大怪獣バトルNext Journey   作:アト

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初めましてアトと言います

私は大怪獣バトルとウルトラマンシリーズが大好きでこの物語を書こうと思いました。

楽しんで頂けると嬉しいです。



プロローグ

宇宙には、我々が存在するこことは別に、それぞれ違う歴史を辿った宇宙が複数存在するとする「多次元宇宙(マルチバース)」という理論がある。

 

次元の壁を超えた先に広がる、泡粒ような宇宙がブドウの実のように連なる多次元空間。

その空間を途轍もないスピード移動する謎の青い球体と、それを追いかける4つの影があった。

 

「待ちやがれぇ!」

「アイツを逃すと、宇宙が大変なことになる!」

「その前に、僕達で止めてやる!」

「別の宇宙に逃げ込む前に倒すぞ!」

 

赤と青の身体に銀のライン、2本の角を持ち、鋭い目付きをした巨人……ウルトラマンゼロ。

 

銀色の身体に赤と黒の模様、胸には円環型の発光体が輝く巨人……ウルトラマンオーブ。

 

銀の身体に一部黒が混ざった赤いライン、つり上がった青い目が特徴的な巨人……ウルトラマンジード。

 

そして、地球人の成人男性ほどの身長だが、ウルトラマンとよく似た姿をしており、紫に近い青と銀色を基調とした体色の超人……レイモンが、灰色の巨大な鳥の怪獣『古代怪鳥リトラ』の背に乗っていた。

 

球体はとある宇宙に突入し、ウルトラマン達もその後に続く。

 

そして突入直後、泡の奥に広がる宇宙空間の真ん中で球体は動きを止めた。

 

「追い詰めたぜ、()()()()()()()()!」

 

謎の球体がグニャリとねじれ、人型へと変わる。

 

それは、レイモンとよく似た外見だが、彼とは対照的に禍々しい雰囲気を醸し出しており、ウルトラマン達よりも巨大な身体を持つ宇宙人だった。

 

「ハーッハッハッハ!!」

 

高笑いとも現れたその宇宙人の名は、『究極生命体レイブラッド星人』。

遥か昔、全宇宙を恐怖に陥れた最悪の存在にして、レイモンの生みの親にも当たる存在である。

 

「残念だが、貴様らに私を止めることは出来ない」

 

そう言って、レイブラッド星人は右手から光の球体を繰り出す。

光の中から現れたのは、赤と青が混ざり合った突起だらけの隕石のような怪獣だった。

 

ドクン……ドクン……

 

心臓の鼓動のような鳴き声を発しながら、ブルブルと身体を脈打っているこの怪獣の名は、『四次元怪獣ブルトン』。

突起にある窪みから生える四次元繊毛を使い、時空を自在に操ることが出来る怪獣だ。

 

レイブラッド星人はかつてその力を利用し、世界を繋げ、あらゆる並行世界から怪獣を出現させ、全宇宙を大混乱させた大事件「ギャラクシークライシス」を引き起こした元凶である。

 

そして、レイブラッド星人はあらゆる怪獣を手駒として操る能力がある。

ギャラクシークライシスがどれほどの大事件だったかは、語るに及ばない。

 

そしてレイブラッド星人はまたしても、ブルトンの力で新たな計画を実行しようとしていたのであった。

 

「ブルトンよ!レイブラッドの力を吸収し、更に進化せよ!!」

 

レイブラッド星人は左手から、怪獣を強化する光線、レイオニクスエヴォリューションを放つ。

 

「なっ!?あいつ、何を……!?」

「この光は……一体ッ!?」

 

四次元繊毛から光線を吸収したブルトンの全体に、どんどん亀裂が走っていく。亀裂から漏れ出た紫色の光が辺りを包み、ゼロ達も目を覆うほど広がる。

 

そして、光が収まり現れたのは……完全なる球体状となった、未知のブルトンだった。

 

「何だ……あのブルトンの姿は!?」

「さっきよりも、凄い力を感じる!」

「まさか、ブルトンをEX化させたのか!?」

 

目の前に現れた未知のブルトンに、ゼロ達は驚愕した。

 

「EXブルトンよ、その力を私に示せ」

 

そして、レイブラッド星人はEXブルトンに命令した。

 

「ウルトラマン共を、この次元から締め出すのだ!」

「ッ!?そうはさせるかッ!」

 

オーブは誰よりも先に動くと、聖剣オーブカリバーで宙に円を描き、EXブルトンに必殺光線を放つ。

 

「オーブスプリームカリバー!!」

 

『アルティメットエボリューション!』

「つなぐぜ!願い!!」

 

もはや加減などしていられない。ジードも最強の姿、『ウルティメイトファイナル』へと姿を変える。

 

レイブラッドは、ジードとも因縁がある。

ジードの父親、ウルトラマンベリアルに、宇宙の悪魔とさえ呼ばれる程の闇の力を授けた者こそ、レイブラッドなのだ。

 

