狐憑きのメソッド   作:蓬莱人形

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私の中の狐耳好きが爆発して生まれた作品です。

ギャグシーンは基本作者の暴走の結果で生まれてますwww


第一章~狐憑き~
第一話


五月、爽やかな風と暖かい日射しの中、私、如月遥人は目の前の光景に茫然としていた。

「遥人~どうしたの~ね~え~!!」

こちらを心配そうに見つめてくる少女、男の癖に女っぽい顔立ちをしているという事で生まれてこの方幼馴染と言った関係はあっても彼女という意味では女性とは縁が無い僕としては…あ、家族は別だよ、当然の事ながら。

…とにかく、そう言う事で女性と大した縁が無かった、ましてや今目の前にいる少女、恐らく同年代くらいであろう彼女の事など知ることは無いのだ、ではなぜ彼女が僕の前に居るのかと言うと…

 

 

五月六日…とは言っても今日なのだが、その日の朝、僕は日課である早朝散歩を行っていた、平日は行ってはいないが休日はほぼ毎回と言っていい頻度で行っている、自宅を出発して町内を回り、神社で休憩を取って元来た道を戻る。

何時もとも変わらない一日…の筈だった…

 

神社に着いた僕は休日のもう一つの日課を行う、別に体を鍛えてるとか…ここでラジオ体操を行うとか、そう言うのでは無い、話すのが遅れた気もするが、この神社…白上神社には狐が住み着いている。

何時から住み着いたのかは僕には解らないがこの狐…詩菜と呼んでいる、由来は…幼稚園の頃からの知り合いである女の子(あえて幼馴染と言っておこう)に似ていたからだ、なんと言うか…雰囲気が。

その幼馴染は小学校四年になる頃に何処かへ引っ越してしまい、会う事は難しいが、詩菜をこの神社で見つけた時、彼女にまた会えた気がして少しうれしい気持ちだった。

神社で行うもう一つの日課(今更だが休日のみに行う事を日課と言っていいのだろうか…)は詩菜に餌をあげる事だ。

今日も詩菜が僕の元に駆けてくる様子が目に浮かぶ…

 

 

しかし、今日は詩菜は来なかった…

いや、来るのが遅かったと言っておこう。

 

 

僕が神社で詩菜を探して三十分ほどうろちょろしていた、これ以上ここでうろちょろしていればたとえやましい事をしていなくても自分が不審者に思えてくる…『女顔をした男子高校生、神社で補導』…

うん、笑えない。

只でさえ今は朝っぱらだ、余計洒落にならない。

僕は神社を出て道路を横切る形で帰路に着く…

丁度道路の真ん中ぐらいで神社の方から詩菜が「キュー」と泣きながらかけて来た。

詩菜が見当たらず少し落胆していた僕は嬉しさのあまりその場で神社の方を振り返る…振り返ってしまった。

運が悪かったと言ったら良いのか、間が悪かったと言ったら良いのか、その時僕は気付かなかった…

僕の方へ居眠り運転のワゴン車が近づいている事なんて、ましてや僕のすぐ傍まで迫っている事なんて…

 

一瞬の衝撃の後、僕が目にしたのは駆け寄ってくる詩菜、道路をそのまま走り抜ける僕を吹き飛ばしたワゴン車、そして僕の血で濡れる道路だった…

「ああ、僕は死ぬのか…まだやりたい事が沢山あったのになぁ…」

薄れていく意識の中でそう思いながら、僕は…如月遥人という人間の人生に幕を下ろした…

 

 

 

 

と、僕は思っていた。

 

 

 

薄れていた意識が浮上する、完全に意識が戻り目を開けると、そこには僕には見慣れない天井が写っていた…

「知らない天井だ…」

うん、テンプレ。ただの寒いギャグ、こんなものは普段の僕でも口にしない。

しかし状況が状況だ、つい先ほど自分が死ぬという確信を持つような体験をして、そんなことを独白しておきながら、「実は生きてました♪」なんて事になってるんだ。

恥ずかしい、なんて感じない、感じるわけがない、少なくても今の状況では自分が行った独白に対する恥じらいより死んだと思ったら生きていた事の方に困惑している。現に今の僕がそうなんだから。

