落第騎士の令和剣客浪漫譚   作:caose

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 明治時代ならば・・・こう言うのがありそうだよなア


月夜の決闘。

そして次の日の夜。

 絢瀬の部屋。

 「・・・明日は師匠と試合か。」

 絢瀬はそう言いながら時計を眺めていた。

 精神集中と一輝の実力を換算したシュミレーションをしているのだが・・・。

 「・・・やっぱり無理だ。」

 とてもではないが勝てるイメージが出てこない。

 それどころかどう工夫しても負けてしまうイメージしか出てこない。

 それも自分がやろうとしている手段を使おうとしてもだ・・・。

 「どうすれば・・・良いんだ。」

 そう思いながら一輝から言われたことを・・・思い出してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 『何故海斗殿がそこまで傷だらけになってでも戦ったのか・・・

よおく考えてから行動せよ。』

 

 

 

 

 

 

 

 『そうしなければお主は何時か・・・自ら剣を棄てることとなるえるぞ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「!!!!!!」

 絢瀬はそれを思い出してギリギリと歯軋り立てて怒っていた。

 そしてこうも思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(何も知らないくせに!弱い人間の事の気持ちなんて分からないくせに!)」

 最初は懐かしさであった。

 一輝が最初に見せたあの戦いと今でもネットに掲載されているあの言葉が

父のようであった事。

 その後の試合で羨望に変わり、特訓を積むにつれてソレハ何時しか・・・憧れになっていた。

 だからこそあの言動に怒りが込み上げてきたのだ。

 あの父の戦いで学んだのは・・・・。

 「結局・・・どれだけ信念を持ってても・・・結果が伴わなきゃ

意味なんてないんだ」

 「それに父さんの命だって・・・そう」

 海斗の命はもう・・・冬まで越せるのかどうか分からないと医者から

伝えられていた。

 それは既に覚悟が決まっていた。

 だが・・・それでも心に残っていること。

 それは・・・。

 「(父さんは今でも悔やんでいる。菅原さん達の誇りを

守れなかったことに。)」

 もう・・・時間はないと思っていた。

 このまま悪夢のまま終わるぐらいならば・・・。

 「弱いからこそ・・・手段なんて選ぶ暇もないんだ・・・!!」

 そう言って寝ようかなと思っていると・・・。

 

 

 

 

 

 

 コンコン。

 

 

 

 

 

 

