SOS団VSスケット団   作:SPIRIT

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 あべこべ茶の効力が切れ、元に戻ってしまったハルヒに、SOS団での地位を下げられてしまったキョン。
それでもあきらめてたまるかと前向きである。
 どうなる?



第4話『ハルヒ、普通人になる 後編』

 無数の根暗古泉に追いかけられ、鞭を持ったみくるに散々こき使われる。

 ……という悪夢を見て、その拍子にベッドから落ちてしまい、最悪に寝覚めが悪い日をキョンは迎えた。

 SOS団平団員からパシリに降格された翌日、初めてキョンはSOS団のアジトに入る。

 追放ではなく降格と言う形が幸か不幸かは、SOS団の場合は人それぞれだが、キョンは間違いなく不幸な気がした。

 当然のごとくにお茶くみ当番をハルヒから命ぜられ、しぶしぶとキョンは皆のお茶を入れる。

 古泉のボードゲーム相手は、キョンと入れ違いにみくるがすることになった。

 野球盤をやりながら、2人とも和気あいあいとしている。

 部屋の端で、相変わらず長門が飄々とノートパソコンを動かしている。

 寝覚めが悪い日にこの扱い……。

 本当に俺ってついてねえとキョンは思った。

 あ、でもたった1つ、

 よいことがあった。

 

 

 キョンからもらったお茶をグイッと飲み干して、ハルヒは言う。

「何やらミネラルウォーターみたいな味だけど、まあまあの出来ね」

 普段キョンをほめもしないハルヒが、珍しいことを言ってきた。

「まあサンキュ。とはいえ、いっつもこの仕事は朝比奈さんがやってるんだから、お手柔らかな評価にしてくんな」

 キョンはいつものごとく、けだるげな調子で返す。

 他の人達にも熱いお茶を配っていった。

「ありがとうございます」

 笑顔で言ってくるみくるの言葉が、キョンにとってはビタミン剤のように思えた。

 そうそう、あれが効くのはもうちょっとの時間が必要だな。

「さあ、今日はどんな活動がいいかな? 秋も深まってきたし、紅葉を見に行くなんていいんじゃない!?」

「それもそうですね」

 自分のやりたいことをメモしながら、相変わらず甲高い声でがなるハルヒ。

 イエスマンの古泉が、さっそく賛同してくる。

「あーはいはい、秋の木の葉は大体落ち着くしましたよ。」

 額を押さえ、遠回しに反対意見を述べるキョン。実を言うともうどうでもいいんだが。

「なーに言ってんのよ! まだまだ秋でできることはあるでしょ!! ないなら皆で考えればいいのよ!!」

 甲高い声でハルヒは拳を上に振り上げる。

 その時だった。

 突然、ハルヒのハイテンションっぷりが嘘のように消え、振り上げた拳が力なく落ち、しおしおと彼女はかしこまったポーズになる。

「?」

「涼宮さん?」

「…………」

 ハルヒは両手を太もものあたりにおき、妙に物静かな態度になった。

「涼宮さん、どうしたんですか? さっきのハイテンションは?」

 聞いてくる古泉に、ハルヒはもじもじした態度で、

「……いや、私、やっぱいいわ。私アウトドアは苦手なのよ……」

「……?」

 ハルヒの異変っぷりに、皆呆然として彼女を見る。

 たった1人を除いて。

 その1人は、鞄から緑色の液体が入った2リットルペットボトルを取り出して眺めながら、「効果は抜群」と呟いている。

「私、またSOS団の団長に何でなったんだろ……。こんな変な部の部長になるなんて……。

自分に自信がなくなっちゃった……」

 ネガティブなことを言いながら、ハルヒはよろよろと立ちあがる。

「な、何言ってんですか……。僕たちは涼宮さんのもとでこの団の部活を楽しんでるんじゃないんですか?」

 古泉のヨイショを無視して、ハルヒはSOS団アジトの出口へと向かう。

 古泉ははっとして、

「まさか……!!」

 キョンの方を向く。

 キョンは勝ち誇った気持ち(傍から見たら相当なドヤ顔だった)で、ハルヒに聞こえないように、

「実は登校中にヒメコさんから、あべこべ茶の改良版をもらったのさ。

今度は味はミネラルウォーターに近くて誰でも飲めるし、作用持続時間もほぼ3日間だって言ってたぜ」

「つまりさっき、涼宮さんのお茶にあべこべ茶を入れたということですか……?」今度は古泉が、指を額に抑えて、「そんなに涼宮さんの性格を変えたいんですか……。何も起こらなければいいんですが……」

