日本国召喚 独立艦隊の奮闘 作:yyyyyyyyyyyyyyyyyyy
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シエリア率いる使節団は榛名に案内されて駐車場に到着した。
2台の車が停められており、一人の男が待っていた。
「こんにちは、グラ・バルカス帝国の皆様。貴方達を福岡国際会議場までお送りします。別れてお乗りください。」
彼に促され、シエリアともう一人の女性、残りの男三人と別れて黒いクラウンに乗り込んだ。
「シートベルトは締めましたか?」
「はい、締めました。」
「では出発します。福岡市までおよそ2時間ほどですので、お疲れでしたらお休みになられても構いませんよ。」
こうして使節団を乗せた車は福岡市へと出発したのだった。
一方、佐世保では4人の提督とカイザル、ラクスタルが会議室で話をしていた。
「何か飲み物はいかがですか?何でもあるのでどれでも結構ですよ。」
「では、コーヒーをお願いします。」
「私もコーヒーを。」
「ホットでよろしいですか?」
「はい、大丈夫です。」
数分後、鳳翔が全員の前にコーヒーをおくと、恭しく礼をして部屋を後にした。
男5人だけとなった部屋で、話が始められる。
「さて....」
森高が呟く。
「互いに聞きたいことは多くあると思いますが、まずはこちらからでも構いませんか?」
「ええ、もちろんです。」
「ありがとうございます。では初めに...今回なぜグラ・バルカス帝国は日本へ使節を送ることを決めたのですか?聞いた話によると帝国はまだこの世界のどの列強国とも関わりを持っていないはず。だというのに、なぜわざわざこんな東の果てにある日本まで来てくれたのでしょうか。」
コーヒーを一口飲み、カイザルが答える。
「簡単な事です。この世界の列強国に下手に関わるとロクな事にならないと思っているからです。それにあなた方にも似たような思い出があるでしょう?」
意味は分かるだろう?と言う趣旨の発言に日本側は頷く。
お互い転移してから接触した最初の列強国、日本はパーパルディア皇国、グラ・バルカス帝国はレイフォル国とどちらも一方的に見下され、戦争を仕掛けられた。
結果としては何故この程度で喧嘩をふっかけてきたのか理解に苦しむほど弱い敵だった。
後々わかったのはこの世界の国々はとにかく文明圏外国を全て見下している傾向にあるということだ。
そのため今までの常識が通じず、関わりを持つだけで相当に苦労する。
「....お互い転移国家であるからですね。」
「ええ、その通りです。我々はこの世界のどの国とも未だ国交を結んでいませんが、日本は違う。ムーやミリシアルとも関係を築けている。簡単に言えば我々もそこに乗っかりたいのです。帝国はおそらくそれらの国々からは警戒されているでしょうしね。」
「なるほど、よくわかりました。ではそちらも何か聞きたいことが有ればどうぞ。機密でなければお答えします。」
「では....まず、どのように日本はこの世界の国々と関係を築いていったのでしょうか?」
この質問に森高達はゆっくりと答える。転移してからの最初の友好国の危機を救うため、やむなく戦うことになった。そしてパーパルディア皇国との戦争。同じ科学文明国であるムーとの国交開設。といったところだ。
「――なるほど、この世界には珍しい科学文明国、しかも元の世界での友好国だった、と。ふむ...もし日本と帝国の転移した位置が逆だったら、状況もかなり違っていたかも知れませんな。」
ここでカイザルはあることを思い出した。
「ところで、我が国は本土の場所を公表していないことはご存じですかな?」
「はい、確か外交に関してはレイフォルで受け付けると。」
「日本は帝国の位置をご存じですか?」
「えー....はい、把握しています。」
森高はスマートフォンをポケットから取り出し、この世界の地図を見せる。それを食い入るようにカイザルは見つめると、大きな声で笑い出した。
「くくく....あっははは!!こりゃ駄目だ!!なあラクスタル君!」
「ええ、そうですね....まったく、急進派の頭の固さには呆れたものです。」
日本側はこれに少し驚く。
「あの...突然どうされたのですか?」
「これは失礼、我が国にも古い人間はたくさんいるのですよ。正直な話、急進派の連中にはうんざりしているんです。奴らはレイフォルを倒したことで調子に乗り、この世界全てを乗っ取ろうなどと考えているのです。」
