「ええい何故連絡が来ないのだあの馬鹿どもは!!」
厳はそう言いながら電話の前で苛立っていた。
半ば実力行使とは言え一輝が七星剣武祭出場を阻止するための苦肉の策として
今回の薬物使用という偽装工作に賭けたのだが実行犯たちからの連絡が来ない事に
苛立っているがその当人たちが電話をすると言う機会は・・・最早ないと言うのに。
そして暫くすると・・・扉の向こうから声が聞こえた。
「すみませ~~ん、ここって黒鉄支部長のお部屋で
間違いないでしょうかね~?」
「む・・誰だ貴様は?今私は取り込み中」
「貴方が放った工作班が全員拘束されたって事伝えに来たんですよ~~♪」
「!!!」
それを聞いて厳は目を大きく見開いていた、失敗したと言う事だと確信するが
既に斬り捨てる算段は済んでいる為ここ迄来ることは無いだろうと
思っていると・・・外にいる存在はこう続けた。
「ああそれと貴方の事暴露したらしくてそこにいた・・・南郷 寅次郎が
怒髪天を衝く勢いであの西京と黒乃と緋村一輝を従えてもうすぐここに
来ちゃいますけど其れでも平気なんですかねえ?」
「な!」
それを聞いて厳は慌てた、嘗て祖父と共に戦った英雄が怒り心頭で、
然も教え子の西京と黒影の教え子である黒乃と緋村一輝を従えて
ここに来ると言う事は最早逃げるしか手立てがない事に気づくと厳は内心
こう思っていた。
「(ま・・・不味いぞこれは・・・もしバレれば私の全てどころかこれまで
私の権力で内々でもみ消した分家の悪事迄露呈されれば黒鉄は終わりだ!
おまけにあの南郷 寅次郎まで来ているだと!!奴を敵に回すと言う事は日本中の奴の教え子たちを敵に回すと言う事と同じだぞ、そうなったら上位者が
私に襲いかかってくる・・・悪夢だ・・・!?)」
最早頭を抱えるしか方法が無いと思われている中で外にいる人間に向けて
厳はこう言った。
「・・・直ちに全ての資料を私が使っている倉庫に保管し南郷先生が
お帰りになるまで隠せ、これは最重要命令だ。其れと外にいる部下達に
緋村一輝暗殺計画を企てさせろ、奴を殺さなければ私がこれまで築き上げてきた
全てが無に帰すこととなる。」
早急にだとそう言うと外にいる人間は・・・笑いながらこう言った。
「アハハハッハ無理ですねえそれは。」
「・・・何だと、私の命令が聞けないとでもいうのか?」
厳は当たり散らす様にそう言うと外にいる人間はこう続けた。
「だって貴方の部下は・・・
・・・・もう全員私が天国に旅立っちゃいましたから~~♪」
「貴様・・・何者だ!」
厳がそう言うと部屋のドアが開かれて現れたのは・・・ピエロの様な格好をしたナニカであった。
「貴様は確か」
「ああ何も言わないで下さいね黒鉄 厳、私は貴方に言伝をしにきた者です。」
「言伝・・・何だそれは?」
言って見ろと言いながら何時でもデバイスが出せるように準備すると・・・
ピエロ格好の男がこう答えた。
「先生からのご指示で貴方を退場させに来ました♪」
そして車内。
「ふむ、もう直ぐで日本支部か。緋村一輝よ、準備は宜しいかのう?」
「何時でもと言うが何故に拙者までも?」
「うむ、今回のあ奴らの行動はお前さんが関係しておる。
ならばお前さんの実力を厳に見せつけなければいかんし・・・いい加減あ奴には
自分の間違いを認めて貰わんといかんからな。」
「?」
一輝は何をだと思っていると・・・前の助手席にいる西京が2人に向けて
こう言った。
「そろそろ着くよ、準備しておいて損はないよ。」
そう言った瞬間に2人の目つきが変わって何時でも戦える様に構えた。
「オイオイ、爺なら未だしもヒム坊迄一瞬で構えれるってアイツ本当に
ガキなのかって思いたくなるような時アタシあるぜク―ちゃん。」
「まあな、奴の実力の一旦は既に何回も見ていたが底が知れない奴だ。
一体どれ程の経験を積んでいればあそこまでになれるのか聞きたいくらいだ。」
そう言いながら日本支部のゲート前に来て車を止めて全員デバイスを出した。
黒乃は二丁の拳銃、西京は鉄扇、南郷は高齢であることから杖の中にある
仕込み刀を取り出してゲートをくぐると目にしたものを見て4人は・・・
ぎょっとしていたのだ。
何せ視線の先にあったのは・・・夥しい程の死体の山であった。
「おいおいおい、こいつは一体何が起きたんだよこれはよ?」
西京はそう言いながら辺りの死人を見ていた、傷口があり辺りの惨状を見れば
正に侵入者がいる事くらい造作もない程分かってしまった。
すると南郷は死体の一つを見てこう言った。
「( ゚д゚)ウム、こ奴らただ単に攻撃されただけではないかもしれんぞ?」
「確かに、顔つきを見るにまるで信じられないとでも言わんばかりの表情持ちが殆どを占めていますしね。」
一輝はそう言って死体の一つに手を合わせて目を閉じさせると黒乃が
こう言った。
「エレベーターが動いている、上に行くぞ。」
そう言って4人は最上階に向かって行った。
そして最上階にある支部長の真ん前に着くと黒乃が前に立ってこう言った。
「良し、私が中に入る。南郷先生達はその後に続いてください。」
そう言うと黒乃は・・・ドアを蹴りで蹴破って中に入った瞬間に
一輝達も中に入ってその目に映ったのは・・・意外な物であった。
それが・・・これ。
「・・・た・・・助けてくれ。」
「おやおや来てくれましたねこれは嬉しかった・・・
ショーが開けようとしていたところなんですよねえ。」
それはビデオカメラの前で自身のデバイスである刀を腹部に向けて
刺すかのような構えをしている厳であった。
そしてその結果。