「凄かったなアあの戦い。」
「うん、何だか私もワクワクしちゃったよ。」
「然しこれで緋村も11連勝、だけど無傷じゃあねえな。」
「俺ももしかしたらワンチャン」
「「「「「いやいやないない。」」」」」
「お前らなあ!!」
一輝達の戦いを見て生徒たちは嬉しがりながら戻って行った。
すると一輝は倒れている絢瀬を見てこう聞いた。
「大丈夫か?」
そう聞くと絢瀬は少し・・・痛がりながらこう答えた。
「・・・ううん・・・ちょっと・・・痛い・・・かな?」
「色々と気分が高揚しておったから痛みがあまり感じなかったのであろうが
暫くすれば痛み出す故、今日はゆっくりと休まれよ。」
「そうですね、それに明日の試合は・・・もうやめます。」
そう言いながら一輝の手を借りながら起き出すと黒乃はこう聞いた。
「其れで如何だ、綾辻。こいつと真っ向から戦った感想は?」
そう聞くと絢瀬は・・・にこやかにこう答えた。
「最高です・・・もうこれまでとないくらいに。」
そう言いながら絢瀬はこの戦いの為に安全に置かれていた携帯電話を拾うと一輝に向けてお礼を言った。
「ありがとうございます師匠。取り返しがつかなくなる前に
僕を立ち直らせてくれて」
そう言うと絢瀬は一輝に向けて・・・こう宣言した。
「次があったらその時こそ・・・最後まで」
「ああ、そうしよう。」
一輝も絢瀬に向けてそう言うと・・・ある事を思い出す様にこう言おうとした。
「・・・あ、綾辻殿。言わなければいけな」
すると・・・携帯電話から・・・着信が来た。
「?・・・誰だろ」
絢瀬は携帯電話の着信情報を見るとそこに書かれていたのは・・・。
「!!叔母さん!!?」
そう言って急いで電話をかけた。
「もしもし叔母さん!どうした」
『絢瀬ちゃん!兄さんが・・・・兄さんが‼!』
「・・・・え」
絢瀬はそれを聞いて携帯電話を・・・落としてしまい其の儘・・・走り出した。
「綾辻殿!?」
「先輩!!」
一輝とステラはそれを見て後に続いた。
「ちょっと・・・置いて行かないでよ~~。」
アリスも一緒に。
破軍学園の最寄りの駅から電車で15分程して降りてから歩いて10分ほどの
距離なのだが絢瀬は魔力を使って5分も立たずに着いた。
無論一輝達も(一輝は自力)それに続いて着いたそこは・・・。
「ここは?」
「『宍戸総合病院』・・・って書いてるわね。」
大きな病院がそこにあった。
絢瀬はそこにある救急専用扉に向かうとそこにいたのは・・・。
「絢瀬ちゃん!」
「涼香叔母さん!!」
如何やら絢瀬の関係者のようであった。
一輝達も後ろから現れると絢瀬は驚くかのようにこう言った。
「師匠!アリスさんにステラさんも!?」
そう言うと涼香は一輝を見て・・・こう聞いた。
「あらあらあら、絢瀬ちゃんが『師匠』って兄さん以外の人に向けて呼ぶなんて余程強い先輩なのねえ。」
そう言うが一輝は・・・こう答えた。
「お初めまして涼香殿、僕は絢瀬殿の後輩の『緋村一輝』と申します。」
そう言うと涼香は更に驚いてこう言った。
「エエエエ!!後輩なのに師匠って一体どういう子なのかしらね?」
そう言うとアリスとステラは揃ってこう言った。
「「・・・滅茶苦茶人外な剣客です。」」
「おろ~~~~。」
それを聞いて一輝は納得いかない様な様子であったが絢瀬は涼香に向けて
こう聞いた。
「そんな事よりも涼香叔母さん!!」
「いや、そんな事って~~~。」
「父さんがどうしたの!!まさか・・・・!!!」
絢瀬は顔を青くしてそう聞くと涼香叔母さんはこう答えた。
「私もまだ分からないの!いきなり病院から電話が来たから
駆けつけてきたの!!」
そういう中で・・・扉が開くとそこから看護士が現れた。
「綾辻さんのご家族様ですか!?」
そう聞くと絢瀬ははいと答えると看護士はこう言った。
「急いで病室に来てください!!」
そう言って二人を入れると一輝もこう言った。
「拙者らも」
「「うん。」」
万が一に備えてという意味で三人も入った。
「515号室・・・ここは」
一輝はそう言って見ている中で絢瀬達が扉の前にいた。
「綾辻殿」
「・・・師匠」
二人はお互いの存在を確認すると一輝は絢瀬に向けてこう言った。
「例えどんな結果だろうが・・・受け止めれなければ拙者が受け止める」
良いなと言うと絢瀬はこう返した。
「ありがとうございます。師匠」
そう言うと絢瀬は震える手で・・・スライドドアを・・・開けた。
その時に絢瀬の目に映ったのは・・・・。
「・・・・おお、・・・絢瀬・・・・か?」
皮と骨になっているがその声を聴いた瞬間に絢瀬の眼から・・・
涙が溢れてきた。
「あ・・・・ああ・・・・父・・・さん?」
そう聞くと絢瀬の父・・・海斗はこう答えた。
「・・・背・・・伸びた・・・か?」
そう聞いた。
それを聞いて絢瀬は・・・・走りながら海斗の胸に飛び込んでこう言った。
「父さん‼!」
絢瀬は泣きながら海斗を抱きしめた。
「父さん・・・父さん・・・父さん‼!」
泣きじゃくりながら抱きしめるのを見て海斗は優しく抱きしめながら
こう言った。
「今・・・迄・・・辛かった・・・なあ」
そう言いながら海斗は絢瀬の頭を弱弱しくであるが・・・撫でていた。
それを見ていた一輝達は少し二人きりにさせようと思って部屋から出て行った。
今だけは・・・二人の長い長い時間を埋めさせるように。
次回は海斗がとんでもない事を言います。