落第騎士の令和剣客浪漫譚   作:caose

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 これで過去語りはお終い。


絢瀬の過去語り・・・終幕と陰謀

 「・・・試合が始まった当初は父さんが優勢だったんだ。」

 「あいつの剣術は素人で力任せの振り抜きだったんだ。」

 「父さんはそれを避けてすぐにケリをつけようとしたんだ。《綾辻一刀流》は

後の先・・・カウンターが持ち味の剣術なんだ。」

 「あいつは父さんの攻撃を弾いて避けてからもう一度攻撃してきたのを

父さんはそれを受け止めただけじゃなくて受け流して1本を取ったんだ。」

 勝てるって思ってたよと絢瀬はそう言っている中で少しずつ暗くなるのを見た

一輝は絢瀬に向けてこう言った。

 「・・・辛いならばもう言わずとも。」

 「いや、大丈夫です師匠。・・・最後まで語らせて下さい。」

 絢瀬はそう言うとこう続けた。

 「けど・・・現実は甘くなかった。」

 「父さんは数年間病の為に1線を退いていただけに防御力と攻撃力が

減退していた」

 「第2回戦、あいつはまた同じような振るい方をしました。芸がないと僕もそう思っていましたが・・・アイツの剣の軌道がいきなり・・・変わったんです。」

 「変わった・・・つまりあ奴は直前で変えたのだな。」

 「はい、けどありえません。人間は脳で決めた軌道をすぐに変えることなんて普通出来ないから。」

 「だがそ奴はやってのけた。」

 「はい。そして父の胴に思いっきり・・・あてました。」

 「話によればそ奴の力は床を壊すほど。それだけの力ならば」

 「はい・・・父はそれにより・・・吐血しました。」

 「僕は父に駆け寄ろうとすると父は僕に向かってこう言いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 『俺の決闘だ!邪魔をするな!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そう言うとすぐに二人は再開しました。」

 「然し相手の猛攻に父は・・・父さんは・・・」

 そう言うと絢瀬は目から涙を流しながら・・・こう言った。

 「あいつは父さんが避けれない事を言いようにまるでボロ雑巾の様に何度も

振り下ろしたんだ!!」

 「僕はそれを止めないと思った!けど・・・・けど!!・・・・」

 「体が・・・いう事聞いてくれなかったんだ・・・・。」

 「・・・・絢瀬殿。」

 一輝はそれを聞いて酷だったなと思い中断させようとも思った。

 だがそれは・・・決意の中で話してくれた絢瀬に対する侮辱だと思ったのか

何も言わずに杯の酒を黙って飲んだ。

 「・・・・父さんは・・・有効打を受けないために・・・避けてた・・・

から・・・傷だらけ・・・に・・・なって・・・・ても・・・・

『奥義』・・・を・・・使おうと・・・したん・・・です。」

 「だけど・・・出来な・・・くって・・・アイツの・・・攻撃・・・を・・・

頭に・・・諸に・・・当たって・・・・その・・・まま」

 「・・・・まさか」

 一輝はもしかしてと思う中絢瀬はこう言った。

 「いえ・・・命は取り留めたんですけど・・・昏睡状態で・・・」

 「何時もこう呟くんです。」

 「・・・何だ?」

 一輝は何だと思っている中絢瀬はこう言った。

 「『すまない』・・・って。」

 「多分・・・菅原さん達の事だと思うんです。」

 「心を守れなかったことに対する父さんなりの謝罪。」

 「僕は最初あいつに戦いを挑み続けてました。」

 「初めは・・・子分たちの見世物がてらな感じでした。」

 「けど・・・何時からか門前払いをくらわされました。」

 「・・・今年が最後なんです。あいつと戦えるのが。」

 「・・・『七星剣武祭』だな。」

 一輝はそう言うと絢瀬はこう答えた。

 「はい・・・だから・・・僕は」

 そう言いながら絢瀬は一輝の方を見るが一輝は杯に入っている酒を見て

こう言った。

 「お主がやろうとしているのはそれこそ父君に対する侮辱だ。」

 「!!」

 絢瀬はそれを聞いて目を見開いて一輝に対して怒鳴るようにこう言った。

 「貴方に何が分かるんですか!奪われた人間の気持ちが!!思い出の場所を

取り戻そうとする僕の気持ちが貴方に・・・父の気持ちなんて貴方に」

 「少なくとも僕は父君が蔵人と言う男に対してどういう気持ちで

挑んだのかは分かるぞ。」

 「!!ふざけるのも大概に」

 「ふざけは・・・貴様だ。」

 そう言うと一輝は絢瀬に対して剣気を・・・当てた。

 「!!!!!」

 絢瀬はいきなりでしかもこれほどの圧を感じたことがなかったのか恐怖して

尻もち着くと一輝は絢瀬に向かってこう言った。

 「ここにいる者たちはどんな外道においても・・・小細工なしで

立ち向かっておるぞ。」

 「お主がそれをして勝ち上がっても結局は《綾辻一刀流》を汚すことと同じぞ」

 そして一輝は立ち上がってこう言った。

 「残りの酒は海斗殿に差し上げるが絢瀬よ。これだけは覚えておけ。」

 「・・・・・」

 「何故海斗殿がそこまで傷だらけになってでも戦ったのか・・・

よおく考えてから行動せよ。」

 「そうしなければお主は何時か・・・自ら剣を棄てることとなるえるぞ」

 そう言って扉を開けて・・・出て行った。

 絢瀬はそれを・・・見届ける事しか・・・出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お疲れ様。」

 「まだいたんだねアリス殿」

 屋上に繋がる上り階段にてアリスがいた。

 何やらつまみと外国産のお酒を用意していた。

 「それで・・・どうだった?話し合いは??」

 アリスは一輝にそう聞きながら酒をグラスに入れた。

 「これは如何やら力づくで分からせるしかないであろうな。」

 そう言いながら一輝はグラスを片手に月を見渡した。

 翡翠色の酒は月に照らされて鮮やかに輝いていた。

 そしてそれを少し口に含むと一輝はアリスに向けてこうお願いをした。

 「済まぬがもう少し頼みが」

 「良いわよ。こうなったら乗り掛かった舟だもの、何でも言って」

 そう言いながらアリスはグラス片手につまみであるポテチを食べていた。

 そして一輝は・・・あるお願いを言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それはちょっと・・・難しいわね。」

 アリスは少し難しそうな顔でそう言った。

 「折木教諭に願っても・・・か?」

 「黒乃理事長でも無理かもしれないわ。もうすでに試合日程は決まってるから」

 二人はそう言いながら酒を飲んでいる中・・・足音が聞こえた。

 「?・・・誰かしら」

 アリスはそう言うと一輝はアリス向けて・・・こう忠告した。

 「アリス殿。デバイスを構えろ」

 「・・・強者だ。」

 「!!」

 それを聞いてアリスは自身のデバイスを顕現させた。

 二人とも構えていると・・・向こうから・・・声が聞こえた。

 「大丈夫よ。私は見回りに・・・って言うか途轍もない気配を察知したから

様子見してきただけです。」

 女の声がしたので一輝とアリスは身構えたまま姿を見せると・・・

そこにいたのは。

 「実は先ほどの話を立ち聞きしていたのですが・・・・詳しく話してください」

 「力に・・・なりますよ。」




 次回・・・二人が考えていることとは・・・?
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