落第騎士の令和剣客浪漫譚   作:caose

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 第2巻開始!


勝てば官軍負ければ賊軍

 あれから1か月後・・・・。

 『さあ!それでは本日の第7試合の対戦相手は・・・この2人だアアアアア‼!』

 実況役の生徒がそう言うとそれぞれ入場した。

 『先ずは青ゲートからは選抜戦第1試合においてあの桐原選手を完膚なきまでに

叩きのめして勝利し、ここまで8戦の試合において何と傷一つ無く勝利を収めた

飛ぶ鳥どころか隕石も落とす程の剣士《最強の剣王》、『緋村一輝』!!』

 そう言いながら一輝が出てくるともう片方も出てきた。

 『しかーし!その無傷の伝説もここまでなのか!?赤ゲートからは

破軍学園生徒会執行部にして序列第3位!二年Cランクの《ランナーズハイ》兎丸恋々選手!何と彼女も同じく8戦において無敗!!『武術』は『異能』には

勝てないという我々の常識を蹂躙するのか!?と言う訳で解説の柳田先生、

何か一言?』

 『・・・・・ぐ~~~~~。』

 『寝てんのかい!?』

 柳田先生が寝ているのを見てツッコミを入れた後にこう言った。

 『ああもう!!それじゃあ試合・・・・開始!!』

 試合開始のブザーが鳴ると同時に一輝は『継裏』を、恋々はナックルダスター型のデバイスを展開してステップを刻みながら人好きのする笑顔で一輝に話しかけた。

 「君が緋村君だね。《狩人》の試合は見させてもらってもらったけど

最高だったよ!!」

 「それにこうして戦えるんだから居ても立っても居られないよ!」

 そう言いながらステップを刻んでいる中一輝は笑顔になってこう聞いた。

 「それはそれは、まさかこちらも第3位相手に戦えるとは

思ってもいませんでしたけど一つ良いか?」

 「?・・・何」

 「何時になったら・・・走るんです?」

 「え・・・・」

 恋々はそれを聞いて・・・ステップを止めるとこう聞いた。

 「何で・・・分かるの?」

 「簡単ですよ。前に同じようにそうやっている剣客と戦ったことが

あるもんで。」

 凄く速かったけどねと言いながら一輝は彼を思い出していた。

 ・・・嘗て『人斬り抜刀斎』の後継者にして最凶の剣客

『志々雄 真実』の一番の懐刀であると同時に自分と同じ境遇であった青年。

 ・・・縮地の使い手にして『天剣』『瀬田 宗次郎』の存在を。

 「・・・へえ、そいつと戦って・・・どうだった?」

 そう聞くと一輝はこう答えた。

 「まあ・・・何とか勝てましたよ。奥義を使えなかったら僕でも一刀両断で

殺されてましたがね。」

 へらっとした笑顔でそう言うがその言葉の重みを・・・恋々は知った。

 「(喋って分かった・・・こいつとアタシじゃあ、・・・次元が違う!!)」

 経験とかそんな次元じゃないと確信してこう思った。

 「(アタシじゃあこいつを倒せなくても・・・其れでも!!)」

 情報ぐらいならと思いもう一度ステップを刻んで・・・走った。

 『おおっと!!兎丸選手どうしたのか!?いきなり走り出したが未だ

《マッハグリード》に至ってないのに何でだああ!?』

 『そいつは多分後に繋げる為さ。』

 『柳田先生!!起きたんすか!?』

 やっとかよと言うが柳田先生はこう続けた。

 『恐らく兎丸は気づいちまったんだろうな』

 『何のです?』

 『・・・自分と緋村との格の差によ。』

 そう言うと実況役はそれを聞くと驚きながらこう言った。

 『ええ、でも兎丸選手がトップスピードになれば幾ら緋村選手でも』

 『お前、あいつがそこまで待つお人よしだと思うか?』

 『え・・・けど』

 『良いか、これは代表を決める戦争だ。戦争はな・・・

勝てば官軍負ければ賊軍なんだ。』

 『恐らくアイツは緋村の情報を一つでも多く会得するために行動したんだ。』

 『果たして奴がどう動くかだ。』

 柳田先生はそう言いながら事の次第を見守る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(あたしのこいつの弱点は初速!それであいつに一撃加えられれば!!)」

 兎丸はそう思いながらリングとそれを囲う壁を使って速度を稼ごうとするが・・それをはいそうですかと言うほど一輝は・・・甘くない。

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『飛天御剣流』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『土龍閃』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一輝は土龍閃を使ってリングと壁全体に礫石を縦横無尽にばら撒いた。

 『おおっと!!緋村選手、桐原選手にとどめを刺したあの技をリング全体に

ばら撒いているが兎丸選手には当たらないーーーー!!』

 何が目的なんだと言っているが柳田先生は欠伸を掻きながらこう言った。

 『なある程な。こいつは兎丸の奴・・・そろそろ止まるな。』

 『へ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何が目的だか知らないけど当たらなけりゃあどうって事h」

 兎丸は何か言いかけた瞬間に・・・何かが足に当たった。

 「し、しま・・・ウワアアアアアア!!」

 兎丸はヤバいと思っていたが既に500キロに達しているのに転んでしまって

そのまま・・・リング一帯を跳ねるかのように転げまわった。

 「「「「キャアアアアアアアア!!!!!」」」」

 観客席からは悲鳴が巻き起こり砂煙がリング全体を包んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「う・・・グウウウウ。」

 兎丸は全身に打撲だけじゃないと思いながらこう思っていた。

 「(如何やら骨も折れているな。それに・・・この土煙だと・・・前も。)」

 そう思っている中・・・後ろからちゃきんと音が鳴った。

 「え・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ああっと!!やっとの事で土煙が晴れましたが勝敗の方は如何に!?』

 実況役がそう言いながら周りを見回していると・・・あるものが見えた。

 それは・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「僕の勝ちだ。」

 そう言いながら兎丸の首筋に剣を沿わせている・・・一輝の姿が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『試合終了ーーーー!!勝ったのは・・・『緋村一輝』!!

何という事でしょうか!?怒涛の9連勝!!こいつの完全勝利は何処まで

続くんだあああ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 然し観客はそれを見てこう言う人間がいた。

 「何だよあれ、卑怯じゃねえかよ。」

 「けど確実な手だぜ。兎丸を止まらせるんならあいつの足を止めるって言うのも作戦の一つだ。」

 「あいつ本当にFランクなのか?」

 「実はAランクだったりしてな。」

 そう言う人間もいたが最早だれがどう見てもはっきりとした。

 

 

 

 

 

 

 「緋村一輝を倒せるのは生徒会長ただ一人」

 それだけであった。




 只一つ・・・勝つことこそ全てだ。
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