日本国召喚 独立艦隊の奮闘   作:yyyyyyyyyyyyyyyyyyy

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復活しましたが、スマホの状態が不安定なため更新遅めになるかもしれません。
それではよろしくお願いします。


第17話 止めどない怒り

翌朝 佐世保鎮守府―――

 

朝食を終えた後、大講堂に「霧島」を除く全ての艦娘達が集められていた。政府の発表を朝のニュースで見ていたので、なにか行動に出るのだろうと彼女たちは察してはいた。

 

 

扉が開き、提督達が登壇する。だがそこに高橋の姿はなかった。

艦娘達が不思議に思っていると、吉川が話し出す。

 

 

「みんなもう知っていると思うが、パーパルディア皇国はニシノミヤコにいた日本人を虐殺した。

そして、その犠牲者には、高橋京介の兄である高橋信さんも含まれていた。」

 

「―――!?」

 

全員の表情が強ばる。何とひどい話だ。

部屋に怒気が充満していくのを肌で感じられる。大切な仲間を傷付けられて黙っていられる筈もなかったのだ。

 

 

「落ち着けお前ら。まずは犠牲になった方々の冥福をお祈りするぞ。」

 

吉川にの号令に合わせて、全員が黙祷する。

 

 

少しの沈黙の後、今度は赤松が口を開く。

 

「ニシノミヤコが陥落し、次は首都アマノキが狙われるだろう。政府は日本人と同盟国の危機を救うため、

パーパルディア皇国の排除を決めた。当然、俺たちにも仕事が来ている。陸上自衛隊が到着する前に、皇国の艦隊を全て沈めるぞ。

それと、防衛大臣からメッセージが届いている。

 

 

―――容赦はするな。責任は私たちが負う、とな。」

 

この言葉に全員が思わず武者震いしていた。政府のお墨付きだ。高橋提督の無念を晴らすことが出来る。

 

その時だった。扉を開け、高橋と霧島が入室してきた。

全員が驚いた顔をし、提督達が駆け寄る。

 

「京介!大丈夫なのか...?その..?」

 

大丈夫な訳がないだろう、大切な家族を失ったのだ。

だが高橋は、笑顔を見せて答える。

 

「ああ、大丈夫だ。昨日はすまなかった。それと..」

 

「何だ?」

 

「今回の作戦の指揮は俺に任せてほしい。

兄貴の弔い合戦だ」

 

「...よし、分かった。皇国の奴らに目に物見せてやれ」

 

こうして、今回の行動は高橋に委ねられる事となった。

 

同日、フェン王国を救うべく、佐世保鎮守府から大艦隊が出撃した。今までにない数の艦船が佐世保を出て行く。それは、高橋の怒りを体現しているかのようだ。

 

今回の編成は以下の通りだ。

 

戦艦

 

・霧島(金剛型、旗艦)

・大和型(大和、武蔵)

・出雲型(出雲)

・アイオワ級(アイオワ、ウィスコンシン)

・リシュリュー級(ジャン・バール)

・ガスコーニュ級(ガスコーニュ)

・クレムリン級(スラヴァ)

・レーニン級(レーニン、スターリン)

・キング・ジョージ五世級(ハウ)

・モナーク級(モナーク)

・ヴァンガード級(ヴァンガード) 計14隻

 

空母

・加賀型(加賀)

・赤城型(赤城)

・翔鶴型(翔鶴、瑞鶴)

・グラーフ・ツェッペリン級(グラーフ・ツェッペリン)               計5隻

 

 

巡洋艦

・妙高型(那智、足柄)

・高雄型(摩耶、鳥海)

・最上型(最上、三隈)

・アドミラル・ヒッパー級(アドミラル・ヒッパー)

・スターリングラード級(スターリングラード)

・アンリ四世級(アンリ四世)

・エミール・ベルタン級(エミール・ベルタン)

・ザラ級(ザラ、ポーラ)  計11隻

 

その他駆逐艦多数

 

 

 