 みくるも、

「もう茶道部には涼宮さん入れてもらえないでしょう。あんな形でのドタキャンでしたから」

 キョンは腕組みをしながら自信たっぷりに、

「茶道部は無理だろうけど、部活は沢山あるからいいじゃないか。文武両道だし。

ヒメコさんの話によれば、変わるのは性格だけだから、運動神経は衰えないはずだろう」

 言った時には、ハルヒは頬をあからめつつ、しおしおとSOS団アジトを出てしまっていた。

 どこへ行くのか気になり、キョンは忍び足で彼女を追いかけた。

 後の3人もついていく。

 

 

 ハルヒがやってきたのは、予想外にも、茶道部の部室。

「まあ、待ってたわよ」

 これまた予想外だったが、茶道部部長は、にこやかにハルヒを出迎える。

「……歓迎して、くれるんですか? あんな形で私、一度茶道部を辞めたのに」

 うつむき加減で頬を赤らめ、ハルヒはみくるのようなしおらしい声で言った。

「文武両道な貴方のこと。是非とも私はほしかったのよ。あの時は情緒が不安定だったんでしょう」

 何でもかんでも情緒不安定で片づけてしまうのか、この部長は。

「……たぶん、そうかもしれませんね……。ごめんなさい……。私、お茶をしないと、どうしても不安な気持ちを鎮められなくて……」頭を下げたまま、ハルヒは控えめな声で答える。「また、よろしくお願いします……ぽっ……」

「まあ、貴方がいたらうちも百人力なんだから安心しなさい」

 ハルヒの肩をバンバン叩きながら、茶道部部長は笑顔を見せる。何が百人力なのか不明だが。

 懐が深いのか、単に鈍いだけなのか、この人も変人と言うべき部長である。

 それにしても、性格が真逆になると茶道好きになるのか。なぜそうなるのか理由がわからんが。

 キョンは理由を考えつつも、傍らで思案顔になっている古泉を一瞥した。

「閉鎖空間が……」

 彼の呟きが聞こえた。

 どうやら長門も、何もしゃべっていないが、何か異変を察知しているらしい。

 今まで最高の上機嫌だったのが、嫌な予感を感じ始めたキョン。

 突然、地震が襲った。震度3くらい。

 

 

 ここは開盟学園のスケット団の部室。

 相変わらず依頼は来ず、スケット団のメンツは、めいめい勝手なことをしている。

「なあ、これは鶴だよな」

 手先が器用なボッスンが、鶴の折り紙を何やらぐしゃぐしゃに折って、

「はい、東京タワー」

 東京タワーらしい、妙にリアルな三角錐に仕立てた。

 ヒメコは演技で手をパチパチ。スイッチは目もくれずネットをやっている。

「ちぇっ、もっと感動しろや」

 ボッスンはがっかりして、折り紙をやめ、ちょっと窓をのぞいてみる。

 急にぞっとなった。

 校舎が、普段にありえないくらい灰色になっている気がした。

「……ん、何だ? うちの開盟学園って、こんな死んだ色だっけ?」

 ボッスンが気にするうち、何やらドスン、ガラガラと言う音が至る所で響き始めた。

 みな仰天して、窓の方を覗き込む。

 そこには、青い体に赤い目をしたのっぺり顔の巨人が3体、開盟学園の校舎を殴り蹴り、破壊していたのであった。

 続いて校舎全体に緊急のベルと、避難のアナウンスが流れる。

「な、何がどうなってるんだ!?」

「分からへんけど……今はとにかく避難する時やで、ボッスン!!」

『科学的にはあり得ないこと……。結城さんが喜びそうだな』

 スケット団の3人は、急いで廊下に出て、避難経路に従った。

 

 

 キョンがSOS団のアジトに戻ると、再び地震が襲った。震度4くらい。

 そういえば、昨日ハルヒの性格を変えてから、どんどん地震が起きる間隔が短くなっている。

 そう彼は感づいた。

 何か起きそうだ。

 古泉に自分の名前を呼ばれ、そちらを向く。彼の表情は焦燥と恐怖で歪んでいた。

「『機関』から情報が届きました! いますぐ涼宮さんの性格を元に戻さないと、本当に地球が滅亡してしまいます」

「へ? へ?」キョンはぎょっとした表情で、「どういうことだ?」

「閉鎖空間がどんどん発生していて、地球の地殻もおかしくなっているんです。

涼宮さんのフラストレーションが限界に達していることが原因みたいで……」

「へ!? ハルヒはイライラしてんの!?」

「今はそう見えないですけれど、彼女の深層心理下では、どんどんイライラがたまっているんです?」

 深層心理下でイライラ!?

 表面上はおとなしく振舞っていても、心の奥底で苛立ってたということか!?

