やはり俺が鬼殺隊士なのはまちがっている。   作:辻谷戒斗

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』と『鬼滅の刃』のクロスオーバーになります。
それでは、この作品でもよろしくお願いします。


第一話 悲劇

 目の前が、血で染まっている。

 俺のものではない。俺の家族の血だ。

 俺は震えながら、倒れている家族のもとへ向かう。

 親父は腹部を貫かれ下半身を失い、お袋は四肢をもぎ取られていた。

 小町が一番マシな状態だったが、すでに息はしていない。

 何故、どうして、誰がこんなことを――

 未だに信じられない。家族が死んでしまったなんて、嘘だ。これはなにかの悪い夢だ。

 そう思わずにはいられない。だがこれは現実だ。小町の手が、とても冷たい。

 俺は泣いた。泣き叫んだ。何故、俺の家族がこんな目にあったんだ。一体誰が、こんなことをしたんだ。

 すると、後ろから人の気配、視線がした。俺はすぐに、その方向を向く。

 

「……」

 

 すると奥の方から、刀を持ち、炎のような絵柄の羽織を纏っている派手な髪型の男性が出てきた。この人が、俺の家族を殺したのか?

 ……いや、違う。この人じゃない。この人からは悪意が感じられない。

 なら、何故この人はここにいるのだろう。

 

「君がこの少女の兄か!?」

 

 その人は大きな声でそう問いてきた。

 

「……あんた、誰っすか……?」

 

 俺はその質問に、質問で返す。それがいけないことだと分かっていても、そうせざるを得なかった。

 

「うむ!俺は鬼殺隊炎柱、煉獄杏寿郎だ!それで、君がこの少女の兄か!?」

 

「……そうです」

 

「そうか!ではこの少女から君に伝言がある!」

 

 小町が……俺に?いや、そもそもこの人は小町がまだ生きている時に会ったのか?

 

「少女は君にこう言っていた!『お兄ちゃん。ごめんね。小町たち、死んじゃうみたい。お兄ちゃん一人だけ残してごめんね。でも、お兄ちゃんには生きてほしい。早くこっちに来ちゃダメだよ。小町たちは、いつでもお兄ちゃんの味方だからね。あ、今の小町的に評価高い』だそうだ!いい妹さんを持ったな!」

 

「……小町っ……!」

 

 俺の目から再度、涙が溢れる。すまん小町……!すまん……!守れなかった……!俺は小町のお兄ちゃんなのに……!守らなければいけなかったのに……!

 

「うむ!これで俺の任務はお終いだな!ではな少年!」

 

「あ……。ま、待ってください!」

 

「む!?なんだ少年!」

 

「……俺の家族を殺したのは、誰なんですか?あなたは、なにか知っているんですか?」

 

「うむ!君の家族を殺したのは、鬼だ!鬼とは人食いの生き物のことを言う!鬼殺隊は、その鬼を倒すための組織だ!十二鬼月がいるとの情報があったので、柱である俺が来たが、間に合わなかった!すまない!だがもう安心してくれ!十二鬼月ではなかったが、その鬼は倒した!」

 

「……俺でも、その鬼を殺せるようになれますか?」

 

「分からん!人の力は人それぞれだ!だが、鬼を倒すために強くなりたいというのなら、俺の所で鍛えてあげよう!」

 

 ……小町、親父、お袋。すまん。でも、どうしても許せないんだ。俺の家族を殺した鬼というものが、どうしても許せない。そして、鬼によって殺される、悲しむ人達を、これ以上出したくない。見たくない。

 こんな思いをするのは、俺だけで十分だ。

 

「……お願いします。俺を鍛えてください。鬼を、倒せるようになりたいんです」

 

「うむ!承知した!ではついて来るといい!遺体の処理は鬼殺隊の者がやってくれる!」

 

「……はい」

 

 俺はずんずんと歩いていく煉獄さんの後を追って、ゆっくりと歩き出した。

 




 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
 本来、先に『やはり俺がもう一つの現実で戦うのはまちがっている。』を投稿する予定だったのですが、映画『鬼滅の刃無限列車編』を見て感動し、衝動的に書いてしまいました……。
 もう、何度泣いたか……。

 この作品は、取り敢えずお試しです。ですが、もう物語の大筋は出来ておりますので、連載は続けると思います。
 次の投稿は、『やはり俺がもう一つの現実で戦うのはまちがっている。』の予定です。

 それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!また次話、または次の作品にてお会いしましょう!
 ここまでのお相手は、辻谷戒斗でした!
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