『おーっと黒鉄選手!今のは際どい回避でしたがどうしたのでしょうか!?
ぼーっとしていたのでしょうか?東堂選手の動きに
対応しきれていませんでしたー------!!』
実況の声を聞いた珠雫はこう思っていた。
「(じゃ貴方が戦ってみたらどうですか!?いうだけで何もしない
木偶の坊の癖に!!)」
そう思いながら珠雫は刀華を見た瞬間に見えたのは・・・自身に迫る鳴神の刃であった。
「!!!!????」
それを避ける事も出来ずに珠雫は・・・袈裟斬りで斬り捨てられた。
『あーっと黒鉄選手、ここで東堂選手の太刀を諸に
当たってしまったぞー------!!これは致命傷だー------!!
ってあれ?』
実況者が何やらその光景に対して違和感を感じた瞬間に・・・
珠雫が只の水と変わってしまったのだ。
『ナナナナナナナ何と斬ったのは水の分身ってお前は《NA〇UTO》かっていうか
刀華選手の雷切の太刀を・・・回避していません!!左腕から出血が
あったー------!!』
そう言いながら実況者はこう続けた。
『完全回避は不可能だった!黒鉄選手等々被弾しました!!この試合
初めてのダメージヒットは東堂選手だったー------!!』
そう言っている中で左腕を抑えている珠雫はこう思っていた。
「(私が彼女の動きを捉えられないなんて・・・あり得ません!!)」
そこからは最早一方的と言っても仕方がなかった。
珠雫はただひたすらリングの上を逃げ回るのに対して刀華は雷切で
じわじわと追い詰めていった。
『これはどうしたことでしょう!最初は互角であった試合が今や黒鉄選手が
逃げ回ると言う展開に一体何がどうなってしまったのでしょう!?』
実況者が戸惑いながらそう言うのに対して観客席では・・・白けた空気が
漂ってきた。
「もう降参しろよ、格好悪いぜあんなの。」
「あれが名家の黒鉄とは哀れだな、やっぱ強くても一年生。荷が重いだけだ。」
「最初張りあっていただけにもしかしてと思った俺が馬鹿みたいだぜ。」
「あれ?もう帰るのか?」
「ああ、もう勝負は着いたもんだからな。やっぱ会長は強いぜ。」
そう言いながら帰ったり哀れに思う生徒達がいた。
どれだけ強かろうと所詮は一年生、破軍学園最強にして日本の学生で4番目・・いや、実際はその実力は1位でにすら届くであろう刀華の剣技に
全員が決まったなと思っている中でステラが一輝に向けてこう聞いた。
「ねえさ一輝!珠雫どうしちゃったのよ~~!?」
「そうね、会長さんは普通に動いているだけなのに珠雫はまるで
それを認識できていないかの様ね。」
「確かにだね、いきなり動きが鈍ったかのような感じだよね。」
ステラ、アリス、絢瀬がそう言うと一輝はこう答えた。
「アリス殿の言葉が正解だよ。」
「「「???」」」
その言葉を聞いてアリスも含めて何でと思っていると一輝はこう答えた。
「恐らくだが刀華殿は珠雫殿の意識や呼吸、瞬きなどの一瞬の間に自身を
滑り込ませているんだよ。珠雫殿は刀華殿そのものを見ていると
思っているようだが実際見ているのは刀華殿の呼吸における攻撃の手順だ。
だからこそ刀華殿は・・・半歩又は呼吸を半分ほどずらすことで相手の意識に
忍び込んでいるって・・・良いでしょうか西京教諭殿?」
「いやあ・・・よくわかったねひむ坊。」
「「「「「!!!!!」」」」」
突如としてステラの背後で・・・両手をワキワキと何かしようとする手前で
一輝によって片腕を掴んで止めている西京はそこにいた。
「それにしてもさ、アンタ何時アタシの事が分かったんだい?」
「ハハハハ、気配が駄々洩れですよ?」
「うわあり得ねえ、アンタもしかして実は人間捨てたバケモノか何かでしょう?この『抜き足』を見抜くなんてあり得ねえよおい。」
「何を申しますか?拙者よりもバケモノなど吐いて捨てる程知っていますよ?」
「うん・・・お前の知っている奴らに常識って奴を教えてやりてえよお前を
筆頭にって言うかお前が知っている中でバケモノってどんな奴だ?」
西京先生がそう聞くと一輝は軽くこう答えた。
「そうですねえ・・・制限時間過ぎると自然発火する人間や10年以上もの間
憎しみを募らせて脳が活性化して怒ると血管と見間違えるほどの神経を
作ってしまったマフィアの総帥に拳一発であらゆるものを破壊するどころか
塵にしてしまう『明王の拳』の教えを受けた背中に『悪』一文字を背負った男性に僕の師匠だったり見た目20台なのに実際は47の年齢だった僕の大師匠と
今の拙者と同い年の様な見た目とは裏腹に実際は30手前の僕の師匠だとか
『悪・即・斬』を掲げる突き技に特化して鉄製の扉すら壊す剣豪警察官とか感情の殆ど全てを封印することができる『縮地』を極めた拙者と同い年の剣士だったり
拙者よりも3倍以上のお年を召しているのにも関わらずにまあ大体・・・
200キロ近い絡繰りを指一本で微細に操る事が出来る翁であったり」
「うん・・・もういいや。」
西京はそれを聞いて・・・こいつ人間じゃねえなと諦めつけてステラ達に
顔を向けるが全員が目を細めて何言っているんだと言う顔をする者達と・・・
唯一『比古 清十郎』の見た目を知っていて実年齢に驚愕している
絢瀬の姿があった。
「あれで・・・47・・・あれで?」
そう呟いている中で西京はここに居る面々に向かってこう言った。
「まあ殆どひむ坊が言った通りだな、あれは覚醒している人間の意識に於いて
無意識の間に自分を滑り込ませることができる体術だが・・・
今の七星剣武祭優勝者含めてベスト1~刀華ちゃんまではある人に
教えられたからな。まあ、あたいもそれだけどな。」
「其れって誰なんですか?」
ステラがそう聞くと・・・西京は笑ってこう答えた。
「『闘神』《南郷 寅次郎》。この日本に於いて《侍リョーマ》に次ぐ
天才で今でも生きている生ける伝説だよ。」
次回はその続きから。