 キョンがそう考えると、古泉はそれを読み取ったかのように、

「はい。たぶん、昨日の地震の多発も、閉鎖空間の広がりも、あべこべ茶のせいで涼宮さんの本来の人格が発揮できなくなり、彼女の深層下でフラストレーションがたまったからだと思います」

「なんだって!? 何でそんな大事なことを言わなかったんだ!?」

 自分ではなんてことない行動だったと思っていただけに、キョンのショックは大きかった。

「すみません、実は僕は昨日の時点から気付いていたんですが、その直後にあべこべ茶を飲んでしまって、それどころではなくなって……。僕のミスでした。

今も閉鎖空間は、日本や世界のいたるところで広がっているようです」

 全ての元凶はキョンなのだが、自分に責任があるという古泉に、キョンは妙な感銘を受けた。

 やっべえことになりやがった。

 閉鎖空間は神人と呼ばれる謎の青い巨人が暴れる場所で、元々中にいた人以外は常人の出入りが不可能なうえに、ハルヒのフラストレーションを受けて神人が閉鎖空間内の町を破壊するようになっている。

 まあ簡単に言うなら、某映画の火の七日間のように、青い巨人が大暴れして破壊しつくすまで破壊する。

 長門がはっとした表情になり、

「閉鎖空間が、ちょうど開盟学園の真ん中から広がっている」

 相変わらず感情のない、長門の飄々とした声。

 それに反応してみくるが泣き顔になる。

「えええっ!?」

 真っ先にキョンは、ヒメコの顔が思い浮かんだ。

 このままじゃヒメコさんが、このちょっと変わった火の七日間の犠牲者になってしまう。

「開盟学園に急ごう!」

「その前に、涼宮さんを元に戻さないと! そうでないとこの異変はずっと続きます!!」

「分かった」

 目標が開盟学園だったのを、急いで茶道部部室に変更した。

 

 

 茶道部にたどりつくと、皆が見守る中でハルヒは物静かに、自分がかきまぜた抹茶を飲んでいた。

「あれ、キョン君……? どうしたの……?」

「ちょっと済まねえ、ハルヒさん!」

 手持ちのあべこべ茶を、ペットボトルからじかに飲ませる。

「んぐっ……! な、何すんの!?」

「ちょっと、手荒なまねはやめなさい」

 驚くハルヒに、茶道部部長も咎めてくる。

「ちょっとすみません」古泉が割って入って、「ふと事情がありまして、涼宮さんを借りていいですか?」

「え? でも大事なところだし……」

「そんな……私、ここでゆっくり気持ちを落ち着かせたいんだけど……キョン君、ちょっと……」

 いいためらう部長と、しり込みするハルヒを無視して、キョンはハルヒを引っ張って、古泉と他の2人と共に駈け出した。

「キョン君……。これからどうしよう……」

 みくるが泣き顔で聞いてくる。

「まあ、この時はこの時だ。今はとにかく、ヒメコさん達を助けないと!」

 

 

「いったい、どこへ連れてこうとしてるの……?」

「それは後で話す。今は一刻も大事な時なんだ」

 ハルヒの質問にキョンは返す。

 オドオドしながら走るハルヒとみくるを気にしながらも、キョンはSOS団員達と共に、開盟学園の校門までたどり着いた。

 息をのんだ。

 学園全体に結界と思しき透明なガラスのような壁が、ドームのように校舎全体を取り囲んでおり、その向こうには灰色がかった校舎が半壊状態でコンクリートの鉄筋を見せている。

 青い体をした赤い目ののっぺらぼうの巨人が3体、その中で開盟学園の校舎を至る所で殴って破壊している。

 先生の指導のもと、開盟学園の生徒達が一斉に避難をしていた。校門のところまで行こうとしている。

 みくると一緒におびえるハルヒを見て、キョンはヒメコのことが思い浮かんだ。

 古泉が校門の閉鎖空間の結界に手を触れると、空気がゆがむような音を立て、結界が破れた。

 超能力者である彼の超能力とは、このことである。

 結界が、開いた。

「キョン、これ、どういうこと?」

 そうこうしているあいだに、どうやらあべこべ茶が効いたらしい。いつもの調子を取り戻したハルヒが聞いてくる。

「いや、どうもおいおいな……」

 すると、今まで3体いた青い巨人が、急に1体に減った。

 おそらくハルヒのフラストレーションが減ったのだろう。

 もちろん開盟学園生徒はそれで安心はせず、校門へと向かっている。

「僕と長門さんは神人を止めに行きます。涼宮さん達は開盟学園の人達を避難させてください」

 古泉の声に、「わかった」と返し、閉鎖空間の中に入ってキョン達はヒメコ達を探した。

 

 

