日本国召喚 独立艦隊の奮闘   作:yyyyyyyyyyyyyyyyyyy

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今回正直ミリシアルは影薄いです。


第37話 平和の形

翌朝6時―――

 

「そんじゃあ行こうか。ふぁぁ....」

 

眠そうに目をこすりながら森高が言う。その様子に「陸奥」が心配そうに声をかけた。

 

「ちょっと、そんな調子で大丈夫なの?今日は忙しいんだから。」

 

「いやすまん、ちょっと寝るのが遅くなってな..悪い悪い、ほら、はやく行こう。」

 

そう言うと、森高達は自衛隊佐世保基地へ出港した。

 

そしてその頃、自衛隊佐世保基地では隊員達が準備をしていた。とはいっても昨日までに大方終わっていたため、今は料理の支度などをしている。

 

「そろそろ来るかな?」

 

「そうだな。今年はどの戦艦が来るんだろう?楽しみだな。」

 

若い自衛官達がこのような話をしていた。このイベントで鎮守府から派遣される軍艦は一部の人間にしか伝えられておらず、ほとんどの隊員は3隻やってくることしか知らない。彼らにとっても戦艦は心躍る代物だ。

 

数分後―――

 

「おおっ、見えてきたぞ!!」

 

誰かがそう叫ぶと、外に出ていた面々が海に目をやる。帽子をかぶった上官が歩いてきて、ゆっくりと告げる。

 

「来たな....今日のお客さんは『金剛』『陸奥』『大和』だ。」

 

「おお....!!!すげえ!!」

 

近づいてきた3隻の姿に彼らは目を奪われる。現代の護衛艦とはまた違った美しさを持つ戦艦はやはり見る人をワクワクさせるのだ。

 

3隻の戦艦はあらかじめ指定されていた場所に滑るように停泊した。

 

そこから3人の艦娘と、1人の男が降りてくる。その姿を確認した上官は、そちらへ歩いてゆく。

 

「ようこそ、森高提督。それに、金剛さん、陸奥さん、大和さん。二日間、よろしくお願いします。」

 

森高もこれに敬礼で返す。

 

「お久しぶりです、藤島一等海佐。こちらこそよろしくお願いします。」

 

他の3人も挨拶をすませると、説明を聞きに一度建物の中に入っていった。

 

そして10時になり、入場門が開かれると一斉に人がなだれ込む。いつもとは違った賑やかな雰囲気が基地を包んだ。

 

戦艦や護衛艦の見学も始まり、3隻の戦艦にもたくさんの人が集まる。やはり日本の戦艦は根強い人気があり、思い思いに艦内を見学していた。

 

また、特別展示としてフェン王国で鹵獲したパーパルディア皇国の戦列艦3隻も展示され、物珍しさも手伝って結構な人気を博した。

 

艦娘達は写真撮影等に応じ、等身大の兵士の姿になった妖精達も案内や警備に、忙しく歩き回る。

 

昼頃になると、昼食を買いに行く客も増え、少し余裕が出来た。艦娘達は休憩に入り、その間に森高は屋台で買った差し入れを持って艦娘達のもとへ向かう。地元の人気店も屋台を出しているので、その味はお墨付きだ。

 

金剛と陸奥を呼ぶと、最後に揃って大和のところへと向かう。

 

エレベーターに乗って艦橋まで上がり、「大和」に声をかける。

 

「お疲れ大和、昼ご飯にしようか。」

 

「はい、ありがとうございます」

 

森高が椅子に座ると大和が緑茶を淹れてくれる。4人で机を囲み、全員で食べ始める。机の上にはカレーや佐世保バーガー、サンドイッチにジュースなどが並ぶ。

 

それらをつまみながら森高は話を始める。

 

「どうだ、今日の調子は?」

 

「いい感じですね。今年はマナーの悪いお客さんも今のところいません。みなさん行儀良く見学してくださっています。」

 

