Muv-Luv-Dragonewt   作:へらこじか

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お久しぶりです!!疾走ではないです!ワクチンどうのこうの、課題が続いて……あとはストーリーを完全に決めていたのでくっそ遅れてしました。
今読み返したら、ただの駄文でした。だから修正等行っていきますので、ご愛読、よろしくお願いします!


【挿絵表示】


主人公の原案です↑


#33 守りたかったもの

A-02内部へ進入してからおよそ3分、コックピットと思われる箇所へと辿り着いた。

コックピット内部は薄暗く、メインコンピュータのモニターしか光源はない。

 

(こんな中で00ユニットは一人で……)

 

今までこんな閉鎖的な空間を見たことはなく、もし自分ならば気が狂いそうである、と龍臥は息を呑む。

 

「白銀、刻永、貴様らは00ユニットの回収を---」

 

「純夏っ!!」

 

『---白銀!下手な刺激はよしなさい!』

 

伊隅が2人へ指示を出す瞬間、夕呼の制止を聞かずに武は真っ先に00ユニットの元へと向かう。

彼の顔は逞しい兵士ではなく、ごく一般の高校生らしい優しい目をしていた。

 

「純夏!無事か…?純夏……」

 

「落ち着け。…………気絶……しているみたいだな…」

 

彼女を心配する武は必死に彼女の名を呼びかける。見たところ気絶しているように見えるため、龍臥は武を落ち着かせることにした。

 

「あぁ…悪い……取り乱したみたいだ……先生もすみません……」

 

落ち着きを取り戻し、冷静でいる彼らを見て伊隅は困惑していた。目の前の00ユニットは『純夏』と呼ばれていた。

異常なまでの武の心配する様子、そして名前で呼んでいる事から、以前に武から聞いていた女性だと容易に想像できた。

 

(そうか……そういうことか……)

 

「白銀……まさか00ユニットが……お前の……」

 

「……そうです、彼女が……純夏です」

 

「そうか…………直ぐに彼女を連れて行くんだ、必ず守ってやれ。刻永、お前は私と凄乃皇の自立制御の起動準備だ」

 

「「了か----」」

 

瞬間、けたたましい警報音が機体内に鳴り響く。モニターには『第1種BETA警報』。

 

『---大尉!!BETAの師団規模の大群が地下を移動中!!』

 

突然の事で焦り始める彼らへ、遥が無線連絡をくれた。

 

「どこだ!?出現予測は!?」

 

『作戦域の広範囲です!ウィスキー・エコー部隊の回収艦隊に反応していると思われます!』

 

「回収艦隊……!!遥さん!回収艦隊には師団規模対策の武装は装備していませんよね!?」

 

『おそらく!このままじゃ一方的に撃沈する!!』

 

「ぐっ……!!なんて事だ……!!

……白銀!!お前は急げッ!!」

 

龍臥はいち早く艦隊の装備の確認を行い、伊隅は白銀へ指示を催促するが、夕呼からの連絡が3人をより深い絶望へとたたき落とした。

 

『--待ちなさい、回収ルートに近い箇所に重光線級と要塞級がたんまり出現したわ』

 

「「「ッ!!?」」」

 

『それだけじゃない、凄乃皇に反応してこっちに近づいて来てる』

 

「そんな……先生!なら急いで!!」

 

『対レーザー弾も残っていなくてね。効果的な支援も期待できない以上、強行突破はハイリスクよ』

 

「じゃあどうしろってんですか!?」

 

より焦る2人へ、夕呼は指示を送る。

 

『伊隅と刻永は凄乃皇の自立制御、白銀はいつでも動けるよう待機!!』

 

「了解です……!」

 

「行くぞ刻永!!」

 

3人はそれぞれ動き出す。

伊隅はコンピュータの起動作業を続け、龍臥はメインデータの回収を急ぐ。

 

(武……純夏さんを無事に届けろよ……)

 

「大尉、こちらはデータ回収完了しました」

 