 みくるとハルヒと一緒に駈け出したキョン。

「おい! 涼宮! キョン! 朝比奈さん!」

 学生たちが集まる中で、群衆の中から出てきたのは、ボッスンであった。

「いったいこれはどういうことだ!? 何がどうなってるんだ!?」

「そんなこと言われたって、」ハルヒはプイと顔をそむけて、「私だってわからないわよ! なにやら超科学的な現象で面白くもあるけど」

『不謹慎なことを言うな』抑揚はないが、不機嫌さが混じっている声で、スイッチが横から顔を出してくる。『俺はこういうオカルトじみたことが大嫌いなんでな。なぜこんなことが起こったのか、科学的に原因を是非とも知りたい』

 ハルヒの性格を変えたことによる彼女のフラストレーションのせい、なんて言っても誰も信じまい。

 それよりヒメコさんはどうしたんだろう。キョンは思った。

「まあ、それは後で話すとして……」キョンは3人の間に割って入り、「ヒメコさんはどこだ?」

「あれ? ヒメコの奴、さっきまで俺の隣にいたのに……あ!」

 ボッスンが指さした方向を見ると、ヒメコがホッケークラブを持って、巨人のもとに駈け出している。「あんのやろー!」と叫んでいる。

「ヒメコの奴、1人であんな巨人に立ち向かうつもりなのか!? 無茶だろ!!」

「俺がヒメコさんを連れ戻す」

 キョンは自分から名乗り出てきた。周囲の反応がおきるまえに、彼はヒメコのもとへ駆けだした。

「待てキョン! ヒメコも戻ってこいよ!! 危ねえよ!!」

 ボッスンの声は、キョンにもヒメコにも届かなかった。

 

 

「ヒメコさん!」

 必死に彼女の後を追いかけながら、キョンは叫ぶ。

「キョン君か、これ以上はついていかないほうがええで!! あたしはあの怪物をぶっ倒すつもりやけど!」

「ヒメコさんもやめた方がいいんじゃないんですか!? いくら元伝説の鬼姫だからって、あんな怪物倒せるわけないでしょう!!」

「気に障ることを言わんといてや!! それに鬼姫としての力は、この時のために必要なんやで!!」

 振りかえって叫ぶヒメコには、真上から人1人を押しつぶすぐらいの大きさはある瓦礫が落ちてきていることには気づかない。

「ヒメコさん!! 危ない!!」

 キョンは速力を上げ、片足をけり上げ飛び上がった。

 振り向いたヒメコの背後に飛びつき、抱きついて彼女をかばう。

 そのまま2人とも、バランスを崩し、ゴロゴロと校庭を転がった。

 そのすぐそばで、瓦礫がドンと音を立てて落ちる。

…………

 しばらく、沈黙の時間が流れた。

 とりあえず、彼女が瓦礫の下敷きになるのだけは免れた。

 しかし気がつくと、キョンがヒメコを押し倒すような格好になっている。おまけに、3㎝位近づけばキスできる顔の近さ。

「きょ、キョン君……!!」ヒメコは羞恥と怒りで顔を真っ赤にして、「どかんかコラァァァァァ!!!」

 キョンの顔面に何度も往復ビンタを食らわした。

 彼は頬を押さえながら、フラフラによろけて後ろに下がり、

「別に変なことするつもりはなかったんですよぉ……。

というかそんなこと言っている場合ですか!? ヒメコさん、瓦礫の下敷きになるところだったんですよ!」

 キョンが毒づくと、第三者がやってきた。

「その通り。現在この空間は、貴方達が長くいるべき場所じゃない」

 古泉と長門である。

 古泉は真剣な表情、低い声で、

「鬼塚さん、この現象を止められるのは僕達だけなんです。どうか皆さんと一緒に避難してください」

 古泉のいつもの見せない強い剣幕に、さすがのヒメコも折れた。

「……わかった。けど何がどうなっているのか、後で説明してや」

「……とりあえずヒメコさん、早く逃げましょう。ボッスンとスイッチも待っているでしょうし」

 キョンはヒメコの手を優しくとると、ぐっと強く握って、彼女と一緒に校門のほうへ駆けだした。

 元不良とは思えない、強く握ったら壊れそうな華奢な手。

 でもこんな災難で彼女を不幸な目に会わせるわけにはいかない。

「ちょっと待ちいや! 薫風丸が!!」

「今はそんなこと言っている場合じゃないでしょう!!」

 2人ともがあがあわめきながら、校門へと逃げていく。

 『薫風丸』とヒメコが名付けたホッケークラブを取りながら、古泉は呟く。

「やっぱり今の彼にとって、鬼塚さんは特別な存在になっているようですね……」

「……今はそんなことより、神人の排除」

 長門に注意され、古泉は踵を返して神人の所へと向かう。

 

 

