機動戦士ガンダムSeed Destiny Lost Knight   作:シラヌイ

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第2話 

C.E.73年10月2日、新造艦ミネルバの進水式を目前に控えた日にデュランダルはオーブ代表と非公式に会談が控えられていた。

 

「全く、忙しい限りだよ」

 

 

 

苦笑しながらライに告げるデュランダルにライも苦笑して返した。

 

 

「仕方なありませんよ。オーブの姫君はわがままだと聞いております」

 

「はは、君は手厳しいなライ?」

 

 

「これでも、総督の傍にいましたから、国を背負い込む以上

常に冷静でいて視野を広く持って何十年先を見て話を進めなければなりません。

その点で言えば、アスハ代表は視野が狭く短気だ、あれでは国の代表としては三流ですね」

 

「これは本当に手厳しいな」

 

 

エレベータの監視映像からカガリの言葉を聴いたライの感想である。

 

「一パイロットならこの性格はギリギリ許されるでしょう。

この性格で死んだのなら本人の自業自得で肩付けられますが、

国の代表では許されません、代表の一言で千、あるいは万単位の国民と兵士が死にますから」

 

 

「なるほど、正論だ」

 

 

にやりと笑みを浮かべるデュランダル。

 

「ではいきましょう議長、わがままな姫君の相手の時間です」

 

 

皮肉をこめて言うライに「そうだな」と苦笑をうかべるデュランダルであった。

 

 

 

カガリとその護衛のアスランはデュランダルの傍にいるライの若さに驚く。

 

 

 

「彼は私の直属の護衛です。これでも優秀ですよ。

視野も広く政治にも共通している。これでナチュラルですから私達コーディネーターの立場がかすみます」

 

 

「ナチュラル…」

 

デュランダルの言葉に驚愕する二人。

 

二人はただ、デュランダルが大げさに言っているとこの時思ったが、

後にそれが事実だと知ることになる。

 

 

 

二人の会談を聞いてるライは内心、カガリの態度に呆れていた。

 

あんな喧嘩腰ではいつ戦争の切欠になってもおかしくないと呆れる。

今回はデュランダルの性格のお陰でそのようなことは起きないが、

もし議長が過激派であったなら今回の会話を記録してプラントに流し、

ナチュラルになめられていいのかと市民やザフト軍を煽り戦争を始めていたのだろうと思う。

 

 

もっとも、そんな人間が代表に選ばれるわけはないと苦笑するが、

ナチュラルを見下しているコーディネーターならその可能性は否定できないのも事実である。

 

 

「強い力はまた争いを呼ぶ」

 

 

「いえ姫、争いがなくならないから力が必要なのです」

 

 

 

争いを呼ぶのは力ではなく、その力に溺れる国の代表だとライは思っている、

力そのもは善悪は無いが使う人間にとっては不幸を呼ぶことは知っている。

 

だからと言って力がなければ一方的に奪われるだけ。

 

 

 

くわえて、カガリの態度は余計に争い呼ぶだけだとライは思う。

カガリのような若さの政治家なら周りに頼りながら会談して、強い信頼関係があると示す方が印象はいい。今のカガリの態度をとっていい人間は成功して結果を残した人間だけだとライは考えている。

成功もしないでえらそうな態度をとる人間は信用できないと思うのは仕方ないだろう。

 

 

そんなことを考えているとアーモリーワンに警報が鳴り響く。

そして、第6番格納庫から新型三機が強奪されていた。

 

 

「議長、ここは危険です直ぐに非難を」

 

 

「わかった。お前達は姫をシェルターに」

 

ライはデュランダルを安全なところまで連れて行った。

 

 

「ライ、君もMSで応戦してくれ。この戦闘の指揮は君に任せる」

 

 

「わかりました」

 

 

「私はミネルバに行く。この状況を見てるだけというのはいかん」

 

 

それは、この後自分もミネルバに向かえという意味だと理解するライ。

 

 

ライは直ぐに近くのザクにのり、発進させる。

 

 

ライが駆けつけたときには新型のインパルスが応戦していた。

 

『そこのザク、今すぐ撤退しろ。ここは僕達が引き受ける』

 

 

通信で伝えてかえってきた映像はライが驚くものだった。

 

『アスハ代表!?』

 

 

『こちらアレックスだ。 状況が状況だったのでこの機体を借りた。

アスハ代表が怪我をしている、どこか治療が行える場所は無いか?』

 

 

(全く、面倒ごとを)

 

『では、ミネルバに行ってください、あちらにはデュランダル議長も向かう予定です』

 

『了解した』

 

 

 

片腕が無くなったザクはこの場から撤退する。

 

ライは直ぐにミネルバに通信でこのことを伝える。

 

 

『インパルスのパイロット、こちらはライ・S・ブリタニア、

議長よりこの戦闘の指揮を任された、援護する』

 

『議長が?』

 

 

『君はガイアを、アビスとカオスは僕が引き受ける』

 

『なめるな、俺が二機をあいてをするからアンタが一機引き受けろ』

 

