ルッキーニ:
EDFの人だって、マズいって言ってたもん!
只野:
まぁ俺も苦手なモノは苦手だよ。
下手に大味にしてあるヤツとか、ジャガイモを茹でただけみたいなヤツ、ゴムみたいな弾力のあるモノ、粘土みたいにモソモソしてるモノとかな。
だが、モノによるんだ。
和食缶は美味しいのもあったし。
ただレーション自体、国によって食文化が違う以上、一概にコレがレーションだと言えないからな。
ルッキーニ:
でも、リベリオンの缶詰も飽きたし……。
只野:
ランチョンミートか?
茹で過ぎたスパゲッティ?
或いはMRE?
アレはミステリーだの、誰もが拒否した食べ物だの、食べ物に似た何かだのと言われたそうだが。
いや、それは1940年代には無いか?
EDF駐屯地にいる間のギャリソン・レーション、兵食は良い方だろう。
まあ、ミーナの手料理はアレだったが。
俺は夢にまで出て魘された……カマキリの頭のシロップ漬けとか、頭オカシイだろ。
(作者が見た、おおよその悍ましい悪夢。 なおスト魔女は関係ない)
いや、現実のミーナは そんな事はしない筈だと願いたい。
とにかく、あんな悪夢は二度と御免だ。
ルッキーニ:
へ?
只野:
なんでもない。
ルッキーニはミーナの方が好きか?
ルッキーニ:
それはもっとヤダー!
芳佳のが良い!
只野:
なら我慢しろ……とは可愛いそうだから、コレをやる。
ルッキーニ:
やった! チョコレートだぁ!
おお、しかも分厚い!
只野:
チョコレートもレーションとして支給される事がある。
カロリー面を補う為だ。
因みにソレは溶けたり腐ったりしないように工夫された軍用チョコレートだ、しかも携帯非常食のもの。
ルッキーニ:
うっ……マズいぃ……。
只野:
はっ! ひっかかったな!
そりゃ、わざとそうしてるからな!
ルッキーニ:
なんで!? 意味分かんない!
只野:
言ったろう、非常用だからだ。
美味しいと俺ら兵士がオヤツにして食べてしまうからな、その対策らしい。
味は茹でたジャガイモよりややマシな程度だ。
ルッキーニ:
それ、本当にチョコレート?
只野:
一応な。
山の中だとか、或いは食べ物に困った非常事態の中で食うモノだ、高カロリーなら味は二の次で良かったんだろう。
まあ、非常用だからそうしたってのは分かるんだが。
これ、大量生産し過ぎたみたいでな……そうなると簡単に兵士の手元に来るし、被る。
そうなれば食う機会が増えるのは想像に難しくない。
そんで俺の手元にも来た、食った、不味かった……。
チョコレートという甘い言葉に騙されたよ。
これは他の兵士も同様の感想で、不味いで満場一致するシロモノだ。
非常用なのは分かるが、そんな味が大量に出回ったので"エイリアンの秘密兵器"とかあだ名されていたぞ。
ただ開発部もマズいと思っていたのか、改良したモノや代用したモノも出た。
改良版の評価はマチマチだったが、代用品は評価は悪くない。
時にソレら娯楽品となるものは、兵士同士の物々交換に使われる事もある。
それをやろう、ほれ。 袋を開けてみろ。
今度は大丈夫だぞ。
ルッキーニ:
カラフルな、丸い粒?
只野:
糖衣チョコレートってヤツだね。
粒状にしたチョコレートを砂糖でコーティングしてるんだ。
さっきのヤツより溶けやすくはあるが、例えチョコが溶けても砂糖の殻は無事だから、手をベトつかせる事なく手軽に食べられる。
ルッキーニ:
さっきより美味しい!
それに面白い!
只野:
それは良かった。
小さくカラフル、子ども受けも良いだろうと思ったが、気に入ってくれて良かった。
まあ、民間に出回っていたモノをそのままレーションに入れてるのもあるか。
無骨なレーションの箱を開けると、カラフルな色が飛び出す事もある。
ギャップが激しいが、食事が兵士たちの娯楽、癒しになり、士気が上がるなら良い事だ。
俺も好きだしな。
もちろん、チョコレートのみならず、ちゃんとした食事は大切だ。
これなんてどうだ、お湯を入れたり水と石灰の化学反応を利用する事で温かい食事を取れるようにしたレーションだよ。
ルッキーニ:
袋から湯気が出てる!