 古泉と長門は開盟校舎のピロティの所まで行き、その傍らで校舎を殴って破壊している神人を見上げる。

 古泉が引き締まった表情をすると、彼の右手に赤い円盤のようなエネルギーが出てくる。

 彼の超能力の一つ、エネルギー弾である。

 青い巨人に向かって投げた。

 赤いエネルギー弾はフリスビーのように飛び、神人の頭に激突して爆発音を上げる。

 パシャリ。

 そのときにしたシャッター音には、2人とも気づかなかった。

 神人がひるんだすきに、長門は何かぼそぼそと呟きながら、助走をつけて、古泉を飛び越える程の高いジャンプをした。

 常人とは思えない。

 そのまま、背の高い古泉の肩を踏み台にして、校舎より高々と飛び上がる。

 そのまま突撃し、体を曲げた青い巨人にとび蹴りをくらわすと、一瞬にして神人は消滅した。

 パシャリ。

「ありがとうございます、長門さん。おかげで仕事を楽に終えました」

 そのまま跳ね返って、怪我ひとつなく古泉のそばに着地した長門は直接答えず、別の個所を見ていた。

 そこには、黒髪を腰まで垂らした青白い顔の女子生徒が、黒いコンパクトデジカメをしまいながら、「いい写真が撮れたわ」と呟きつつ、真っ先に校外へと走り出していた。

「もしかして、今までのをすべて見られたかな……」

 古泉は不安げな表情になるが、長門は相変わらず飄々とした表情。

 

 

 開盟学園の生徒と先生たちは、学校を出て間近の避難所に行ったが、ハルヒ・キョン・みくるとスケット団の皆だけは、手近な喫茶店のところにやってきていた。

 ハルヒを挟んでキョンとみくるが、ボッスンを挟んでヒメコとスイッチが、それぞれ向い合せに座る。

 ある意味合コンに見えなくもない。

『何やら何が起きたんだかわからんが』最初に口を開いたのはスイッチ。『いったいあれは何なんだ? あの青い巨人も、開盟学園校舎が死んだ色になったのも、なぜなのだ?』

 超能力者で雄弁な古泉がいれば、詳しく説明してくれそうだが、あいにくまだ戻ってこない。

 代わりにキョンが説明する。

「えー……あれはですね、閉鎖空間と言いまして……信じられないかもしれませんが、涼宮ハルヒのフラストレーションが高まると発生する空間なんだそうで……あの巨人は神人と言いまして、ハルヒのいら立ちを受けて周辺の建物を破壊するようになっていまして……」

『話にならない。あまりに非科学的すぎる』

 スイッチは冷淡だ。

「お前にとっては信じられないだろうけど、実際そうなんだ! 後俺の声でそんな冷たいこと言うのやめてくれないか!?」

 キョンはスイッチに文句を言う。相変わらず虫の好かない奴である。

「ま、どっちにしろつまり」ボッスンが頬杖をしてため息をついて、「元を正せば涼宮が原因と言うことだよな」

 ハルヒに文句を言ってくる。

「そんな、私全然知らないわよ!」

 当然であろう。ハルヒの意思とは無関係に起こる現象なのだから。

「あんたなあ……!」

 ヒメコがハルヒに文句を言いかける。

 その途端、何やら風というより衝撃波のようなものが皆の前を通り過ぎた。

 何かを切り出そうとしたヒメコは、その衝撃波を受けて急にポカンとした表情になり、

「巨人……」ヒメコは急に今までの記憶が抜けたような顔つきで、「……なんのことやかわからへんな」

「ヒメコさん?」

 キョンは気になって、喫茶店の窓からちらりと開盟学園を覗き込むと、校舎は閉鎖空間など起こらなかったかのように元に戻っている。

「はて、俺達何で、スケット団部室からこっちへやってきたのかなあ?」

『それを俺に聞くな』

 ボッスンとスイッチも、どうやら何も覚えていないようだ。

 どうしたんだとキョンが思っていると、一仕事終えた古泉と長門が喫茶店にやってくる。

「すみません、遅れました」

 相変わらずのさわやかな声で古泉は言う。そのまま長門と一緒に、キョン達3人をはさむような形で座る。薫風丸もヒメコに返してあげた。

 愛用のホッケークラブをなぜ置き忘れていたのか、ヒメコは首をかしげる。

 長門はキョンの耳元でそっと、

「情報統合思念体に頼んで、開盟学園の校舎はすべて元通りに戻した。開盟生徒たちの閉鎖空間と神人に関する記憶もすべて消した」

 サンキュ、と小声で返すキョン。とはいえ、ここまでいったのには自分にも責任があるよな。

 とりあえず目の前のヒメコに、何かお詫びをしないと、と思いつつ、彼は考えた。

 そう言えばこの人たちは、いつも依頼がなくて退屈な部活をしてるんだよな。

「ヒメコさん、俺達、どこか楽しめる場所を探してるんです。どっかいい場所ありますか?