 

(元気な子だな、ブリタニア軍にはいなかったタイプた)

 

内心苦笑するライはわかったと答え、カオスの相手をすることにした。

 

「たかが量産機ごときが!!」

 

カオスはビームサーベルでザクに襲い掛かるが、

ライは紙一重でそれを避けると同時に右フックでカオスの顔を殴った。

 

「くっそ!!」

 

 

「動きが散漫だな」

 

少しひるんだ隙にビームアックスで斬りかかろうとしたが、

アビスの砲撃を避けるため後方に下がる。

 

 

『なにやってるんだよスティング

時間がもうないぜ?』

 

 

『わかってる、さっさといくぞステラ』

 

 

『こいつを先に落とす』

 

『あのな、今はこの機体をもって行くのが先決だ』

 

『じゃあ、お前はここで死ぬか?』

 

『死ぬ…』

 

 

『アウル!!』

 

 

ステラは錯乱した状態でこの場から離れる。

 

 

『結果オーライだろ』

 

『この馬鹿!!』

 

 

 

ライとシンは三機を追いかける、その途中で白いザク、

レイも加わるがカオスとアビスは砲撃で牽制する。

 

武装が無くなっていくソードインパルスはフォースシルエットに換装して追撃にでるが、

カオスの砲撃でアーモリーワンに穴があき三機はそこから脱出した。

 

シンはライとレイの制止を振り切ってそのまま三機を追いかけ、

二人はそれに続いた。

 

 

 

シンは待ちかめていたMAエグザスと交戦、ガンバレルの攻撃に苦戦する。

 

「全く」

 

 

ライは二機の間に入り、ビームライフルで的確にガンバレルを一基ずつ破壊していく。

 

「おいおい、なんて正確な射撃だ、あの白い機体のパイロットも気になるが、

この緑の機体のパイロットは要注意だな。これ以上は分が悪いか」

 

 

ガンバレルをすべて破壊されたネオは撤収命令を出す。

 

 

シンは追いかけようとする。

 

『待て、シン・アスカ』

 

 

『なんです!? 追いかけないとまずいでしょ?』

 

 

『まずいのは君の機体のエネルギーだ。よく見ろ危険粋に達してるだろ?』

 

 

『っく』

 

 

シンはしぶしぶミネルバに帰還する。

 

 

『グラディス艦長、あの母艦のうしろにまわらないで、左右のどちらからから追いかけてください』

 

 

『なにを?』

 

『あの母艦の後ろから追いかけると推進剤の予備タンクをパージされる可能性があります。

今は戦闘より敵艦を見失わないようにするのが最も最善です。

その間に戦闘準備を整えるべきです』

 

 

『…わかりました』

 

 

 

タリアはライの言うとおり右回りからボギー1を追いかける。

 

 

「っち、いい指揮官がいるな。このままケツをおいかけてくれたら、

その鼻っ面に一撃食らわせようとしたのにな。

全速前進それと同時に敵艦に向けてミサイルを発射しろ」

 

 

 

ボギー1のミサイルを落としたミネルバはそのまま距離を保ってボギー1の後を追った。

 

 

 

 

「さすがだなライ。あのわずかな時間で敵艦の装備を確認するとは。

君の指揮がなければ、ミネルバも無傷で済まなかっただろ」

 

ライがデュランダルの元にむかったら、

そこにはミネルバの艦長にくわえカガリとその護衛のアスランがいた。

 

「いえ、自分は最善と思う手を必死に考えただけです」

 

「っふ、そうか。これから君にはミネルバの指揮をとってくれ

君の判断能力と指揮能力はこの戦闘で証明されている」

 

 

その事に、カガリ達は驚愕する。

 

 

「わかりました」

 

 

タリアは思うことが少しあるが先程の手際で反論は無かった。

 

「それより私はアスハ代表にミネルバの案内をしたいと思うが、

君はどうする? 疲れているのなら休んでもかまわない」

 

 

「気遣いありがとうございます。

ですが、まだまだ大丈夫ですよ」

 

 

「そうか、ではいきましょうアスハ代表」

 

 

デュランダルはカガリを案内する。

 

 

そして、MSデッキでカガリは不機嫌な表情でデュランダルに問いかける。

 

「争いがなくならぬから力が欲しいとおっしゃたな議長は?」

 

「ええ」

 

「では、このたびの事はどう思っている。

あの三機のために貴国がこうむった被害のことは?」

 

 

 

周りの視線を気にせず大声で問うカガリにライは内心呆れていた。

 

「だから、力を持つべきではないと?」

 

 

「そもそも、なぜ必要なのだ?