「ああ...やはりそのような人はどこにもいるのですね。」
「一番の理由はそれです。帝王グラルークス陛下はこの情勢を払拭するため、日本に接近することを決めたのです。」
「....なるほど。」
「あと二つほど聞きたいことがあります。よろしいですか?」
「ええ、勿論どうぞ。」
「では、この写真についてですが....これは、日本の...ジェット戦闘機ですか?」
エストシラントで撮影されたF-2の写真を見せる。
「ええ、これは現在の日本での主力ジェット戦闘機、F-2です。」
「やはりか...しかし、我々の情報網ではパーパルディア皇国との戦闘で使用された航空機は全て我が国と同じようなレシプロ機のみで、このジェット戦闘機の情報はありませんでした。主力と言うからには相当数が運用されているはずですが、なぜなのですか?」
この質問に4人の提督達は少し話し合い、こちらを向いた。
「....我が国は少しばかり特殊なのです。見ていただきたい映像があります。よろしいですか?」
「はい、もちろんです。」
「ではお見せします。我が国の歴史についての簡単な映像です。」
赤松が部屋にあるテレビを操作し、画面に映像が映されると、カイザルとラクスタルはそれを見つめる。
その映像は日本の文明開化から列強への成長、そして第二次世界大戦へと......
真珠湾攻撃、ミッドウェーでの敗北、追いつめられていく日本の姿、これらは実際の記録とCGを織り交ぜて作られている。
沈む武蔵、特攻で死んでいく若い兵士達、飢える国民と兵士、空襲で焼かれる町、そして大和の爆沈....
グラ・バルカス帝国の兵器は日本のそれと酷似していることもあり、グレードアトラスターに似た大和と武蔵の轟沈する映像はラクスタルの胸を締め付ける。
そしてアンタレスに似ている戦闘機に乗った若いパイロットが次々と死んでいくその様はカイザルにとっては見るに堪えない物だった。無機質なモールス信号の音が悲壮感をより引き立てる。
そして終戦。泣き崩れる国民、更地と化した首都。そして原爆実験で沈む長門。原爆については超大型の爆弾とだけ説明している。
戦後、爆発的な発展を遂げる日本。東京オリンピックを契機に先進国へと上り詰め、そして現在に至る。
映像が終わり、画面が暗くなる。カイザルとラクスタルはそれぞれ複雑な顔をして黙り込んでいた。
「....いかがでしたか?」
「日本が複雑な歴史を歩んできたことがよく分かりましたよ。想像を絶するものだ。」
「その通りです。過去の戦争から日本は一からやり直し、そして再び立ち上がったのです。」
「......」
カイザルは腕を組みもう一度黙り込むのだった。
この後、何故一度沈んだはずの軍艦を再び運用しているか聞かれたが、これについては特殊な事情があった、としか言えなかった。
そして第9条についての説明をして、ひとまずこの日は終了となったのだった。帝国使節団は2週間かけて日本を一周する予定のため、時間はそれなりにあるのだ。
一方、帝国使節団は福岡に到着していた。
「―――シエリアさん!シエリアさん!起きてください!」
隣に座る外交官に肩をたたかれて起こされた。やはり疲れが溜まっており、いつの間にかうたた寝をしていたようだ。
「...んっ....どうした?」
「そろそろ会議場に付くので、準備をしておいて下さい。」
彼女にそう言われ、眼鏡をかける。すると彼女は今自分が見たこともない大都市にいることに気づいた。
「すごい....これが地方都市だとは....信じられない」
空を埋め尽くす高層建築、道路を走る車、車、車。帝都ラグナよりも発展しているように見えるこの都市が首都ではないということに使節団は驚愕する。
「改めて、凄い国に来てしまったな...気を引き締めねば。」
緊張しつつも、彼女たちは福岡国際会議場に向かうのだった。
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大和型vsGA級
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長門型vsヘルクレス級
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金剛型vsオリオン級