日本国召喚 独立艦隊の奮闘   作:yyyyyyyyyyyyyyyyyyy

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タイトル通りですね。

なお、本作では先進11ヶ国会議を1年か2年遅くする予定です。


第32話 ムーの新戦艦

ムー国 首都オタハイト―――

 

首都に位置するムー国海軍本部の建物で、新たに採用された新戦艦についての説明会が行われていた。

 

いつもに増してテンションが高そうなマイラスが大講堂で説明をしている。海軍幹部の他、軍務大臣やゲストの艦娘も出席していた。

 

既に説明会は終盤に差し掛かっていた。

 

「―――よって、近日起工される新戦艦は、前級の『ラ・カサミ級』を大きく上回り、神聖ミリシアル帝国の最新鋭魔導戦艦である『ミスリル級』に匹敵する力を持つと思われます。」

 

「おお....!!!」

 

 

会場にどよめきの声が挙がる。出席者達はもう一度配布されたレジュメを見つめる。そこには見取り図と共にこう書いてあった。

 

ラ・ヴィンセント級戦艦

 

3隻建造予定

 

同型艦 ラ・キューリック ラ・セイヤー

 

全長217.6m

全幅22.2m

基準排水量29,000t

最大出力100,000hp

最大速度29kt

航続距離10,000海里

 

主砲 305mm連装砲5基

副砲 152mm単装砲8基、100mm連装両用砲8基

対空兵装 ボフォース40mm機関砲16基、20mm連装機関砲20基、8mm単装機関銃30基

 

 

ラ・タウンゼント級戦艦

 

2隻建造予定

 

同型艦 ラ・エントウィッスル

 

全長231.6m

全幅24.9m

基準排水量36,000t

最大出力10,0000hp

最大速度26kt

航続距離9,000海里

 

主砲 305mm三連装砲もしくは381mm連装砲4基

副砲 152mm単装砲12基、100mm連装両用砲10基

対空兵装 ボフォース40mm機関砲20基、20mm連装機関砲24基、8mm機関銃30基

 

どちらもこれまでの軍艦の性能を大きく上回る革新的な戦艦だった。日本からの技術指導、各種兵装のライセンス生産等で一気に性能を押し上げた。当然、莫大な資金がかかるが、王の勅命によりラ・カサミ級の3番艦以降の建造を中止し、元々それなりに余裕があったので、どうにか開発にこぎ着けることが出来た。

 

特徴としては、

 

・バルバス・バウを採用

・バルジを装備

・蒸気タービン装備による高出力化

・主砲の長砲身及び大口径化、合理的な直線配置

・総括射撃管制装置

・英戦艦「ヴァンガード」に似た形の艦橋

・対空戦闘にも気を配った副兵装

・各種レーダー搭載

 

・・・などといったところであり、完成すれば神聖ミリシアル帝国の魔導戦艦と同等かそれ以上の性能になると予想されていた。少なくとも防御力においては勝っていると思われる。

 

ムーは日本から魚雷について教えられていた為、現在その開発に勤しんでいた。神聖ミリシアル帝国には魚雷の概念は無く、艦艇にバルジは装備されていなかった。各艦の名前は、ムーの偉人や、過去の海軍提督の名字から命名されていた。

 

「最低でも2隻は、先進11ヶ国会議までに完成させる予定です。すべて同時に起工します。」

 

マイラスが説明を終えると、割れんばかりの大きな拍手が大講堂を包み、説明会は終了した。

 

戦艦に加え、マリンの後継機となる初の単葉機の開発も進められていた。

 

現在ムーに派遣されている5人の艦娘達はムー政府より与えられた家へと戻っていった。

 

その家は正に豪邸と言っていい程の立派なものだった。主人たる艦娘はたった5人しかいないというのに、執事とメイドが合わせて100人近くもいる。至れり尽くせりどころか、まるで貴族のような対応だ。

 

庭には25mプールやら、噴水やらに加えちょっとしたゴルフ場まである。そしてなぜか日本の温泉風の露天風呂まで用意されていた。更に艦娘達がムー国内でいくら浪費しようとも政府の負担になるという。

 

以前の引き渡しの際の吉川の言葉を、どうやらムーは拡大解釈してしまったらしい。

 

もちろんこの扱いに不満があるわけでは無いのだが、佐世保での気兼ねない暮らしが何だか懐かしい。

 

5人だけで同じ部屋に集まり、机を囲む。

 

英国淑女のお決まりというべきか、紅茶にスコーン、サンドイッチといった軽食が机に並ぶ。

 

それらを摘まみながら、雑談を始める。そこではこのような会話がなされていた。

 

「はあ~あ、何だか佐世保が懐かしいわぁ。にしても研究のためとはいえ、見知らぬ男達に体の隅々まで見られてしまった...私、もうお嫁にいけないかもしれないわ...」

 

 

机に突っ伏しながら「エジンコート」がぼやく。体と言ってもそれは船体の事だが...。どうやらわざと誤解を招きそうな言葉を選んでいるらしい。

 

これに苦笑いをしながら「フッド」と「レパルス」が返す。

 