 扉からノックする音が聞こえた。

 「?・・・誰だろう」

 そう言いながら覗き穴から見てみるとそこにいたのは・・・。

 「綾辻さん。いますか??」

 「生徒会長!!」

 そう言って扉を開けるとそこにいたのは・・・。

 「今晩わ。」

 栗色の髪を腰に迄伸ばしてそれを三つ編みにしている眼鏡をかけた女性が・・・そこにいた。

 「どうしたんです!東堂生徒会長!!」

 彼女こそ破軍学園生徒中において最強の騎士

 『東堂 刀華』である。

 すると東堂は絢瀬に向けてこう言った。

 「ええとね、・・・時間あるかなアって・・・思ったんだけれど?」

 そう言うと絢瀬はこう答えた。

 「あ、はい。どうせ後は寝るだけですから大丈夫ですけれどどうしたんです

一体?」

 自分みたいな人間に何の用だと思っていると・・・東堂はこう答えた。

 「ちょっと歩かない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・何処まで歩くのでしょうか?」

 絢瀬はそう聞くが東堂はこう答えた。

 「もう少しよ・・・って言うか私達同い年なんだからため口で良いよ。」

 「ええ・・・けど・・・。」

 絢瀬は東堂の言葉に対して少し言いづらそうにそう答えた。

 何せ彼女は強さはさることながらその持ち前のリーダーシップで他の生徒からも信頼されているのだ。

 そんな人間に対して砕けた口調をするのはちょっと・・・ッと思っている中で

絢瀬はこの道を見て・・・何かを思い出した。

 「(ここって確か僕と師匠が特訓する時に使っていた森の広場に向かおうと

していたのだ。)」

 未だかと思っていたが直ぐに違うなと思ってこう続けた。

 「(師匠と生徒会長が知り合いなんてまずないな。)」

 第一に流派が違うんだからとそう思っている中で更に奥に進むと

そこにいたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・師匠」

 「昨日ぶりだな絢瀬殿」

 既に『継裏』を持っている一輝がそこにいた。

 「これは・・・一体?」

 何だと思っていると・・・ある一人がこう言った。

 「試合だよ。君と緋村一輝の第11試合のね。」

 そう言う・・・泡沫がそこにいた。

 よく見ると・・・生徒会全員が揃っていた。

 それを聞いた絢瀬がこう言った。

 「ちょ・・・ちょっと待って下さい生徒会長!試合は確か・・・明日の」

 「其れならば私が既に許可した。」

 「理事長!!」

 そう言う黒乃理事長がたばこを吹かして・・・西京と共に座っていた。

 「こいつらが折木共々雁首揃えて私に頼みこんできてな。内容を聞いて

ただ事ではないなと分かったからな。特別に許可したんだ。」

 そういう中で更に後ろから・・・声が聞こえた。

 「ねえ!まだ始まってないわよね!?」

 「まだ大丈夫よステラ。」

 「アリスさん!ステラさん!?」

 アリスとステラが一緒に来たことに驚くも更に・・・声が聞こえた。

 「おい!ここだろ?!試合場所はよ!!」

 「へえ、こんなところあったんだあ」

 「何だか夜の校舎に入れるのっていい感じ♪」

 ぞろぞろと生徒たちが来たのだ。

 すると・・・。

 キィーーーンと学校の方から放送音が流れた。

 『さあ!始まりました!!本日の本当に最後の試合、

緋村一輝選手対綾辻絢瀬選手の特別試合!!片や既に最強と呼ばれている

出身も経歴も不明の謎の剣客!片やDランクでありながらも

こちらも剣術のみで勝ち残ってきた騎士!!情報によれば彼女は緋村一輝から

剣術を学んでいるため詰る所これはナナな何と師弟対決!!

これは見ものだああ!!実況は私三年の磯貝と1年1組担当教諭

『折木 有里』先生でお伝えしますがいやあ然し野外試合を希望されるとは

中々ですなあ。』

 そう言うと折木はこう続けた。

 『そうですねえ、まあでも黒乃理事長からすればこれも授業の1環と

思っているのでしょうねえ。』

 『へえ・・・何でです?』

 そう聞くと折木はこう答えた。

 『ブレイザーと言うのはいついかなる時も戦いに備えなければなりません。

敵が態々ちゃんとした場所で戦うと思いますか?』

 『ああ・・・確かに』

 『そう言えば緋村選手は学園ではどういうお方なんですか?』

 『そうねえ、真面目で良い子で何よりリーダーシップもあるし教え方も

うまいけど…』

 『けど・・・どうしたんです?』

 何だろうと思っていると折木は・・・こう答えた。

 『小テストの時に旧漢字で提出してくるのはやめて欲しいなあって

思ってます。』

 辞書が手放せないのよと言った。

 「・・・それは済まぬと思っておる。」

 少し苦笑いでそう言った。

 まあ明治時代から来ているので旧漢字で慣れてしまった一輝にとっては

仕方がない事だと思っている。 

 まあ、少々グダグダ感が漂ってくるが絢瀬は一輝に向けてこう聞いた。

 「師匠、これは一体」

 すると一輝はこう答えた。

 「これから・・・お前が『飛天御剣流』を学ぶのに必要なのかどうかを

見極める。」

 そう言いながら一輝は『継裏』を抜刀状態で構えると・・・こう言った。

 「さあ構えろ『綾辻 絢瀬』。」

 「構えなければ・・・死ぬぞ」

 そう言った瞬間に一輝は剣気を・・・放った。

 『『『『『ウワアアアアアア!!』』』』』

 『おおっとーーーー!緋村選手を中心に何やら途轍もない気迫が出てくるのが

分かるぞーーーーー!!』 

 磯貝はそう言いながら実況をする中で絢瀬は・・・こう思っていた。

 「(師匠は本気だ!!・・・だったら!!)」

 そして絢瀬もデバイスを顕現させた。

 そして絢瀬自身も・・・・抜刀術の構えを見せた。

 お互いが同じ型で構え・・・木の葉が樹から離れた。

 全員が固唾を飲んだ。

 黒乃もタバコの火を消して・・・その光景を見ていた。

 そして離れた木の葉が・・・地面に向かって落ちて・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カサリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「!!」」

 その音と同時にお互いが一瞬で動いたと同時に磯貝がこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『試合開始!!』

 『『『『『Let.s Go AHEAD!!!!』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 そしてお互いの剣から・・・鉄がぶつかり合う音が聞こえた。




 いま・・・師弟対決が始まった。
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