日本国召喚 独立艦隊の奮闘   作:yyyyyyyyyyyyyyyyyyy

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色が橙になってた.....

それと、全然書いてなかったのですが、作品での現在の日付は中央暦1640年10月後半くらいだと思っていて下さい。


第35話 古代兵器の使い道

吉川と足柄、そしてその他提督や艦娘達も空を見上げ、呆然と固まっていた。

 

       「ゆっ.....UFO!?」

 

その巨大な円盤は、下から見ると、どこかドイツの有名な自動車メーカーのマークに似ていた。

 

そしてそれは、不気味な機械音をたてながら上空100m程に停止している。

 

「......!?降りてきたぞ!??」

 

 

突然それは鎮守府の隅にある滑走路にゆっくりと向かい、そしてふんわりと着地した。

 

(大きいな....直径は大和と同じくらいあるんじゃないか?)

 

そのような事を考えながら赤松はそこに走る。

 

着地したUFOの出入り口と思われる部分の周りに次々と艦娘達が集まり、片時も視線を外すことなくそれを睨む。

 

静けさに包まれた雰囲気の中突如空気の抜けるような音と共にUFOのドアが開いた。

 

誰もが思わず一歩下がる。だが―――

 

 

「今帰ったぞ~~~。あれ?みんなどうしたんだ?」

 

という緩い言葉と共に降りてきたのは、フェン王国に行っていた筈の高橋だった。

 

「ええっ、何でお前が!?」

 

森高がそう叫ぶ。周りの全員が同じ事を思っていた。

 

「ん?今日帰るって言ってあっただろう?」

 

高橋はにやにやと笑いながら答える。明らかに確信犯だ。

 

「いやいやいや、聞きたいのはそこじゃない。いったいこいつは何なんだ?お前、宇宙人に改造手術でもされたのか?」

 

「ほっほっほっ.....何やら楽しそうなことになっていますな。ここは私が説明しましょう。」

 

そう言って船から降りてきたのはヤミレイだ。髭をなでながら柔和な笑みを浮かべている。

 

「ヤミレイさん!?えーと、これは一体?」

 

「ほっほっほっ、そう慌てずに。これはですね―――」

 

ヤミレイはゆっくりと古代兵器の説明を始めるのだった。

 

 

 

その頃、グラ・バルカス帝国 帝都ラグナ―――

 

「ラクスタル君、君の船に使節を乗せることになった。問題はないね?」

 

大将カイザルの部屋にラクスタルは呼び出されていた。

 

「.....一つ、よろしいでしょうか。」

 

「何かね?不満でも?」

 

「いえ、違います。ですが聞いていた話によると日本に派遣するのは別の戦艦だったような気がするのですが......」

 

ラクスタルの質問にカイザルは答える。

 

「ああ、その事か。確かに候補はグレードアトラスター以外に4隻あった。だがそれぞれ用事が出来てしまってな。『ジャコビニ・クレサーク』、『ヴォルフ・ハリントン』の2隻は点検、『エル・ヴァーゴ』と『デュトワ・デルポルト』はレイフォルに移動することになってしまったんだ。」

 

「....なるほど、分かりました。謹んでお受けしましょう。私個人としても日本を見てみたい気持ちがありましたので。」

 

「それは良かった。よろしく頼むよ。」

 

「お任せください。」

 

こうして、日本への使節を送り届ける船はグレードアトラスターに決まったのだった。船だと当然かなりの時間がかかるが、日本への空路は当然無かった為選択肢は海路しかなかった。

 

長旅になるだろうが、グラ・バルカス帝国の戦艦は居住性に優れているため使節団を乗せるように準備は出来ていたのだ。

 

(さて、久しぶりの長旅になるだろうな。妻に言っておかねば。フィルムも買っておこう.....)

 

写真と旅行が趣味のラクスタルは、部屋を出た後にこんなことを考えていた。少しばかりはやる心を抑えつつ、彼は仕事場に戻っていった。

 

グラ・バルカス帝国は日本と接触するための準備を始めた。その一方で、これらの動きを良く思わない勢力も一定数存在していたのだった。

 

 

 

翌日、佐世保―――

 

「一誠さん、鳳翔さん、朝ご飯の時間ですよ!起きてください!」

 

駆逐艦娘「萩風」がカーテンを開けながらそう言う。赤松と鳳翔は珍しく少し寝坊していた。

 

「あら、もう朝ですか.....一誠さん、起きてください。」

 

鳳翔は体を起こすと隣の赤松に声を掛ける。二人が支度を終えると、揃って食堂へと向かった。

 

朝食をとりつつ、赤松は鳳翔に尋ねる。

「えーと、今日って何かあったっけ?昨日は飲み過ぎたようでいまいち覚えてないんだ。」

 

「今日は午前中にビスマルクさんとアンリ4世さんが戻ってきますよ。フェン王国で見つけた戦艦を引っ張ってくるので、午後はそれらを解析する予定です。」

 

「ああ、そういやそうだったな、ありがとう。」

 

朝食を終えると、提督達は執務室に集まり、仕事を始める。

 

「おい、これ見ろよ。グラ・バルカス帝国から戦艦が2隻出港したっぽいな。恐らくレイフォルに行くんだろう。」

 

高橋が送られてきた衛星写真を周りに見せる。

 

そこには彼の言うとおり、2隻の戦艦と随伴するいくつかの小型艦の姿があった。

 

それをのぞき込んだ吉川はこう呟く。

 

「ん?これは...例の長門型のそっくりさんか。上から見てもよく似ているな。もう一隻は....こいつは何だ?長門より大きいぞ。」

 

今度は赤松が話す。

 