「まあまあエジンコートさん、ここの生活も良いものではないですか。皆さんとても良くして下さるし...」

 

「まあ、気持ちは私も分かりますよ。私も日本が懐かしく感じています。ムーの町並みはどこか古き良きといった風情で気に入っているのですがね...。先進11ヶ国会議?とやらが終わるまでの辛抱ですよ。」

 

5人の貸与期間は少し変更されていた。

 

エジンコートは紅茶のおかわりを「ロイヤル・オーク」に注いでもらいながら話す。

 

「まあ、帰ったら私はイッセーに飯に連れて行ってもらう約束をしたからな。それまで我慢するか....」

 

これに「ヴァリアント」が食いついた。

 

「え!!一人だけずるいですよ!!私もつれてってください!!」

 

エジンコートはにやりと笑って返す。

「嫌だね。私は一対一で行く約束をしたんだ」

 

「そんなーっ!?酷いですっ!!」

 

ロイヤル・オークが間にはいる。

「まあまあ、落ち着いて。日本に帰ってからでも機会はありますから。」

 

5人はいつもこんな調子だが、何だかんだ上手くやっているようだ。

 

フッドは窓から庭を眺めつつ、ティーカップに口を付けた。

 

(佐世保のみんなは、どうしているかしら...)

 

 

 

その頃 佐世保鎮守府―――

 

3人の提督と何人かの艦娘達が、執務室で話をしていた。戦争の終結により以前のような忙しさは一時的に鳴りを潜め、佐世保は和やかな雰囲気に包まれていた。

 

赤松は一枚の写真に手を伸ばす。

「ふーん...これが、神聖ミリシアル帝国の魔導戦艦とかいう代物か。まるでSFの世界に出てきそうな見た目だな。どれくらいの性能かはよくわからないが、少なくとも戦列艦よりは遙かに上だろうな。」

 

隣にいる「清霜」もその写真を食い入るように見つめていた。

 

「すごーい!!かっこいい!!」

 

「確かに見た目は格好いいな...まるでステルス機みたいだ。なんだかこの国の戦艦は空を飛んだりとかしそうだ。」

 

森高は別の写真を見ていた。

 

「ははっ、何だこりゃあ。双胴の航空母艦!?よくこんなものを作ったもんだな。搭載量は多くなるかもしれんが、機動性は悪そうだな。

それにしても、同じ列強国でも、一方は戦艦、かたやもう一方は戦列艦...何でここまで差があるんだ?なんともキテレツな世界だな、本当に。」

 

高橋も話に加わる。

「でも、その神聖ミリシアル帝国とやらが今度使節団を送ってくるんだろ?パーパルディア皇国みたいにこちらを見下していなけりゃいいが...。」

 

そう言うと彼は机を立ち、部屋のドアノブに手をかけた。

 

「京介さん、どこへ?」

 

「大淀」が彼に声をかける。

 

「んあ?タバコだよタバコ」

そして彼は部屋を出ていった。

 

 

「あれ、そういや晃輔は?」 

 

森高の問いに赤松は外を指さした。

 

「あいつなら外で走ってるよ。」

 

 

佐世保鎮守府には、運動の為の設備が各種備えられている。グラウンドに体育館、ジム、プールといったところだ。とくに強制ではないが、自己鍛錬や息抜きとして艦娘と提督が利用している。

 

そのグラウンドの外周トラックに人の姿が見える。だがその中に一人だけやけに大きいシルエットがあった。お察しの通りそれは吉川だった。駆逐艦娘達の1500m走に混ざり、彼女たちを置き去りにしてぶっちぎりで走っている。

 

その様子を少し離れた場所にある、外に置かれた机に座る4人が見ていた。全員揃って背が高く、長く美しい髪が目立つ。それは佐世保で二番目の大きさを誇る戦艦、クレムリン級の四姉妹だった。

 

次女の「スラヴァ」が呟く。

 

「いったいあの人、どんな体力してるのかしら。確か今年で33歳でしょう?」

 

四女の「ナヴァリン」も同意する。

「本当、凄いです。何をしたらあそこまでの体ができるのですかね。」

 

 

 

 

 

「―――はあー、やっぱり長距離は疲れるな。速吸、水くれ。」

 

そんなことは露知らず、駆逐艦娘達より三周速く走り終えた吉川は水を飲むとご機嫌でシャワー室に向かったのだった。

 

 

 

フェン王国―――

 

依頼を受けた艦娘達は、その島の調査をしに来ていた。

 

「ふーん、ちっぽけな島だな。ここに本当に何かあるのか?」

 

フェン王国駐留艦隊旗艦「アンリ4世」は双眼鏡から目を離しそう呟いた。その島は円形で、直径2kmに満たない程度の大きさだ。見たところどうってことのない、ただの無人島のようだ。

 

だがこれも仕事の内、そして彼女は冒険が好きだった。随伴の駆逐艦2隻とともに島に近づいてゆく。

 

 

そこには思いがけないものが眠っていたのだった。

 

 

見たい組み合わせは?

  • 大和型vsGA級
  • 紀伊vsGA級
  • 長門型vsヘルクレス級
  • 金剛型vsオリオン級
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