「『アリス=ユーリ』、それがお主の本当の・・・いや、其方は
本当にアリス殿なのか?」
一輝はそう言いながら漆黒の鎧を身に纏ったアリスを見ているとアリス?は
一輝に向けてこう言った。
『ああそうだよ俺だよ、まあ今アイツは寝ているがな。』
「寝ている・・・成程お主はもう一人のアリス殿で良いな。」
『まあな、今の俺の名前は・・・何もねえから良いや。どうせお前は・・・ここで殺すからな!‼』
そう言った瞬間に腰に付いてある尻尾がぐにゃりぐにゃりと動いた瞬間に
アリス?はこう言った。
『喰らいな偽善者!!』
そう言った瞬間に尻尾が伸びて一輝目掛けて襲い掛かるも一輝はそれを
何事も無いかのように躱すとその尻尾に乗って・・・走り始めたのだ。
『ハハハハハ!こうやって移動するなんてあの師匠以来じゃねえか!!
ならこいつは如何だよ!‼』
そう言うと影から・・・日本刀がずぶりと出てきたのだ。
全てが漆黒の刀、まるで闇一色とでも言わんばかりのそれに一輝は気にせずに
攻撃しようと空高く舞い上がると尻尾の先端にある刃が上空にいる一輝目掛けて
攻撃しようとした瞬間に・・・信じられない事が起きたのだ。
一輝が空中で・・・移動したのだ。
『ハア!?』
これにはアリス?は嘘だろと思いながら刀を構えると刀に・・・当たることなく
一輝は更に空中で移動してアリス?の足元にすっぽりと入る様に来たのだ。
飛天御剣流 龍翔閃
首筋に食い込むくらいの攻撃だったがアリス?は全身を鎧で覆っているがために
防御出来ていたが・・・浮かしたと同時に鎧の隙間に剣をぶっ刺して・・・
其の儘背負い投げの様に投げ飛ばした。
「ウォォォォォォオオォォォォォォォォ!!」
そしてズドン!という音と共に砂煙が舞った。
そしてそれを見ていた面々
「ええとさ・・・今の見た?」
ステラが眼を点にしてそう聞くと全員眼を点にして頷いた。
空中で移動したことに驚いただけではなくあの恐らく重量があるであろう
あの鎧を背負い投げの様に刀だけで浮かして叩きつけたのだ。
すると恋々がこう呟いた。
「人ってさ・・・空中でジャンプ出来たっけ?」
「いや無理だよ、普通に考えたら無理だって。」
「じゃああれ何!今ジャンプしたあれって何なのさ!!」
「僕が知りたいよそんなの!!」
恋々の言葉に泡沫は嘘だろと言いながら頭を抱えていると・・・刀華も
こう呟いた。
「あんなの・・・アタシでも無理だわあ。」
「ああ、俺なんて一撃で終わりだろうな。」
その言葉に雷が遠い目をしていると葉隠姉妹がこう言った。
「それに鎧の間をピンポイントなんて目が良くても対応できないよ本当に。」
「その前に人間が空中ジャンプって動画撮ったら私ら疑われるよね。」
そしてステラは一輝とアリスを見てこう言った。
「ウウウウウウ!一輝もだけどアリスのあんな姿初めて見たわよ!!
後で模擬演習したいーー!!」
駄々こねているがカナタはアハハと言ってこう思っていた。
「(これはさすがの私も普通じゃないって・・・もしかして
今の技も明治の技なんでしょうか?)」
後で聞いてみましょと思いながらその闘いを眺めていた。
『今の・・・それも飛天御剣流って奴かよ?』
アリス?は一輝に向けてそう聞きながら影からメイスを出すと一輝は
こう答えた。
「いや、これは飛天御剣流とは違うがこれも古式剣術。それも大陸剣術だ。」
『大陸剣術?・・・何だよそれはよ」
アリス?がそう聞くと一輝は説明し始めた。
「今より遠い昔、この国が倭の国と呼ばれていた頃中国の民たちは船でこの国と貿易を交わしていたが無論海賊があちらこちらとおったのだ。それにより
甚大な被害を被っておった中で海賊『倭寇』と呼ばれた者達が保有する・・・
日本では当たり前であった日本刀のその接近戦時での威力の高さに
彼らは恐怖すると同時にそれらを欲し、少林武僧の武将はその刀と剣術に着目して研究に研究を重ねた『単刀法選』と呼ばれる本を軍に広めた後に別の武将は
その日本刀を自身が所有する部隊に装備させ、明末期には軍の標準装備となり
輸入しながらも独自生産を施しそして行き着いた剣術は大陸特有の
しなやかな動きとあらゆる拳法を踏襲した技を組み合わせた
大陸式剣術『倭刀術』だ。」
『《倭刀術》・・・聞いた事ねえなそんなの。』
「当たり前だ、この剣術も今や知っているものすらほとんどおらず日本に対する中華の者達の憎悪によって失われた剣術だからだ。」
一輝がそう言うと更にこう言った。
「今拙者が空で移動したのはその内の一つ『疾空刀勢』、そしてお主の体に
突き刺したのは『轟墜刀勢』という剣術。前者のは跳躍の力と落下の力が
丁度釣り合って上下に掛かる力が0になって一瞬だが完全な浮遊状態になるが故にその隙を見てやれば誰もが出来ることだ。」
『言っててなんだけど・・・そんなの無理だろ手前・・・!!』
そう言いながら毒づくが正直な所マジかよと思っていた。
空中移動なんてそんなアニメみたいな展開あるのかよと思いたいのだが
今見たのが其れならば尻尾を使ったとしても対応出来にくいなと思いなら
どうするんだと考えていると・・・何処かで声が聞こえた。
《『それを持って・・・連れて行って・・・くれ・・・・お前の・・・
生きる道・・・そして・・・
辿り着いて・・・私達が・・・私達でいられる・・・本当の・・・
居場所に。』》
『!‼』
あの時ユーリがいってくれた声が聞こえるとアリス?はこう思っていた。
『(ああ・・・行ってやるさ必ず!お前を連れてってやるさ俺達の・・・
俺達がいていいと思ってくれる本当の場所に!!)』
そう思った瞬間に目から・・・赤い光が零れ始めるとアリス?はこう言った。
『だから俺は止まらねえぜユーリ!辿り着いてみせるためにこいつを殺す!‼』
そう言ってメイスを大きく振り上げた
次回で決着かと思います。