ジードは父を悪の道に引きずり込んだ元凶へと、自身最強の光線を放つ。

 

「レッキングノバ!!」

 

「俺達に勝とうなんざ、2万年早ぇ!」

 

ゼロは銀色に輝く神秘の鎧、ウルティメイトイージスを纏った『ウルティメイトゼロ』へと姿を変える。

 

そして、並の怪獣なら一撃で真っ二つにする威力を持った光の刃を真空刃として放った。

 

「ソードレイ・ウルティメイトゼロ!!」

 

「頼む、ゴモラ!」

『バトルナイザー・モンスロード!』

 

レイモンは手にした青と金色の召喚機、ネオバトルナイザーから、歴戦の相棒である『古代怪獣ゴモラ』が進化した姿、『EXゴモラ』を召喚する。

 

「ギャオオオオオオオオオッ!!」

 

ゴモラは鎧のようになった分厚い表皮に覆われ、肩から手首にかけて一列に棘が生えた腕を振るい、雄叫びを上げる。

 

そしてレイモンは相棒に、数々の強敵達を薙ぎ倒してきた必殺技を繰り出させる。

 

「行け、ゴモラ!EX超振動波だ!!」

 

4人の光線が、EXブルトンに向かって一斉に放たれた。

 

「フッハハハハハ……もはや無意味だ!ブルトンよ、次元を歪めろ!」

 

ドクン……

 

レイブラッドに応じるように、EXブルトンは球体から星型正二十面体へと変形する。

直後、ゼロ達の光線がEXブルトンに直撃した。

 

だが次の瞬間、EXブルトンの前でグニャリと空間が歪み、4つの光線が全て無効化される。

EXブルトンは全くの無傷であった。

 

「何っ!?」

「僕達の光線が!?」

「フハハハハハハハ……!!」

 

ゼロ、ジード、オーブ、レイモンは驚愕し、レイブラッドは不敵に笑う。

 

「残念だったな。EXブルトンは次元を歪めることに成功した。貴様らの努力は無駄だったのだよ」

「ッ!?これは……ッ!」

 

直後、ゼロ達は凄まじい力で後ろへと引っ張られる。

まるで、背後にブラックホールでも現れたかのような力が、この宇宙からウルトラマン達を追い出そうとしているのだ。

 

「言っただろう?ブルトンの力で、たった今よりこの宇宙にウルトラマンは干渉出来ない!外から私の悲願が達成されるその瞬間を、指をくわえて眺めているがいい!!」

「てめぇ……ッ!くっ……!」

「この宇宙から……弾き出される……ッ!ぐあああああッ!?」

「ガイさんッ!!」

 

真っ先に弾き出されたのはオーブだった。

ゼロとジードも、徐々に押され始めている。

 

「ゴモラ!テールスピアー!!リトラ!ファイヤーストライク!!」

 

EXゴモラの鋭い尻尾が、槍のようにレイブラッドへと伸びる。

そしてリトラは宙を旋回すると、全身を炎で覆い、その炎を巨大な火の鳥の形状に変えて放った。

 

「無駄だと言っているのが分からないのか?EXブルトン!」

 

二大怪獣の同時攻撃も、空間を歪めて難なく防いでしまうEXブルトン。

 

「レイモン、お前は次元の狭間で漂っているがいい!自らがウルトラマンでなかった事を、そしてレイブラッドの後継者としての道を選ばなかった事を後悔するがいい!」

「ぐっ……うわああああああああッ!!」

「レイ!!すまねぇジード、俺はレイを!」

「わかった、任せて!」

 

そしてブルトンは次元を歪め、レイモン達を次元の狭間へと追放する。

それを追って、ウルティメイトゼロも次元の狭間へと消えた。

 

「フハハハハハ!これで残すは……」

 

しかし、レイブラッドの注意が一瞬だけ逸れたのを、ジードは見逃さなかった。

 

『目覚めよ!最強の遺伝子!!』

 

“赤き鋼”と呼ばれし最強武器、ギガファイナライザーのシステムボイスが熱く叫ぶ。

 

ジードの青い目と、全身を走る金色のラインが光り輝き、ウルトラマン達を弾き出そうとする強大な力に拮抗する。

 

「なんだと!?」

「クレセントファイナルジーーード!!」

 

そしてジードは、あらゆる物を切断する三日月型の光線をレイブラッドに放った。

 

不意を突かれたレイブラッドは、咄嗟に左手からバリアを出す。

()()()()のそのバリアは、ジード渾身の一撃を真っ向から受け止める。

 

だがジードの闘志は揺るぎなかった。

 

「はああああああああああッ!届けぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

「ぐっ……!?馬鹿な、私のバリアを……ぐああああああッ!?」

 

ジードの一撃はレイブラッドのバリアを突破し、遂にレイブラッドにダメージを与えることが出来た。

 