俺達からのスケット団への依頼です」

 ヒメコは本当に何も覚えていないらしく、目をぱちくり。

「そうやなあ……。映画鑑賞なんかどうかな。あたしは『くろうにん検診』の実写映画なんかお勧めなんやけど」

 そう言えばちょっと話題になっているなあ。

 ボッスンとスイッチも聞いたらしく、

「俺は映画『アントニオイノキ』を勧めるぜ」

『俺は「金魂完結編」かね』

 ボッスンとスイッチ、それぞれの趣味が丸わかりな気がする。

「なんだ、それならいい案があるわ!」ハルヒが顔を突っ込んできた。「全部見りゃあいいのよ!!」

「はあ……?」

 はいはい……そんな時間があればいいがな。

 

 

 白けた空気が流れ、急に皆、黙ってしまう。

 話が途切れてしまった。何か話題を作らないと。

 そう思いつつ、キョンはヒメコに向き直って、

「そう言えば、ヒメコさんの学校で話題になってることって、何かありますか?」

「そ、そうやなあ……」ヒメコは多少戸惑っていたようだが、やがて面白おかしげな表情になり、「桜ケ丘高校と榊野学園のヘテロカップル第1号、山中先生と澤永のことかな。」

 おお、朝比奈さんも興味を持っていることだ。

 というか向こうでも話題になっているのか。

「皆皆デートスポットとか、狙っていそうなホテルとか、調べてるんやで。

あたしも尾行したいなあって常々思ってるんやわ!」

「そ、そですかあ……」急にみくるがふわっとした表情になり、「私もすっごい興味があるんです。山中先生と澤永さん! 今はどれくらい仲良くなってるかなって!! 私もああいう恋愛をしたいんです!!」

「うほっ、朝比奈さん! ノリがええなあ」

 満面の笑みでヒメコは答えた。

 夜な夜なベッドを共にしてるんだから、これ以上仲良くなれないぐらいに仲良くなってるだろう、そいつらは。と言うか朝比奈さん、そんな恋愛をしたいのか。

『やめとけ。「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて何とか」っていうだろう』

 スイッチが水を差すことを言ってきた。相変わらず虫が好かないことを言うが、まあ1人2人くらい、冷めた奴がいてもおかしくないか。

 残るボッスンはというと、何やらうつむき加減な表情になり……。

「お前ら……。1人ぐらい興味を持たねえのかよ……。

平沢と伊藤のことは……」

「は?」

 みなぎょっとして、ボッスンの方を見る。

 たった1人を除いて。

「俺の興味が合う奴は皆無じゃねえかあ……。皆知りたくねえのかよ、平沢と伊藤がなぜ破局したかを……」

 何やら涙声。どんよりした雰囲気でうつむいている。

 どうやら話が合わない人が多くて余計悲しいらしい。小心な奴だ。

 それはそうと、思い出した。

 平沢と伊藤。

 榊野学祭前に急に大接近しながら、学祭で急に破局したという、桜ケ丘と榊野のヘテロカップル第0号。

 でも、あの2人は確か……。

「ボッスン、スイッチもわざわざ調べたやないの。伊藤はもともと彼女がいて、平沢が勝手にちょっかいを出してただけやって」

 ヒメコが母親のようにたしなめてきた。そう言えばそうだったな。

「信じらんねえよそんなの……。

あんだけ仲が良かったんだぜ……。喫茶店を楽しんでたんだぜ……。 キスまでしたんだぜ転々。 何で急に破局したか、みんな興味ねえのかよぉ……」

 ボッスンは泣き顔で机に突っ伏してしまった。まるでかまってちゃんである。

 呆れ顔のヒメコとキョン、無表情のスイッチと長門。みくると古泉も苦笑いの表情でそんな彼を見ている。

「ボッスン……趣味合うわね……」

 白けた空気を破った。ハルヒのこの第一声が。

 そう言えば、皆がボッスンにあきれて注目した時、彼女だけは興味深げに、真剣にボッスンを見ていた。

 ということは、彼女もまた深層心理下で、あの2人に興味を持っていたのか?

 ボッスンはバッと顔をあげて、

「え? え? え!? 涼宮? お前も平沢と伊藤に興味があるのか!?」

「うん。私も仲良く腕を組んで歩いていた2人を見たことがあったわ。似合ってたし、是非とも結ばれてほしいって思ってたんだけど、なぜ学祭で急に破局したのかなって……前々から思ってた」

 目撃したことあるのかよ。

「うっひょー! お前、変人だから話が合わねえと思ってたけどよ、意外と俺の嗜好と合ってんだな!!」

 はしゃぎだすボッスン。

「合うのはそれだけだと思うけどね」ハルヒはそっぽを向いて、「でもまあ、こういうときは、実際にあの2人に会ってみて話を聞きたいわよね!