「わかった、こっちもあと数分で終わる…」

 

十数秒もの沈黙のあと、伊隅は龍臥へひとつの質問を投げかけた。

 

「--刻永は…………速瀬の事が好きなのか?」

 

「ッッッ!!?」

 

突然の事に混乱する龍臥を放っておき、伊隅は話し続ける。

 

「お前の……他の女性を見る目が全く違うからな。

多分私と中尉達にはバレているぞ。おそらくお前の同期にも…」

 

「……わかったんですね…何でそれを今言うんですか……?」

 

「フフ…………いや…お前は入隊時から面白そうだったからな。今この時代らしからぬ素直さ、戦争を知らないようなその優しい目…………。

お前が何者かはわからないが、可愛げのある部下だから言ってみたまでさ」

 

「…ちゃんと通信切ってますよね……?」

 

「切っていると思っていたか?」

 

龍臥は青ざめた。この通信が記録として残るだけではなく、確実に他の隊員へバレてしまうからであった。

 

「ハハハ!冗談だ、もちろん切っているさ。

面白いな刻永は……」

 

大笑いする彼女に龍臥は呆れる。

 

「やめてくださいよほんと……焦ったんですから……」

 

和やかな雰囲気に終わりを告げるように、再び警告音が響く。

 

「博士、また何か!!?」

 

『ご明察---自立制御が作動した凄乃皇目掛けてBETA郡が向かってくるわよ

白銀は00ユニットを回収し速やかに移動してちょうだい。

それに、これからは内部無線のみ通信することになるわ』

 

『了解です!!大尉も、龍臥も無事で!!』

 

「わかってらァ!!……大尉、どうですか!?」

 

「もうすぐだ……………ッ!!?」

 

作業が終わりそうだった間近、自立制御を受け付けない、エラーコードが表示された。

 

「制御を受けない…!?どういう事だ…」

 

「今一瞬、プログラムにアクセスできたはず……起爆プログラムの立ち上げまで順調でした…」

 

『--伊隅!SエリアにBETAが出現してそっちに向かってるわ!自立制御の起動は中止、すぐ爆破作業に移行して!』

 

夕呼の話し方から、今危機的状況にあることは明らかだった。

 

「--博士、BETAの位置は!!」

 

『7km先まで迫ってる!急いでちょうだい!』

 

「ふざけるなよ……こんなに一斉に凄乃皇を狙ってんのか……!!」

 

拳に力が籠る。爪が食い込み、その箇所から血液が滴る。

 

『--伊隅、状況は?』

 

「申し訳ありません、起爆プログラムは依然沈黙……」

 

『そう、作業を続けてちょうだい。あと、柏木機が被弾したわ。推進剤漏れ程度で済んだけど……

--今色々準備をやらせてるわ。脱出する時、刻永機は周囲のBETAからカバーしながら柏木機に乗って来なさい』

 

「--は!?柏木はここに戻ってきてるんですか!?」

 

「!!」

 

伊隅は離脱したはずの部下が戻ってきていることへの驚きを隠せないでいた。龍臥自身もそうだった。

 

『そういう手筈じゃなかったの?……まあいいわ。とにかく作業を--』

 

その瞬間だった。突然凄乃皇全体が揺れる感覚に襲われた。

事実、BETAが地中から出現したためだった。

 

「---博士!!」

 

『えぇ!!刻永はA-02から離脱して周囲のBETAを対処してちょうだい!!』

 

「了解!!」

 

龍臥は急いでリフトに搭乗し、自機目指して凄乃皇を後にする。

 

『伊隅!プランDに変更!!大至急A-02を放棄して戦線を離脱して!』

 

「りょ--了解!」

 

『柏木!今刻永が使っているのを合わせてリフトが上がるまで1分!耐えてちょうだい!!』

 

『--了解!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大尉がリフトを使って離脱するまで1分……耐え抜いてみせる!

