私は武州の田舎で生まれ、親普通に生活しとった。ところがその生活は長くは続かへんかった。両親は私を残してしまった。親以外に身寄りのない私に残されたのは、物心付いたときには持っていた一冊の本だけ。私は一人寂しい日々を過ごすことになった。
そんなときやった。私の前に現れたのは一人の年上の男の人、近所の剣術道場の一人息子やった。その人は私に声をかけてきて、私は自分に起きたことを話した。それを聞いたその人は私に、
「お嬢ちゃん、今さら落ち込んでいたって死んだものは還っては来ないが、天国から自分を見守ってくれている。そう信じて親の分も強く生きていく!そう思っていればきっと新しい出会いもある。俺は君の親じゃないからはっきりとは言えないが、そう信じていけば良いことがあるんじゃないかな?」
その言葉が私の心に響いて、私は手に持っていた本を強く抱き締めて、気が付くと私は笑っとった。そして自分の弱さに気付いた。私は男の人を見て。
「そうですね。今さら落ち込んどってもしょうがない、今できることはお父さんやお母さんの分も強く生きていくことや」
男の人は優しく微笑むと「うん」と頷いた。
「お兄さん、相談に乗ってくれてありがとうございます」
「いやいや、困ってる女の子を放っておくのは武士の恥、それだけだよ」
「…お兄さん、お願いがあります。」「ん?何だい?」
「お兄さんは剣術道場の人ですよね?」「ああ、そうだけど?」
「私、決意しました。私に剣を教えてください!」
「え?エエぇぇぇ!?」
男性はすごく少女の言葉に驚いた。
「ちょ、ちょっと待って。強く生きろとは言ったが、別にそういう意味でh「お願いします!!」ッッ!?」
「「……………」」
少女は土下座をすると、まっすぐな目で男性を見た。その目を見た男性は一瞬たじろぐ。そして互いに沈黙する。
「ハア、大の大人がこんな小さな女の子に負けるとはな。」「それじゃあ…」
「俺から親父に掛け合ってやるよ。だが、お嬢ちゃん、剣の道は厳しいぞ。特に君みたいな小さなおんなのこにはね」
「その覚悟は出来てます!」
「うん、それじゃあ道場に案内する「待ってください!」ん?」
「自己紹介が遅れました。八神はやて(やがみ はやて)言います。こんな喋り方しとりますけどこの村の生まれです」
「近藤勲(こんどう いさお)だ。今日からよろしくなはやてちゃん」
「はい、近藤さん!」
こうして私こと八神はやては当主である近藤さんのお父さんに紹介され、道場で居候しながら剣を学ぶことになりました。
それから少し日が立ち、稽古を終えて部屋で寝ようとしたときでした。
ガタガタガタガタッ!ゴゴゴゴゴッ!
「ッッ!?な、何!?」
はやてが近藤と出会う前から持っていた本が突然動きだし、部屋が揺れていた。
バタンッ!「どうしたんだはやてちゃん!?」
「何だ!?何事だ!?」
近藤たちが部屋に入ってきてはやての様子を見に来た。すると本から声が聞こえた。
『主の存在を確認。守護騎士システム、起動』
ピカーッ!!本が激しく光った。あまりの眩しさに一同は手で目を覆う。
「うーん……。ッ!?」
「何だったんだ、一体?…!?「どうした勲?……!?」」
やがて収まり、はやてたちが目の前を見ると……。
「夜天の書の起動を確認しました」
「我等、主を守る守護騎士にてございます」
「夜天の主に集いし雲」
「ヴォルケンリッター」
そこには四人(ピンク色の髪をポニーテールにした女性、金髪のショートヘアの女性、赤い髪を三つ編みにした少女、犬耳を生やした巨体の男)がはやての前に跪いていた。しかし、当の本人は
「キュゥゥ…」目を回して気絶していた。
「っ!?」「あら?」「あれ?」「?」
「はやてちゃん!?大丈夫か?しっかりしろ!」
「何なんだお前らは!?」
四人は呆気にとらわれ、近藤がはやてに駆け寄り介抱し、当主(近藤の父)が四人に問いただす。
翌日、はやては目を覚まし、昨晩突然現れた四人の話を聞く。どうやら彼女らはあるはやてが持っていた本、「夜天の書」に封じられていた騎士たちで、主を守るようプログラムされていたらしい。そして主が死ぬとまた新たな主の元へ旅立つようになっており、夜天の書を作ったものは騎士たちにもわからないらしい。
騎士たちは自分達の自己紹介もした。四人の将であるピンクのポニーテールの女性は「剣の騎士・シグナム」、赤い髪の三つ編みの少女は「鉄槌の騎士・ヴィータ」、金髪のショートヘアの女性は「湖の騎士・シャマル」、そして犬耳を生やした巨体の男「盾の守護獣・ザフィーラ」と言う。彼女らの話を聞いて最初に理解したのははやてだった、彼女は当主に守護騎士たちを自分と同じように道場で生活させてくれないか頼んだ。最終的に近藤の説得もあって四人とも住むことを認められた。近藤たちのことは主であるはやての恩人として理解し互いに分かち合える関係になった(ヴィータの方は主にはやてに対して)。四人には道場での生活の中で守護騎士たちには覚えてもらうことが多くあった。彼女らは長い間戦いの中で生きてきたせいか、日常生活に関しては皆無だった(箸の持ち方など)彼らの道場での日々が始まった、しかし彼らは後にある集団を組織し、重要な役割を任せられることになるのだった。
次回はいよいよ彼らが登場、そしてあの集団が結成され、そして晴れ舞台です!お楽しみに!