でもまあ今回はそんな時間もないし……。

じゃあみんな、さっそく映画の梯子をしに行きましょう!」

「おいおい……。何を見るんだ?」

 突っ込むキョン。

「決まってるじゃない!『くろうにん検診』『アントニオイノキ』『金魂完結編』! 今日で全部見ると6時間ぐらいかかるから、急がなきゃ!」

 皆を引っ張って喫茶店を去っていくハルヒ達を見て、ボッスンは目を輝かせつつ、

「あれが稀代の変人か……。俺と趣味が合うんだ……」

 そんな彼とハルヒを、ヒメコとスイッチは呆れながら見ていた。

『変態性は意外にボッスンも持っていたな』

「つーか、今の時間帯で映画を3本梯子って、どれくらいかかると思ってるんや……?」

 日はすでに西に傾き、茜色の空になっている。

 

 

 翌日。

 再びハルヒは茶道部部員をやめることになり、SOS団団長に返り咲いた。

 昨日の映画の梯子に6時間以上かけ、皆疲れが取れてない中で、ハルヒだけが、

「てな訳で、再び私は団長になりましたー!!」

 1人で元気に、勝手に喜んでいる。

「ハルヒの性格、直す方法ないのかね……」

 対照的にがっくりと頭をうなだれながら、キョンは呟く。SOS団パシリというポジションはそのまんま。

「まあ、ないわけではないでしょうけど、あんまり横着はしないほうがいいかもしれませんね」

 古泉のフォローは、全然フォローになってない気がした。

「開盟生徒の閉鎖空間と神人に関する記憶はすべて消したけど、は、ちょっとのショックで思い出す可能性があるから、まだ油断が出来ない」

 長門は静かに言う。返す返すも、人間の記憶操作ができるとは相変わらずの万能っぷりだとキョンは思った。

「とりあえず、よかったです……」

 みくるはそっと胸をなでおろす感じ。

「……ま、とりあえずヒメコさんが助かっただけでも良かったか。ちょっとトイレいってくんな」

 キョンはトイレへと向かう。

 トイレに行ったキョンを確認してから、古泉はハルヒに、今回なぜ彼女が豹変したのかということと、あべこべ茶のことを全て説明して、

「どうも最近、彼はおかしいようですね」

 唐突な発言に、ハルヒは、

「彼って、キョンのこと?」

「ええ。スケット団の鬼塚さんと仲良くなってから、彼は僕たちの秘密を……」言いかけてから、えへんと咳払いをして、「SOS団の秘密を、彼女にベラベラとしゃべるようになってますし」

「はあ……?」

「これ以上彼と鬼塚さんが仲良くなるのは、結構危険かもしれません。」

 こう言ってから、古泉がハルヒの表情を見ると、思案顔に多少の嫉妬が見え隠れしている。

「……そう言えば、ヒメコからもらったっていうあべこべ茶、キョンだけが飲んでないのよね」

「ええ、そうですが。」

 言ってから古泉は、勝手にキョンのかばんをほじくり返し、あべこべ茶を取り出して、机の上に置く。

 まだまだ半分以上残っている。

「キョンの性格を変えてしまえばいいじゃない。きっとヒメコも幻滅してキョンから遠ざかるでしょう」

「いや、それはちょっと無茶な……」

 あべこべ茶を飲んでからの自分の態度を思い出し、古泉はためらいがちに言った。

「いや、いいかもしれない」長門は抑揚のない声で、「キョンは普段無気力で事なかれ主義で、そして常識人だから、性格が逆転すればハイテンションで涼宮みたいな性質になる。

