魔法科高校の劣等生 断章 エアリアル・バースト 作:謎のコーラX
第一高校には、ある差別がある、ブルームとウィード、花冠と雑草、教育者の不足いえば仕方ないが、エンブレムの有り無しが存在し、ブルームの生徒がウィードの生徒にマウントをとっており、かなりたちが悪い。
風刃と火ヶ波はブルーム、それも風刃にいたっては次席である、火ヶ波は平々凡々な順位だ。
【目的地に到着しました】
自動運転のアナウンスが聞こえ、二人はドアを開いて、外に出る、桜舞う、第一高校に到着したのだ。
「ふむ、なかなか良い場所だな、まだ早いからか、人はまばらだが、さて、いるかな」
「俺としてはいることに賭けるぜ?」
「そ、じゃあわたくしもいることに」
「えー!、そこはいないほうに賭けてどっちが外したら命令の流れだろー?」
「無駄なことはしたくないので、さて」
風刃ら高校内に入り、人探しを始める、その際に、生徒達からの視線が集まる。
ねぇ、あの人ってもしかして風刃さんじゃない?――
ヤバい、凄い美人さんじゃない!、弟さんらしき人も知的でカッコいい!――
お、おれ、声かけて見ようかな――
バカ、高嶺の花だろ、見向きもされねぇよ――
様々な羨望の眼差しの声が二人に集まる、そこに、一人の男が現れた。
「やぁ、君らが噂の姉弟だね?」
「ん?、誰ですか、貴方様は」
「僕かい?、僕は
髪をかきあげ、きざった悠と名乗った男は、風刃の手に触れようとするのを、火ヶ波が払いのけた。
「な、なんだね君は、僕はこの人と」
火ヶ波の目は、鋭く、冷淡で、遠くから見てる人からでも怒ってると感じられる。
「失礼だが、姓はなんだ?」
「こ、近藤だが、それがなんだね?」
「……ナンバーズでも無いのが、姉ちゃ……姉さんの視界を遮るとどういう了見かな?」
ナンバーズ、わかりやすく言えば数字を姓に持った、魔法師の偉い家の者だ。
「き、君には関係ないだろう!、僕は彼女と」
「……見つけた」
風刃は、悠に目もくれず、その目的の人物の元に走り出した。
「ちょ!、風刃さん!?」
「ごめんなー、俺もそっちのほうが用があるんで、決闘とかの話は後でなー」
火ヶ波もそれに続いて、悠を残して走っていった。
ねぇ、あの人ださくない?――
うん、風刃さん一回しか見てなかったよね――
「ぐぅ…こ、この屈辱、次あったときはらしてくれるわ!」
○
「納得できません」
「まだ言ってるのか……?」
火ヶ波と風刃が探していた人物、不満そうな表情をしている、妹のほうは美人という言葉だけでは言い現せない、美貌の綺麗な黒髪の少女、男のほうはとても妹とは釣り合わせるには足りないが十分イケメンの部類に入る、そしてそんなものよりも、火ヶ波は感じ取っていた、その男の技量を、経験を、強さを。
「姉さん、駄目だよ……我慢なんて出来ない」
「火ヶ波……?」
火ヶ波は地面がめり込むほどの力で地面を蹴りながら、男のほうに近づいていく。
「そんな覇気の――お兄様!」
「!?」
「破っ!!」
火ヶ波は今できる最大源の回り蹴りを男にくらわせた――はずだった。
「随分と物騒だな、九島の番犬は」
「――何でかなぁ」
火ヶ波の蹴りは確かに男の頭目掛けて振るった、だが男はそれを難なく掴み、止めて見せたのだ、火ヶ波の脳裏に過ぎったのは、このような化け物に挑んだことによる後悔……などではなく、
「は、ははは、すまないすまない、俺ってば手が早くてな、お詫びするよ」
「人の頭を壊そうとしたにしては、随分と腰が低いな」
男の表情は怒ってる、にしては無表情であるが、声音からそうだと言うことがわかる。
「すみませんね、うちの愚弟が」
「痛え!」
風刃は、火ヶ波に拳骨をくらわせると、深々とお辞儀をした。
「どうも、九島風刃です、こちらの愚弟は火ヶ波、まぁ知ってるとは思いますか、わたくしからもお詫び申し上げます、念の為、お二人ともの名前を聞いてもよろしいでしょうか」
「……
「
これが、九島姉弟が超えるべき、最強の兄妹と初めて出会った日だった。