大和が大きな佐世保バーガーと格闘しながら答える。

 

「ええ、こちらも問題なしね。大和の言うとおり今年は良いお客さんばかりで助かるわ。」

 

「大和の言うとおり、今年はいい感じデース。」

 

陸奥と金剛も同意見のようだ。

 

「それは良かった。なら今回は無事に終わりそうだな。」

 

お茶をすすりつつ森高は安心してそう呟いた。

 

少しして全員が食事を終えると、彼は腕時計に目をやる。

 

「......そろそろ『あれ』の時間だ。外に出よう。」

 

森高がそう言うと、他の3人も席を立ち、艦橋の外にでる。

 

空に目をやると、海の向こうから4つの点が近づいてくるのが見える。やがてそれはだんだんとその姿を明らかにし、悠々と大和の上空を通り過ぎていった。それは2機ずつの零戦52型とF-2戦闘機だ。縦に並んだF-2の両サイドに零戦が飛び、それは見事な飛行を披露した。

 

「....綺麗だな。見事なものだ」

 

「ええ、本当に綺麗です。いい腕ですね。」

 

空を見上げたまま、素直な感想を述べる。

 

「我々も自衛隊も、これからもこの空を守っていかないとな....」

 

森高の呟きに3人の艦娘達は強く頷くのだった。

 

 

 

その頃、ムー国 首都オタハイト―――

 

 

技術士官マイラスは、用事があるため艦娘達が滞在している屋敷に訪れていた。

 

(すごい家だな...)

 

少し緊張しながら彼は呼び鈴をならす。少しするとドアが開き、一人のメイドが出てきた。

 

「はい、何か御用でしょうか...?」

 

「あっ、はい、えーと、ここに住んでいる方に用事がありまして参ったのですが...」

 

「分かりました...聞いて参りますので、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

 

「ムー統括軍士官、マイラス・ルクレールと申します。」

 

「マイラス様ですね。少々お待ちくださいませ。」

 

そう言うとそのメイドは建物の中へと消えていった。そして数分後、彼女は戻ってくるとこう言った。

 

「ご案内します」

 

マイラスは中へ通された。メイドの案内で広い廊下を歩く。

 

「御主人様達はただ今プールにおられます。どうぞ。」

 

5分ほど歩き続けると、ガラス張りのドーム状の建物に着いた。メイドに礼を言い、おそるおそる中へ入る。

 

(温水プール!?確かかなりの維持費がかかると聞いたが...)

 

通路を抜けドアを開けると、大きな25mプールには5人の女性の姿があった。マイラスを見つけると、一人が近づいてくる。

 

「あらマイラスさん、お久しぶりです...今日はどうされたのですか?」

 

プールから上がってきたのは艦娘「レパルス」だ。背が高く、いわゆるモデル体型の彼女の水着姿にマイラスは思わず生唾を飲み込んでしまう。

 

「はい、来週開催予定の新戦艦の完成記念式典に是非参加して頂きたいのですが...」

 

「あら、随分とお速いですね。もうすぐ完成するのですか?」

 

「いえ、実は技術的に不安がありまして、『あとは組み立てるだけ』の状態で一隻分日本に作ってもらっていたんですよ。ですので、その一隻だけ完成が速いんです。」

 

少しはにかんだ笑みを浮かべつつマイラスは説明した。

 

レパルスは他の艦娘達に声をかけ、全員が集まる。マイラスがもう一度説明すると、彼女たちは全員が同意した。

 

「良かったです...ありがとうございます!」

 

「私たちでお役に立てるなら何でもしますよ...ところでどうして私たちを誘ってくださったのですか?」

 

「はい、今回の新戦艦開発に協力してくださったこともありますが、マスコミも多く来るので、やはり華があった方が良いかと思いまして。」

 

「うふふ、嬉しいことを仰ってくださいますね....そうだ、私たちちょうど上がるところだったんですが、もしよろしければご一緒にお昼ご飯でもどうですか?」

 

