落第騎士の令和剣客浪漫譚   作:caose

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 探すぞ巨人!


探索開始

カレーは白米ではなく大蒜で炒めたガーリックライスのカレーだが

これが中々合うようで普段はそんなに食べない一輝ですらお替りするほどであったが隣にいる絢瀬がステラに向けてこう聞いた。

 「ステラさん、もう良いの?未だ3杯くらいだよ?」

 「うん・・・何か食欲が無いのよねえ?」

 それを聞いて刀華は少し落ち込んだ様子でこう言った。

 「ああ、もしかしてお口に合わなかったかなあ?何せ貧乏系を

ベースにしているから。」

 「嫌そうじゃないですよ!凄く美味しいし本当に!けど何だか・・・ねえ。」

 そう言ってステラは首を傾げていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして昼休憩の後刀華は全員に向けてこう言った。

 「それではこれより班決めを行います!目的は巨人を見つけて確保するのですが

メンバーはこの様にします。」

 そう言うと刀華はこう指示した。

 東側の森『刀華・泡沫』

 北の森『砕城・恋々』

 南の水場『カナタ・絢瀬』

 西の森『一輝・ステラ』

 この様な人選としますと言うと一輝が手を上に上げてこう言った。

 「すまぬが今一度待ってくれませんか?」

 「どうしたんです緋村君?」

 刀華がそう聞くと一輝は・・・突然ステラの額に頭をくっつけた。

 「え!何々!?」

 ステラはいきなりの事で驚くが一輝は成程と言ってこう聞いた。

 「すまぬがステラ殿、今日一日変わったことは無かったか?

例えばここ最近体調が優れない事が幾ばくか続いたかとか?」

 そう聞くとステラは暫くして・・・こう答えた。

 「そういえばここ最近熱くて食べ物も冷たい物とかが殆どだったけど

今日になって何かこう少しだけど・・・フワフワするような感じが

するなあって。」

 そう言うと一輝はこう答えた。

 「ステラ殿、それは恐らくと言うよりも間違いなく風邪だね。

ステラ殿の体の対応がこの国の暑さに慣れきっていないんだと思うよ?

(まあそれは拙者も同じだけど)」

 そう思っているとステラは暫くして・・・こう答えた。

 「へえこれが風邪なんだ、初めてなったなあ。友達がそうなって休みになるのを羨ましいなあて思っていたけどこれって・・何かキツイ。」

 「寧ろその年になるまで風邪一つも引いたことないお主の頑強っぷりに

驚きを隠せないけどね!」

 一輝はステラに向けて驚きながらそう言ったがまあ自分はなっても昔・・・

つまり黒鉄の時は家族のだれ一人も見舞いに

来てくれたことなんてなかったけどねと自己嫌悪に陥っていた。

 すると刀華は暫くして・・・こう言った。

 「そうなるとステラさんはここに残らせましょう、何かあるといけませんし

それに看病として誰か一人・・・絢瀬さんお願いできますか?」

 「え?良いですけど水場はいいんですか?」

 絢瀬がそう聞くと刀華はこう答えた。

 「ええ、そこは一度管理人さん達が近い事から来たことあって

その時は何もなかったそうですけど万が一に備えてでしたしそれに顔馴染みの人に介護してもらった方がステラさんの気も紛れますし。」

 「ええええええ!折角巨人見れると思ってたのにい!!」

 「諦めてください、それにここに戻って来るんですからその時に見れば

良いでしょう?」

 「ウウウ・・・けどお。」

 尚も立ち退かないステラに対して一輝は絢瀬に向けてこう言った。

 「絢瀬殿、後はよろしく頼む。」

 「ハイ師匠!じゃあ行こうねえステラちゃん。」

 「ちょっと待って先輩私はまだ何もってアアアアアアア!