戦艦だけでも14隻の戦力、過剰かもしれない。

だが誰もそんな事は言おうとしなかった。仲間を傷つけた皇国に報復するのに、不足という言葉は存在しない。

 

三人の提督達と、今回出撃しない艦娘達は港から見送る。

その胸中は皆同じだ。高橋が怒りにかられて暴走するようなことがないかと。

 

(霧島...京介を頼んだぞ。)

 

 

そう心のなかで呟き、煙が見えなくなるまで見送った。

 

 

 

一方、霧島 艦橋内

 

「京介さん...本当に大丈夫ですか?」

 

「ああ...大分落ち着いたよ。大丈夫、無茶はしねえさ。」

 

そんな会話が交わされていた。口調こそ落ち着いているが、高橋の目は氷のように冷たいままだ。霧島は高橋のことが心配だったが、今は大人しくその言葉を信じることにした。

 

艦隊はフェン王国へと向かっていく。

 

 

 

 

その頃 フェン王国 アマノキ―――

 

 

「なに!!それは本当か!!」

 

剣王シハンは思わず立ち上がる。この時を待っていたのだ。

 

「はい!日本国が艦隊を派遣したと通知がありました!」部下が報告する。

 

 

「よし!!よし!!」

 

シハンは思わず拳に力が入る。

フェン王国首脳達の気分はいつになく高揚していた。

 

 

同日  皇都エストシラント―――

 

日本と皇国は再び会談を行っていた。

 

「急な来訪だな。まあ、国の存亡がかかっているのだから当然か。」

 

レミールが嫌みな笑いを浮かべる。

 

朝田は、臆せず話す。

 

「今から伝える内容は、日本国政府の正式な決定です。私たちはパーパルディア皇国に対し、以下の要求を致します」そう言って、紙を渡す。

 

(譲歩を引き出すつもりか?小賢しいな)

だがその内容は彼女の予測と全く異なる物だった。

 

・皇国は、フェン王国から即時に兵を撤退させること

・虐殺に関与した者を日本に引き渡すこと

・日本とフェン王国に公式に謝罪と賠償を行うこと

・今回の虐殺に対し、日本人遺族に賠償を行うこと

・その金額は、被害者遺族に対し、一人当たり一億パソ

(皇国通貨)を金に換え、支払うこと

 

「何だ!?これは!!」

 

レミールは思わず大声を上げる。

 

「これに従って戴けないのであれば、日本国は強制的にフェン王国から皇国軍を排除します。もちろんこれだけでは終わりません。そして、貴方にも虐殺の容疑がかかっていますので、引き渡しに応じてもらいます」

 

「....やはり蛮族だな。皇帝陛下の御慈悲が分からぬとは。そこまでして滅びたいのか?」

 

「いえ、私たちは平和を愛しています。だからこそ、我らの平和を脅かす野蛮人には消えていただきます。」

 

「愚か者どもめ...」

 

日本国の意志は明確に伝えた。あとは()()の仕事だ。会談は終了した。

 

 

 

 

 

しばらく後、フェン王国まで200kmを切った。

 

高橋が空母部隊に告げる。準備は既に整っていた。

 

「......第一次攻撃隊発進。」

 

これを受け、空母5隻から次々と飛行機が飛び去っていく。目的はニシノミヤコ沖の皇国竜母艦隊に一撃加えることだ。

100機を超える攻撃隊は、翼をはためかせ勇ましく飛んでいった。

 

 

 

 

少し後   ニシノミヤコ沖30km 竜母艦隊―――

 

この艦隊の副司令アルモスは、満足げに微笑んでいた。

彼の目の前には皇国の誇る技術の結晶、竜母が並ぶ。

 

彼は横に控える竜騎士長に話しかける。

 

「竜騎士長、やはり皇国軍の強さの秘訣はこの竜母にある。戦列艦も素晴らしいが、この竜母さえあればワイバーンによるアウトレンジ攻撃が出来る!結局制空権を取った側が制海権、制地権を手にするのだ」

 

「先進的な考え方であります!!」

 

「そして見よ!この最新鋭竜母、旗艦ミールを!!