只野:
缶詰より美味そうだろ?
後方とか、安全な場所で食うならソレが良い。
お湯を入れる余裕があるならな。
水が貴重な時、湯気を立てられない時、そもそものんびり食ってられない時は無理だろうが。
…………水不足の砂漠でパスタを茹でたとか、そんな話を聞いた事はあるが。
アレは都市伝説の類だと思うが……。
まさか、この世界ではマジでやった兵士が?
アフリカ戦線あたりは、どうなんだ?
ルッキーニ:
砂漠? パスタ?
只野:
何でもないよ。
さて、ソレらはカップ麺みたいに、お湯を入れて解れていくようなモノもあるけれど。
加熱殺菌処理された、予め調理されたモノを温め直して食うモノもある。
それらは俺らの世界じゃ、民間でも出回っていたが……開発経緯には様々な苦労があったという。
保存が効いて直ぐに食える事、大量生産、安全に輸送が出来る様にする為とか。
支給されているモノには、使い捨てスプーンなどの簡易的な食器が付属する事もある。
それはカレーのルゥだ、あげるよ。
ルッキーニ:
美味しい!
野菜の甘さが滲み出て……パスタに合うかな……。
只野:
やっぱそっち?
ルッキーニ:
?
只野:
いや、美味いなら良かった。
あとは缶詰か。
ある程度は頑丈なのと、保存期間の長さに違いがあるかな?
こっちの世界でも、兵士の飯として出回ってるだろう、美味いかどうかは別にして。
食う時は、缶詰を開けて そのまま食えるようになってる事が多いかな。
でなきゃ困るし。
ただ直ぐ食えるかは、モノによるかも知れない。
食器が無いだけならともかく、缶切が必要なタイプなのに開ける道具が無いとか。
その場合、前線の兵士は銃剣で抉ったり、時には撃って開けるしかない。
ただ、それをやると危ないし、中身が漏れ出す他、銃剣を使えば刃こぼれするなど、武器を痛めてしまう。
飢えるよりマシだが、良い事とは言えないな。
それでいて量が少なくマズかったら……嫌すぎる。
ルッキーニ:
美味しいのは大切だよね(パクパク)。
只野:
そうだな。
兵士の士気に関わる。
美味いものを お腹いっぱい食べられるなら、元気も出るしな。
腹が減っては戦は出来ぬ、ってね。
ルッキーニ:
(パクパク)
只野:
……軍隊と飯の関係は古来より切っても切れない難しい関係であり続けた。
場合によっては武器弾薬より重要な分野だ。
軍隊は沢山の兵士で運営維持されるが、そこには沢山の胃袋。
それらを満たすには大量の食糧が必要。
でなきゃ空きっ腹、それだと戦えないし、そもそもナニも動けない。
今も、そういう時は少なくないが……かつてはほぼ現地調達。
敵国からの略奪、商人からの購入。
食う物に困り、犯罪に手を染めるような事態に発展することも。
それを防ぐためにも、軍隊を機能させる為にもレーションの開発は行われてきた。
だが保存や輸送、過酷な戦場の環境、カロリーの問題など、多くの壁が立ちはだかる。
勿論、さっき言った味の問題もある。
マズ飯で反乱が起きたなんて話もチラッと聞いた事があるくらいだ。
それらに対処するべく、開発陣は涙ぐましい努力を重ねて俺ら兵士の胃袋を満たそうとしてくれている。
様々な味、携行の良さ、手軽さ、美味さ。
それらは大切だ。
それは、きっとこれからも。
この世界も、きっとそうだ。
マズいモノはマズいがな!
とにかく。
食事とは、それだけ兵士の士気などを左右するキャパシティだと言える。
食い扶持を求めて軍隊に入る者もいる。
俺らの世界は特に……いや、その話はやめておくが、その意味でも生きる為に軍に入る者は、この世界でも少なくないだろう。
509JFWに来た兵士らも。
せめて、美味い飯を食っていて欲しい。
それは生きている間でしか味わえないからな。
ルッキーニ:
ごちそーさま!
只野:
飯の重要性、聞いてなかったな?
ルッキーニ:
だって長いんだもん。
只野:
……自覚はあるが、言われるとヘコむな。
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