巨人ー------!!」

 引きづラれながらそういうステラを見てそれじゃあと言って刀華はこう言った。

 「西の森はカナタと緋村君に任せて良いですね?」

 「「ハイ。」」

 それを聞いて2人はそう答えて捜索を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「然し中々どうして急な道ですが大丈夫ですか先輩?」

 「ええ大丈夫ですよ、然し森に入ったのに獣が一匹も来ないとは

何事ですかね?」

 「大方巨人に恐れをなして逃げておられるのであろうな。」

 「ああ、そうでしょうね。」

 アハハハッハと笑っているこの2人であるが真実はそうではないのだ。

 まず間違いなく出たら殺されると言う恐怖にも似た一輝に漂う剣気に

恐れをなして獣たちが襲ってこないのだ。

 正に動物の本能とも言えよう。

 そして二時間後。

 「・・・雲行きが怪しい、一雨きそうですね。」

 「そうですね、ですが何も収穫が無いと言うのも・・・あれは何でしょう?」

 カナタがそう言って指さすとその先にあったのは・・・

不自然に倒れている倒木であった。

 数十本も倒れている木々の中心にあったのは足跡と・・・捲りあがった

地面であった。

 一輝は近くにある足跡に目を向けると50㎝前後の足跡があったのだ。

 もしかしてこれかと思っていると・・・新たに見つけたものがあった。

 クマの屍骸だ、既に骨になっており肉などない様に見えるが

何かに斬られたかのような切断面が見えるが更に驚くのがその・・・

足跡の大きさであった。

 1mはあろうその足跡に一輝とカナタは目を見開いてこう言った。

 「恐らくこれは・・・体長10mと言う巨人、彼らは徒党を組んでいると

考えた方が・・・いやそうではないな。」

 「何でそう言えるんですか!?」

 カナタは焦っていた、こんな巨人が2人同時に見つけてしまった事に驚きを

隠せないのだがその理由を一輝はこう答えた。

 「先ずは足跡だがこの後は先ほどよりも前についた奴だ、既に乾ききっている。つまり彼らは別行動をとっていると考えた方が妥当であろう。」

 そう聞くとカナタは写真を撮ってこう言った。

 「取敢えずはこれを会長に見せましょう、もしかしたら何か」

 分かるかもと言いかけた瞬間に・・・突然雨が降って来たのだ。

 「な!いきなり?!!」

 「スコールですね!・・・あの近くに小屋が!!」

 「走りましょう!!」

 そう言って互いに中に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 山小屋に入った一輝達はずぶぬれになっていた。

 一輝は全身、カナタは下が泥まみれになっていた。

 「ずぶぬれだなあ。」

 そう言いながら一輝は慣れた手つきで囲炉裏に火を起こして薪でくべている中でカナタは今回の事と現状を生徒手帳に付属されている携帯で報告した後に

こう言った。

 「1,2時間後に救援が来るそうです。」

 「そうですか、それは良かった。それと部屋も暖かくなりましたし

カナタ殿前に。」

 そう言うとカナタはこう聞いた。

 「あの・・・貴方がずぶ濡れなのでは?」

 「大丈夫です、少し冷えますがこれくらいなんとも・・・ぶえくしょい!」

 一輝は締まらないなあと思いながら鼻水啜っているとカナタは・・・

赤面してこう言った。

 「あの・・・互いにこのような状況ですしその・・・抱き着きません?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ハイ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして暫くして・・・。

 「あの・・・本当にこれで宜しいのでしょうか?」

 「アハハ、女子の柔肌を事故とはいえ見る訳には行きますまい。」

 一輝はそう言いながら・・・真反対でシーツに包まっているカナタと

話していた。

 流石にさっきのはいけないでしょうと言って取敢えずの所背中越しで互いに

囲炉裏で温まろうと言う事となったのだが・・・カナタは偶然一輝が

着替えているのを見て・・・内心驚いていた。

 全身にある幾つもの恐らく刀傷。

 火傷や打撲根もあった。

 それを見ただけでカナタは一体どんな風にしたらあんなになるんだと

そう思っているとカナタは後ろ向きになっている一輝に向けてこう聞いた。

 「あの・・・聞いて宜しいでしょうか?」

 「?」

 「その傷・・・一体何処で、ああいわなくても良いんですよ!

ちょっと気になりまして。」

 そう言って黙ろうとして・・・一輝はこう答えた。

 「この傷は・・・師匠と共に駆け抜けた激戦の証、拙者がこれまで戦った

強者達から受けた傷です。」

 「強者・・・それは一体どんな人たちだったんですか?」

 カナタがそう聞くと一輝は・・・暫くしてこう答えた。

 「そうですね、時間もありますし語れば落ち着きましょう。」

 そう言うとそうだなあと言って・・・こう言った。

 「そうですね・・・初めはあの男との戦いの記憶。」

 そう言って思い出したのはあの男。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 蒼紫に対して絶対的な忠誠を誓い死ぬまで蒼紫の下で戦った忠臣

 『般若』との戦いの記憶。




 次回は過去語り。
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