「あ、起きた?」

ふとそんな声が聞こえた、ゆっくりと体を起こす…部屋の構造、閉め損ねたであろう襖の僅かな隙間から見える様子を見るに、どうやらここは白上神社のようだ。

「どうしたの?」

声をした方を見る、いた、女の子が、巫女服を着た女の子がご丁寧に狐耳と尻尾を付けて…

…訳が分からない、何でこの子は狐耳を付けているのだろう、需要?いやいやそんな筈は無い、小学校の時からの腐れ縁で、半ば変態と言われかねないほど萌えとか、メイドとかに詳しい山岡に以前聞いた話だが狐耳というものは獣耳の中でも巫女服と一緒に書かれる事が多く、金色の毛の尻尾がふわふわで可愛いだの、巫女服と合わさって神秘的な雰囲気が出てるだの、悪戯っ子な狐耳もいて可愛いだの何だの…長すぎて後は忘れてしっまったが、結論からすると狐耳は可愛いという事らしい。

僕はそんな趣味は無かったが山岡の言う事が今、目の前の狐耳の女の子を見て解った気がした…

確かに巫女服と合わさって神秘的な雰囲気を醸し出している、そしてフリフリと揺れる抱き付いたらさぞかしモフモフしてそうな金色の尻尾…抱き付きたい、小一時間はモフモフしていたいと思った僕は悪くない筈だ…

そして頭頂部にぴょこんと生えている綺麗な二等辺三角形をした耳…ピコピコと動きそうなそれが何とも…

 

 

 

閑話休題…

 

 

 

話がそれてしまった、話を戻そう。

所で目の前にいる女の子は何処に居たのだろうか…?

白上神社の巫女さんにしてはおかしい、何故なら僕は休日のみとはいえこの神社に通っているのだ毎回会う事は無いとは言っても二・三回くらいは合っていても可笑しくない…いや、会っていないと可笑しいのだ。

そこで僕は先ほど狐耳について考えを爆発させて鮮明になって来ている頭を掻きながら彼女に質問をしてみる事にした。

「あn「あの…どうしたの?大丈夫?」…あ、大丈夫です…ハイ…」

先に話しかけられてしまった…

しかし、これはこれで話題を振りやすい。

「貴女が助けてくれたんですか?」

「そんな改まった話し方じゃなくて良いよ。こっちもさっきはちょっと慌てて丁寧な話し方になっただけだから。」

「じゃあ改めて、貴女が助けてくれたのかな?」

        (・・・・)

「うん、そうだよ、遥人くん」

「ああ、有難う…ってちょっと待て、僕は貴女に自己紹介はしてないと思うんだが…」

お礼をいって帰ろうかと思った僕は彼女の言葉の中におかしな単語が入っていたことに気付く、僕は彼女に自己紹介なんてしてないし、した覚えもない。

「え?あっ…え~っと~財布の中に身分証が入ってて…」

見るからに慌てている…

「嘘だな、僕は早朝散歩の時間は財布は持たない、それに目が泳いでいる…顔を逸らすな、目を見て話せ。」

                  (・・・・・・・・・・)

「うっ…まさか財布を持たない人とは…休日の度に会っているとは言え…ぬかった…」

残念だったな、僕は財布をなくすことを恐れて早朝散歩の時間は財布は持たないのだ。そこ!!チキンとか言うな!!って待て!!コイツ、また衝撃的な発言をしなかったか!?休日の度に会ってる!?

「嘘をつくのも大概にしろよ、僕はお前の事なんて知らないし、会った覚えもない。」

「嘘じゃないもん…会ってるもん…毎回食べ物くれたもん…」

「だからお前になんてあっても…は?」

食べ物をくれる…こいつはそう言ったのか…?

じゃあ、まさか…

「気が付いたみたいだね、そ!!私は貴方がかわいがっていた狐の詩菜なのだ!!」

僕はソイツの…詩菜(仮)のセリフに茫然とした…

 

そして話は冒頭に戻る…

 

時計は今、午前九時を回ったところだ…今日は長い一日なる…僕は何となく、本当になんとなくだが、そんな気がして気が付くとため息を付いていた…

 

 




気が付いたらこんなことに…どうしてこうなった…
あ、私のせいか…

と…とにかく!!感想待ってます!!
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