「はぁ、はぁ……これで……」

 

だが……爆煙の向こうで、レイブラッドは笑っていた。

 

「フッフフ……流石は、ベリアルの息子だな」

 

レイブラッドは、ジードに称賛の言葉を述べる。

しかしその声は途中から、レイブラッドとは別の声へと変わっていった。

 

「今のバリア……お前、レイブラッド星人じゃないな!?」

「よくぞ見破った!褒めてやろう」

 

爆煙の向こうから現れたのは、全身白一色の服装をした、地球人の成人男性と同じ姿……ヒューマノイドタイプの宇宙人。

 

男が着ている上から下まで真っ白なコートには、ジードには見覚えがあった。

 

そう、忘れもしないあの男……ウルトラマンベリアルの崇拝者だった、とある宇宙人のものにそっくりだったのだ。

 

「ストルム星人……!」

「お初にお目にかかります。私はレイブラッド様の忠実なる僕……ストルム星人メシア、と言います。以後、お見知りおきを」

 

恭しく礼をするメシアに、ジードは怪訝そうな目を向ける。

 

「どうしてレイブラッド星人の姿を……」

「レイブラッド様はこの宇宙で復活する。私はただ、ご挨拶に伺ったまでのことですよ。無能なる光の戦士たちにね」

 

その顔に嘲弄に満ちた微笑を浮かべ、メシアは挑発する。

 

「レイブラッド星人の復活!?そんなこと、絶対にさせない!!」

「もう遅い。時計の砂は既に落ち始めているのさ。今の君達には、もうどうにも出来ない。おや、もう時間のようだ」

 

メシアの視線の先では、オーブを吸い込んだ次元の孔が徐々に塞がり始めていた。

 

「ではまたいつか。次はこの宇宙を救世した後にお会いいたしましょう」

「逃がさな……ぐああッ!?」

 

メシアを捕らえようとしたジードの不意を突き、EXブルトンが体当たりする。

 

体勢を崩したジードはあっという間にこの宇宙から弾き出され、そして次元の孔は完全に塞がった。

 

その直後、EXブルトンが元の姿に戻る。

 

「ご苦労だったね、ブルトン」

 

メシアはブルトンを青と赤の隕石に戻し、大事そうに懐へと仕舞った。

 

代わりにメシアは、ブラックホールのように真っ黒な直方体型の機械……レイブラッドの遺伝子を持つ者(レイオニクス)の証を握り、広大な宇宙を見渡しながら呟いた。

 

「さあ、宇宙の救世を始めよう……」

 

~~~~

 

「ぐっ!?ダメだ、弾かれる!」

 

メシアが逃げ込んだ宇宙の外、そこではゼロがその宇宙への再突入を試みていた。

 

ウルティメイトゼロは次元を切り裂き、様々な次元を自由に行き来する事が出来るのだが、この次元の入り口はウルティメイトゼロですら弾き飛ばしていた。

 

「ゼロさん、大丈夫ですか?」

 

吹き飛ばされたゼロにオーブが駆け寄る。

 

「ああ、弾かれただけだからな。クソッ、あの野郎……どうやら、本当に俺達をこの宇宙に干渉出来なくさせたらしいな」

「ごめん……あの時、僕が不意を突かれなければ……」

「お前のせいじゃないさ、ジード。それより、どうにかしてこの宇宙に入れねぇと、レイブラッド星人が復活しちまう!」

「他に打つ手は……」

 

もはや、自分達ではどうすることもできないのか。

ウルトラ戦士達が悔しさを握り締めた、その時だった。

 

「みんな聞いてくれ、俺に1つ考えがある」

 

レイモンの声に、三人は振り返る。

 

「レイモン、どうするつもりなの?」

「フッ……はぁぁぁぁッ!」

 

レイモンは意識を集中し、左手にエネルギーを集める。

左手に集束したエネルギーはやがて、メシアが持っていたものと同じ直方体型の機械へと形を変えていく。

 

メシアのものとは対照的に真っ白なそれは、3つの小窓が並んだ召喚機だった。

 

「これは……!」

「そう。バトルナイザーだ」

 

驚くゼロに、レイモンは静かに答えた。

 

「このバトルナイザーに、俺達の力の一部を込めるんだ。干渉出来ないのなら、この宇宙の命運は託すしかない。この宇宙に生きる善なる者達に……」

 

 

 

今、未知なる宇宙で、新たなるレイオニクスバトルが幕を上げようとしていた。

 




不定期更新ですが頑張って怪獣達を活躍させたいです。
どうか応援よろしくお願いします。

バロッサ星人 ゲネガーグ ジラースも出る予定なので是非楽しみしていてください。

第一章は年内までには書きたいと思います。

編集をしてくれた錬糖術師ヒロ君ありがとうございました。


では次の後書きでお会いしましょう。

チャオ。
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