「うん、確かに隣の長門もどきよりも大きいな。それに、砲塔も一つ多い...シルエットから判断すれば、こいつは加賀型か、天城型戦艦に似たような感じかな?まあこれだけじゃ何とも言えないが。」

 

「おお、確かにそう言われればそれっぽいな。今度来るグラ・バルカス帝国の使節団は何に乗ってやってくるんだろうな。」

 

そんな話をしていると、巡洋艦娘「能代」が部屋に入ってきた。

 

「皆さん、ビスマルクさん達がそろそろ帰ってきますよ!外に出ましょう!」

 

そう言われると、部屋にいた者達は出迎えのために部屋を出ていった。

 

 

同じ頃、第二文明圏某所―――

 

2隻の戦艦を中心とした艦隊が波を切り裂いて突き進む。これは日本の衛星写真に捉えられていたものだ。

 

ヘルクレス級戦艦4番艦「デュトワ・デルポルト」と、エル・ドラード級戦艦2番艦「エル・ヴァーゴ」はグラ・バルカス帝国領レイフォルへと向かっていた。

 

「ふう、あと数時間後にはレイフォルか。それにしても、私も日本を見てみたかったな。」

 

「デュトワ・デルポルト」艦橋内にて、艦長セルダン・オクテウス大佐がそう呟いた。副艦長のペリン・ラフトン少佐がそれに答える。

 

「確かにお気持ちは分かります。私も日本がどんな国なのか気になっていましたので、少しばかり残念です。当然、仕事に手を抜くつもりはありませんが。」

 

「ははは、君もそうか。まあ文句を言ってもしょうがない。我々は我々の仕事をきちんとやろう。」

 

「勿論です、大佐。」

 

艦隊はレイフォルへと進む。軍部ではラクスタルがイルネティア王国で撮影した日本の戦艦の写真が新聞などで出回っており、有名だった。

 

軍部内では、日本はこの世界で現時点での最高レベルの脅威として認識されており、融和政策をとるべきだと主張する派閥と、早期に叩き潰すべきだと主張する派閥が存在していた。現時点では帝王グラルークスが慎重な行動をとるべきとしていることもあり、前者の勢力が数で勝っていた。

 

「グレードアトラスター」艦長のラクスタル大佐と同期である「デュトワ・デルポルト」艦長、オクテウスは仲が良かった。彼と副艦長も慎重派に属していた。

 

 

 

そして同日午後、再び佐世保鎮守府―――

 

「うへぇ、これまた何とも変わった形してるなあ。」

 

アダマン級戦艦を見上げ、吉川はそうこぼした。やはり彼らの知る戦艦の形とはまるで違う。

 

計測の結果、この戦艦のスペックはこのような物だった。

 

全長242.2m

排水量44,000t

全幅37.8m

 

主砲 406mm三連装魔導砲3基9門

副砲 127mm連装両用魔導砲12基24門

 

対空兵装 対空魔光砲多数

 

公試はまだであり、機動性や最大速度は分からない。事前の連絡により、急遽アルタラス王国から買い付けた液体状魔石があったので軽い点検のあと、動かす予定だ。

 

巡洋艦娘「夕張」から渡されたレポートを見ると、森高はこう呟いた。

 

「ふーん....まあ大体、ノースカロライナ級とアイオワ級の中間くらいの規模か。しかし分からない事が多すぎて、実力は正直未知数だな....。」

 

そう、この魔導戦艦とやらはスペックだけでは全く実力が読めなかったのだ。装甲は決して分厚くないが、どうやら船体各部に魔力を注入すると硬度を上げたり、爆発への耐性を強化したり出来るらしい。そして対水雷装備として、バルジと併用して破孔を早く修復する、といった芸当も出来るようだ。

 

同じように魔力を振り分けることで速力を上げたり、磁場を歪ませてレーダーに映りにくくしたりと、いろいろと使い道があるのだとか。

 

ひとまず動かしてみないことにはどうしようもないので、こちらの調査は早めに切り上げられた。

 

一方、空中戦艦パル・キマイラの調査は盛り上がっていた。

 

こちらは動かせる状態だったため、高橋と赤松、ヤミレイとザネルに、乗艦を希望した艦娘が50人ほど乗り込んでいた。

 

今は佐世保鎮守府の近海を飛んでいる。

 

「驚いたな....こんなに動いているのに、中は一切揺れを感じない。」

 

赤松は驚愕に満ちた顔で前を見据える。

 

この奇っ怪な戦艦には驚くべき機能がいくつか備わっていた。

 

まずどのように動いても、内部には干渉しない。これが無ければ、乗り物酔いに苦しむ者も出るだろう。他には空中にシールドを張る事が出来る、魔法で周囲に磁場を発生させて飛ぶ、といった所だ。原理はリニアモーターカーに少し似ている。

 

そして最も驚いた所は、簡単に言えば透明になれる事だ。光学迷彩のように、背景の映像を映し、どの角度から見てもその後ろにある景色しか見えない、ということだ。

 

一部の技術は地球を上回っている事が分かり、日本を驚かせた。一方でCIWSに似ている「アトラタテス砲」とやらは若干性能で劣っていた。

 

残念だったのは、今回の調査では魔帝の潜水艦や誘導魔光弾に関する情報が手に入らなかったことである。

 

この報告を受けた日本国政府は、魔法帝国の調査を本格的に始めたのだった。

 

 

 




今回登場したグラ・バルカス帝国の戦艦4隻は後々出てきます。この他にもいくつか出す予定です。

一応全ての艦名は小説に乗っ取り、天体名をモチーフに名付けています。

見たい組み合わせは?

  • 大和型vsGA級
  • 紀伊vsGA級
  • 長門型vsヘルクレス級
  • 金剛型vsオリオン級
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