それを聞くと、マイラスの腹がぐうと鳴った。それを聞いて「フッド」が微笑を浮かべる。

 

「ふふ、身体は正直ですね...。どうされますか?」

 

「これは失礼しました....是非ご一緒させて下さい。」

 

マイラスが顔を赤くしつつ答えると、レパルスはにっこり笑った。

 

「それは良かったです。では私たちは着替えてくるので少し待っていてくださいね。」

 

5人の艦娘達が更衣室に向かった後、1人残されたマイラスはぼんやりと水面を見つめる。

 

(ああ...もし今日死んでもきっと後悔しないだろうな...)

 

不覚にも煩悩渦巻くマイラスであった。

 

 

翌日夜、佐世保―――

 

「ただいま~~~」

 

疲れた顔と共に4人が鎮守府に帰ってきた。慣れない仕事はやはり彼らを疲弊させるのだろう。

 

「お疲れ様だったな。疲れてるだろう、今日は風呂入ってさっさと寝な。」

 

吉川の言葉に素直に従い、4人は泥のように眠ったのだった。

 

翌日午後―――

 

およそ一週間前から訪日していた神聖ミリシアル帝国の使節団は現在、佐世保を訪れていた。外交官フィアームは驚きすぎて疲れたのか少し体調が優れなかったため今日はホテルで休んでいる。

 

「これは...凄い!!なんという大きさの戦艦だ!」

 

技官ベルーノは大型巡洋艦「セヴァストーポリ」、戦艦「ダンテ・アリギエーリ」を見上げ、驚愕の声を上げる。厳密にはセヴァストーポリは戦艦ではないのだが、ミリシアル帝国海軍の最新鋭戦艦である「ミスリル級」より50m近く長いため、勘違いするのも無理もないのだろう。それに一々突っ込んでいてもしょうがないので、案内の高橋も黙って見守っていた。

 

ベルーノは興奮した様子で高橋に話しかける。

 

「いやはや、ここまでの戦艦を所有しているとは驚きましたよ。出迎えの戦闘機といい、街といい、そしてこの軍艦といい素晴らしい物ばかりです。私としては珍しい物がたくさん見れて大満足です。それにしても、本当にグラ・バルカス帝国のものにそっくりな戦艦が日本にあったと思ったときはびっくりしましたよ。」

 

日本は使節団にグラ・バルカス帝国と日本の兵器が一部似ていること、そして両国には何の関係もないことを説明していた。

 

高橋も笑顔で答える。

 

「神聖ミリシアル帝国の技官様に誉めていただき光栄です。ありがとうございます。」

 

「いえいえ、技官としてこのような物を見せられては、血が騒ぐというものです。私も帰ったら研究に精を出さねばなりませんね。」

 

「...実は見せたい物があるのですが、よろしいですか?」

 

「?はい、なんでしょうか?」

 

「それは現物を見ていただければ分かります。ついてきてください。」

 

高橋はベルーノをドックの一つに案内した。

 

数分後―――

 

「こっ、こっ、これはまさかっ!!??あ、あ、アダマン級魔導戦艦!?」

 

ベルーノは見事に腰を抜かしていた。まさかこんな物をこんなところでお目にかかるとは想像していなかったのだ。

 

「はい、その通りです。実は...」

 

高橋はゆっくりと説明を始めた。それを聞いたベルーノは帰国後その旨を報告し、神聖ミリシアル帝国上層部を驚愕させた。

 

これに興味を持った神聖ミリシアル帝国は、アダマン級戦艦を一隻譲り受けられないか協議を始めるのだった。




原作でヘルクレス級戦艦って「ラス・アルゲティ」以外に登場していましたっけ?感想ついでに教えてくださると幸いです。

見たい組み合わせは?

  • 大和型vsGA級
  • 紀伊vsGA級
  • 長門型vsヘルクレス級
  • 金剛型vsオリオン級
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