「この強さ!成程隠し技としては上等なものだ!!」
一輝はそう言いながら刀華相手に激しく鍔迫り合いをしながらそう言っている中で刀華の頭髪が白くなっていくのに気づいて・・・こう思っていた。
「(然し何故髪が白くなるんだ?あ奴の能力にしたとしても黄色になるのならば
いざ知らず白くなるなど・・・まさか!)」
それを感じて一輝は素早く刀華から遠ざかると刀華は・・・
肩で息をするかのように動かしながらこう言った。
「どう・・した・・・の・・・緋村・・・君?」
「刀華殿!それ以上その状態を続ければ死ぬぞ!?」
そう言っているのを聞いて周りが何やらざわつき始めたのだ。
死ぬという言葉にマサカなどと言う言葉があったが刀華はというと・・・ニヤリと意味深な笑みを浮かべてこう答えた。
「なる・・・程・・・ね・・・どうり・・・で・・・力・・・入ら・・・
ないと・・・思った・・・よ。」
「ならば何故解かんのだ!ここで死んでしまっては元も子もない」
「それ・・・でも・・・良い!」
「何?」
一輝はそれを聞いて目を少し鋭くさせるが刀華はこう続けた。
「やっと・・・会った・・・んだ・・・・全・・・力・・・だして・・・も・・・届か・・・ない・・・相手・・・に!私・・・七星・・・剣武・・・祭・・・
出たい・・・君に・・・勝って・・・私・・・は!!・・・
・・・・・超えたい・・・貴方と・・・言う・・・壁を!!」
そう言って正眼の構えで構えていると一輝は内心こう思っていた。
「(全く、命すらも己の意地と天秤を掛けるとは蔵人殿以来だよこの人。)」
全くと少しであるが・・・笑顔になるとこう言った。
「そちらが死力を尽くすのならば・・・こちらも応えよう飛天御剣流奥義を
持ってその信念に応えよう。」
そう言って抜刀術の構えをすると刀華もこう答えた。
「そう・・・なら!」
こっちもと言わんばかりに纏雷を解除して抜刀の構えをした。
恐らく残っている魔力を全てこの一撃に賭けようとしているのであろう、全身の力を脱力して抜刀の準備に入った。
すると観客の空気も変わった、これが最後なのだろうと思って瞬きすら
我慢するかのように目を大きく見開いている中で誰もがこう思っていた。
どうか終わらないで欲しい、永遠に続いて欲しいと思わんばかりに
見ているもの達とそれとは別の考えを持つ者達。
「会長。」
「とーか・・・負けないで・・・!!」
恋々と泡沫
「会長・・・一輝君!」
「・・・」
カナタと雷
「師匠・・・・。」
綾瀬
「緋村君。」
アリス。
そして・・・彼女が
「2人共ーー!!頑張れーー!!」
ステラのその言葉と共に互いに・・・走った。
互いに同じ抜刀術、躱す剣戟は一瞬、されどその刹那にある力で勝利が決まる。
孤児たちの為に頑張り勝利を得ランとする為に寿命すら犠牲にする刀華。
これまで見てきた男たちの背中を見て育ち、背中合わせに戦い、信頼され
己と言う物を確立して飛天御剣流を会得した一輝。
始まりの一歩と共に最初に動いたのが・・・刀華であった。
「(私は勝!この一撃で死んだとしても私は後悔なんてしないよ・・・
だってこんなに高みのいる剣士相手に戦えることこそが私にとっての
ご褒美なんだから!)」
そう思って二歩目で・・・刀を抜いた。
これ迄よりも速く、正確にして渾身の一撃とも言わんばかりの雷切を
放とうとする刀華は・・・その瞬間にとんでもない光景を見た。
それが・・・これ。
「(何で抜かないの!まさか相打ち覚悟の技!?)」
そう思っていると更にある物を見て驚いたのだ、それが・・・この瞬間だ。
「(え・・・右足・・・三歩目!)」
それと同時に抜き放った雷切の雷鳴と共に訪れたのは・・・ドン!という空気が爆ぜる音が聞こえて雷鳴が・・・あちらこちらと飛んで行った。
『『『ウワアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』』』
その攻撃の余波に全員が防いで暫くすると目にしたのは・・・砕けた刀の
デバイスと・・・上空に吹き飛ばされた刀華の姿であった。
「飛天御剣流奥義・・・『天翔龍閃』。」
あまかけるりゅうのひらめき
これこそが飛天御剣流奥義、絶対不可避な必殺技であった。
そして先ほどまで呆けていた実況者が声を上げてこう言った。
『く・・・砕け散ったーー!!ななななんという事でしょうか!!先ほどまで実況も出来なかったほどの高速戦闘をしたと思いきや先ほどの抜刀術対決でまさかあの東堂 刀華の《鳴神》が!《雷鳴》が!!破られたーー!!
今レフェリーが駆け寄っていきますが東堂選手の頭ってあんなに白髪でしたっけ?能力が終わったのに何故なんだーー!?果たして続行出来るのか否か
今運命の分れ道ーー!!』
そう言って暫くするとレフェリーが・・・その両手を交差させて×にすると
実況者はこう言った。
『何と言う事でしょう!レフェリーストップが掛って幾人もの猛者たちを倒し、その栄光を勝ち取ったのは《ザ・トップワン》緋村一輝だーー!?』
その言葉と共に・・・大歓声が会場一帯に巻き起こった。
『『『ウォォォォォォォォ‼!』』』
そしてその裏側では。
会場着替え室
「おい、手前ら何水差そうとしてるんだゴら!?」
そう言いながらボロボロにあっている黒服の男達と・・・骨のような形状をした太刀を両手『弐本』で持っていた蔵人がそこに立っていた。
その足元には薬の入った瓶と注射針が散乱しており薬瓶のはこう書かれていた。
筋力増強剤と言う薬が。
次回は何故こうなったかについて。