我々は誓ったはずだ。もう悲劇は繰り返さない。

互いに手を取り合って歩む道を選ぶと!」

 

 

 

ライからすれば、視野が狭いカガリにまずはブルーコスモスを止めるのが先決だと言いたい気分である。

 

ブルーコスモスの存在に違和感を覚えたライは色々調べているうちにロゴスの存在を知った。

 

 

それを知ったデュランダルはライの思慮深さと視野の広さに驚いていた。

 

 

「さすが、綺麗事はアスハのお家芸だな!!」

 

 

シンは叫んでカガリを睨む。

 

レイはすぐにシンの元に駆けつけるが、シンはそれを無視してこの場から離れた。

 

 

 

デュランダルはシンはオーブからの移住者だと教えるとカガリは驚愕しなぜ自分は裏まれのか疑問に思った。

 

 

 

この後直ぐに敵母艦を捕捉したと知らせを受ける。

 

 

ライもMSに待機することにした。

ブリッジから情報を得たライは直ぐに指示を出す。

 

 

 

 

『これだけデブリがあると、いつロスとしてもおかしくありません。

まずはタンホイザーでデブリを一掃してください。

その後でMSで追い詰めます』

 

 

『了解しました。聞いたわねアーサー、タンホイザー発射準備』

 

「は、はい!」

 

 

副艦長のアーサーは直ぐに命令を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネオはミネルバを待ち構えていたが。

 

「後方より熱源…これは陽電子砲です!!」

 

「なに!? 回避!」

 

 

 

何とか回避に成功するもはかいされたデブリの爆風で戦艦に振動が走る。

 

 

「ったく、どんな艦長だよ。こちらの位置はこれでハッキリさせちまったし。

くっそ、スティング達に応戦をしろと伝えろ。

MSがでてくるまえに仕留めるぞ」

 

 

 

 

だけどその前にミネルバからMSが発進された。

 

 

『僕はカオスを

シンはアビスを、ルナマリア達はガイアの相手だ。ここで三機を取り返すぞ』

 

 

『了解』

 

『…了解』

 

シン以外は直ぐに返事をする。

 

 

ライの乗るザクはカオスのオールレンジ攻撃を全て避ける。

 

 

「くっそ、なんだよこのパイロット!?」

 

 

機動兵装ポッドをあっさり落とされたスティングは焦る。

 

 

「何で、俺の攻撃がすり抜けるんだ。

ふざけるんじゃねえ!」

 

 

頭に血が上り、攻撃が単調になっていくカオスを着々追い詰めるライ。

そんなとき、援軍としてエグザスと三機のダガーやってくる。

 

 

『落ち着けスティング、こいつは手ごわいどころか、強敵だ』

 

 

『わかってるよ』

 

『連携して追い詰めるぞ』

 

 

エグザスのオールレンジ攻撃でザクの動きを限定しようとするが、

ザクは避けながら的確にガンバレルを落とす。

 

 

『あれだけ動き回っているのにこの射撃性能!?』

 

 

デブリをものともせず、破壊されるガンバレルを見てつい言葉をこぼすネオ。

 

『何やってるんだ』

 

『わかってる、ったく、フォーメーションを組むぞ』

 

 

ネオの命令で、ダガーが動いたとき、ザクのビームライフルが一機のダガーを貫いた。

そのことで残りの二機が動揺すると、その隙をつきライフルで瞬く間に二機のダガーを落とした。

 

 

『おいおい、手前等は落とされに来たのか?』

 

 

『そういうな、このパイロットは普通じゃないぞ、

ガーティ・ルーはミサイルを発射、全て撃ちつくしてもかまわん。

その間に俺たちは帰還するぞ(こちらの動きが読まれてる?)』

 

 

『はぁ?尻尾を巻いて逃げるのかよ?』

 

『しょうがないだろ、どう見てもこっちが分が悪い』

 

アウル言葉に冷静で返すネオ。

 

 

 

ガーティ・ルーから大量のミサイルが発射される。

ライは回避するように命令を出すがゲイツRのパイロットは無視して逃げるガイアを追撃した。

 

 

『このまま引き下がれるかよ!!』

 

 

アビスがゲイツRに接近してビームランスで真っ二つにする。

 

 

『もう一丁!!』

 

 

 

左右6門のビーム砲を一斉発射させて、もう一機のゲイツRを破壊した。

 

 

『っは』

 

 

『これで気が済んだだろ、さっさと帰還するぞ』

 

 

『了解♪』

 

 

 

撤退していく敵をシンとルナマリアは追いかけよとしてライが止めようとしたが、

敵艦からさらにミサイルが発射される。

 

『待て、これ以上の深いは危険だ』

 

『何言ってるんだ、インパルスならミサイルは聞かない』

 

 

『シン、相手は指揮官よ!!』

 

『それは構わない。シンといったか、インパルス一機で追いかけたら孤立した君を鹵獲するだろう。

だからうかつな行動をとるな』

 

『っ!』

 

その事を指摘されるとシンは何も言えなくなった。

 

 

『これより帰還する』

 

 

『了解』

 

 

これ以上の追撃は危険と判断してミネルバはプラントに戻ることになるが、

ユニウスセブンが安定軌道を外れ、地球に向かっていることを知ったミネルバは帰還を止め、

ユニウスセブン破壊のため直ぐにユニウスセブンに進路を変える事となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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