黒き小さな男の娘は"学友"と共に"空を駆る" 作:鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ
どうぞ!
IS学園。
ここはインフィニット・ストラトスーーーISを扱うために作られた場所。
ISは本来女性にしか起動が不可能。
それ故にIS学園は女子生徒しかいない女子校・・・なのだが・・・
(・・・まぁ、こう、なるよね・・・)
そんな所に
周りは女子ばかり。
・・・いや、1人だけ男はいる。
織斑一夏・・・僕の弟だ。
双子、と思われるだろうが少し違って、
僕は4月生まれなのだ。
まぁ世間一般では双子と言われるんだろうけど・・・。
取り敢えずそこら辺の事は置いとくとして、
今ここに居るのは偏に一夏がISを動かしたから。
必然的に全世界で一斉に適性検査が行われた。
僕も対象だったから受けたよ。
・・・まぁ元から僕は動かせれたんだけどね・・・。
束姉さんから、検査受けてもいいよって言われたから受けたらもちろん起動。
晴れてIS学園に入学となった。
体調も概ね良好。
今日はまだ吐血してないからね!
「・・・担任の織斑千冬だ。
私の仕事はお前たちを半人前から1人前にすること。
私の指示には"YES"か"はい"で答えろ、いいな?」
『おねぇさまぁ!』
『千冬様あ!』
『遠路遥々貴方様に会いに来ました!思い残すことは・・・何もないっ!』
「・・・全く・・・どうしてこうも毎年私のクラスには馬鹿どもが集まるのだか・・・」
いやそんな事言われても・・・。
ちらっと僕を見ながら言わないで・・・。
そんなこんなで流れていくHRの時間。
後ろがうるさくて敵わない。
そんな中僕は左手の中指にある指輪にそっと手を添える。
黒地に嵌ったダイヤモンドの指輪。
中には小さく"
その隣人差し指にはもう1つ指輪がある。
白地にルビーの指輪。
中に書かれてる数字は"
僕にとっては誓いの指輪。
これが、僕にとっての専用機。
・・・信じられないかもしれないけど、僕の専用機は2つあるんだ。
元々は僕の虚弱体質を補うって名目で束さんに押し付けられた渡されたんだ。
このふたつが無ければ僕は日常生活に支障をきたす程の虚弱体質で動けなくなっちゃうんだ。
自分で願った事だけど・・・まさか元々体が悪かったとは思わなかった。
ルカが慌てて調整してくれなかったら直ぐに天界に送り返される所だったよ。
っと、色々話してるうちに終わったみたい。
僕はちょっと風に当たりたくなったから屋上に移動する。
HR後なので時間はそんなにないけれど、5分あれば十分。
屋上のドアを開けた途端に吹き付ける風。
この数年間で伸びきった黒い髪を、それは攫っていく。
特段強くはないけれど、決して弱い訳でもない。
心地よい風が、そこには存在していた。
「・・・気持ちいい・・・♪」
少しだけ、我を忘れて、風を楽しんだ。
まぁ、授業に遅れたのは言わずもがな。
頭痛い・・・(出席簿アタックを喰らった)
山田先生の授業。
とても分かりやすい。
ノートが取りやすくて頭にスラスラ入る。
束さんもわかりやすく教えてくれたけど、山田先生はそれ以上。
多分教えるのが上手な人なんだろうね。
「ここまでで分からない人は居ませんか?」
山田先生が振り返ってみんなに問う。
僕は別に問題ないし、周りを見渡しても誰も手を挙げ・・・あれ?
「・・・すみません・・・わかりません・・・」
「えっと、織斑くん、どこが分かりませんか?」
一夏・・・?
「・・・全部、分かりません!」
・・・うそ、だろ・・・?
「ぜ、全部、ですか・・・?」
「はいっ!」
山田先生困惑で固まっちゃった。
「織斑」
「はい?」
織斑先生がすかさずバトンタッチ。
「入学前に参考書、渡したよな?」
「・・・あー、あの分厚い奴ですか」
「それだ。それを読んでおけば今の範囲なら余裕で解くことが出来る。なぜ分からんのだ?」
織斑先生の疑問は最も。
確かに僕達にも参考書は配られた。
もちろん急遽決まった入学で参考書を渡されても分からないところだってある。
女子生徒は入学よりも前に前々から準備として勉強してるからね。
それでも参考書さえ読んでいれば解けないわけがないんだ。
・・・なんか嫌な予感がするなぁ。
「・・・電話帳と間違えて捨てました。」
「・・・なに・・・?」
「だから、電話帳と間違えて捨てたんですよ!」
今度は織斑先生も絶句。
しばらくしてから大きく溜息をつき、頭を抑えながら言った。
「・・・再発行してやる。1週間以内に覚えろ、いいな?」
「1週間!?無理だろ!?」
「やれと言ったらやれ!」
「Yes、sir!」
・・・なんということでしょう。
身内でこれはさすがにやばい。
・・・でもこればっかりは手を貸せないしなぁ・・・覚えるには自力でやるのがいちばん早いから。
そんな混沌な授業も終わり、今度は織斑先生の授業。
「よし、授業を始める!・・・と言いたいところだが。」
ん?
どうしたんだろ?
「まだこのクラスはクラス代表を決めていない。
よって、この時間の枠を使いクラス代表を決めようと思う。自薦他薦なんでも構わん。意見のあるやつは手を上げろ。ただし、推薦された者に拒否権はない。」
あー・・・そういえばそういうイベントもあったね・・・。
原作知識なんて朧気だし忘れてることがほとんどだけど、これは何となく覚えてた。
「はいはーい!織斑君がいいと思います!」
「千春くんでもいいよね!」
ガヤガヤ
「うるさい!とにかく、他薦で織斑兄弟だな。他には居ないか?」
「・・・私が立候補致します」
そうそう、ここである人が異議を・・・あれ?
「皆さん、確かに織斑さん方がクラス代表になった方が広告塔になるのは分かります。ですが、御二方はまだ動かし始めて数ヶ月。一般の皆さんと同じ立ち位置にいらっしゃるのですよ?今から鍛えていけば良いとは言え、イベントはすぐに来るので流石に酷では無いでしょうか?ですので、一応代表候補生である私が立候補致します。」
・・・そっか・・・忘れてた。
セシリア・オルコット。
原作では女尊男卑に腰を折る父親を軟弱者と感じ、両親を列車事故で亡くしてしまったがために歪んだ思想が定着してしまった、1期1番目の噛ませキャラ。
一夏との決闘の後改心しヒロインズNO.2へ変貌を遂げた人。
本来であればここで彼女が暴言を吐いてしまい、一夏が売り言葉に買い言葉で決闘へと流れていくのだが・・・
「俺じゃ力不足ってのは分かるけどよ・・・せっかく推薦貰ってるんだ、俺だってやる気は出るぜ」
「ふむ・・・織斑兄弟とオルコットか。他にはいないか?居ないのであればこの3人で来週末にクラス代表戦を行う。いいな?」
やはり、原作とはだいぶ異なる展開になった。
でも・・・。
「・・・織斑さん方の為にも・・・私も負けられませんの。」
後悔はしてない。
オルコットさんとは・・・
「よろしい。来週のクラス代表戦に向けて、3人は準備しておくように。それでは、授業に入るぞ。皆、テキストを開くように。」
まだ見ぬ、クラス代表戦が・・・少し、楽しみになった。