鬼塚はキョンを常識人だと思ってるから、そうなってしまえば彼から遠ざかるかもしれない」

「そうよね。それに私にあんなことをしたし。

やられたらやり返す。倍返しよ!!」

 その言葉をこの時に使うか、という突っ込みは誰もせず、ハルヒは早速、キョンの湯呑にあべこべ茶をいれた。なみなみと入れている。

「じぇじぇじぇ……。でもキョン君、どんな性格になるのかな……?」

 誰かのまねをしながらみくるも、好奇心に満ちた態度で、キョンの湯呑にあべこべ茶が入っていく様子を見守った。

 トイレから戻ってきたキョンは、古泉にお茶を勧められ、あべこべ茶と気づかぬままグイッとそれを飲み干した。

 ハルヒが何故か、彼にウインクをしてくる。

 何なんだと思いつつ、再びお茶を入れ始めた。パシリの義務である。

「はい、どうぞ」

 けだるげな声で、キョンは、皆のお茶を入れた。

「ありがとうございます」

 感謝の言葉を投げてくれたのは、みくるぐらいである。

「それにしてもあべこべ茶なんて、すごいもの作るわねえ。開盟学園の中馬先生って」

「本当にそうですねえ」

 腕組みしてうなずくハルヒに、古泉がさっそくイエスマンの態度を取ってきた。

「おい、ちょっと待て……。何でハルヒがあべこべ茶のことを知っている?」キョンは目を瞬きし、「あ、古泉、お前まさか話したのか!?」

「こんなことがあったからには、もう事情を話すしかないと思いまして」

 古泉は苦笑いしながら言う。

 このおしゃべりめ。まあ確かに、おかげで大変な目にあったけどな。

「そうだ、また開盟学園に行きましょうよ。今度は中馬先生にあって、最新の薬を私が飲んでみるのよ! どんな作用を示すかしら」

 また始まった。薬が未完成だったらどうするんだ……と思いかけたキョン。

 異変を感じたのはその時。

 急にアドレナリンが脳内を充満したような雰囲気。

 ハルヒの提案に是非とも付き合いたい気がしてきた。

 あべこべ茶が、作用を示して来たのである。

「よーし、俺もついて行くぜ!! 開盟学園、是非とも行きたかったんだ!!」

 立ちあがって甲高い声でキョンは言う。

 一瞬、凍った皆の空気。

「……なんか不気味ね」

 ハルヒはぼやいた。

 

 

 その同時間、開盟学園、スケット団の部室。

 珍しく来客が来て、部室は結構にぎやかになっている。

「私、見たのよ。北高の生徒達が怪物に立ち向かっている姿」

 スケット団のお得意さんである、結城澪呼(ゆうき・れいこ)がスケット団の部室で、何やら幽霊のような声で言う。

 開盟学園・オカルト研究会に所属する少女で、本人自身も色が青白く痩せ身、貞子のような腰までかかる長い髪で、ホラー系統に造詣が深い。

 ある意味ではハルヒとは息が合いそうな生徒である。

「何のことなんだか」

 長門によって閉鎖空間に関する記憶をすべて消されたスケット団の面々は、何の事だかさっぱりわからない。

「まあ、これを見てみなさいよ」

 結城さんはプリントアウトした写真を見せてゆく。

 ボッスンは頭をひねりながらも、その中で2枚の写真を見てみる。

 ヒメコとスイッチも、横からそれを覗き込む。

 その写真は、

 古泉が赤いエネルギー弾を青い化け物に投げつけるシーン。

 長門がとび蹴りで巨人をなぎ倒すシーン。

 その決定的瞬間を撮った写真であった。

「「「!!!!」」」

 次の瞬間、スケット団3人の閉鎖空間に関する記憶が、すべてよみがえった。

「是非ともこの人たちに会いに行きたいんだけど、いいかしらねぇー」

 おどろおどろしい声で結城さんは言った。

「分かった。こいつらは北高SOS団の奴らだけど、俺も気になるし、行ってみるとするかな」

『おいおい、紹介状を書くだけで十分じゃねえのか』

「いや、この怪奇現象はあいつらとも関わりがあるし、全部聞いて全部知ってくる。

それに結城さんなら、涼宮とはウマが合うかもしれないぜ」

 合理的な方法を進言するスイッチに対し、立ちあがってボッスンははねつけた。

 皆皆のお茶をくんでいたヒメコは、

「もうこれ以上、深く突っ込まないほうがええ気もするがねえ……」

 ため息をつきながら呟いた。

 

 

続く

 




 やっぱり性格変化薬とハルヒを引っ掛けると、こういうオチにしかならないのかねえ。
 後伏線まみれ。
 なんて、書き終えて思いました。
 ともあれ、またどこかでやってみたい気分。
 ちなみにキョンに対するあべこべ茶の作用は、次回からも続きます。
 気の毒だけど。

 TV版ハルヒを見て勉強しながらこの小説を書き続ける。
 そんな泥縄状態の執筆が続いています。
 TV版ハルヒはなかなか面白いけれど、エンドレスエイトとか閉鎖空間の発生とか、シュールな出来事に頭をひねりながら見ています。
 それとスケダンをうまくクロスさせる……。
 現在ちょっと満足のいく状況でないかも。
 読み返すとハルヒサイドがメインで、スケダンサイドは物語を面白くする狂言回し、つまり脇に回ってばかりな気がするんですよね。
(タイトルはノリでつけたけど、本当は両者が並列して活躍する話にするつもりだったんだよな。)
 どちらも前面に出しながら、うまく融合できる方法はあるはずなんだけどな。同じ学園ものだし。
 あとようやくハルヒ×ボッスンの関係が一歩進んだ感じ。
 このまま少しずつ進めていきたいんですけどね。恋人にはならないとしても。
(キョンとヒメコがいずれ恋人になる予定は、今のところ変わってません。まあ今回はかなりなところまでいった気がするけど。いずれキスとか……あんなこととかこんなこととか……自分でも想像できないです。)
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