--私は逃げていた。みんなが戦っているのに、他人事みたいに冷めた目で見て…巻き込まれない場所を探していたのかもしれない。だから国連に行こうとしたのかも---。

だけど今は違う。人類は勝てる。日本を--家族を--弟を--太一を護ってやれる!

 

「---凄乃皇がッ!!」

 

見ると凄乃皇に多くの戦車級が張り付いていた。このままでは装甲を食い破られてしまう。

 

「しまった!このままじゃ大尉が---」

 

瞬間、警告音。

同時に強い衝撃。首が痛い。機体は大破、そう直感した。

視界が霞んでよく見えないけど…前に要塞級がいるのが分かる。

 

 

 

 

---駄目か。やっぱり---太一を---護ってやれな---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【BGM:RX-0】

 

ぃやめろォォォォォォォッッッ!!!!

 

1人の声と共に一閃、また一閃と光線--ビームが要塞級を焼き尽くす。

深緑色の機体---龍臥は間一髪間に合った。

 

『刻永--な……んで--』

 

「約束したじゃねぇか……!最後まで生き残るって……!家族を守るんだろ!?だったら生きて見せろよ!!」

 

ドラゴニュート目掛けてBETAが一斉に攻撃を開始する。しかし、たかが近接武器しかできぬ種。光線種でなければどうということはない。

 

「約束も守りたいもんも!全て守れよ!!それが……人として、やるべき事のひとつだろ!!」

 

半涙目で龍臥は怒鳴る。あのトカゲが言っていた、『歴史を変えれば元の世界へは戻れない』--そんなことはわかっている。しかし、動かずにはいられない。目の前のなかまが死ぬなんて以ての外だ。

力を込めて操縦桿を握り、龍臥は力の限り叫ぶ。

 

「俺に力を貸せ……

ドラゴニュートォォォォォォッッッッ!!!」

 

機体のサイコフレームが虹色に輝きだし、内部装甲が露出し変形していく。

 

『---……!』

 

薄れる意識の中、柏木は見た。その機体に、一人の女の子が重なって見えた。15歳くらいだろうか、まるで龍臥を守るように--

次の瞬間、彼女の意識はプツリと切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「---うぉぉぉあああああ!!!」

 

武は異常な状況の中、機体を走らせ最上へと向かっていた。同機として冥夜と共に。

コックピット内、目線のすぐ近くに00ユニット--自身の最愛の女性がいる。少々荒々しく移動しながらも、彼女を配慮するよう機動していた。

 

『--タケル、前方1時の方向!光線級!!』

 

「あぁ、突破するぞ!」

 

武はエクスゼロに装備された兵装をビームライフルからビームアックスへと変え、刀身部分で光線をガードしながら接近、切り裂く。

しばらく移動していると、黒い機体が見えた。

水月らが彼らを待っており、いつでも動けるよう待機していた。

 

『遅かったわね!最上へ急ぐわよ!!』

 

「中尉、まだA-02には!!」

 

『わかっている!だから離脱路を確保するためさっさと海上に出るわよ!』

 

「了解--」

 

その直後、見えた。

幻覚か?それとも---

 

『……タケル!?どうかしたのか!?』

 

「--っあ!?い、いやなんでも!!」

 

冥夜は心配そうに声をかけるが、武は平気だと言う。しかしそうは見えなかった。正しくは『そうは聞こえなかった』だが。

いつもの彼とは違う、困惑していたような驚き方。疲れているという訳ではなさそうだったが、今はそんな事は置いておき、海上を目指す。

 

(---今のは--何だ!?巨大な--BETA?それに--あそこは……基地内?爆発!?--……触手……!?何だ……)

 

一部謎な映像が、イメージが流れ込んできた。直接、脳内に。

彼は知らずに見ていた。ゼロシステムによる未来予知を。

 

 

 

佐渡ヶ島の戦いは、終局へ向かっていた。

 




文書力も上がっていたらいいのですが。ちなみに、設定は忘れている訳ではないんです。ゼロシステムも、どこで出すかが決まっていたのでさっさと出さなかっただけです!
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