・・・何だか供物が結構いそうだな。
そして次の日・・・。
一輝達は絢瀬の道案内の下に旧・綾辻道場に来た。
そこは街道を抜けて雑木林の目立つ閑散とした空間にあるポツンと長い堀に
囲まれた大きな家屋が建っているがそれは最早・・・見る影もなかった。
瓦は剥がれ落ち、門を支える木柱は黒ずんで腐り落ちていた。
敷地の周りにはたばこの吸い殻や空き缶、パンやスナック菓子の包みが散乱し、
白塗りの壁面はカラフルなスプレーで殴り書きされて品のない落書きに
汚されていた。
それを見たステラはこう言った。
「センスのない落書きね、こういうのって偶にびっくりするほど
うまい人がいるけどここのは全然ダメね。」
それを言うとアリスはこう言った。
「いやステラ、呆れる所が全然違うわよ。」
そういう中で絢瀬は一輝に向けてこう言った。
「其れで師匠、作戦は?」
そう聞くと一輝は・・・・あっけカランにこう言った。
「其れはもちろん正面から・・・薙ぎ払う。」
「「ああ・・・ね」」
「流石師匠!」
それを聞いたアリスとステラはこいつならできるなと確信して
絢瀬は目を輝かせていた。
「それでは行くとするか。」
そう言うと絢瀬は一輝に向けてこう注意した。
「気を付けて下さい師匠。あの男・・・『倉敷 蔵人』は本当に強いんです。
父さんは確かに衰えていましたがそれでもあの時点においても門下生や
自分よりも断然に強かったのです。」
ですがと言うと一輝はこう言った。
「分かっておる、相手が手練れならばこちらも容赦はない。」
「「(あ、死んだ。)」」
アリスとステラはそれを聞いて未だ見ぬ蔵人の死を予感した。
そういう中で門の前で5人ほどの柄の悪い学生が座り込んで下品な笑いで
談笑していると一輝は彼らに向けてこう聞いた。
「話して居るところ悪いが少し宜しいか?」
「ああん?」
学生の一人が一輝を見て威嚇するが当の本人からすれば臆病な猫の鳴き声にしか聞こえないのだ。
すると一輝はこう聞いた。
「拙者は『倉敷』と言う男に道場やぶりを申し付けに来たのだ。
そ奴のところまで案内してくれぬか?」
一輝は単刀直入にそう言うが学生達は一瞬目を丸くして・・・高笑いした。
「「「「「ハハハハハ( ゚д゚)ハッ!ハッハアハ!!!!」」」」」」
そしてこう言った。
「オイオイまじかよ!道場破りだって!!手前みたいなひょろいのがか!?」
「そもそも手前みてえのがクラウドに敵う訳ねえつうの。」
「くくく・・・おい兄ちゃん。生憎クラウドは手前みてえな雑魚を
相手にする趣味はねえんだよ。だから・・・」
そう言いながら学生の一人がアーミーナイフ型のデバイスを顕現させると一輝の頬に刃の腹でぺちぺち叩きながらこう言った。
「俺が代わりに戦っていやるよ。俺に勝てたらクラウドの所迄
連れてってやってもいいぜー?」
「ヒュー、ファイトファイト、楽しいねえ。」
「「(ああ・・・ここで早くも死人が)」」
アリスとステラはその光景を見て最初の供物だなと確信した。
すると一輝は彼らに向けてこう言った。
「・・・言質はとったぞ。」
「あああ!?何だっt」
一輝の言葉を聞いてアーミーナイフ型のデバイスを顕現させていた学生が
言い終える前に腹部に何か・・・衝撃が走った。
「・・・・え?」
学生が下を見ると目に映っていたのは・・・・・。
一輝の拳が腹深くにねじ込んでいる光景であった。
「う・・・うぶおO」
「危ないよ。」
「ぐおが!?」
学生は吐く前に一輝によって頸椎を殴られて一瞬で意識を奪った。
それを見た一輝はこう呟いた。
「この程度で失神するようじゃあ・・・あの人の攻撃喰らったら終わりだよ。」
そう言って思い出したのはあの人。
嘗ては喧嘩屋として名を馳せて剣心と共に幾度の死闘を拳一つで
切り抜けた猛者。
「相楽 左之助」の事を。
すると残り4人を見て一輝は・・・こう言った。
「さてと・・・誰が拙者らを案内するかな?」
そう聞くが学生達はこう答えた。
「はあ!何言ってんだ!!」
「手前よくもやりやがったなア!!」
「「死に晒せやああ!!」」
そう言って全員で殴りかかろうとするも・・・。
「ほい。」
「ぐあ!」
一人は喉に一撃を与え。
「遅い。」
「いぎぃ!!」
二人目は顎を殴り。
「甘いよ。」
「「うぐわ!!」」
襟首掴んで頭を頭突き合わせて失神させた。
この間20秒も経ってない。
すると一輝はこう言った。
「さてと・・・先へ進むか。」
そう言って門に向かって歩いて行ったがアリスとステラはその光景を見てこう言った。
「ねえさアリス。ちょっと聞いて良い?」
「・・・何かしら?」
「一輝って・・・腕っぷしも滅茶苦茶強いのね。」
「そうね・・・目にも止まらぬ速さね。」
そう言いあう中ステラはアリスに向けてこう聞いた。
「・・・アイツ一人であたしら何人分の強さなのかしらね?」
「何言ってんのよステラ。あれは人外魔境の領域にいる文字通りのバケモノよ」
「あんな奴と戦え何て言われたらアタシ一目散に逃げるか土下座で
降伏するわよ。」
「・・・恥も外聞もないわね。」
「死ぬよりもましでしょ?」
そういう中で絢瀬はこう思っていた。
「僕も・・・あれくらいになれるかな」
「「ヤメテ!これ以上人外増やさないで!!」」
それを聞いたアリスとステラは二人で何とか止めようとした。
正直な話人外は一輝でキャパシティーギリギリなのだ。
これ以上増えたらもう人類ヤバいなと思うほどである。
まあ・・・無理だろうけどね。
「「余計なフラグ建てるな作者!!」」
地の分読むな。
次回は多分一輝対蔵人・・・かも?