戦列艦の砲撃にも耐える事が出来る装甲を施した美しい艦だ!!これこそ皇国の無敵の象徴だ!」

 

 

確かに先進的、優秀な考え方だ。だが彼らは知らない。

同じ戦略を持つ者達が今まさに向かっていることを。

 

―――ウゥゥゥゥゥゥゥゥ―――!!!

 

突如恐怖を煽る、甲高い音が空から聞こえてくる。

 

「何だ!?」

 

一斉に空を見上げると、何かが空から急降下してくるのが見えた。音の正体はそれのようだ。

 

 

第一次攻撃隊、空母グラーフ・ツェッペリン所属Ju87部隊は、少し先駆けて攻撃を行おうとしていた。

 

部隊長が命令する。

 

「行くぞお前ら。叩き潰せ。」と。

 

隊長機を戦闘に、13機の爆撃機が一斉に急降下を始める。聞く者に恐怖を与えるその音を発しながら―――

 

 

「てっ...敵襲っ!!」

 

見張り兵が叫ぶがもう遅い。

計13発の500kg爆弾が艦隊を襲う。

 

その内の一発が旗艦ミールに命中した。

いくら装甲を持たせたといっても、500kg爆弾は流石に想定していない。装甲を突き破り、大爆発を起こしてあっさりとミールは沈没した。

 

 

「ばっ、バカなっ!何が起きた!!」

 

一瞬で十隻近くを沈没させられたことに理解が追いつかない。

 

――恐怖はそれだけに終わらなかった。

 

 

 

「敵機再び接近!!!」

 

悲鳴のような報告が来る。

今度は先ほどの数を大きく上回る、おそらく100機近い敵機が急降下していた。完全な不意打ち、警戒の飛竜も飛ばしていなかった。抗う術は無い。

 

「くっ、くそぉっ!!こんな、こんなことが―――」

 

アルモスの悲痛な叫びは爆発音にかき消された。

100発以上の爆弾の雨により為すすべもなく竜母艦隊は全滅した。

 

 

 

 

 

『あーあ、急降下爆撃隊が全部片づけちゃいましたよ。どうしましょう提督?』

 

九七艦攻隊長からの通信が入った。

高橋は厳しい表情を変えず返信する。

 

「ニシノミヤコ方面へ向かえ。皇国の戦列艦隊がいるはずだ。爆撃を行い帰還しろ。」

 

『了解。ニシノミヤコへ向かいます。』

通信が切られる。

今回九七艦攻隊は魚雷ではなく水平爆撃用の爆弾を搭載している。

 

 

 

 

「俺たちもニシノミヤコに向かうぞ。全艦全速。」

 

主力艦隊も同じく舵を切った。

 

 

 

 

同時刻、ニシノミヤコ近くに皇国の大艦隊は展開していた。その中でも一際大きい120門級戦列艦、パールに乗る将軍シウスは西を見たまま固まっていた。

少し前、竜母艦隊の方で凄まじい爆発音と、少し遅れて爆煙が上がるのを見ていた。

そしてその頃から、竜母艦隊と連絡が取れなくなっている。未知の敵による攻撃の可能性があるため、偵察の飛竜を向かわせ、艦隊も戦闘態勢に入っていた。

 

 

(もし竜母艦隊が全滅していたら...。)

 

彼の背に冷や汗が流れる。敵の正体は想像もつかない。

いや、そもそもここ第三文明圏最強である皇国艦隊が報告も出来ず全滅することなどありえるのか?

 

だがもう後には引けない。

誇り高き皇国軍に、敗北や撤退という言葉は無いのだ。

 

未知なる敵に備え、彼は行動に移る。

 

 

 

 

 

 

同じ頃、ついに陸上自衛隊もアマノキに出発し、日本人とフェン王国を守るべく準備を進めていた。

 

皇国軍も、既に陸戦隊をアマノキに差し向けており、戦いは間もなく始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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